「蒼穹のファフナー」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
550行目: 550行目:
# Arcadian Memory 01 追憶の楽園 第1話~第16話までの映像をまとめた総集編収録
# Arcadian Memory 01 追憶の楽園 第1話~第16話までの映像をまとめた総集編収録
# Arcadian Memory 02 対話の世界 第17話~第26話までの映像をまとめた総集編収録
# Arcadian Memory 02 対話の世界 第17話~第26話までの映像をまとめた総集編収録

=== DVD-BOX ===
2009年2月4日に本編全26話、スペシャル放映された[[蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT]]、各種映像特典を収録したDVD-BOXが12枚組で初回限定生産発売された。88Pのブックレット付き。


=== ドラマCD ===
=== ドラマCD ===

2009年2月17日 (火) 05:08時点における版

蒼穹のファフナー
ジャンル ロボットアニメ
アニメ
原作 XEBEC
監督 羽原信義
シリーズ構成 山野辺一記
冲方丁(16話 - )
脚本 山野辺一記(1話 - 11話)
→山野辺一記・冲方丁(12話 - 15話)
→冲方丁(16話 - )[1]
キャラクターデザイン 平井久司
メカニックデザイン 鷲尾直広
製作 XEBEC
竜宮島役場
放送局 放送局参照
放送期間 2004年7月4日 - 12月26日
話数 全26話、ただしOAでは全25話[2]
テンプレート - ノート

蒼穹のファフナー』(そうきゅうのファフナー)は、XEBEC制作によるTVアニメーション作品である。2004年7月4日から同年12月26日までテレビ東京系で放送された。正式なタイトルは『蒼穹のファフナー Dead Aggressor』

また、本編の前日談に当たる新作アニメ『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』が年末スペシャル番組として2005年12月29日にテレビ東京他で放映された。

あらすじ

何処にでもある日本の片田舎、真壁一騎や皆城総士らが住む平和な竜宮島。そこに突然「あなたはそこにいますか…」という叫びがこだまする。それは未知の生命体『フェストゥム』による侵略の始まりだった。やがて一騎らは、人類が29年も前にフェストゥムにより壊滅的打撃を受け、日本列島が既に存在しない事を知る。竜宮島は、実は人類を救済するためにアーカディアン・プロジェクトによって人工的に作られた要塞島であり、島の人々はアルヴィスという組織に所属する特殊な訓練を受けた人々だったのだ。

自分達が信じていた平和が護り作られた幻想であった事を知った一騎達は、人類とフェストゥムとの生き残りを賭けた闘いに否応なく巻き込まれていくこととなる。
少年達は、島を守るためファフナーと呼ばれる人型兵器に搭乗しフェストゥムと戦闘を始める。ファフナーとは、フェストゥムの読心能力を防ぐために人類が開発した最終兵器である。しかしながら、このためパイロットとなる少年たちには、生まれつき特殊な因子を埋めこまれている。戦闘のためにファフナーに乗るたびに染色体が変化し(同化現象と呼ばれる)、言わば、フェストゥムそのものに近づく形で緩やかに死に近づいて行くという、恐るべき非人道的兵器であった[3]

悲惨な戦いを通じて、パイロット達は傷つき、倒れていくが、フェストゥムと人類の共存を信じるアルヴィスの願いは、未来への希望へと少しずつ変わって行く。そして、北極での人類とフェストゥムとの最終決戦「蒼穹作戦」が始まろうとしていた。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


登場人物

主要人物含め、アルヴィスの子供たちはフェストゥムの因子を組み込まれており、その影響として、それぞれ天才症候群(サヴァン・シンプトム)の兆候を有する(現実のサヴァン症候群とは異なる、同項参照)。これは子供たちに人間以上の脳の処理速度を持たせ、フェストゥムの読心能力に対抗させ、ファフナー・ノートゥングモデルへの搭乗を可能とするものである。兆候には個人差がある。天才症候群の兆候は劇中表立って語られないが、話の端々でその兆候を見つけることが出来る。たとえば、冒頭で子供たちがいじっている通信機は、構造理解力に優れた衛が修理したものである。

主要人物

真壁 一騎(まかべ かずき)
声 - 石井真
人型兵器ファフナー・ノートゥングモデル「マークエルフ」の搭乗者である14歳の少年。人工子宮によって誕生した。フェストゥムによる竜宮島への初の襲撃の際、消息不明となった蔵前に代わり急遽ファフナーに乗る事になり、何とかこれを撃退。
アルヴィスのファフナー搭乗者の中で最高ランクの適性を見せる。天才症候群の影響として、驚異的な運動能力、反射神経、肉体の耐久力を持つ。
幼少期の総士との事件がきっかけで自己否定が強い性格となり、それ故にファフナーに搭乗していても性格の変化がほとんど見受けられない。総士の目を傷つけた負い目から、彼に従いファフナーに乗っていたが、総士の考えを自分も知りたいという思いから狩谷に唆される形で竜宮島から脱島。地球の現状を目にしたのもつかの間、道生とカノンに捕縛され、新国連軍に連行される。日野親子との再会の後、亡き母・紅音と同じ容姿を持つフェストゥム「ミョルニア」に導かれ、新国連製ザルヴァートル・モデル「マークザイン」に搭乗、再び故郷へと帰還する。
他のパイロットより戦闘回数が多かった事と機体のこともあってか中盤以降同化症状が進行しており、終盤では移動の際に杖を必要とし、蒼穹作戦の際には両目を失明している。
皆城 総士(みなしろ そうし)
声 - 喜安浩平
一騎の幼馴染で、指揮管制システムであるジークフリードの搭乗者。14歳。自然出産も可能だったが、特殊な因子を移植させるため人工子宮に移され誕生した。天才症候群の兆候により、複数の人間の思考や感情を並列に処理できる頭脳を持つ。ジークフリードシステムとの相性がいいのはこのため。
島の子供達の中で唯一世界の惨状を知っていた事、島のコアである乙姫の兄である事も手伝い、島を守る事に大きな責任を感じており、時として冷徹な態度を見せる。
幼少時代に同化衝動に襲われ、一騎を同化しそうになるが、一騎の手により自分を取り戻すも左目を負傷、それが原因となりファフナーへの搭乗は不可能となっている。それ故に同化現象の恐怖にさらされているパイロットに対しても申し訳ないと感じ、時としてパイロットに冷徹な指揮を強いらせている自分に歯痒さを感じている。
密かに真矢に好意を寄せており、それを悟られまいとするものの、常に態度が裏目に出てしまう。また、それに気づいている乙姫からはよくからかわれている。
終盤でシステムごとフェストゥムによって北極に連れ去られる。蒼穹作戦で一騎達に救われるが、一騎と再会の約束をし、同化されすぎた肉体は消滅する。
皆城 乙姫(みなしろ つばき)
声 - 仲西環
総士の妹で、12歳。胎児期に瀬戸内海ミールの暴走を受け半同化状態の母、皆城鞘の胎内から、人工子宮に移され出生。人類に数人しかいない人間とフェストゥムの融合独立個体。
竜宮島のコアとして12年間、人工子宮ワルキューレの岩戸の中で島の機能を管理していたが、物語中盤において遂に覚醒し、島内を自由に移動、人間としての生活を始める。序盤は一騎の前に姿だけを見せた事もあった。
人間でもフェストゥムでもあるため、どちらの存在にもこれからの行く末を自分達で選択させようとする。その為に自身の目と足で情報を集め、戦闘時もそれを見届ける。また、独立していてもコアとして竜宮島の様々な管理機能や戦力は使用可能で、同時に島の全てを知る「生き神様」のような存在。総士を救出する際には一騎と容易くクロッシングを行っていた。
特殊な存在ゆえに、性格は非常に達観しているが、兄の総士をからかったり、遠見千鶴を母のように慕うなど、歳相応の少女らしい面も持ち合わせている。
蒼穹作戦の最中に岩戸に戻り、再び島と同化する。

アルヴィスのファフナー搭乗者

遠見 真矢(とおみ まや)
声 - 松本まりか
一騎と同様の出生時の境遇をもつ14歳の少女。快活だが、不器用で多少天然ボケな面もある。ロッククライミングが趣味。周囲の人間が何を考えているのか、顔を見ただけで何となく分かってしまうなど、高い推察能力を持つ。この力はロッククライミングの際にも発揮される。
適性検査の際、「身体的なハンデ」が発見されたためにCDCにてオペレータを担当していたが、実は一騎と同等レベルのパイロット適性を持っており、後にファフナー「マークジーベン」に搭乗することとなる。ファフナー搭乗時には冷静な性格となり、高い狙撃能力を発揮している。蒼穹作戦ではマークザインと同化したライフルで敵のミールを撃ち抜き、島に戻ってきた一騎を出迎えた。
羽佐間翔子とは親友同士だが、同時に彼女が一騎に好意を寄せている事も知っており、自身の抱く一騎への想いを押し殺している節があるが、中盤以降は一騎と心を通わせるようになる。
羽佐間 翔子(はざま しょうこ)
声 - 松来未祐
アルベリヒド機関の保管遺伝子より誕生し、羽佐間容子の養子となった少女。14歳。肝臓に持病を持っており、長時間の運動が出来ず、本人もその事に対し悩んでいる。しかし肉体のハンデとは裏腹に、実は一騎に次ぐパイロット適正を持つ。
ファフナーの搭乗者ではなかったが、一騎との約束を果たすため整備が不完全な上にまともな武装もないままファフナー「マークゼクス」で出撃しフェストゥムに追い詰められる。苦闘の末、レイジングカッターをフェストゥムに巻き付け島から引き離そうとしたが、その際同化されかけたため脱出不能となり、フェンリルの使用を決意。養母である容子への謝罪、一騎への想いを口にした後、自爆した。ファフナー搭乗時には一騎への想いがさらに強くなり、同時に攻撃的な性格へと変貌する。コミック版では復活しない。
彼女の死は他の子供達にも影響を与え、特に甲洋にとってはフェストゥム化、そして復活共に、翔子の存在が起因となっている。
春日井 甲洋(かすがい こうよう)
声 - 入野自由
羽佐間翔子と同じ出生の境遇にある、穏やかで心優しい少年。翔子の事を想っており、一騎との橋渡しになった事もあったが、彼女の死を境に一騎や総士に憤りをぶつけるようになる。
ファフナー「マークフィアー」の搭乗者。真矢と溝口恭介を助けるため危険を顧みずファフナーで海に潜るもフェストゥムに接触される。結果、真矢と溝口の救出には成功するが中枢神経を同化されてしまい、以降長きに渡って昏睡状態に陥る。その事を総士に「自業自得だ」と片付けられてしまう(もっともそれは、自己犠牲を快く思わない総士の仲間に対する煽りでもある)。
昏睡状態になってからはカプセルの中で眠っていたが、中盤にてスレイヴ型のフェストゥムとして覚醒。一騎たちを送り出すためにミョルニアと共に島を護り、蒼穹作戦において一騎と総士を助ける。
小説版では周りの者を安心させてくれる性格だが、ファフナー搭乗時は同化された味方を冷静に処理する事から「味方殺しの甲洋」と呼ばれている。また、天才症候群のために驚異的な記憶力を持ち、他人の言動や仕草を思い出しては疑心暗鬼に囚われる様も描かれている。
要 咲良(かなめ さくら)
声 - 新井里美
出生時の境遇は一騎と同様。14歳。翔子の死後、ファフナー「マークドライ」の搭乗者となる。勝気で男勝りな性格で、剣司と衛を従え、彼らから「姉御」と呼ばれる事も。一方でファザコン気質なところがあり、父のような男性が理想のタイプである模様。敬愛していた父親を殺したフェストゥムに対し強い敵意を持っており、一体でも多くのフェストゥムを倒そうと奮戦する。
剣司と次第に心を通わせ合うが、その矢先に同化症状が発症し、昏睡状態に陥る[4]
ファフナー搭乗時はフェストゥムへの憎悪が強く表れているが、その内面にはフェストゥムに対する恐怖の感情も押し隠されている。
天才症候群の兆候として、物体のバランスや力の作用など、力学的効果の面で才能を持つ。実家の格闘技で才能を見せるのはこのためである。
ドラマCDでは、本編では描かれなかった真矢との確執が明らかになる。
近藤 剣司(こんどう けんじ)
声 - 白石稔
一騎や甲洋たちとは異なり、自然受胎により出生した仲間思いでお調子者の少年。一騎が島を離れた後、ファフナー「マークアハト」の搭乗者となる。
咲良に好意を寄せており、「弱い男に興味はない」と公言する彼女に振り向いてもらおうと身体能力の高い一騎に度々決闘を申し込んでいる。
一応中学校の生徒会長だが人望は篤い方ではなく、真矢や咲良はそれまで総士が生徒会長だと思っていた程である。
ファフナー搭乗時には臆病な性格となる。[5]咲良の同化・衛の死を受けて引き籠ってしまうが、母・綾乃がフェストゥムに同化された事を機に立ち直り、蒼穹作戦にも参加する。最終局面では勇敢な面も見せ、一騎達と分断されてしまったにも関わらず、単独でイドゥンに同化されたマークニヒトに深手を負わせた。
天才症候群の兆候として、直感的解答力に優れるが、そこまでの過程がわからないので、結果的に皆に馬鹿にされる。
小楯 衛(こだて まもる)
声 - 斎賀みつき
剣司、咲良とよく共に行動する14歳の少年。剣司と同時にファフナー「マークフュンフ」搭乗者となる。大の漫画好きで、「大粒あんこ」作の「機動侍ゴウバイン」は特にお気に入りだが、後に「大粒あんこ」の正体が自身の父親だと知る。
恐怖心を抑えるため、ファフナー搭乗時にはゴウバインのメットを被り、自分はゴウバインだと自己暗示をかけている。ゴウバインの仮面を被っている時は非常に強気であり、咲良と剣司を驚かせる程だが、仮面を外すと元にもどる。また仮面を被っている時の記憶は無い。後にゴウバインの作者が父だと知ってからはメットをかぶることをやめ、強くなることを決意する。スカラベ型フェストゥムが襲来した際、後輩の堂馬にゴウバインの仮面を託して出撃、仲間を守るために自ら敵と共にルガーランスに突き刺さるも、脱出したコックピットごとねじ切られ死亡。コミック版では生き残っている。
天才症候群の兆候として、構造理解力に優れる。小説版では、彼の修理した通信機が、後のフェストゥム来襲の遠因であることが語られる。
蔵前 果林(くらまえ かりん)
声 - 白石涼子(本編)/木村亜希子(RIGHT OF LEFT)
皆城家の養子で、総士の義兄妹(姉弟)。14歳。ファフナー「マークツヴァイ」の搭乗者。フェストゥム襲来時の竜宮島でファフナーに唯一搭乗できたパイロットだったが、マークツヴァイに乗り込む直前に攻撃を受け、戦うことなく日野恵とともに生死不明となる。
本編では深く掘り下げられないまま終わったが、前日談の『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』では、マークツヴァイに搭乗した。
同化耐性はあまり高い方ではなく、たった3回の起動実験でファフナー搭乗者にみられる同化現象を起こしており、瞳が赤くなってしまい、特殊な眼鏡でそれをごまかしている。

アルヴィス

真壁 史彦(旧姓:麻木)(まかべ ふみひこ)
声 - 田中正彦
一騎の父。アルヴィス司令補佐、公蔵の死後、彼の代理を経て司令となる。
フェストゥムとの「共存」寄りの考えであり、皆城公蔵のフェストゥムとの決戦を望む態度に対しては苦慮していた。
一騎以上に不器用な性格で、妻・紅音の影響から、土弄りに勤しんでおり、陶芸家を営んでいる。
軍務に忠実であるが、島を守るためとはいえ一騎を戦わせる事を紅音に詫び、甲洋を保身の道具としてしか考えない春日井夫妻に激怒するなど、父親としての面も持ち合わせている。
真壁 紅音(→ミョルニア)(まかべ あかね)
声 - 豊口めぐみ
史彦の妻で、一騎の母。かつては日本自衛軍第2混成団特科大隊のエースパイロットであり、史彦の上司でもあった。陶芸を通じて土、すなわちシリコン(フェストゥムと同じ物質)に触れ、フェストゥムのことを知ろうとするなど、独特の考え方を有していた。
皆城公蔵がミールを分析中だったにもかかわらず、ミールを本質的に理解した最初の人物。
史彦を助けようと、フェストゥムに自ら進んで同化し、フェストゥムに時間と存在を与え、ミールの共鳴核となる。
自分のコアを助ければ、フェストゥムと共存するためのデータとまだ生存している皆城総士の両方が手に入る事を伝えるため、ミョルニアとして竜宮島に現れ、絶望の淵に立たされたアルヴィスに希望をもたらした。
皆城 公蔵(みなしろ こうぞう)
声 - 中田譲治
総士、乙姫の父。アルヴィス司令で平常時は中学校の校長。フェストゥムに対しては、「共存」ではなく「決戦」を望んでいる、アルヴィスきっての好戦派。
序盤で丸腰のファフナーで戦う一騎を救うため手動でレールガンを届ける行動力を見せるも、直後にフェストゥムの攻撃を受け、あえなく戦死した。
狩谷 由紀恵(かりや ゆきえ)
声 - 沢海陽子
弓子、道生と同級生。アルヴィスでは一騎らパイロットの上官で、中学校の現代国語の教諭。システム関連に精通している。フェストゥム因子移植第一世代の生き残りで、自分や同級生が事実上実験台にされた事に対しては憤りを抱いている。
実は新国連のスパイであり、一騎を唆して共に竜宮島を脱出し、マークエルフを手土産に新国連に合流するも、その中でも道夫にカノンが竜宮島でフェンリルを発動させられることを教え、自身も道夫の脱走に協力するなど、フェストゥム因子移植第一世代で同期の弓子・道夫には心を許しているようだ。
最終局面ではマークニヒトのパイロットとなりヘブンズゲート作戦に参加するかと思われたが起動実験中にマスター型のフェストゥムに同化される。そして身体の自由を奪われ、操られた状態でミツヒロを殺害させられた絶望感と怒りはフェスティムに「憎しみ」を教えた要因となった。
ミツヒロ・バートランドを深く敬愛しており、彼のためならば公蔵の愛人になる事も厭わなかった。
遠見 千鶴(とおみ ちづる)
声 - 篠原恵美
真矢と弓子の母。極めて穏やかな物腰の女性。アルヴィスではフェストゥムおよびファフナー搭乗者の肉体変化(染色体や同化現象)などの研究を担当。
遺伝子研究者という立場上、パイロットの親達に子供の身体の変化などを告げなければならないなど、辛い役回りであるが、彼女自身はそれが自分の義務であると考えている。そのため後に真壁 紅音/ミョルニアに同化現象の治療法を伝えられた時は彼女に心から感謝した。
史彦に密かに想いを寄せている。
遠見 弓子(とおみ ゆみこ)
声 - ゆかな
真矢の姉。アルヴィス管制オペレータで千鶴の研究助手も兼務。フェストゥム因子移植一世代目の生き残り。由紀恵とは旧知の仲で、彼女の事を「ゆきっぺ」と呼ぶ。
真矢のパイロット適性が極めて高いことを知りながらも、その身を案じ隠蔽した。その事を元父ミツヒロ・バートランドに知られ、遠見一家の追放の口実にされてしまう事もあったが、島民の厚意により事実上不問となる。
千鶴との大喧嘩の末、ずっと想いを寄せ竜宮島に帰ってきた道生と同棲し、後に彼の子供を身篭る[6]
羽佐間 容子(はざま ようこ)
声 - 葛城七穂
翔子の義母。アルヴィス研究員でファフナー整備関連を主に担当(オペレータも兼務)。母親としての才能を認められ、アルベリヒド機関の依頼により、翔子を育てた。
翔子が出撃しようとしたとき、彼女の身を案じて一度は止めたものの、翔子の決意の堅さに結局は死地に赴く娘を見送るしかなかった。翔子の死後は、その心傷から頑なに新たな里子を引き取る事を拒んでいたが、後に、カノンを引き取り、養女として育てる。
要 澄美(かなめ きよみ)
声 - 石川静
咲良の母。アルヴィス研究員で主にオペレータを担当。近藤彩乃とは親友であり、ライバルでもある。
夫が戦死して間も無く咲良がパイロット候補であると告げられた。その後、ファフナーに搭乗した咲良の体に変化が生じた際、島の為とはいえ子供達を犠牲にすることに苦言を呈した。
彩乃が同化された後は、彼女の意志を継ぎ、剣司を引き取る事を決意する。
要 誠一郎(かなめ せいいちろう)
声 - 小山力也
澄美の夫で駐在所勤務。戦闘機で出撃するもフェストゥム・スフィンクス型の襲撃により戦死。
近藤 綾乃(こんどう あやの)
声 - 玉川紗己子
剣司の母。『アーカディアン・プロジェクト』における島の開発者で、生物工学の第一人者。
家でも数台のパソコンを保有し、フェストゥムの解析にいそしむことも。お調子者な言動の多い剣司を「馬鹿息子」と呼び呆れる事もあったが、剣司が友人の同化や死に耐えきれず引き篭もった際には、彼を庇い、母としての愛情をみせる。
直後のフェストゥム襲来で同化されてしまうが、それによって剣司は再びファフナーに乗ることを決意した。
小楯 保(こだて たもつ)
声 - 高瀬右光
アルヴィスのメカニック(武器開発等)担当にしてチーフ。
息子・衛のため、文化を残すために島で唯一の漫画家となり、「大粒あんこ」というペンネームで『機動侍ゴウバイン』を執筆している。
衛を失い落ち込んでいた矢先、妻の千沙都までも失い、自暴自棄に陥るが、島の未来のため再び立ち上がる。
溝口 恭介(みぞぐち きょうすけ)
声 - 土師孝也
アルヴィス特殊工作員。史彦とは既知の仲。春日井夫婦追放後は、彼らの経営していた喫茶店「楽園」のマスターを引き継ぐ。
飄々とした性格の持ち主で、真矢とは同行する機会が多いためか、いつも「お嬢ちゃん」と呼んでしまう癖がある。全編を通して一騎達のサポートとして活躍し、蒼穹作戦でピンチの所を真矢に助けられた時はこちらが助けられる側になる程の成長を喜んでいた。
劇中の台詞からフェストゥムに関する肉体改造・遺伝子操作においては道夫や弓子以前の世代で自身も改造を受けていると思われ、道夫達以上に惨状だった当時を振り返っていた。
西尾 行美(にしお いくみ)
声 - 京田尚子
西尾里奈の祖母。駄菓子屋「西尾商店」を経営。アーカディアン・プロジェクト(アルヴィス)研究者の最古参にして、大御所的存在。
島に残されてしまった一部の人類軍残留部隊に『平和』という文化を教えるため、職業訓練を担当する。かつてはファフナープロトタイプ開発の中心人物だったが、起動実験の際に息子夫婦を失って以降一線を退いていた。
終盤、フェストゥムの襲撃で人材不足となったアルヴィスに現場復帰する。
西尾 里奈(にしお りな)
声 - 白石涼子
行美の孫娘で、翔子の後任としてCDCオペレータを担当。真矢の事を先輩として慕っている。芹に一度「女好き」と指摘された事もあった。後に乙姫と友達になり、彼女の最期を見届ける。
暉(あきら)という双子のきょうだい(兄か弟かは不明)がいる。
立上 芹(たちがみ せり)
声 - 福圓美里
地上に出た乙姫にとって初めての友達にして、彼女の人格を定義した存在。
生物部員で特に昆虫がお気に入り。他の部員とは違い罠を使わず、観察を終えた昆虫は帰すなど優しい性格である。
後にファフナーのパイロット候補者としてアルヴィスに入る。里奈と共に乙姫の最期を見届けた。
春日井 正浩(かすがい まさひろ)
春日井 諒子(かすがい りょうこ)
声(正浩) - 河相智哉、(諒子) - 津田匠子
甲洋の育ての親。竜宮島では一般島民だが、実際は新国連のスパイ。
アルベリヒド機関より依頼されて甲洋の里親になるも、甲洋を自分らの保身の道具としか考えていない非情な性格。アルヴィスの召集令状により甲洋がパイロット候補になるとわかると、不安を隠せない他のパイロット達の両親と違って嬉々とした態度をとったりしている。[7]甲洋が同化されたのを受けて、新しい里子を授かろうとするも甲洋が生存しているが理由で拒否される。
業を煮やし、甲洋の生命維持装置を切ろうとしたところを遠見千鶴に見つかり、竜宮島の情報を新国連に横流しにした等の罪で真壁史彦に島から追放される。

新国連

日野 道生(ひの みちお)
声 - 堀秀行
新国連のファフナー搭乗者。666(トリプルシックス)というコードネームを持ち、パイロットとしての実力は高い。父の洋治に連れられ竜宮島を離れた後、孤児だったカノンと出会って上官になり、以後転戦を繰り返す。
弓子と狩谷とは同級生。弓子が好きで、彼女曰く、幼少期は良いところを見せようとしては失敗を繰り返してばかりだったらしい。いつも巻いているバンダナの下には弓子の写真が挟んである。
竜宮島制圧作戦が失敗に終わり、島を離れる直前、狩谷由紀恵によってバーンズが竜宮島のフェンリルを起動させる作戦を企んでいる事を聞き激昂。人類軍を脱走する形で離反し、島の消滅の妨害に成功する。その後は竜宮島の島民に戻り、一騎達と共に戦う傍ら、弓子と一緒に実家で暮らすようになった。
後に弓子から妊娠した事を告げられ、島と、弓子と子供を護るために年齢から来るハンデを解消するため、ファフナーとの一体化を促す薬剤を投与し、千鶴に弓子との結婚の許しを得る。マークニヒト襲来の際に使用不能になったメガセリオンに代わりマークアインで出撃。フェンリルを使用し脱出を図るも、ニヒトに阻まれ戦死してしまう。
カノン・メンフィス
声 - 小林沙苗
新国連のファフナー搭乗者。幼少時、フェストゥムによって家族や友達を奪われたところを道生に救われる。以降、自分を完全否定する性格になり、人類軍に参加後「死に場所」を求めて転戦する。
人類軍による竜宮島占拠の際、道生とともに人類軍ファフナーのパイロットとして参加し、人類軍撤退の際バーンズの命令でフェンリルによる自爆を試みようとするも、一騎の説得を受け、アルヴィスに投降する。以降は一騎らと同じ学校にも通う事となったが、それまで戦場に身を置いていた事もあって始めはぎこちない態度が目立ち、戸惑う事もあった。しかし、子供たちとの友情や容子の暖かい愛情を受け、自分の存在と本当の居場所を島に見出し、蒼穹作戦中にはフェストゥムに「自分はここにいる」と叫んだ。当初は道夫に憧れのような感情を抱いていたが、後に一騎に好意を寄せるようになる。しかし真矢の存在もあって身を引く形となった。
蒼穹作戦前に容子に、戦いが終わったら「母」と呼ぶ事を誓い、見事その誓いを果たす。
ダッドリー・バーンズ
声 - 内田直哉
人類軍大佐で竜宮島を占拠し陣頭指揮をするも、乙姫の意思による第1CDCの異常でフェストゥムに対抗できず、撤退時にカノンほか人類軍一部関係者を残し、艦ごと竜宮島をフェンリルで消し去る作戦を行うも狩谷と道生らに阻まれる。しかしながら史彦から評価されてる場面も見受けられ、有能な指揮官ではあるようだ。
ヘスター・ギャロップ
声 - 藤田淑子
新国連事務総長。好戦的な女性で、マークエルフが新国連に渡った際にアルヴィスによるフェストゥムとの戦闘映像を新国連が行ったものとして全人類の士気向上のプロパガンダにするなど政治家としての能力は高いが、反面、戦略においては無知なところがあり、ミツヒロが付け入る隙を与えてしまっている。コミック版ではミツヒロと一緒にフェストゥムに殺害されている。
日野 洋治(ひの ようじ)
声 - 小杉十郎太
日野道生の父にして、マークエルフのコアを移植した「ザルヴァートルモデル・マークザイン」の開発者。ミョルニアを匿うなど、フェストゥムとの共存を望んでいた。「一人でも多くの兵士を生き延びさせる」という設計思想を持っている。
モルドヴァへのフェストゥム来襲時、ミョルニアにマークザインを託し、フェストゥムが情報という概念を理解したことを喜び、自爆した。
ミツヒロ・バートランド
声 - 森功至
千鶴の元夫。紳士的な振る舞いをするが傲慢さを感じさせる性格。フェストゥムを憎み、フェストゥムに勝つために竜宮島を捨て、新国連に参加した。
竜宮島に戻り、弓子が真矢のファフナー適性データを改竄したのを口実に竜宮島から遠見一家を追放させ、真矢を新国連に連れ出そうと画策するも失敗。
最終作戦『ヘヴンズドア』の立案者であり、ザルヴァートルモデルのマークニヒトを開発し、狩谷をテストパイロットとして作戦前の最終実験を行っていた最中に、フェストゥムに同化されたマークニヒトを目撃、ショックの余り笑いながらマークニヒトの手にかかり死亡した。

用語

アーカディアン・プロジェクト
フェストゥム・人類軍との戦闘過程において日本が独自に立案した計画で、消滅した日本の生き残りが遂行した。アーカディアンは「楽園」を指す。人類をフェストゥムから守り、平和を次代へ伝えることを目的としている。内容としては、
  • 遺伝子操作によるシナジェティック・コード発現
  • 子供へのメモリージング(記憶の刷り込み)
  • 対フェストゥム兵器(ファフナーおよびその運用システム、フェンリルなど)の開発・製造
  • 人工要塞島の建造
があげられる。遺伝子操作・兵器開発は共に国際法で制限されており、また、強大な力を持つファフナーに対抗してフェストゥムがより強大化してしまうため、新国連に問題視されている。
Alvis(アルヴィス)
竜宮島を拠点とする、アーカディアンプロジェクトを遂行するための組織。竜宮島の大人およびメモリージングによる記憶が発現した子供によって構成されている。そのため、未発現の子供はその存在を知ることなく日々の平和を謳歌している。なお、竜宮島以外にもアーカディアン・プロジェクトによって作られたAlvisが複数存在する模様。
ジークフリード・システム
皆城総士が搭乗する、ファフナーの指揮管理システム。フェストゥムの読心を防ぐために搭乗者とファフナー搭乗者の脳の皮膜神経を直接接続(クロッシング)し、意思疎通を行う。搭乗者にはファフナー搭乗者のあらゆる感覚や全体の戦況情報など膨大なデータが供給されるため、適格者以外は極度の酩酊状態になる。なお、ザルヴァートル・モデルやノートゥング・モデル以外のファフナーの場合、シナジェティック・コードを発現しないためにクロッシングは不十分になる。
また、開発段階ではファフナーに搭載される予定だったが、後述のティターンモデルや試作機などでパイロットに過度の負担が掛かったため、搭載は見送られ現在の形となった。しかし、後に真壁紅音/ミョルニアによってもたらされた情報によって同化現象をほぼ完全に防げるようになったため、蒼穹作戦では4機のファフナーに分割搭載された。これによって搭乗者相互の通信が可能となったが、一機の動作不能によってシステムがダウンしてしまう新たな欠点を持つようになった。名前の由来は、「ニーベルングの指環」に登場する英雄ジークフリートから。
新国連
人類軍を擁する、人類最大の組織。30年前に瀬戸内海ミールが出現した際、一年後に日本もろともこれを消滅させた。現在はアーカディアン・プロジェクトの内容を問題視し、また強大な力をもつファフナー・ノートゥングモデルの奪取を狙ってAlvisを追う。
シナジェティック・コード
ファフナーと搭乗者の精神連結をするため形成されなければならない脳の状態。ノートゥングモデルに搭乗した際に最重要となるもの。成人はコード形成が難しくなるため、必然的にパイロットの多くが十代の少年少女となった。
蒼穹作戦
人類軍のヘヴンズドア作戦に付随する、アルヴィス独自の作戦。ヘヴンズドア作戦とは異なり、真壁紅音の共鳴核開放および皆城総士の奪還を目的としている。
竜宮島
アーカディアン・プロジェクトのために作られた人工要塞島のひとつ。人口はおよそ2,000人。戦闘時には各所に隠された防衛機構が現れ、『要塞』へと姿を変える。名前の由来は竜宮。皆城 乙姫が同化した、島の空気中に存在する瀬戸内海ミールによって環境が保たれている。
ニーベルング・システム
指輪状の操縦桿。10個のリングに指をはめるとジークフリードシステムに直結されファフナー本体も起動する。小説版では使用後に手に指輪の跡が残る描写があり、その跡は歴戦のパイロットの証とされる。名前の由来はニーベルングの指環から。
ヘヴンズドア作戦
フェストゥムの殲滅を目的として新国連研究者のミツヒロ・バートランドが立案。人類軍の全戦力を二分割し、北極のミールと大気圏外の小ミールに対して同時に攻撃を行うものである。フェストゥムの読心を防ぐため、各部隊は独自の判断で戦う。
ミール
フェストゥムの中枢。北極ミールと瀬戸内海ミール(竜宮島の空気中に存在)がある。実際にはその他にもミールが存在すると考えられる。
瀬戸内海ミールは30年前に日本に出現し、妊娠を妨げる遺伝子障害を発生させた。新国連の攻撃を受けてからは、竜宮島に空気として存在している。

竜宮島

防衛機構

偽装鏡面
光学迷彩で竜宮島全体を球状に覆う高度なステルス機構。直視はもとより、音波、電磁波等も遮断し外部からは内部の状況は全く把握できなくなる。竜宮島は常時これを展開することにより、長年新国連は勿論のことフェストゥムの目を文字通り欺き、隠遁してきた。また同様に内部から外の景色も遮断し、展開時の島内部における太陽の位置等の島周辺の風景は偽装鏡面に映し出された偽物である。しかしエネルギー消費の都合上、ヴェルシールドとの併用は出来ず、フェストゥム来襲時はこれを解除することになる場合が多い。
ヴェルシールド
竜宮島全体を覆う強力な重力波バリア機構。強力なガンマ線以外なら赤外線や電磁波も遮断、拡散が可能。波長が共鳴するとすり抜けられてしまうため、重力波の波長は常にランダムに変化させている。第1、第2と2段階に展開される。しかし、フェストゥムに対しては突破されるまでの時間稼ぎ程度にしかならない。使用は偽装鏡面との二者択一。Welle ShieldのWelleは、波を意味するドイツ語。
ヴァッフェラーデン
島の建造物等を直接防御する隔壁。普段は地下に収納されており、フェストゥムの来襲時等には地面から生えるように展開される。
ノルン
小型の無人機動兵器。島に大量に配備されている。それそのものがビーム砲を搭載した迎撃装備であり、またバリアの展開をする等のファフナーを支援する装備でもある。乙姫の覚醒によって起動。以降彼女のコントロールのみによって使用される。名称の由来はノルンを参照。
デナイアル
ミサイル兵器。海底の発射台から発射される。発射に少々時間がかかるためフェストゥムの襲来に間に合わない場合が多く、使用して命中したのは作中では一回のみ。数は多いが相手がフェストゥムでは効果は薄い。

内部機構

ブリュンヒルデ・システム
主に島の防衛機構を統括するシステム。しかし島の航行等他のシステムにすらも影響を及ぼす。フェストゥムの読心能力に対抗するために皆城乙姫が一体化しており、その意思によって運用される。つまり、事実上彼女自身が島を動かしていると言っても過言ではない。名前の由来は「ニーベルングの指環」に登場するワルキューレの一人でジークフリートの恋人でもある「ブリュンヒルデ」から。
ワルキューレの岩戸
皆城乙姫が眠っていた人工子宮。彼女がブリュンヒルデ・システムと一体化するための機構でもある。すなわち島の中枢と言うことも出来る。中は赤い液体で満たされており、乙姫と島のミールとの同化を抑制していると思われる。最終話にて乙姫はここに還る。床に刻まれたラテン語の文句は中世錬金術士のモットーであった「Solve et Coagula」(溶融と凝固、または溶かして固めろ、意訳して融合せよ)。名称についてはワルキューレ天岩戸を参照。
ソロモン
レーダーに反応しないフェストゥム等シリコン生命体の接近を知らせ、そしてその種別を判定するシステム。物語序盤ではアルヴィスの人々はこの反応を「ソロモンの預言」と呼んでいた。これはフェストゥムの思考パターンを解析、トレースしてその行動をある程度予測することでシステムが機能しているため、と思われる。後に「ソロモンに反応あり」というストレートな報告に変更されている。ソロモンについてはソロモン王を参照。
ウルドの泉
キールブロックにたゆたう液体型コンピューター。かつてはミールの解析に使われていたが、現在は主にソロモンのマスターサーバーとして使われている。蒼穹作戦で入手したフェストゥムとの共存のデータはここで受信された。ウルドについてはウルズを参照。
アーサーズ・ルーム
正式名称「並列一体型アーサーズ・ルーム」。正確には最初に建造された司令室だが、戦略機能に特化した構造になり、島の防衛・管理機能まで補えることができなくシステムに負荷がかかるため封鎖されていた。円卓状のコンソールパネルにオペレーターが操作する形になっている。
人類軍が竜宮島を占拠し、フェスティムとの戦闘で第一司令室が崩壊した際に皆城乙姫の手により再び起動され、以降は乙姫が防衛・管理機能を制御する事により正式に新司令室となった。
アーサーズ・ルームについてはアーサー王の「円卓の騎士」を参照。

ファフナー

ファフナーは人類がフェストゥムの読心能力を防ぎ、これに対抗するために開発した兵器である。ノートゥングモデル、ティターンモデル、メガセリオンモデル、ベイバロンモデル、グノーシスモデル、そしてザルヴァートルモデルの6つのタイプが登場する。中でもティターンモデル、ノートゥングモデル、ザルヴァートルモデルにはフェストゥムのコアが使われており、大量生産は出来ない。

劇中には地球上で運用されるタイプしか登場していないが、フェストゥムは宇宙から襲来する生命体であり、最終話でわずかながら宇宙空間での人類軍とフェストゥムの戦いが描写されたので、宇宙戦闘用のファフナーも存在すると考えられる。さらにメガセリオンとベイバロンの識別コードから人類軍では他に少なくとも十数タイプが開発された可能性がある。

アルヴィス製ファフナー

ノートゥングモデル
Alvisが開発したファフナー。染色体に特殊な因子を持ち、脳内に「シナジェティック・コード」を形成出来る事がパイロットになる条件(その為パイロットは殆どが十歳台の子供)。気化爆弾のフェンリルを内蔵していているが、その破壊力は凄まじい為ほとんどの場合自爆用として用いられる。

独自の特徴として

  • ジークフリード・システムのバックアップをフルに得られる。
  • よりパイロットとファフナーの一体感を高める為、搭乗者の体とファフナーをコックピットブロックで接続する際に上腕、脇腹、大腿部に激しい痛みが伴う(パイロットスーツの着用で多少は軽減される)。
  • 有効に操縦するには「自分がファフナーそのもの」になる事を意識する事が重要。しかしそれによってファフナーが受けるダメージはおろか、衝撃や皮膚感覚までパイロットにダイレクトでフィードバックされる。(2話ではマークエルフが襲来したスフィンクス型に腕を切断された為にパイロットの一騎まで痛がっている。また16話では新国連の少女パイロットが初めてノートゥングモデルで戦闘した際に「風が冷たい・・・こんなに体が重くなるなんて」とファフナーとシンクロしていたが故の現象で狼狽し、結局泣き出して機体を降りてしまっている描写がある)
  • 搭乗する間、同化現象の為人格が変化してしまう(一騎は常に「自己否定」の意識が強かった為に自分を変化させられる事もなかった)。

設定では開発中のものを含めて全13機存在する。なお、小説版ではノートゥングモデルは全部で12機存在するらしいが、アニメ版では9機しか確認されておらず、またマークアハトとマークエルフの間にある9番機・10番機は欠番になっている。各機体の左膝と背部にローマ数字で型番が書かれている。マークアインタイプの全高は約35m。

ファフナー・Mk.I(マークアイン) 搭乗者:皆城総士(RIGHT OF LEFT)→日野道生
第23話で、ファフナーへの一体化を強化した道生が搭乗。同型機としてツヴァイ、ドライ、エルフが存在。イドゥンを道連れにするためフェンリルを起動し自爆。『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』では皆城総士が試乗していた。塗色はシルバーグレー。
ファフナー・Mk.II(マークツヴァイ) 搭乗者:蔵前果林
エルフ、アイン、ドライと同型。汎用格闘型。1話で搭乗者が生死不明になり、大破したマークエルフ修復のためにパーツが流用された為、「蒼穹のファフナー」本編では一度も戦闘に参加していない唯一のノートゥングモデルである。なお、この機体は『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』にも登場した。塗色は濃紺。
ファフナー・Mk.III(マークドライ) 搭乗者:要咲良→カノン・メンフィス
エルフ、アイン、ツヴァイと同型。汎用格闘型。エルフ不在時のフュンフ、アハトとのチーム戦闘では主に近接戦闘を担当した。パイロットである咲良の同化現象が進行した事で乗り手がいなくなり一時的に空位となるが蒼穹作戦前に一体化を強化することに成功したカノンが搭乗。塗色はオレンジ。
ファフナー・Mk.IV(マークフィアー) 搭乗者:春日井甲洋
中距離支援型。肩にハードポイントがあり、武器を装備することが可能。9話でパイロット救出のため、機体は放棄されたが、後に新国連人類軍が回収し、そのコアはザルヴァートルモデル(マークニヒト)に移植された。同型機としてアハトが存在。塗色は灰色(焦げ茶色に近い)。
ファフナー・Mk.V(マークフュンフ) 搭乗者:小楯衛
防御特化型。イージス装備により前面にバリアを展開することが可能。エルフ不在時のドライ、アハトとのチーム戦闘では、イージス装備により突撃して来る敵を受け止める役割を担当した。新型種のスカラベ型との戦闘で破壊された。塗色は紫。
ファフナー・Mk.VI(マークゼクス) 搭乗者:羽佐間翔子
空戦型。背部に飛行用スラスターを装備し、飛行が可能。同型機にジーベンが存在。6話で翔子もろとも自爆した。塗色は白。
ファフナー・Mk.VII(マークジーベン) 搭乗者:遠見真矢
ゼクスと同型。空戦型。真矢の特性上、長距離射撃武器ドラゴントゥースを装備し、長距離狙撃及び支援を担当。塗色はマゼンタ。
ファフナー・Mk.VIII(マークアハト) 搭乗者:近藤剣司
フィアーと同型。中距離支援型。エルフ不在時のドライ、フュンフとのチーム戦闘では、中長距離からの初撃や、他二機の支援を担当した。塗色は緑。
ファフナー・Mk.IX
本編未登場の欠番機。
ファフナー・Mk.X
本編未登場の欠番機。
ファフナー・Mk.XI(マークエルフ) 搭乗者:真壁一騎
アイン、ツヴァイ、ドライと同型。汎用格闘型。2話で大破したが、その後ツヴァイのパーツを流用して修復されるも、新国連側に渡りザルヴァートルモデル(マークザイン)にコアを移植される事に。塗色は当初スカイブルー、大破後はツヴァイと同じ。
ファフナー・Mk.XII
本編未登場の欠番機。
ファフナー・Mk.XIII
本編未登場の欠番機。
ティターンモデル(『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』のみに登場)
ファフナーのプロトタイプの一つ。全部で4機開発されカラーリングは紅色となっている。2132年に開発されたゼロファフナー(エーギルモデル)より動力炉が小型化されているがノートゥング・モデルより大型の機体である。開発された当時は代謝ができないフェストゥムは海中では結晶化して活動できないことから、いざという時に海中に逃れるため背部に装備されたサイレーンドによって海中でも行動ができるよう設計されている。この4機にはジークフリードシステムが搭載されており、パイロットに凄まじい負担をかける。そのため、活動時間は他のファフナーと比べると極端に短い。また、次々と同化現象に倒れる友人を目の当たりにしたパイロット達を苦しめることになった。主装備はブレード型のルガーランス(?)、腕部のバルカン。その形状はマークザイン第2形態を彷彿とさせるものがある。開発コードはTSX。

人類軍製ファフナー

メガセリオンモデル
主な搭乗者は日野道生。新国連製ファフナー。全高約43m。他2タイプと比べ重装甲。しかし、乗りこなすには精神的重圧に耐えられる必要がある。道生機の塗色は青。量産型はグレーの塗色で、最終話に登場。機体識別コードJ-013。機体名の由来はヨハネの黙示録に登場する「大いなる獣」のこと。
ベイバロンモデル
主な搭乗者はカノン・メンフィス。新国連製ファフナー。全高約38m。新国連製の他2タイプと比べ機動性に富む。女性パイロットが乗ることが多い機体の為、赤く塗装されることが多い。カノン機の塗色も赤。量産型はグレーの塗色で、最終話に登場。機体識別コードJ-017。由来はヨハネの黙示録に登場する大淫婦、または紅い衣の魔女を指す。
グノーシスモデル
新国連製汎用ファフナー。擬似シナジェティック・コードを有しているため、成人でも訓練さえすれば誰でも乗ることが可能。そのため、対フェストゥム戦での新国連の主力となるが、フェストゥムに対しては性能不足が否めない。全高約20mで他のモデルより一回り小さく、腕部に火器が直付けになっている。ちなみに一騎もこの機体に搭乗して戦ったことがある。塗色は濃緑色。グノーシスとは知識を意味するギリシャ語。グノーシス主義は「人間は知識によって魂を解放出来る」とするキリスト教の一宗派。つまり、ある程度の知識と訓練によって、適性者でなくても模擬シナジェティック・コードが形成される機体、という意味でもある。
ザルヴァートルモデル
フェストゥムとの最終決戦に向けて開発された最新型モデル。同化現象をより加速させる副作用のため、搭乗者が同化し切った場合、即座にフェンリルが起動する様にセットされ破片すら残らない。同モデルを開発した日野洋治とミツヒロ・バートランドとでは、設計思想が異なる。洋治は兵士(搭乗者)をより多く(もしくは長く)生かすために設計することに対し、ミツヒロはより多くの敵(フェストゥム)を倒すことを目的としている。ザルヴァートルは救世主の意。
ファフナー・Mk.Sein(マークザイン) 搭乗者:真壁一騎(15話 - )
日野洋治とミツヒロが開発した新型ファフナー。ファフナー・ノートゥングモデルの3倍のフェンリルを有する。当初の塗色は緑がかった白。ミョルニアによって真壁一騎に託される。初期は背部に翼状のアンカーユニット(ケーブル)とホーミングレーザー発振器を装備していたが、コアの単独再生により背部の装備が消え、開発時よりも格段に形状・特性が変化し、フェストゥムの同化耐性や自己修復が可能になった。表面も金属の地肌が出ていると思われる、光沢のある銀白色になっている。
主に同化による武器強化によって戦闘を行い、プレアデス型との戦闘後、同化したルガーランスを愛用している。
従来のファフナー(ノートゥング・モデル)は「違う自分になる」ことで操縦が可能だが、この機体は「違うモノ」にならないと同化機能を発揮できない(たとえば「腕が銃になる感覚を受け入れられるか」といったところ)。つまり「存在そのものが別のモノになる」感覚を受け入れられることで真の力を発揮する。
遠見真矢のパイロット適性に関する査問委員会(18話)以後、「蒼穹作戦」前までマーク・ザインの力は大幅に制限されることになる。
ちなみに名称のザイン(Sein)は、独語で、英語の「be( - である)」にあたる「存在」を意味しており、マークニヒト(否定)と対を成す意味を持つ事が伺われる。独語のザインはseinと綴るのだが、マークザインの綴りが作中で明らかにされることはなく、公式の資料にはMARK.ZEINと表記されているものがある。
ファフナー・Mk.Nicht(マークニヒト) 乗者:狩谷由紀恵(23話)→イドゥン
マークザインとほぼ同型(外見は塗装が違うだけ)。おそらくマークザインのデータを基にマークフィアーのコアを流用してミツヒロ・バートランドが開発した機体。塗色は黒。武装は初期のマークザインと同じく翼状のアンカーユニットとホーミングレーザー発振器が装備されている。マスター型フェストゥム「イドゥン」によって同化され、ワームスフィアーなどフェストゥムの攻撃能力が加わり、竜宮島や人類軍を大いに苦しめた。
ちなみに名称のニヒト(nicht)は、独語で、英語の「not( - でない)」にあたる「否定」を意味しており、マークザイン(存在)とは対の意味を持っている事が伺われる。

武装

ルガーランス(小説版では「雷撃槍」と表記)
中世の騎兵が使う馬上槍に似た形状の武器。刃を左右に開く事でレールガンへと変貌する。『RIGHT OF LEFT』では原型とも言うべきものが主武装として使われていた。マークエルフベイバロンモデルマークザインが主に装備していた。マークザインの場合、機体の腕と同化させることで威力を強化させており、一撃でプレアデス型を粉砕した。
マインブレード
ノートゥングモデルの基本装備。ナイフ状の短刀で、相手に刃を突き刺して折ると時限爆弾になる。基本装備のせいか威力はさほど期待できない。小説版では一騎が愛用しているとある。
レージングカッター
ノートゥングモデルの腕部から発射されるワイヤーアンカー。主に敵を束縛するときに使用する。
デュランダル
マインブレードと同じくノートゥングモデルの基本装備のハンドガン。劇中ではマークゼクスが使用していた。マインブレードと同様で基本装備のせいか威力はさほど期待できない。
レールガン
主にノートゥングモデルが使用する実弾兵器。ファフナーからエネルギーを供給されるが、第1話では緊急時だったため1発しか撃てなかった。同じく第1話にて、一騎の搭乗したマークエルフが零距離射撃を行ったことが印象に強い。
ピラム
伸縮自在の刃物。伸びた先端のナイフを敵に突き刺し電気を与える。咲良の搭乗するマークドライはよくこれを装備していた。
ゲーグナー
小型のエネルギー系兵器。レーザーを発射し充分な火力を保有しているが一定ごとにエネルギー装填が必要なようだ。劇中では、主にマークエルフマークフィアーが使用。
ロングソード
マインブレードを大型化した長剣。主にマークエルフマークアインが使用。リンドブルムにも収納されている。
プラズマライフル
連射力の高い中距離武器。道生の搭乗するメガセリオンモデルが装備していた。
ドラゴントゥース
ノートゥングモデルの大型スナイパーライフル。高い攻撃力と射撃能力を誇る。真矢の搭乗したマークジーベンとの組み合わせは最高のものだろう。
ガルム44
優れた連射能力を持つ機関砲。主にマークアハトが使用。
メデューサ
両肩に装備する大口径ビーム砲。 蒼穹作戦でマークアハトが使用。オープニングではマークフィアーが使用している。
イージス
マークフュンフの標準装備。光学シールドを展開し、フェストゥムの球体を弾く程の高い防御力を有する。蒼穹作戦でマークドライマークアハトが使用した。

名前の由来

  • 独語のザイン(sein)、ニヒト(nicht)はそれぞれ英語の"be", "not"に相当し、「 - である(存在)」「 - ない(否定)」を示す。
  • ザルヴァートル(Salvator)はドイツ語救世主の意。
  • グノーシス(Gnosis)はギリシャ語で知恵の意。グノーシス主義の流布と共に各国の言語に取り入れられている。
  • メガセリオン(Mega Therion)、ベイバロン(Babalon)は、共にヨハネの黙示録からの引用。
  • ノートゥング(Nothung)は「ニーベルングの指環」に登場する霊剣の名前。作品によってはグラム、バルムンクとも呼ばれる。
  • デュランダル(Durandal)は「ローランの歌」に登場する霊剣の名前。
  • ファフナー(ファーヴニル、Fafnir)、イドゥン(Idun)とミョルニア(ミョルニル、Mjollnir)は北欧神話からの引用。日本ではFafnirはドイツ語風にファフニールと読まれることが多い。ミョルニアも同様。ただし英語表題は「FAFNER in the azure」と綴られている。
  • ティターン(Titan)はギリシャ神話ローマ神話にある巨神族の名前。

フェストゥム

身体の99%を珪素で構成されたシリコン型生命体。様々な種類があるが、フェストゥムという存在は全体で一つである。他の生物と同化することを目的に行動する。読心能力によって相手の思考を読むことができ、人類の戦術はことごとく読まれてしまうため、対等に渡り合うためにはファフナーに搭乗して読心能力を防ぎながら戦うことが求められる。ペルソナと呼ばれるコア部分を破壊しなければ倒せない。また序盤ではペルソナは複数あると言われていた。当初は海中では活動不可能とされていたが、後に進化して活動可能となる。ちなみにフェストゥムとは「祝祭」を意味する。

種類

スフィンクス型(小説では「質問者型」と表記)
第1話で初めて竜宮島に襲来したタイプのフェストゥム、劇中においては比較的、登場頻度が高く、変種と思われる個体も確認されている(第5話、第6話、第12話等)。海水に適応する以前の『RIGHT OF LEFT』では形状が若干異なる。
「あなたはそこにいますか?」と質問を投げ掛け、「YES」と答えた者には同化を試みるが、「NO」と答えた者には攻撃を加える。
主に黒球や触手を用いた攻撃を行う。
アルヘノテルス型
第8話などでグレンデル型と共に登場したフェストゥム、おそらくはグレンデル型の司令塔のような役割を持つと思われる。また、グレンデル型と同化することで受けたダメージを回復する場面もみられた。
グレンデル型
小型で3足歩行するフェストゥムでかなり個体数が多い。小型な分、機動性に優れており、建造物内に侵入するといった行動もとれる。
反面、戦闘能力自体は低く(溝口恭介のライフルを受けて倒されたりしている)、あくまでも質より量で勝負するタイプ。
プレアデス型(親)
第16話で小型のプレアデス型を引き連れて、竜宮島を襲撃したフェストゥム。それまでのフェストゥムに比べて高い戦闘能力を有し、人類軍の占領により島の戦備が整っていないことも重なって、アルヴィスの防衛機構や人類軍のファフナー、更にはフォーメーションを組んだ咲良・剣司・衛達のファフナーすら一蹴する。しかし島に帰還した一騎の駆るマークザインには太刀打ちできず、同化能力によって強化されたルガーランスで粉砕される。
目から光線を放つ他、プレアデス型(子)を生み出し、攻撃に利用する。
公式サイトには「アヌビス型」と記載されたが、その後に出た資料ではすべて「プレアデス型」と書かれており、アヌビス型は誤植の可能性がある。
プレアデス型(子)
小型でプレアデス型(親)から大量に生み出されるフェストゥム。目標に取り付き、自爆(同化?)することでダメージを与える。単体での破壊力は戦車を破壊する程度だが、密集する事で飛躍的に破壊力が増す。この方法を用いて第16話に人類軍に占拠されていたアルヴィスの第1CDCを壊滅に追い込んだものの、得意の自爆もマークザインには無力であり、逆に同化されてしまった。
PSP版ゲーム「蒼穹のファフナー」では「アルキオネ型」と命名されている。
スレイブ型
同化能力を自ら無くしたフェストゥム。
スレイブ型(甲洋)
同化を否定し本来の意思を取り戻した春日井甲洋。ミョルニアのように、通常のフェストゥムとは違う色の形体に変化する。劇中ではマスター型フェストゥム形態のミョルニアと共に一騎たちが不在の竜宮島を守った。
コア型
皆城乙姫のような人類とフェストゥムの融合独立個体。世界に少数しか存在しない。
マスター型
他のフェストゥムを指揮する立場にある上級フェストゥム。基本的に同化した人間の姿をしており、他のフェストゥムとはあらゆる意味で一線を画す。劇中ではイドゥンとミョルニアが確認されている。
コアギュラ型
同化行動のみを目的とした特殊なフェストゥム。
スカラベ型
キノコのような外見のフェストゥム。「人間の痛み」を理解し自主的には同化も攻撃もしないが、攻撃を仕掛けてきた相手に対してはカウンターとも取れる方法で反撃する。ジークフリードシステムを理解したのか、データ上に於いてファフナーにダメージを認識させない非常に厄介な戦法を取った。そのため、機体とパイロットへのみダメージがあり、ペインブロックが機能しない。更には攻撃の回避が大変困難となっている。
リヴァイアサン型
人類軍の最終作戦ヘヴンズドア蒼穹作戦)で登場したフェストゥム。水中での行動が可能で、水中戦に特化した形状をしている。先端を口のように開いて相手を飲み込んで同化すると思われる。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


スタッフ

  • 原作:XEBEC
  • 文芸統括:冲方丁
  • シリーズ構成:山野辺一記→冲方丁(16話 - )
  • ベースプランニング協力:山野辺一記(16話 - )
  • キャラクターデザイン:平井久司
  • メカニックデザイン:鷲尾直広
  • 色彩設定:関本美津子
  • 音響監督:三間雅文
  • 美術監督:小山俊久
  • 撮影監督:広瀬勝利
  • 音楽:斉藤恒芳、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
  • プロデューサー:中西豪、千野孝敏、能戸隆
  • 助監督:山岡信一
  • 監督:羽原信義
  • 製作:XEBEC、竜宮島役場

主題歌

オープニングテーマ
「Shangri-La」
  • 作詞:atsuko
  • 作曲:atsuko、KATSU
  • 歌:angela
オープニング画像は第17話より別バージョンが使用された。また最終話のエンディングテーマとしても使用された。
エンディングテーマ
「Separation」
  • 作詞:atsuko
  • 作曲:atsuko、KATSU
  • 歌:angela
    • 「Separation[Pf]」
      • 誰かがいなくなったエピソード(第6,9,21,22,23,24話)のエンディングテーマとして使用された『Separation』別アレンジ曲。歌詞は二番が使用された。この曲はangelaのアルバム「I/O」に収録されている。
    • 「Separation (Off Vocal Version)」
      • 第20話のエンディングテーマとして使用された『Separation』のインストゥルメンタルバージョン。
第15話エンディングテーマ
「Proof」
  • 作詞:atsuko
  • 作曲:atsuko、KATSU
  • 編曲:KATSU
  • 歌:angela
イメージソング
「fly me to the sky」
  • 作詞:atsuko
  • 作曲:atsuko、KATSU
  • 歌:angela

※ この作品のプロモーション開始時には、あたかもこの曲が主題歌であるかのようなキャンペーンが繰り広げられた。

サブタイトル

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 楽園~はじまり 山野辺一記 羽原信義 孫承希 羽原信義・山岡信一
2 告知~いのち 榎本明広 高橋晃
3 迷宮~しんじつ 鈴木吉男 吉川浩司 北郷通
4 逃航~ふなで うえだしげる 高橋晃
5 約束~ちかい 二瓶勇一 うえだしげる 高見明男
6 翔空~ぎせい 榎本明広 山岡信一・前田明寿
7 家賊~おやこ 西沢晋 中津環 本橋秀之 大浪太
8 確執~こうよう 大塚健 うえだしげる 高橋晃
9 同化~わかれ 鈴木利正 高見明男・前田明寿
10 分解~すれちがい 榎本明広 堀たえ子・山岡信一
11 旧新~じんるいぐん 二瓶勇一 高橋晃
12 不在~あせり 山野辺一記
冲方丁
菱川直樹 高橋晃
13 侵蝕~フェストゥム 羽原久美子 うえだしげる 高見明男・松村拓哉
14 覚醒~せんりょう 西沢晋
榎本明広
中津環 本橋秀之
大浪太
15 記憶 ~さけび 大塚健 菱川直樹 高橋晃
16 朋友~おかえり 冲方丁 羽原信義
二瓶勇一
孫承希 山岡信一
前田明寿
17 生存~しかけ 榎本明広 高見明男・松村拓哉
18 父親~おもいで 菱川直樹 高橋晃
19 真矢~まなざし うえだしげる 近藤源一郎・松村拓哉
20 燈火~ともしび 羽原久美子
羽原信義
孫承希 高見明男
21 咲良~みらい 大森英敏 菱川直樹 高橋晃
22 守護~ちから 二瓶勇一 山岡信一・前田明寿
23 劫掠~おとり 榎本明広 高見明男・松村拓哉
24 対話~ミール 菱川直樹 菊池聡延・汐見直
長谷部敦志
25 決戦~きょうせい 榎本明広 高橋晃
26 蒼穹~そら~ 羽原信義 鷲尾直広 羽原信義・山岡信一
前田明寿

※テレビ放送では25話、26話を纏めて1話(最終回1時間SP)として放送した為、話数は25話、サブタイトルは『蒼穹~そら』となっている。

※DVDでは25話、26話が独立している為、25話『決戦~きょうせい』、26話『蒼穹~そら』となっている。

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時
関東広域圏 テレビ東京 2004年7月4日 - 12月26日 日曜 25時30分 - 26時00分
愛知県 テレビ愛知 2004年7月5日 - 12月27日 月曜 25時28分 - 25時58分
北海道 テレビ北海道 月曜 26時00分 - 26時30分
福岡県 TVQ九州放送 月曜 26時55分 - 27時25分
大阪府 テレビ大阪 2004年7月6日 - 12月27日 火曜 27時10分 - 27時40分
岡山県香川県 テレビせとうち 2004年7月8日 - 12月29日 木曜 26時00分 - 26時30分

※最終回は1時間SPとして25話と26話をまとめて放送した。

テレビ東京 日曜25:30枠
前番組 番組名 次番組
蒼穹のファフナー

関連商品

DVD

販売元はスターチャイルド(レンタル版はクロックワークスが担当している模様)

  1. Arcadian project 01 1話「楽園~はじまり」、2話「告知~いのち」、3話「迷宮~しんじつ」収録
  2. Arcadian project 02 4話「迷航~ふなで」、5話「約束~ちかい」、6話「翔空~ぎせい」収録
  3. Arcadian project 03 7話「家賊~おやこ」、8話「確執~こうよう」、9話「同化~わかれ」収録
  4. Arcadian project 04 10話「分解~すれちがい」、11話「旧新~じんるいぐん」、12話「不在~あせり」収録
  5. Arcadian project 05 13話「侵蝕~フェストゥム」、14話「覚醒~せんりょう」、15話「記憶~さけび」収録
  6. Arcadian project 06 16話「朋友~おかえり」、17話「生存~しかけ」、18話「父親~おもいで」収録
  7. Arcadian project 07 19話「真矢~まなざし」、20話「燈火~ともしび」、21話「咲良~みらい」収録
  8. Arcadian project 08 22話「守護~ちから」、23話「劫掠~おとり」、24話「対話~ミール」収録
  9. Arcadian project 09 25話「決戦~きょうせい」、最終話「蒼穹~そら」収録
  10. Arcadian Memory 01 追憶の楽園 第1話~第16話までの映像をまとめた総集編収録
  11. Arcadian Memory 02 対話の世界 第17話~第26話までの映像をまとめた総集編収録

DVD-BOX

2009年2月4日に本編全26話、スペシャル放映された蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT、各種映像特典を収録したDVD-BOXが12枚組で初回限定生産発売された。88Pのブックレット付き。

ドラマCD

  • STAND BY ME
  • GONE/ALIVE

サウンドトラック

  • FAFNER in the azure-NO WHERE-
1枚目 蒼穹のファフナーBGM I(29曲) 音楽:斉藤恒芳、演奏:ワルシャワフィルハーモニー管弦楽団
2枚目 ドラマアルバム I(9話 - 10話あたりが中心となる) 脚本:冲方丁、音楽:斉藤恒芳
出演:真壁一騎(石井真)、皆城総士(喜安浩平)、遠見真矢(松本まりか)
  • FAFNER in the azure-NOW HERE-
1枚目 蒼穹のファフナーBGM II 音楽:斉藤恒芳、演奏:ワルシャワフィルハーモニー管弦楽団
2枚目 ドラマアルバム II 脚本:冲方丁
出演:真壁一騎(石井真)、皆城総士(喜安浩平)、遠見真矢(松本まりか)、皆城乙姫(仲西環)

キャラクターソング

  • 一騎-Flugel- 歌:真壁一騎(声:石井真)
  • 真矢-azul- 歌:遠見真矢(声:松本まりか)
  • 総士-terra- 歌:皆城総士(声:喜安浩平)

コミック

原作:XEBEC 作画:現津みかみ 電撃コミック

小説

著:冲方丁 表絵・扉絵・挿絵:平井久司 電撃文庫

ファンブック

ゲーム

バンダイナムコゲームスより

本作のキャラクター・ロボットが出演

パチンコ

2009年2月にSANKYOよりパチンコ台『CRフィーバー蒼穹のファフナー』のリリースが発表され、同3月に全国のパチンコ店に設置される予定。

脚註

  1. ^ 12話から文芸統括担当の冲方丁が山野辺と連名で脚本に参加、15話終了を境にシリーズ構成・脚本は山野辺から冲方に交代し、山野辺はベースプランニング協力に配置換えとなった。
  2. ^ 25話と26話を合わせて「最終話」とし、1時間で放送された。
  3. ^ 真壁 紅音/ミョルニアによると、同化現象の最終段階「完全な結晶化」にさえならなければ末期症状でも治せるらしく、真壁 紅音/ミョルニアが伝えた治療法で何度でも完治する事が出来るようになった。
  4. ^ その後、真壁 紅音/ミョルニアが教えた治療法により回復しつつある。
  5. ^ しかし蒼穹作戦ではあまり変化は見られなかったことから、恐怖心が押し出されたためと思われる。
  6. ^ 生殖機能を奪われた日本人としては30年ぶりの自然出産で、竜宮島ミールが「生」と「死」を認識した故と思われる。
  7. ^ しかし諒子に関しては僅かなりの情があったのか、甲洋を案じた一面もあった。

外部リンク