注釈

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注釈註釈[注 1]、ちゅうしゃく、: annotation)とは、既述の文章専門用語についての補足・説明・解説のこと。補注補註、ほちゅう)とも、単に、ちゅう)ともいう。(米印)や(中黒)、あるいは「注」や「註」の文字に続けて書かれる。

書物においては、注釈は可読性を考慮して本文と同じ頁の下部に置かれることもあるほか、すべてをまとめて巻末に置くこともある。この場合、前者を脚注、後者を後注(または尾注)という。ただし今日ではすべての注釈や補注に「脚注」の語をあてる用法が増えている[注 2]

注釈の例[編集]

次の場合、「※」以降が注釈となる。

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種類[編集]

注には次の4種類がある[1]

  1. 資料からの直接引用の出典を示すもの(図表、統計なども含む)。
  2. 資料からの要約の出典を示すもの。
  3. 自分の意見ではない意見の出典を示すもの。
  4. 本文に入れると叙述の流れを妨げるが、本文の事項の理解に役立つ補足情報ないしコメント。

掲載箇所[編集]

記述本文を補足する注釈の記載箇所は、本文文中に挿入記載する割注分注、本文同頁の末尾に記載する脚注、書籍末尾の末尾に記載する後注(または尾注)などがある[2]

特定分野における注釈[編集]

訓詁学[編集]

中国で伝統的に行われてきた訓詁学の世界では、注釈は重要な存在である[3]唐代などには、単注本と呼ばれる、経典の本文などを載せず純粋に注釈のみで構成された書物が盛んに作成された。訓詁学にて行われる経典への注釈は、主に、歴史の過程で字体や字義が変化した漢字に解説を加えるものである。

このほか、知名度の低下した人名・地名の解説や、理解しづらい文章の要約なども注釈の範囲に含まれていた。また、裴松之が『三国志』に付した注釈など、語句の解説ではなく、本文の補足や加筆のための注釈も存在した[注 3]。あるいは、西晋郭象による『荘子』への注釈など、客観的な解説を装いつつ、ささやかに自説を入り込ませる学者もいた。注釈の内容によっては経典の教義の根本的な理解が左右されうるため、国定の解釈のみが認められる時代もあった。

なお、単注本は同時に二冊の書物をひもとかねばならない不便さのため、宋代には姿を消したとされる。それ以降は、本文が書かれているのと同じ書物にそのまま注釈を挿入する形式が主流となった。

プログラミング[編集]

プログラミングにおけるコメントは、プログラムのソースコードの内容を補足・説明・解説する注釈の役割を持つ[4]。コンパイラなどの処理系はコメントの記述内容を意識せず、ソースコードからプログラムを生成する。ソースコードを読む人間はコメントの記述内容を意識・理解し、ソースコードおよびプログラムの本質を解釈する。

Javaには処理系が記述内容を意識しないコメントの注釈文法の他に、記述内容を意識するアノテーションという注釈文法がある[5]。Javaのアノテーションはソースコード本文に「@命令文」で記述し、コンパイルオプションや依存ライブラリの指示に従って処理系が必要に応じて解釈する。アノテーションの命令は必ずしもプログラムの動作に影響を与えるものではなく、コメントと同様に処理系が記述を無視する場合もある。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ この意味での「」と「」は同音同義で、当用漢字以前でも「註釋」と「注釋」の表記がともに用いられた。「註」は常用漢字外。
  2. ^ なお、この記事のようなウェブページにおける注釈は、「脚注」と呼ぶべきか「後注」と呼ぶべきかについて議論がある。
  3. ^ これはのちに『三国志演義』が誕生するきっかけとなった。

出典[編集]

  1. ^ 沢田昭夫 『論文の書き方』 講談社講談社学術文庫〉、1977年、144頁。全国書誌番号:77028549OCLC 24419422
  2. ^ 小林敏 (2013年5月20日). “「注」の形式と縦組での「傍注」の利用”. www.jagat.or.jp. 日本印刷産業連合会. 2018年8月1日閲覧。
  3. ^ 張小鋼 「第五章」『中国人と書物 : その歴史と文化』 あるむ2005年ISBN 4-901095-59-5
  4. ^ Penny Grubb, Armstrong Takang (2003). Software Maintenance: Concepts and Practice. World Scientific. pp. 7, plese start120–121. ISBN 981-238-426-X. 
  5. ^ Annotations”. Sun Microsystems. 2011年9月30日閲覧。.

関連項目[編集]