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ブラッド・ミルズ (投手)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブラッド・ミルズ
Brad Mills
マイナー時代
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アリゾナ州メサ
生年月日 (1985-03-05) 1985年3月5日(39歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 左投右打
ポジション 投手
プロ入り 2007年 MLBドラフト4巡目(全体145位)でトロント・ブルージェイズから指名
初出場 MLB / 2009年6月18日 フィラデルフィア・フィリーズ
NPB / 2013年10月12日 東北楽天ゴールデンイーグルス
最終出場 NPB / 同上
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ブラッドリー・アーロン・ミルズBradley Aaron "Brad" Mills , 1985年3月5日 - )は、アメリカ合衆国アリゾナ州メサ出身の元プロ野球選手投手)。左投右打。

経歴

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プロ入りとブルージェイズ時代

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アリゾナ大学を経て2007年MLBドラフトトロント・ブルージェイズから4巡目(全体145位)指名され、プロ入り。同年は傘下のA-級オーバーン・ダブルデイズで6試合(2試合に先発)に登板し、防御率2.00の成績を残している。

2008年はA級ランシング・ラグナッツからスタートし、最終的にAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツまで昇格。マイナー3階級で27試合、合計147イニングを投げ、13勝5敗、防御率1.95、159奪三振という好成績をマーク。この活躍が評価され、ブルージェイズのマイナー最優秀投手に選ばれた[1]

2009年ダスティン・マゴワンショーン・マーカムの故障離脱を受けて、球団はAA級までの経験しかないミルズを先発候補の1人に挙げ、スプリングトレーニングで先発4,5番手の座をリッキー・ロメロスコット・リッチモンドと争わせたが、ミルズはオープン戦で終始制球に苦しみ[2]、3月31日にAAA級ラスベガス・フィフティワンズへ降格した[3]。AAA級ラスベガスでも13試合に先発して1勝8敗、防御率4.48と不振であったが、エースのロイ・ハラデイ故障者リストに入ると、その代役としてメジャーに昇格し、6月18日フィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャー初登板を果たした[4]。しかし、制球難に苦しみ、2試合に先発して防御率14.09という散々な結果に終わり、再びマイナーへ降格した[5]。マイナー降格後の初戦を8回無失点と好投したが、その後肋骨の打撲傷で戦線を離脱し[6]、そのままシーズンを終えた。

2010年はAAA級ラスベガスでの投球が続いていたが、7月28日のボルチモア・オリオールズ戦で初昇格。7回を2安打無失点に抑える好投でメジャー初勝利を挙げた[7]

2011年もメジャーでは結果が残せなかった。

エンゼルス時代

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2011年12月3日にジェフ・マシスとのトレードで、ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムに移籍した[8]

レンジャーズ傘下時代

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2013年3月24日にウェイバー公示を経てテキサス・レンジャーズに移籍したがメジャー昇格できず、7月18日に自由契約となった。

オリックス時代

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2013年7月21日にオリックス・バファローズが獲得を発表した[9]。10月12日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(クリネックススタジアム宮城)で1軍初登板、初先発するが、3回途中6安打3失点で敗戦投手となった[10]。登板はこの1試合にとどまり、同年10月25日に自由契約公示された[11]

ブルワーズ傘下時代

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2014年1月9日にミルウォーキー・ブルワーズとマイナー契約を結んだ[12]。AAA級ナッシュビル・サウンズで開幕を迎え、14試合に登板。4勝2敗・防御率1.56と好投した。

アスレチックス時代

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2014年6月17日に金銭トレードでオークランド・アスレチックスに移籍[13]。金額は1ドルであった[14]。6月20日にアスレチックスとメジャー契約を結び[15]、先発として3試合に登板。1勝1敗・防御率4.41という成績だったが、7月7日にDFAとなった[16]

ブルージェイズ復帰

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2014年7月17日にウェーバーで古巣のブルージェイズへ移籍した[17]。移籍後は7月21日のボストン・レッドソックス戦にリリーフとして登板したが、2回を7安打8失点と打ち込まれ、7月22日にDFAとなった[18]。7月24日にAAA級バッファロー・バイソンズへ降格した。オフにFAとなった。

アスレチックス復帰

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2014年オフにアスレチックスとマイナー契約を結んだ[19]

2015年は開幕をAAA級ナッシュビル[20]で迎えた後、8月14日にメジャー契約を結んだ[21]。同日のオリオールズ戦で先発し、5回3失点で勝敗は付かなかった。翌15日にDFAとなった[22]

マリナーズ傘下時代

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2015年12月17日、シアトル・マリナーズとマイナー契約を結び、2016年のスプリング・トレーニングに招待選手として参加することになった[23]

投球スタイル

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ややスリー・クォーター気味の非常に変則的な投球フォームを持つ技巧派左腕。球種は平均87マイル程度の速球カーブチェンジアップ[24]。決め球にしているのはチェンジアップである[25]

2009年は制球難に陥り、特に直球、カーブの制球に苦しんでいる。今後は制球力の向上が課題とされる[2][5]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2009 TOR 2 2 0 0 0 0 1 0 0 .000 42 7.2 14 4 6 0 0 9 0 0 12 12 14.09 2.61
2010 7 3 0 0 0 1 0 0 1 1.000 98 22.1 20 2 13 1 1 18 1 0 14 14 5.64 1.48
2011 5 4 0 0 0 1 2 0 0 .333 91 18.1 23 4 12 1 2 18 1 0 20 20 9.82 1.91
2012 LAA 1 1 0 0 0 1 0 0 0 1.000 18 5.0 3 0 0 0 0 6 0 0 0 0 0.00 0.60
2013 オリックス 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 15 2.2 6 0 2 0 0 2 0 0 3 3 10.13 3.07
2014 TOR 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 28 4.1 10 3 4 0 1 5 0 0 13 13 27.00 3.23
OAK 3 3 0 0 0 1 1 0 0 .500 73 16.1 19 2 7 0 1 14 1 0 9 8 4.41 1.59
'14計 5 3 0 0 0 1 1 0 0 .500 101 20.2 29 5 11 0 2 19 1 0 22 21 9.15 1.94
2015 1 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 23 5.0 7 1 1 0 1 1 0 0 3 3 5.40 1.60
MLB通算:6年 21 14 0 0 0 4 4 0 1 .500 373 79.0 96 16 43 2 6 71 3 0 71 70 7.97 1.76
NPB:1年 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 15 2.2 6 0 2 0 0 2 0 0 3 3 10.13 3.07
  • 「-」は記録なし

記録

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NPB初記録

背番号

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  • 59(2009年 - 2012年)
  • 40(2013年)
  • 49(2014年 - 同年途中)
  • 38(2014年途中 - 同年終了)
  • 48(2015年)

関連項目

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脚注

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  1. ^ Lisa Winston / MLB.com,Ten Blue Jays prospects to watch,bluejays.com(英語),2009/03/08
  2. ^ a b Jordan Bastian / MLB.com,Jays' rotation race reaching final leg,bluejays.com(英語),2009/03/26
  3. ^ Mills frustrated with final spring start,bluejays.com(英語),2009/03/31
  4. ^ Jays eye road sweep in Philadelphia,CBCsports.ca(英語),2009/06/18
  5. ^ a b Jordan Bastian / MLB.com,Mills roughed up, Jays blanked by Phils,bluejays.com(英語),2009/06/27
  6. ^ Jordan Bastian / MLB.com,Rookie lefty Rzepczynski called up,bluejays.com(英語),2009/07/06
  7. ^ Jordan Bastian,One-and-done Mills dominates spot start,MLB.com(英語,2010/07/28),2010/08/08閲覧
  8. ^ D.J. Short (2011年12月3日). “Angels trade Jeff Mathis to Blue Jays for Brad Mills” (英語). HardballTalk. 2011年12月4日閲覧。
  9. ^ ミルズ投手、フェルナンデス選手 獲得のお知らせ
  10. ^ a b “ルーキー則本、5回無失点で15勝目 楽天10安打快勝”. スポーツニッポン. (2013年10月12日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/10/12/kiji/K20131012006797280.html 
  11. ^ 公示(任意引退・自由契約)
  12. ^ Kyle Lobner (2014年1月9日). “Brewers sign pitcher Brad Mills”. Brew Crew Ball. 2014年1月11日閲覧。
  13. ^ "A's place LHP Pomeranz on 15-day DL; Recall RHP Scribner from Sacramento" (Press release). MLB.com (Oakland Athletics). 17 June 2014. 2014年7月8日閲覧
  14. ^ “ヤンキース異例1ドルのトレード ブラントリー獲得”. 日刊スポーツ. (2020年8月27日). https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202008270000417.html 2021年3月2日閲覧。 
  15. ^ "A's Select LHP Mills from Sacramento" (Press release). MLB.com (Oakland Athletics). 20 June 2014. 2014年7月8日閲覧
  16. ^ "A's Designate LHP Brad Mills for Assignment" (Press release). MLB.com (Oakland Athletics). 7 July 2014. 2014年7月8日閲覧
  17. ^ "Blue Jays acquire LHP Brad Mills" (Press release). MLB.com (Toronto Blue Jays). 17 July 2014. 2014年7月18日閲覧
  18. ^ "Blue Jays roster moves" (Press release). MLB.com (Toronto Blue Jays). 22 July 2014. 2014年7月23日閲覧
  19. ^ Jane Lee (2015年1月14日) A's out to continue success with Minor League free agents MLB.com 2015年1月15日閲覧
  20. ^ 2015年よりアスレチックス傘下。
  21. ^ Jeremy F. Koo (2015年8月14日). “Oakland A's call up Brad Mills to start Friday, option Arnold Leon, designate Taylor Thompson for assignment”. Athletics Nation. 2015年8月16日閲覧。
  22. ^ Alex Hall (2015年8月15日). “3 Ways to add Jake Smolinski to the Oakland A's roster right now”. Athletics Nation. 2015年8月17日閲覧。
  23. ^ Greg Johns (2015年12月17日). “Mariners ink 5 to Minors deals with camp invites” (英語). MLB.com. 2015年12月21日閲覧。
  24. ^ Bradley Mills » Statistics » Pitching | FanGraphs Baseball
  25. ^ Toronto Blue Jays Top-15 Prospects of 2009, No’s 1 – 5,baseball intellect(英語),2009/02/08

外部リンク

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