野武士のグルメ

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野武士のグルメ』(のぶしのグルメ)は、久住昌之によるグルメエッセイ。また、エッセイを原作とした土山しげる作画による漫画。

概要[編集]

久住が、食事のために何気なく入った飲食店でのささいな出来事を細やかな心理描写でつづったエッセイ[1][2]

また、ネットフリックスでドラマ化作品が配信中(後述)。

漫画版[編集]

WEBマガジンの『幻冬舎plus』に掲載された。

2014年6月27日からは『「漫画版 野武士のグルメ」2nd season』として連載を再開した。2ndシーズンからは、エッセイからは離れ、久住が書き下ろした原作をもとに、ストーリーが展開されていく[3]。2015年6月5日からは引き続き『3rd season』が連載された[4]。2017年より、グルメアンソロジー『たそがれ食堂』(幻冬舎)に掲載されている[5]

漫画化にあたって、主人公が設定されフィクションの要素が強くなっている[6]

久住原作のグルメ漫画『孤独のグルメ』があるが[7]、エキサイトレビューにおいて大山くまおは本作との違いを「自己充足度の差」であると指摘している。『孤独のグルメ』の主人公、井之頭五郎は入る店に悩む、注文に迷い頼み過ぎるなどで、違和感を覚えながら店を出る事もある。本作の主人公、香住武は、店の選択や注文に失敗もすることもあるが、ほとんどは自分の選択に満足して店を出ている[6]。日野淳も新刊レビューにおいて『孤独のグルメ』との比較を行っており、井之頭五郎の肩肘張ったスタイルに比べて、香住武の定年退職後の社会や家庭における役割をまっとうした者だけが得られる喜びの境地をうらやましいと評している[8]津田大介は『孤独のグルメ』との一番の違いで「“まずい”ものも出てくる」ことを挙げている[9]。また、津田は「サラリーマンがリタイア後に楽しみを見出すための指南書」として本書が向いているのではないかとも指摘している[10]

登場人物
香住武
漫画版での主人公。結婚しているが、妻は後ろ姿のみの登場で顔は描かれていない。娘もいるが、大学進学で別居しているため登場しない。
60歳で、35年勤めてきた会社を定年退職している。本人の独白で「肩書はなくなったが、俺の人生まだこれからだ」と言っていることと、世話になった仕事関係の人へそれなりの量の挨拶葉書を書いていることから、会社在籍時には何かしらの役職者であったことが伺える。
時間とお金を自由に使えるようになった香住は、虚飾を排した素朴で粗野な「野武士」のように、自分が好きなものを好きなように食することを決意した[8]

ドラマ[編集]

同名タイトル(英題:『Samurai Gourmet』(サムライ グールメ))のタイトルで、ネットフリックス2017年3月17日から世界190か国で配信中[11][12][13]。全12話。

キャスト[編集]

ゲスト[編集]

第1話「定食屋の昼ビール」
宮地雅子
第2話「悪魔のマダム」
大島蓉子
第3話「朝のアジ」
渡辺哲[14]
第4話「焼肉モラトリアム」
中村ゆりか[14]
第5話「エキストラのロケ弁」
温水洋一[14]
柳ゆり菜[14]
井藤瞬
野間口徹
第6話「純喫茶ランチ」
玉袋筋太郎[14]
第7話「雨漏りのコの字カウンター」
佐藤翔
ウクレレえいじ
広岡由里子
深沢敦
第8話「さすらいのイタリアン」
辻本耕志
第9話「ココロのコロッケ」
佐藤めぐみ
第10話「白髪の騎士」
黒部進[14]
伊吹吾郎[14]
第11話「記念日のおでん」
第12話「想い出のハヤシライス」
松原智恵子[14]

スタッフ[編集]

書籍情報[編集]

エッセイ
漫画
ガイドブック
  • 『『野武士のグルメ』巡礼ガイド』(幻冬舎、2017年6月9日、ISBN 978-4344839953
    ドラマ版の公式ガイドブック。ドラマで登場した実在の飲食店、料理を写真付きで解説する。

脚注・出典[編集]

  1. ^ 久住昌之の「野武士のグルメ」を土山しげるがマンガ化”. ナタリー (2013年11月15日). 2015年2月16日閲覧。
  2. ^ 書評「野武士のグルメ」久住昌之著、晋遊舎”. リアルライブ (2009年9月16日). 2015年2月16日閲覧。
  3. ^ 「野武士のグルメ」連載再開、原作は久住昌之描き下ろしに”. ナタリー (2014年6月27日). 2015年2月16日閲覧。
  4. ^ 「漫画版 野武士のグルメ」3rdの連載決定、カラー版第2弾も発売に”. ナタリー (2015年5月24日). 2015年6月5日閲覧。
  5. ^ 土山しげる、きくち正太らのグルメマンガ集めた「たそがれ食堂」vol.1発売”. ナタリー (2017年6月15日). 2018年2月21日閲覧。
  6. ^ a b 食べログを否定する久住昌之の最新作『野武士のグルメ』”. エキサイトレビュー 大山くまお (2014年5月22日). 2015年2月16日閲覧。
  7. ^ エッセイの単行本において、ハカマに『孤独のグルメ』主人公が描かれている。
  8. ^ a b 『漫画版 野武士のグルメ』久住昌之原作・土山しげる画 役割をまっとうした男の自由”. 大分合同新聞 共同通信 日野淳 (2014年5月19日). 2015年2月16日閲覧。
  9. ^ 久住昌之/津田大介 誰もが持っている「ココロのコロッケ」<『野武士のグルメ 2nd』発売記念対談 「ひとりメシ」で知る自由と懐かしさ>”. 幻冬舎plus. 2015年4月20日閲覧。
  10. ^ 久住昌之/津田大介 刺身とタンタン麺の間を求めて<『野武士のグルメ 2nd』発売記念対談 「ひとりメシ」で知る自由と懐かしさ>”. 幻冬舎plus (2015年4月9日). 2015年4月20日閲覧。
  11. ^ Netflix公式サイト (野武士のグルメ)”. Netflix. 2017年10月4日閲覧。
  12. ^ a b c d “竹中直人&玉鉄で漫画「野武士のグルメ」ドラマ化”. 日刊スポーツ. (2016年12月5日). http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1747449.html 2016年12月5日閲覧。 
  13. ^ “竹中直人、実写版『野武士のグルメ』に主演「意表をついた楽しい作品」”. Oricon. (2016年12月13日). http://www.oricon.co.jp/news/2080526/full/ 2016年12月23日閲覧。 
  14. ^ a b c d e f g h “「野武士のグルメ」で玉山鉄二と柳ゆり菜が“再会”!?”. ザテレビジョン (KADOKAWA). (2017年2月25日). https://thetv.jp/news/detail/101759/ 2017年2月25日閲覧。