奉書紙

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奉書紙(ほうしょし、ほうしょがみ)は、[1](こうぞ)を使い、丈夫でありながら軽くてしなやかな紙質を持った手漉き和紙

日本画制作における支持体裏打ち紙、木版版画用紙などの絵画材料に使用される。

室町時代幕府がこの紙を公文書として用いた事から、命令書の意の「奉書」と呼ばれるようになったという。

日常の暮らしに関わる材料として障子紙や写経用紙、、神道祝詞用、表具裏打ち、照明、など幅広く利用されている。

それぞれの産地に適した楮のブレンドがある。

基本的な構造は楮紙と同じであるが、黄蜀葵(トロロアオイ)の根や白土などを混ぜてより強度と厚みを増やしている。 楮紙の原料である楮は、桑科の落葉低木で比較的栽培しやすく、毎年切り株から生える枝の靭皮繊維(茎の周辺部分の繊維)を使用。楮の繊維は10~15mmほどで、他の和紙に用いられる雁皮(がんぴ)や三椏(みつまた)などの原料繊維に比べ太くて長く、繊維同士の絡みがよいため、出来上がる紙は破れにくくとても強度がある。

の産地としては、栃木の那須楮、高知の土佐楮などが有名で品質も良い。現在は外国産の楮も多く輸入されている。

代表的な楮紙としては、奉書紙福井県)、細川紙埼玉県)、石州紙島根県)、本美濃紙・薄美濃紙岐阜県)、程村紙(栃木県)、西ノ内紙(茨城県)、美栖紙(奈良県)などがある。

越前奉書[編集]

福井県越前市大滝町で、和紙職人の九代目岩野市兵衛人間国宝)の手漉きにより抄造される越前和紙

300回に及ぶ版の摺り重ねにも摺り耐え、紙の伸縮によるズレも小さい強さがあるという。近年では浮世絵復刻版を摺る際にも使用されている。

木版画の上質な版画用紙として現代美術作家に重宝されている。紙の裏表は、紙肌が滑らかな面が表側で、ザラつきのある面が裏側になる。

木版画で使用する場合には、版木に載せる前に湿らせたボール紙や新聞紙に紙を挟み込み、適度に湿らせることが必要。

人間国宝が漉く奉書紙ということもあり、1枚の値段が高価なのが若い美大生にはネックなのだが需要も多い。

奉書焼[編集]

スズキアマダイを奉書紙で包み、時間を掛けて焼き上げる料理を奉書焼という。スズキを使ったものは島根県松江市郷土料理の一つ。

脚注[編集]

  1. ^ - こうぞし 武蔵野美 造形ファイル2017-10-28日閲覧。

関連項目[編集]