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自然人類学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

自然人類学(しぜんじんるいがく、英語: biological anthropology)は、形質人類学(けいしつじんるいがく、physical anthropology)、生物人類学(せいぶつじんるいがく、bioanthropology)とも呼ばれる[1]人類学の一分野である。人類チンパンジーゴリラなどヒト科の共通祖先から、どのように現生人類が進化してきたのかを解明する学問である。主に発掘された霊長類人類化石を対象に、その形態を分析する。形態からその古人類運動様式食性生殖生活環境社会構造などを明らかにする。進化の過程ではなく、進化のメカニズムに焦点を当てた下位分野は進化人類学とも呼ばれる。分子人類学を自然人類学に含むこともあるが、形質人類学という場合には分子人類学は含まない。

自然人類学は、文化人類学考古学言語人類学応用人類学などと並んで主要な人類学の分野である[2]。生物としてのヒトの研究を目的とする自然人類学は、化石人類の研究による人類の進化の部分で考古学と密接に関連する。調査団が発掘を行うと、初期の人類の化石とともに、原始的な石器や食用と思われる動物の骨などが発見されることがある。

歴史

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最も広く行われている区分は、アウストラロピテクス(Australopithecus)、ホモ・エレクトス(Homo erectus)、ホモ・サピエンス(Homo sapiens)の3区分である。アウストラロピテクスとホモ・エレクトスの間に、ホモ・ハビリス(Homo habilis)をどのように位置づけるかで異なる考え方がある[1]。またこれとは別に、猿人原人旧人新人という4区分も存在する。猿人はアウストラロピテクス、原人はホモ・エレクトスに相当し、旧人はネアンデルタール人、新人にホモ・サピエンスをあて、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスとは異なるものとされていたが、近年では[いつ?]、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスに含まれるものと考えられている[3]。プラトンは人間を自然階に分類し、プラトンの弟子であったアリストテレスは「『動物の世界』の中で、直立歩行をするのは人間だけである」と記述している[4]。ドイツの学者ヨハン・ブルーメンバッハは、大規模な遺骨収集を行い、人類を5つの人種に分類した[5]

関連分野

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関連人物(50音順)

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脚注

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  1. 1 2 鈴木 1988, p. 140.
  2. Department of anthropology anthropology.indiana.edu 2024年4月4日閲覧
  3. 鈴木 1988, pp. 140–141.
  4. Spencer, Frank (1997). “Aristotle (384–322 BC)”. In Spencer, Frank. History of Physical Anthropology. 1. New York City, New York and London, England: Garland Publishing. pp. 107-108. ISBN 978-0-8153-0490-6
  5. The Blumenbach Skull Collection at the Centre of Anatomy, University Medical Centre Göttingen University of Goettingen 2024年4月3日閲覧

参考文献

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関連項目

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