Signal (ソフトウェア)

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Signal
Signal ultramarine icon.png
Signal のロゴ
開発元 Signal Foundation
Signal Messenger LLC
Open Whisper Systems
初版 2014年7月29日
リポジトリ https://github.com/signalapp/Signal-Android,
https://github.com/signalapp/Signal-Desktop,
https://github.com/signalapp/Signal-iOS
対応言語 65言語[1]
サポート状況 開発中
種別 暗号化された音声通話、ビデオ通話、インスタントメッセージ
ライセンス
公式サイト signal.org/ja
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Signal(シグナル)は、Signal Foundation[6]が開発しているオープンソースメッセンジャーソフトウェアである[7]。すべての通信内容がエンドツーエンドで暗号化されるため非常に高いセキュリティレベルが確保される[8][9][10]。対応OSは、AndroidiOSWindowsmacOSLinux。主な機能は、テキストチャット、ファイル添付、音声通話、ビデオ通話[11]など。2020年3月時点で、SignalのAndroid版は1000万回以上ダウンロードされている[12]

概要[編集]

Android、iOSなどのスマートフォン向けアプリケーションに電話番号を登録し、SMSの様に利用する。Signal利用者同士の通信は、自動的にエンドツーエンド暗号化される(送信側、受信側のどちらかがSignal利用者でなかった場合はユーザーに警告・確認した上で、エンドツーエンド暗号化されない通常のSMSとして送信される)。デスクトップ版ソフトウェアは、スマホアプリでQRコードを読み取ることで、利用可能になる。

安全性[編集]

Signalは、電子フロンティア財団が定める「最もセキュアなメッセンジャーリスト」で、7つの調査項目の全てをクリアしている[8]。また、アメリカ合衆国上院議員の公式な連絡ツールとして認められている[9]。その他、インターネット監視プログラム「PRISM」を内部告発した、内部告発者のエドワード・スノーデンも、秘匿性の高さを評価した。

また、Signalで採用されているエンドツーエンド暗号化は、運営者や管理者、途中で経由するすべてのサーバ所有者のいずれも、会話内容を盗聴することは出来ない仕組みになっている。

例えば、AがBに「こんにちは」というメッセージを送る場合、メッセージはAの端末上で暗号化され、その後インターネット上のサーバを経由してBに届き、Bの端末上で復号される。これによりメッセージを閲覧できるのは、メッセージを送った本人であるAとメッセージを受け取ったBのみとなる。従って、万が一攻撃者により、インターネット上で送信中の暗号化されたメッセージが何らかの方法で盗まれても、理論上攻撃者はこの暗号化されたメッセージを復号することはできないため、安全性が保たれる。

Signalプロトコル[編集]

SignalプロトコルはSignalの暗号化に使われているプロトコルである。Signalプロトコルはオープンソースである為、様々な企業のサービスが自社のサービスの安全性向上のために、Signalプロトコルを導入している。

以下、Signalプロトコルを導入したサービス。

  • WhatsApp[13][14][15] - 標準で全ての通信にSignalプロトコルを適用
  • Google Allo[16] - 一部機能にのみSignalプロトコルを適用
  • Facebook Messenger[17] - 一部機能にのみSignalプロトコルを適用
  • Skype[18][19] - 一部機能にのみSignalプロトコルを適用

送信者の秘匿化[編集]

Signalは、実験的機能として「送信者の秘匿化(Sealed sender)」を導入した[20]

これは、今までは暗号化されていなかった、送信者に関する情報も暗号化することで、より一層プライバシー保護と秘匿性を強化する機能である[21]

沿革[編集]

  • 2014年 - Signalの提供開始。
  • 2015年12月 - Signal Desktopリリース[22]
  • 2018年
    • 2月 - WhatsAppの共同創業者ブライアン・アクトンがSignalの開発支援に5000万ドルを出資[21]
    • 11月 - プライバシー保護機能「送信者の秘匿化(Sealed sender)」機能を追加[20][21]
  • 2020年6月 - 「顔をぼかす」機能を追加[23]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ Signal - プライベートメッセンジャー” (日本語). App Store. 2020年6月6日閲覧。 “言語:日本語、 アイルランド語、 アゼルバイジャン語、 アフリカーンス語、 アラビア語、 アルバニア語、 イタリア語、 インドネシア語、 ウクライナ語、 ウルドゥ語、 エストニア語、 オランダ語、 カザフ語、 カタロニア語、 カンナダ語、 カンボジア語、 ガリシア語、 ギリシャ語、 クロアチア語、 グジャラート語、 ショナ語、 ジャワ語、 スウェーデン語、 スペイン語、 スロバキア語、 スロベニア語、 スワヒリ語、 セルビア語、 タイ語、 タミール語、 チェコ語、 テルグ語、 デンマーク語、 トルコ語、 ドイツ語、 ノルウェー語 (ブークモール)、 ハウサ語、 ハンガリー語、 バスク語、 パンジャブ語、 ヒンディー語、 ビルマ語、 フィリピン語、 フィンランド語、 フランス語、 ブルガリア語、 ヘブライ、 ベトナム語、 ベンガル語、 ペルシア語、 ボスニア語、 ポルトガル語、 ポーランド、 マケドニア語、 マラッタ語、 マラヤーラム語、 マレー語、 ラトビア語、 リトアニア語、 ルーマニア語、 ロシア語、 簡体字中国語、 繁体字中国語、 英語、 韓国語”
  2. ^ Open Whisper Systems. “Signal-iOS”. GitHub. 2015年1月14日閲覧。
  3. ^ Open Whisper Systems. “Signal-Android”. GitHub. 2015年11月5日閲覧。
  4. ^ Open Whisper Systems. “Signal-Desktop”. GitHub. 2016年4月7日閲覧。
  5. ^ Open Whisper Systems. “Signal-Server”. GitHub. 2016年11月21日閲覧。
  6. ^ Signal >> Blog >> Signal Foundation”. 2020年3月31日閲覧。
  7. ^ Signal” (英語). GitHub. 2018年7月29日閲覧。
  8. ^ a b “Secure Messaging Scorecard” (英語). Electronic Frontier Foundation. (2014年11月3日). https://www.eff.org/node/82654 2018年7月29日閲覧。 
  9. ^ a b 最も安全なメッセンジャーアプリ「Signal」がアメリカ上院議員間の連絡ツールとして公式に認可される」『GIGAZINE』。2018年7月29日閲覧。
  10. ^ Inc., mediagene「ベストな暗号化機能つきメッセージングアプリはこれ」『』、2016年6月30日。2018年11月28日閲覧。
  11. ^ Mannes, John「暗号化コミュニケーションのSignalにビデオ通話機能が加わる | TechCrunch Japan」『TechCrunch Japan』。2018年9月19日閲覧。
  12. ^ Signal - プライベートメッセンジャー - Google Play のアプリ” (日本語). play.google.com. 2020年3月30日閲覧。
  13. ^ Signal >> Blog >> WhatsApp's Signal Protocol integration is now complete” (英語). signal.org. 2018年7月29日閲覧。
  14. ^ Lab, Kaspersky. “WhatsApp、安全なエンドツーエンド暗号化に切り替える” (日本語). blog.kaspersky.co.jp. 2018年7月29日閲覧。
  15. ^ WhatsApp Security” (英語). WhatsApp.com. 2018年7月29日閲覧。
  16. ^ Signal >> Blog >> Open Whisper Systems partners with Google on end-to-end encryption for Allo” (英語). signal.org. 2018年7月29日閲覧。
  17. ^ Signal >> Blog >> Facebook Messenger deploys Signal Protocol for end-to-end encryption” (英語). signal.org. 2018年7月29日閲覧。
  18. ^ Signal >> Blog >> Signal partners with Microsoft to bring end-to-end encryption to Skype” (英語). signal.org. 2018年7月29日閲覧。
  19. ^ Skypeがついにエンドツーエンドの暗号化に対応」『GIGAZINE』。2018年7月29日閲覧。
  20. ^ a b Signal >> Blog >> Technology preview: Sealed sender for Signal” (英語). signal.org. 2018年11月28日閲覧。
  21. ^ a b c “メッセージ送信者の身元を隠し、プライヴァシーを守る:「Signal」の新しい試み|WIRED.jp” (日本語). WIRED.jp. https://wired.jp/2018/11/26/signal-sealed-sender-messaging/ 2018年11月28日閲覧。 
  22. ^ Signal Desktop”. signal.org. 2020年6月6日閲覧。
  23. ^ Blur tools for Signal”. signal.org. 2020年6月6日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]