Reaktor

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REAKTOR
NI Reaktor Logo.svg
開発元 Native Instruments
初版 1996年
最新版 6.2.2(2018年6月26日
対応OS Windows, macOS
プラットフォーム クロスプラットフォーム
ライセンス プロプライエタリ・ソフトウェア
公式サイト Produkte
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Reaktor(リアクター)は、ネイティヴ インストゥルメンツ社が開発した、グラフィカルな統合開発環境ビジュアルプログラミング言語)で、音響合成音響効果数式処理などを、あらかじめ用意されたモジュールを組み合わせることによって、視覚的に構成できるソフトウェアである。

概要[編集]

シンセサイザーサンプラードラムマシンエフェクターシーケンサーなど、設計次第では音響合成以外の用途のソフトウェアも構成できる。古典的なシンセサイザーの再現や新鋭の音響生成機器など、様々な設定が予め組み込まれている。これに加え、2000以上にのぼる無償のソフトウェアシンセサイザーを User Library からダウンロードすることもできる。一部を除くほとんどのプログラムを、利用者が細部に渡って解析・改変できる。

歴史[編集]

1994年、Stephan Schmittがベルリンのホームオフィスで開発を始める[1]

1996年、GENERATOR Version 0.96という名で、Native Instruments社の1stプロダクトとしてリリースされた。この時点ではレイテンシの操作などの為に独自開発の専用サウンドカードが必要であった。

1998年、Windows環境下での標準的なサウンドカードを使用できるように再設計されたGENERATOR Version 1.5をリリース。

1999年、製品名をREAKTOR(別名 Generator/Transformator)と改め、Windows及びMacintosh用にVersion 2をリリース。新機能としてフィルタ及びエンベロープの統合されたリアルタイム表示とグラニュラーシンセシスが搭載された。

2000年VST、DirectConnect(Digidesign Pro Tools用)、MAS(Mark of the Unicorn Digital Performer用)、DirectX形式のプラグインをサポートしたVersion 2.3をリリース。

2001年、オーディオエンジンとグラフィカルユーザインタフェースを再設計し、制御、データ管理に関するモジュールを追加したVersion 3をリリース。

2002年VSTパフォーマンスとサンプル処理の改善、WindowsMacintosh間での互換性を向上したVersion 3.5をリリース

2003年、外部シーケンサを使用した際の安定性向上、ファクトリーライブラリの充実、グラフィカルユーザインタフェース及びVSTパフォーマンスの改善、Audio Unitsへの対応を行ったVersion 4をリリース。

2005年DSPを従来よりもより深いレベルで詳細に設計できるCOREテクノロジーを搭載、64bit環境に対応したVersion 5をリリース。また、同年リリースされたVersion 5.1では新しいCORE Cellモジュールや新たなファクトリープリセットの追加、バグ修正などが行われた。

2010年、Version 5.5をリリース。グラフィカルユーザインタフェースの改善、スタンドアローンモードでのフルスクリーン機能、サインバンクモジュール及びモーダルバンクモジュールの追加、サンプルマップエディターの改善、新たなファクトリープリセットの追加など大幅な改善、拡張が行われた。

2011年、Version 5.6をリリース。Windows及びMacOSの64bit環境に対応。画像モジュールのPng形式対応。キーボードショートカットの変更も行われた。

2012年、ワイヤデバックモードの搭載と多くのバグフィックスを行ったVersion 5.7、及び、OSCに対応、合わせてOSC関連モジュールの追加、MIDI処理の改善、サンプルの管理、及びサンプラー関連モジュールの改善が行われたVersion 5.8をリリース。

2013年、Version 5.9をリリース。MACINE2.0ホストソフトウェアとの統合、Avid Pro Tools AAXプラグインのサポート、他各種バグの修正。

2015年、Ver6をリリース。新しい「Blocks」の導入により、ラックマウントスタイルのモジュラーシンセサイザーを模したビジュアルとパッチングを作成できるようになった。また、Primary、Core Macroのライブラリーの再設計により、サウンドクオリティの改善やCPU処理の効率化、グラフィカルユーザインタフェースの刷新により、視認性の向上や表示領域の有効利用ができるよう図られている。

2016年、Version 6.1をリリース、Ableton Link機能を搭載。対応デバイス、アプリケーションとのタイミング同期が容易となった。

2017年、Version 6.2をリリース、LogicMIDI FXに対応。その他Coreモジュール内QuickBusのコピー&ペーストの改善。

2018年、Version 6.2.2をリリース。非転置非線形サイレンキーフィルタ、レゾナンス-4で自己発信する8極ラダーフィルタ、6極および8極バターワースフィルタ、レゾナンス付き第2種バターワースフィルタ、ノッチ数を変更可能なフェイザー、バーバーポール/スルーゼロフェイザーフランジャー、ハーモニックフェイザー、非対称オーバードライブアンチエイリアス版非対称オーバードライブ、ビット/サンプルレートリダクション、コンプレッサー、テンポ/トランスポート位置に同期するLFOLFOツールキット、ゼロクロス検出イベント処理マクロの追加。クロスオーバーマクロ、シェルビングフィルタの再設計。ファイルブラウザがMacOS 10.13以降のAPFS形式でフォーマットされたディスクに対応。

REAKTORファクトリーライブラリ[編集]

REAKTORファクトリーライブラリは、Native Instruments社が設計製作し、スタンドアローンの楽器として、またはリバースエンジニアリングの教育リソースとして使用できるさまざまなサウンドジェネレータやエフェクターである。

エフェクター[編集]

  • Analogic Filter Box
  • Anima
  • Banaan Electrique
  • Classic Vocoder
  • Cyan
  • Echomania
  • EnFX
  • Fast FX
  • Flatblaster
  • Fusion Reflections
  • Grainstates FX
  • Longflow
  • Resochord
  • Space Master 2
  • SpaceMaster
  • Spring Tank
  • Two Knees Compressor

グルーブボックス[編集]

  • Aerobic
  • GoBox
  • Krypt
  • L3
  • Limelite
  • Massive 1.1
  • Newscool
  • Random Step Shifter
  • Rhythmaker
  • Sinebeats 2
  • Splitter
  • Vectory

サンプラー[編集]

  • BeatSlicer 2
  • Memory Drum 2
  • Grainstates SP
  • Travelizer
  • Lurker

シーケンスド シンセサイザー[編集]

  • Akkord
  • Atmotion
  • BlueMatrix
  • Vierring
  • WaveWeaver

シーケンサー[編集]

  • Spiral
  • SQ16
  • SQ8
  • SQ 8x8
  • SQ
  • SQX

サウンドジェネレーター[編集]

  • Metaphysical Function
  • Skrewell
  • Space Drone

シンセサイザー[編集]

  • 2-Osc
  • Carbon 2
  • Carbon
  • Equinoxe Deluxe
  • FM4
  • Gaugear
  • Green Matrix
  • Grobian
  • Junatik
  • Kaleidon
  • Lazerbass
  • Nanowave
  • Oki Computer 2
  • Photone
  • SoundSchool Analog
  • Steam Pipe 2
  • Steam Pipe
  • SubHarmonic
  • Sum Synth
  • Titan

REAKTOR Blocks[編集]

REAKTOR BlocksはREAKTOR上でモジュラーシンセサイザーをパッチングするように、様々なBlocks(モジュラーシンセサイザーでは単体のモジュールに相当する)を組み立てて、シンセサイザーを構築するために提供されるモジュール群である。一定のコンセプトを持ち、デザインが統一されたいくつかのモジュールセットが標準で提供され、見た目にもモジュラーシンセサイザーのような雰囲気を醸し出している。また、直流信号を出力できるオーディオインターフェイスを使用することにより、CV/GATE方式で動作するモジュラーシンセサイザーなどと連携することもできる。

Bento Box[編集]

  • VCA (AMP)
  • SVF (FLT)
  • Mix (MIX)
  • XFade (MIX)
  • ADSR Envelope (MOD)
  • LFO (MOD)
  • Oscillator (OSC)
  • CV Processor (PRO)
  • Sample & Hold (PRO)
  • 4 Mods (SEQ)
  • 8 Steps (SEQ)

Boutique[編集]

  • Dual SKF (FLT)
  • Multiwave OSC (OSC)
  • OSC 5 (OSC)

Digilog[編集]

  • Quantizer (PRO)
  • Clock Divider (PRO)

DRIVER[編集]

  • DRIVER (EFX)

Kodiak[編集]

  • Curve Sequencer (SEQ)
  • Duality Osc (OSC)
  • Flip Gen (OSC)
  • Morph Filter (FLT)
  • Shift Sequencer (SEQ)

Modern[編集]

  • Paul Filter (FLT)
  • Comb Filter (FLT)

MONARK[編集]

  • MONARK Filter (FLT)
  • MONARK ADS ENV (MOD)
  • MONARK Oscillator (OSC)

ROUNDS[編集]

  • ROUNDS Delay (EFX)
  • ROUNDS Reverb (EFX)
  • ROUNDS LFO (MOD)

Util[編集]

  • Scope (AUX)
  • Clock (INT)
  • Gates & Trigs (INT)
  • Macro Knobs (INT)
  • Macro Switches (INT)
  • MIDI Out (INT)
  • Note In (INT)
  • Pitch CV Out (INT)
  • Trig In (INT)
  • CV Mix (MIX)
  • Level Mono (MIX)
  • Level Stereo (MIX)
  • Mix 4 (MIX)

West Coast[編集]

  • LPG (FLT)
  • CFG (MOD)
  • DWG (OSC)
  • XYS (SEQ)


関連製品[編集]

内部構造の解析、変更ができないものの、REAKTOR上で動作する追加ライブラリがリリースされている。また、REAKTORを購入せずともこれらのライブラリを使用できるプラットフォームとして、機能の限定されたREAKTOR6PLAYERも無償公開されている。

シンセサイザー[編集]

ドラム・パーカッション[編集]

エフェクター[編集]

動作環境[編集]

スタンドアローン動作では、Windows環境下でASIO、WASAPI、MacOS環境下でASIO、Core Audioに対応。その他、DAWなどのプラグインとしてVST、Audio Units、AAX Nativeに対応。

競合ソフトウェア[編集]

グラフィカルではないが音響信号処理をプログラム可能なソフトウェア

REAKTORを使用する主なアーティスト[編集]

脚注[編集]

  1. ^ big brain audio Stephan Schmitt” (英語). bigbrainaudio.com. 2014年9月27日閲覧。

外部リンク[編集]