杉原輝昭
杉原 輝昭 (すぎはら てるあき、1980年10月18日[1][2] - ) は、日本の監督。東映テレビ・プロダクション所属[2]。岡山県出身[1][2]。倉敷芸術科学大学卒[3][2]。
来歴
[編集]大学卒業後、大学時代の先輩であった演出家の狩山俊輔からの紹介で、助監督として特撮テレビドラマ『仮面ライダー555』に参加する[3][2]。その後、東映特撮作品や狩山の担当するテレビドラマなどで活動[3][2]。
2008年、『仮面ライダーキバ』でセカンド助監督として仮面ライダーシリーズに復帰し、『仮面ライダーフォーゼ』中盤でチーフ助監督に昇格した[1][3]。『烈車戦隊トッキュウジャー』よりスーパー戦隊シリーズを担当[3]。
2015年、『テレマガとくせいDVD 手裏剣戦隊ニンニンジャー アカニンジャーVSスターニンジャー百忍バトル!』で監督としてデビュー[1][3][2]。2016年の『動物戦隊ジュウオウジャー』で映像特典の監督を経て、テレビ監督としてデビュー[1][3][2]。
2017年、結婚した事を公表[2]。
2018年、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』でメイン監督に抜擢される[3][2][4]。
2019年、『仮面ライダーゼロワン』で初めて仮面ライダーシリーズのメイン監督を務める[5]。
2020年、『ゼロワン』などの特撮作品において360度カメラを使用した撮影やリアリティを追求した演出が評価され、『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020内「京楽ピクチャーズ. PRESENTS ニューウェーブアワード」』のクリエイター部門を受賞する[6]。
人物
[編集]アニメやゲームを愛好しており、『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』ではロボ戦の演出や声優のキャスティングなどにそのイメージを反映させている[7][8]。
杉原について、『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』に出演した伊藤あさひは、俳優に寄り添って考えてくれ、意見を演出に反映させてくれることも多かったと述べている[9]。結木滉星は、最初に自身で考えた演技に対して杉原から「それでは視聴者に伝わらない」と厳しく叱られたことがやる気に繋がったことを語っている[10]。奥山かずさは、最初は杉原から細かく指導もされたが、自分自身で考える時間を与えられ一緒に考えるうちに自分でも意見が出せるようになり、終盤では杉原に意見を認められることで自信につながっていったと述べている[11]。『仮面ライダージオウ』に出演した大幡しえりも、杉原が細かい部分にも時間をかけて共に考えてくれたことに感謝の意を述べている[12]。
特撮監督の佛田洋によれば、杉原は『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』の撮影当初は従来のスーパー戦隊シリーズで行ってきたロボットの感情的な演技に否定的であったが、劇場版『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film』の撮影ではロボットに対し感情を籠めた演出を行っており、佛田はその変化が嬉しかったと述べている[8]。
監督
[編集]テレビドラマ
[編集]太字はパイロット作品。
- スーパー戦隊シリーズ
- 動物戦隊ジュウオウジャー(2016年 - 2017年)
- 宇宙戦隊キュウレンジャー(2017年 - 2018年)
- 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー (2018年 - 2019年)
- 仮面ライダーシリーズ
- 仮面ライダージオウ(2018年 - 2019年)
- 仮面ライダーゼロワン (2019年 - 2020年)[5]
- 仮面ライダーセイバー(2020年 - 2021年)[13]
- 仮面ライダーリバイス(2021年 - 2022年)
- 仮面ライダーギーツ(2022年 - 2023年)
- 仮面ライダーガッチャード(2024年)[14]
- 仮面ライダーガヴ(2024年)[15]
映画
[編集]- 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(2018年8月4日公開)
- 劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer(2019年7月26日公開) - 『仮面ライダーゼロワン』演出協力
- 仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション(2019年12月21日公開)[16]
- 劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME(2020年12月18日公開)[6]
その他
[編集]出演
[編集]- 動物戦隊ジュウオウジャー 第9話(2016年 - 2017年) - セラの父(スーツアクター)
脚注
[編集]- ^ a b c d e 「Zyuohger Director Interview 05 杉原輝昭」『動物戦隊ジュウオウジャー公式完全読本 野性解放』ホビージャパン、2017年6月24日、72-73頁。ISBN 978-4-7986-1472-4。
- ^ a b c d e f g h i j 「[インタビュー]杉原輝昭」『宇宙船』vol.160(SPRING 2018.春)、ホビージャパン、2018年4月1日、70-71頁、ISBN 978-4-7986-1670-4。
- ^ a b c d e f g h 「スーパー戦隊制作の裏舞台 杉原輝昭」『スーパー戦隊 Official Mook 21世紀 vol.17 宇宙戦隊キュウレンジャー』講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2018年2月23日、33頁。ISBN 978-4-06-509617-8。
- ^ ルパパト公式完全読本 2019, pp. 42–45, 「LUPINRANGER VS PATRANGER DIRECTOR INTERVIEW 01 杉原輝昭」
- ^ a b terusnetのツイート(1151348912130686977)
- ^ a b “山田裕貴と奈緒がゆうばり映画祭ニューウェーブアワード受賞、「ゼロワン」杉原輝昭も”. コミックナタリー (2020年9月11日). 2020年9月17日閲覧。
- ^ ルパパト公式完全読本 2019, pp. 38–41, 「LUPINRANGER VS PATRANGER MAIN STAFf INTERVIEW 主要スタッフが語る『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』大激突のすべて 宇都宮孝明×香村純子」
- ^ a b ルパパト公式完全読本 2019, pp. 74–77, 「LUPINRANGER VS PATRANGER VFX TALK_01 佛田洋」
- ^ ルパパト公式完全読本 2019, pp. 2–5, 「LUPINRANGER VS PATRANGER MAIN CAST INTERVIEW SIDE LUPIN_01 伊藤あさひ」
- ^ ルパパト公式完全読本 2019, pp. 6–9, 「LUPINRANGER VS PATRANGER MAIN CAST INTERVIEW SIDE PAT_01 結木滉星」
- ^ ルパパト公式完全読本 2019, pp. 22–25, 「LUPINRANGER VS PATRANGER MAIN CAST INTERVIEW SIDE PAT_03 奥山かずさ」
- ^ ジオウ読本 2019, pp. 16–19, 「ZI-O MAIN CAST INTERVIEW 03 大幡しえり」
- ^ “仮面ライダーセイバー 第21章:「最高に輝け、全身全色(フルカラー)。」”. 東映オフィシャルサイト. 東映. 2021年1月31日閲覧。
- ^ “微笑む天使(エンジェル)、笑えぬ真実(ジョーク)”. 仮面ライダーWEB【公式】. 東映. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “仮面ライダー:新ライダーは“お菓子”の力で変身 口のような変身ベルト×グミをイメージしたクリアボディー 令和第6作「仮面ライダーガヴ」”. まんたんウェブ. MANTAN (2024年7月1日). 2024年7月1日閲覧。
- ^ terusnetのツイート(1195897254885781512)
参考文献
[編集]- 公式完全読本シリーズ(ホビージャパン)
- 『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー公式完全読本 LUPINRANGER VS PATRANGER VS ULTIMATE COLLECTION』ホビージャパン〈ホビージャパンMOOK 937〉、2019年6月24日。ISBN 978-4-7986-1953-8。
- 『OFFICIAL PERFECT BOOK 仮面ライダージオウ 公式完全読本 CELEBRATE THE ZI-O COMPLETION』ホビージャパン〈ホビージャパンMOOK〉、2019年12月25日。ISBN 978-4-7986-2094-7。
外部リンク
[編集]- 杉原輝昭 (@terusnet) - X(旧Twitter)
- 杉原輝昭 - allcinema