土山しげる
土山 しげる | |
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生誕 |
1950年2月20日![]() |
死没 | 2018年5月24日(68歳没) |
職業 | 漫画家 |
受賞 | 第36回日本漫画家協会賞優秀賞 |
土山 しげる(つちやま しげる、1950年2月20日 - 2018年5月24日[1])は、日本の男性漫画家。石川県金沢市出身。拓殖大学中退。大阪芸術大学キャラクター造形学科客員教授[2]。
経歴[編集]
望月三起也のもとでアシスタントを経験したのちに、1973年に『月刊少年チャンピオン』にて『ダラスの熱い日』でデビュー。雁屋哲原作の『銀河戦士アポロン』(のちに『UFO戦士ダイアポロン』のタイトルでテレビアニメ化された)の作画を、海堂りゅう名義で手がける。その後は劇画誌に活躍の場を移し、原作付きで裏社会モノを多く手がける。代表作は『極道ステーキ』(原作:工藤かずや)。
1995年6月、『週刊漫画ゴラク』で単独作の『喧嘩ラーメン』を連載開始。料理を食べる表情やしぐさにこだわった描写、豪快かつナンセンス一歩手前ともいえるストーリーで新境地を開拓し、以降『食キング』、『喰いしん坊!』などグルメ漫画を数多く手がけた。
作品のタイトルに「キング」を付けることにこだわりを持っており、『借王』(シャッキング)、『蛮王』(バンキング)、『食キング』(ショッキング)、『売キング』(バイキング)、『喰王』(クウキング)などの作品が存在する。これらの作品はファンから「キングシリーズ」と呼ばれているが、共通点はタイトルのみで、ストーリー上のつながりは無い。これらの作品の舞台は一部を除き大阪であることが多い。
2007年には、『喰いしん坊!』が第36回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した。
2009年には、『ヤングキング』誌上で望月の『ワイルド7』トリビュート企画に参加。ヘボピーを主人公にした作品が掲載された。
作品の登場人物名は歴史上実在した人物名にあやかったものが多い。
2018年5月24日、がんのため死去。6月1日にリイド社の公式サイトで公表された。68歳没[1]。連載中の作品を複数抱えての死去であった。
作品リスト[編集]
連載中のまま絶筆となった作品[編集]
- B級舌偵(2012年 - 最終掲載時期不明、『月刊北國アクタス』、北國新聞社)
- 野武士のグルメ(2013年 - 2018年、幻冬舎plus→グルメアンソロジー「たそがれ食堂」、幻冬舎)
- 荒野のグルメ(2014年 - 2018年、『週刊漫画ゴラク』→『漫画ゴラクスペシャル』、日本文芸社)
- 勤番グルメ ブシメシ!(2014年 - 2018年、原作:酒井伴四郎、協力:青木直己、『コミック乱』、リイド社)
- ※連載開始時のタイトルは『幕末単身赴任 ブシメシ!』。『コミック乱』2016年2月号から現在のタイトルに変更。[3]
- 〆のグルメ(2016年4号 - 2017年4号、『漫画アクション』、双葉社)
- ※2017年4号を最後に休載
- 流浪のグルメ 東北めし(『週刊大衆』、双葉社)
連載終了[編集]
- 銀河戦士アポロン(1975年、原作:雁屋哲、『週刊少年キング』、少年画報社) - アニメ『UFO戦士ダイアポロン』の原案となった作品
- 劇画ロードショー(1975年頃、月刊少年チャンピオン、秋田書店) - 映画のコミカライズ枠でいくつかの作品を担当
- 喧嘩ラーメン(1995年 - 1998年、『週刊漫画ゴラク』)
- 食キング(1999年 - 2004年、『週刊漫画ゴラク』)
- 極道ステーキ(1985年 - 1990年、原作:工藤かずや、リイドコミック、リイド社)
- 包丁無宿勝負旅(原案:たがわ靖之、ニチブンコミックス、日本文芸社)
- 塀の中の懲りない面々(原作:安部譲二、文藝春秋)
- 忠臣蔵(シナリオ:久保田千太郎、リイド社)
- パチンコファイター猛牛天山!!(協力:天山広吉&新日本プロレス、ニチブンコミックス、日本文芸社)
- パチンカー アツシ(綜合図書)
- ホストの大ちゃん(原作:源氏荘太郎、ニチブンコミックス)
- コテコテ!(協力:吉本興業株式会社、竹書房)
- 蛮王(バンキング)(原作:平井りゅうじ、ニチブンコミックス)
- 借王(シャッキング)(原作:平井りゅうじ、リイド社)
- 極つぶし(リイド社)
- シャケ(原作:津流木詞朗、マンサンコミックス、実業之日本社)
- ケンカ駆け込み寺 用心坊(原作:今野敏、マンサンコミックス、実業之日本社)
- 夜の刑事(シナリオ:工藤かずや、SPコミックス、日本文芸社)
- 首領の道(原作:観月壌、ニチブンコミックス、リイド社)
- 猛き花道(原作:梶研吾、ゴラク・コミックス、日本文芸社)
- 爆弾記者不動丸(リイド社)
- 堂々と(原作:野島好夫、リイド社)
- 居酒屋舌偵(原作:野島好夫、徳間書店)
- 暴れ板豪介(原作:いしぜきひでゆき、SPコミックス、日本文芸社)
- オープンコンペのハイエナたち(原作:上条明、『コミックパーゴルフ』、学習研究社)
- クライマックス(原作:武田正敏、『ヤングコミック』、少年画報社) - 新党ブームに便乗した政治漫画
- どぶ(『漫画ゴラクネクスター』、日本文芸社)ほか
- 売王(バイキング 2004年、『週刊漫画ゴラク』、日本文芸社) - 現代を生きる近江商人の末裔を描いた漫画
- 喰いしん坊!(2004年 - 2009年、『週刊漫画ゴラク』、日本文芸社)
- 極道めし(協力:大西祥平、2006年 - 2012年、『漫画アクション』、双葉社)
- ばくめし!(2009年 - 2010年、『週刊漫画ゴラク』、日本文芸社)
- 忍法剣士伝(原作:山田風太郎、『コミック乱TWINS』、リイド社)
- 大食い甲子園(2010年 - 2011年、『週刊漫画ゴラク』)
- 食アクター健(2010年 - 2011年、『月刊北國アクタス』)
- 邪道(2011年 - 2012年、『週刊漫画ゴラク』、日本文芸社)
- 男麺<おとこメ〜ン>(集英社)
- 闘飯(とうはん)(2012年 - 2014年、『漫画アクション』、双葉社)
- 噴飯男(ふんぱんマン)(2013年 - 2015年、『実話BUNKAタブー』、コアマガジン)
- 今夜はコの字で(原作:加藤ジャンプ、2015年 - 2016年、集英社インターナショナル)
- 俺、南極で料理してます(原案:竪谷博、2016年、『月刊バーズ』、幻冬舎)
アシスタント[編集]
映像化作品[編集]
- 喧嘩ラーメン(1996年、ケイエスエス)主演:野村祐人
- 極道ステーキ(1991年 - 1992年、東映Vシネマ)主演:清水宏次朗
- 修羅の蛮王(バンキング)(2001年、東映Vシネマ)主演:哀川翔
- 借王(シャッキング)
- 映画 借王(シャッキング)(1997年 - 2002年、日活)主演:哀川翔・志賀勝・夏樹陽子
- テレビドラマ WOWOW「ミッドナイト☆ドラマ」借王(シャッキング)(2009年、2011年)主演:寺島進・西田尚美・堀部圭亮
- 首領の道(オールイン エンタテインメント)
- 首領の道(2011年12月 - 2015年3月)主演:小沢仁志
- 首領の道 Season2(2015年10月・2016年1月)主演:小沢仁志
- 喰いしん坊!(2007年 - 2008年、GPミュージアムソフト)主演:河相我聞
- 極道めし
脚注[編集]
- ^ a b 土山しげるが68歳で死去「喰いしん坊!」「極道めし」などで活躍 コミックナタリー 2018年6月1日
- ^ 大阪芸術大学キャラクター造形学科漫画コース
- ^ 「表紙」『コミック乱』第18巻第4号、リイド社、2015年12月26日。