ウルトラヴォックス

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ウルトラヴォックス
Ultravox
Ultravox London 2013 (3).jpg
UK・ロンドン公演 (2013年11月)
基本情報
出身地 イングランドの旗 イングランドロンドン
ジャンル ニュー・ウェーヴ
ポストパンク
電子音楽
シンセポップ
アートロック
活動期間 1975年 - 1987年
1992年 - 1996年
2008年 - 現在
レーベル アイランド・レコード
クリサリス・レコード
Alex
Resurgence
共同作業者 ヴィサージ
メンバー ミッジ・ユーロ
クリス・クロス
ビリー・カーリー
ウォーレン・カン
旧メンバー ジョン・フォックス
スティーヴ・シアーズ
ロビン・サイモン
ほか 別記参照

ウルトラヴォックスUltravox)は、イングランド出身のロックバンド

1980年代は、ポストパンクの代表的グループとして活動。その後オリジナルメンバー1人の時期を経て解散していたが、2008年に全盛期のメンバーが再集結し活動再開を果たした。

概要・略歴[編集]

黎明期[編集]

グループの創設者ジョン・フォックス(John Foxx)が在籍した時期(1975年 - 1978年)は、ニュー・ウェーヴの先駆けとして活躍した。初期の名義である"Ultravox!"の「!」はドイツの音楽グループ"Neu!"へのオマージュであり(3rdアルバム"Systems of Romance"の頃より「!」が省略された)、サウンド的にはジャーマン・ロックロキシー・ミュージックヴェルヴェット・アンダーグラウンドの影響が感じられる(1stアルバムの音楽性はジョン・フォックス自身が影響を受けたと公言しているニューヨーク・ドールズや同時代のパブロックにも通じている)。

ブライアン・イーノ(Brian Eno)とスティーヴ・リリーホワイト(Steve Lilywhite)をプロデューサーに迎えて制作された1stアルバム『ウルトラヴォックス!』、パンク・ロックとエレクトロニクスを融合させた2ndアルバム『HA! HA! HA!』を経て、1978年にはコニー・プランク(Conny Plank)のプロデュースで3rdアルバム『システム・オブ・ロマンス』を発表。当時としてはあまりにも革新的なその音楽性は商業的な成功を収めるまでには至らず、リーダーのジョン・フォックスはバンドを脱退してソロ活動をスタートさせる。

セールス面では成果を残すことのできなかった初期ウルトラヴォックスだが、彼らの音楽は後のシンセサイザーシーケンサーのサウンドを強調したテクノ / エレクトリック・ポップムーブメントの先駆としてロックの歴史に残ることとなり、ゲイリー・ニューマンヒューマン・リーグジャパンOMDなど数多くのフォロワーを生み出した。

日本への影響力も大きく、P-MODELは2ndアルバム『ランドセル』において"Ultravox!"収録曲である「My Sex」のメロディラインをそのまま流用したオマージュ曲「オハヨウ」を演奏している。また、YMO細野晴臣は"Systems of Romance"を聴いて2ndアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』のベース音を録音し直したという逸話もある。

全盛期[編集]

ノルウェー・オスロ公演 (1981年11月)

ジョン・フォックス脱退後は新しいヴォーカリスト兼ソングライターとして、リッチ・キッズヴィサージのメンバーであったミッジ・ユーロ(Midge Ure)が加入することとなった。前作と同じくコニー・プランクのプロデュースのもと、アルバム『ヴィエナ』を1980年にリリース。このアルバムはジョン・フォックス時代と比較するとサウンドの方向性をよりコマーシャルに変化させたことにより、セールス的にも大成功をおさめると共に、日本ではアルバムに収録された"New Europeans"がサントリー角瓶[1]のテレビCMに使用されたことで、一般的な認知度も高まるようになった。

次作『エデンの嵐』もコニー・プランクがプロデュースを務め、録音はドイツ・ケルンにあるプランク所有のスタジオで行われた。1981年にリリースされたこのアルバムは、前作以上の売れ行きとなった。

しかし、シンセサイザーの音を強調したテクノポップ路線という方向性はそれ以降徐々に失われることとなった。『カルテット』ではビートルズのプロデューサーとして知られるジョージ・マーティンを迎えて制作され、よりセールス的に有利となるポップス路線が強調された。そして相次ぐメンバーの脱退に伴い、『U-VOX』リリース後に活動停止してしまう。それまでグループの看板であったミッジ・ユーロが、ソロとして活動するために脱退してしまった事情があった。

停滞〜リユニオン[編集]

2008年再結成ラインナップ (2011年10月)

その後1992年、最後まで残留していたオリジナルメンバー ビリー・カーリーが、新メンバーを募って再開し2枚のアルバムを発表したが、1996年に再度活動停止。評価としてはジョン・フォックス時代やミッジ・ユーロ時代には及んでいない。

2008年11月8日、公式サイトにおいて、2009年4月に、ミッジ・ユーロ時代のクラシックメンバー4人でイギリス国内ツアーが行われることが発表された。「リターン・トゥ・エデン・ツアー」と銘打ったこのツアーは、イギリス国内に続き、独・ベルギーでも公演された。4人揃ってステージに立つのは1985年のライブ・エイド以来となる。その後、2010年にも同メンバーによって「リターン・トゥ・エデン・ツアー2」として欧州公演が行われた。

2012年5月に、18年振りとなる11枚目のスタジオ・アルバム『Brill!ant』をリリースし[2]、全英21位を記録。同年暮れに全英/欧州ツアーを開始し、翌2013年シンプル・マインズのツアーのスペシャルゲストとして演奏した。

メンバー[編集]

現ラインナップ[編集]

旧メンバー[編集]

  • ジョン・フォックス John Foxx – ボーカル (1973–1979)
  • スティーヴィー・シアーズ Stevie Shears – ギター (1973–1978)
  • ロビン・サイモン Robin Simon – ギター (1978–1979)
  • マーク・ブルゼジッキー Mark Brzezicki – ドラムス (1986–1987)
  • トニー・フェンネル Tony Fenelle – ボーカル/ギター(1992–1994)
  • ジェリー・ラフィー Gerry Laffy – ギター (1992–1994)
  • ニール・ウィルキンソン Neal Wilkinson – ドラムス (1992–1994)
  • ジャッキー・ウィリアムズ Jackie Williams – ボーカル (1992–1994)
  • サム・ブルー Sam Blue – ボーカル (1994–1996)
  • ヴィニー・バーンズ Vinny Burns – ギター (1994–1996)
  • トニー・ホームズ Tony Holmes – ドラムス (1994–1996)
  • ゲイリー・ウィリアムズ Gary Williams – ベース (1994–1996)

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

ライブ・アルバム[編集]

  • Monument (ライブアルバム、1983年)
  • Future Picture (ライブアルバム、1998年)
  • Return to Eden (ライブアルバム+DVD、2010年)

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 当時放映されたテレビCMにはデザイナーとして有名な三宅一生が出演していた。
  2. ^ ウルトラヴォックス、ミッジ・ユーロ期編成で28年ぶりの新作『Brilliant』をリリース”. amass (2012年3月29日). 2012年2月14日閲覧。

外部リンク[編集]