反天皇制運動連絡会
略称 | 反天連 |
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設立 | 1984年 |
設立者 | 菅孝行 天野恵一 |
種類 | 市民団体 |
目的 | 天皇制の廃止・靖国神社の解体 |
本部 | 日本 |
機関紙 | アラート |
反天皇制運動連絡会(はんてんのうせいうんどうれんらくかい)は、1984年(昭和59年)に結成された反天皇制を掲げる市民団体[1]。略称は「反天連」。機関誌は「反天皇制運動アラート」。
概要
[編集]反天連は1984年(昭和59年)に、昭和記念公園開園反対闘争をしていた菅孝行や天野恵一らが呼びかけ人となって結成された。当時は1986年(昭和61年)の昭和天皇在位60年式典、1989年(平成元年)の昭和天皇大喪の礼、1990年(平成2年)の第125代天皇明仁即位の礼など皇室関連行事が連続し、反天連はこれらの式典への反対を主張し活動を行った。
反天連は、新左翼党派の反皇室闘争[2] とは異なり、反天皇制そのものを主要な活動とし、皇室や靖国神社に関する様々な活動を繰り広げている。
1991年(平成3年)、皇室関連行事が一段落したとして「発展的解散」を宣言したが、直後に「再結集」を呼びかけた。反天連はこれ以降、活動期間を3年として、3年ごとに組織の見直しを行い解散と再結集を行うとした。以後、集会やデモは毎年実施されている。
2009年(平成21年)以降、8月15日に在日本韓国YMCA会館(東京都千代田区猿楽町2丁目5-5)から靖国神社に程近い九段下交差点までデモ行進を行っている。これに対するカウンターとして、行動する保守系の市民団体や右翼団体らは、反天連に対する抗議活動を行っている[3][4][5]。
2011年(平成23年)8月、古谷経衡が反天連のデモ行進に「潜入」しその経緯をブログに公開した[6]。
2017年(平成29年)11月、渋谷で「終わりにしよう天皇制11・26大集会」およびデモに参加した[7]。
2019年(令和元年)5月、BBCは記事で、1980年代には集会に3000人ほど集まったが以後は縮小傾向で高齢化が進んでいると報じた[1]。
2019年(令和元年)8月、自由民主党の杉田水脈衆議院議員が反天連の本部の住所として誤情報をツイッター投稿し議論となった[8]。
2019年(令和元年)10月22日、即位礼正殿の儀の当日に銀座でデモを行い「即位礼は憲法違反、終わりにしよう天皇制」と主張、機動隊との揉み合いで3名が公務執行妨害で逮捕された[9][10][11]。
2019年(令和元年)12月、渋谷で「終わりにしよう天皇制2019 大集会&デモ」に参加した[12][13]。
主要メンバー
[編集]主な執筆者
[編集]天野恵一、伊藤晃、太田昌国、梶川涼子、園良太、京極紀子[14]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “日本の寂しい天皇制反対派 改元に沸く国内で縮小”. BBC NEWS JAPAN. (2019年5月3日)
- ^ “警備警察50年 「テロ、ゲリラ」を展開し暴力革命を目指す過激派 1”. 警察庁. 2019年5月4日閲覧。
- ^ “【終戦の日】反天連デモに抗議の声200人 「帰れ!」「つぶせ!」靖国神社近くで飛び交う罵声”. 産経新聞. (2017年8月15日)
- ^ 古谷経衡 (2016年9月6日). “反天連デモ 参加許可が必要な「お仲間」だけの示威パレード”. SAPIO2016年10月号 (NEWSポストセブン)
- ^ 古谷経衡 (2016年9月7日). “反天連デモ参加者 司法官憲に防護されて恥ずかしくないのか”. SAPIO2016年10月号 (NEWSポストセブン)
- ^ 古谷経衡 (2011年8月20日). “8.15靖国「反天連」デモ潜入報告”. 古谷経衡公式ブログ. 2019年5月1日閲覧。
- ^ “反天連が渋谷区でデモ 「民主国家に天皇制いらない」シュプレヒコールに右派駆けつけ罵声”. 産経新聞. (2017年11月26日)
- ^ “杉田議員「独善」に波紋 反天皇制団体の住所、誤ツイート 「犯罪助長」識者は批判”. 毎日新聞. (2019年8月27日)
- ^ “東京・銀座で天皇制反対デモ 機動隊と衝突、3人逮捕”. 共同通信. (2019年10月22日)
- ^ “銀座で「即位反対」デモ、警官と小競り合いも 3人逮捕”. 朝日新聞. (2019年10月22日)
- ^ “即位礼 2万6000人態勢で都心警戒 警視庁に「最高警備本部」”. 産経新聞. (2019年10月23日)
- ^ “【案内】12/7 終わりにしよう天皇制2019 大集会&デモ”. 反天皇制運動連絡会. 2020年8月18日閲覧。
- ^ “終わりにしよう天皇制 2019 大集会&デモ(写真)”. Mkimpo Kid. 2020年8月18日閲覧。
- ^ “運動〈経験〉35号 ― 〈生存〉の危機の時代のなかで”. 反天連(反天皇制運動連絡会)ブログ (2012年8月15日). 2020年8月27日閲覧。
関連文献
[編集]- 大山英幸「いわゆる「反天連」について」『月刊 治安フォーラム』第2巻第22号、立花書房、1996年10月、28-41頁。
- 大山英幸「反天皇制運動の現状―反天皇制運動に取り組む諸団体」『月刊 治安フォーラム』第4巻第41号、立花書房、1998年5月、38-46頁。
- 馬田正春「反天皇制運動連絡会の現状」『月刊 治安フォーラム』第8巻第85号、立花書房、2002年1月、36-42頁。
- 青山仁「最近の過激派等諸団体による「反天皇制運動」を振り返って―戦後60年を迎えた昨年の取組みを中心に」『月刊 治安フォーラム』第12巻第136号、立花書房、2006年4月、21-31頁。
- 保科銈之丞「反天連解散―反天皇制運動の大衆化ならず」『月刊 治安フォーラム』第27巻第323号、立花書房、2021年11月、13-25頁。