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増穂浦海岸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

増穂浦海岸(ますほがうらかいがん)は石川県羽咋郡志賀町日本海沿岸部に広がる海岸。延長は3km[1]ないし4km[2]。海岸は海水浴場としても利用され、日本の水浴場55選[3]および日本の水浴場88選[4]に選出されているほか、海岸線に立ち並ぶ松原は日本の白砂青松100選に指定されている[5]。海水の透明度が高く、波打ち際に集まるキスの姿もはっきりと見ることができる[6]

毎年11月から3月にかけて吹く「貝寄せの風」によって海岸には多種多様な貝が流れつき、和歌浦和歌山県)、由比ヶ浜神奈川県)とともに、日本小貝3名所といわれている[2]。採集される貝はサクラガイニシキガイワスレガイマクラガイなどの3名所と呼ばれる所以となった「三十六歌仙貝」や、ムラサキイガイマシジミコメツブガイタマツボなどの微小貝と呼ばれる貝など400種に及ぶ[2][7][8]。これを求める観光客も多く、貝細工に利用されている[9][10]

海岸には長さ460.9mの長大なベンチが設置されている。これは1987年に「日本海に沈む夕日を見てほしい」という地元住民の思いから、延べ830人のボランティアの手によって製作された。最高で1346人が座ったという記録があり、1989年には「世界一長いベンチ」としてギネスブックに掲載された[11][12][注 1]。毎年8月から11月にかけて、ベンチ周辺をイルミネーションで彩る催しが開催されている[13]2020年7月にはベンチ前に展望デッキが設置された[14]

海岸背部にはキャンプ場も整備されており、ユニットバスやキッチン、エアコン、布団を備えたケビンやバーベキュー場も設置されている。テントやバーベキュー用品のレンタルも可能[15]

さくら貝資料館

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2022年10月7日に道の駅とぎ海街道に「さくら貝資料館」が開館した[16]。「さくら貝資料館」では増穂浦海岸に漂着した300種類の小貝や貝細工アートの展示がある[16]

アクセス

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増穂浦海岸付近の空中写真。
2010年5月6日撮影の2枚を合成作成。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

脚注

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出典

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  1. ^ 増穂浦海岸(PDF)一般財団法人 日本緑化センター松再生プロジェクト」(2020年12月11日閲覧)
  2. ^ a b c d 増穂浦海岸」公益社団法人石川県観光連盟「ほっと石川旅ネット」(2020年12月11日閲覧)
  3. ^ 「日本の水浴場55選 ~清潔安心楽しい水辺~ 」一覧環境省(2020年12月11日閲覧)
  4. ^ 平成13年選定「日本の水浴場88選」一覧環境省(2020年12月11日閲覧)
  5. ^ 白砂青松100選林野庁(2020年12月11日閲覧)
  6. ^ 桜貝の浜 増穂浦海岸と能登金剛海と日本PROJECT in いしかわ(2020年12月11日閲覧)
  7. ^ 微小貝スポット 増穂浦公益社団法人 大阪自然環境保全協会運営「微小貝さがしサポート図鑑」(2020年12月11日閲覧)
  8. ^ 増穂浦海岸全国観るなび(2020年12月11日閲覧)
  9. ^ 増穂浦海岸のとねっと(2020年12月11日閲覧)
  10. ^ 増穂浦、桜の季節 波打ち際に小貝の帯北國新聞 2020年2月27日(2020年12月11日閲覧)
  11. ^ 世界一長いベンチ」公益社団法人石川県観光連盟「ほっと石川旅ネット」(2020年12月11日閲覧)
  12. ^ a b 増穂浦ニッポン旅マガジン(2020年12月11日閲覧)
  13. ^ 西能登里浜イルミネーション ときめき桜貝廊」公益社団法人石川県観光連盟「ほっと石川旅ネット」(2020年12月11日閲覧)
  14. ^ 「世界一長いベンチ」に展望デッキ 志賀・増穂浦海岸北國新聞 2020年07月25日「北陸・信越観光ナビ」(2020年12月11日閲覧)
  15. ^ 能登リゾートエリア増穂浦なっぷ(2020年12月11日閲覧)
  16. ^ a b 広報しか 2023.3”. 志賀町. p. 4. 2023年3月19日閲覧。
  17. ^ 増穂浦海岸いこーよ(2020年12月11日閲覧)

脚注

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  1. ^ 現在の世界一は南砺市瑞泉寺前のベンチ(全長653.02m)[12]。ただしこれはギネス公認の記録であり、実際にはブルガリアやポーランドなどにそれを超える長さのベンチが存在する。詳細はベンチ#ベンチに関する記録を参照。