死神 (DEATH NOTE)

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死神(しにがみ)は、漫画『DEATH NOTE』に登場する、架空の存在たちである。

死神の設定[編集]

行動原理[編集]

『DEATH NOTE』においての死神は、デスノートを用いて人間を殺し、その本来の寿命年齢から死なせた年齢との差分を自らの寿命として「頂く」ことにより生きている存在。

死神が死ぬ基本的な条件は、「デスノートへの名前の記入を怠り、自らの寿命が尽きてしまったとき」と「掟を破り三級以上の階級の罰を受けた時」と「好意を持った人間の寿命をノートでのばしたとき」である。

死神界の掟を破ったかどうかの判断や、罰を受けさせることを、誰がどのように行っているのかは不明。少なくとも、死神大王が掟を熟知していないので死神大王が全てを行っているわけではないようである。

現代の死神界は、人間界に関心を抱く死神が減ったために、死神がノートを用いて人間界に干渉することは少なくなっている。また、人間ならば致命傷となるほどの外傷を負っても、食事を取らなくても死なない。睡眠をとる必要もない。死神自身の意思で、人間界の物体に触れるかどうかを決める事ができる。そのため、壁抜けなども可能である。さらに死神たちは皆、自在にしまうことのできる羽を持ち、空を飛べる。雄雌の性別があるが、人間とはもちろん、死神同士も交尾などをしないため、どのようにして誕生するのかなどの詳細は不明。

人間界にノートを持ち込んだ場合、そのノートの所有者に憑き、その者の最期か、ノートの最期を見届けなければならない。最初の所有者が死んだ場合、ノートに所有者の名前を書き込む義務を持つ。「死神に憑かれた人間は不幸になる」という言い伝えがあり、事実特別編までに憑かれた人間の内7人が他殺もしくは自殺している。

ランク[編集]

死神界には、死神大王を頂点とした階級ランクが存在し、その数字が小さいほど格が高くなる。しかし、死神にとってこのランクはあまり意味がないものらしい。

ランク 死神 性別
- 死神大王(King of Death)  ?
1 ヌ(Nu)
2 アラモニア=ジャスティン=ビヨンドルメーソン
(Armonia=Jastin=Beyondllemason)
3 ダリル=ギロオーザ(Dalil=Guillohrtha)
4 レム(Rem)
5 ゼルオギー(Zerhogie)
6 リューク(Ryuk)
7 グック(Gook)
8 シドウ(Shidoh)
9 ミードラ(Meadra)
10 デリダブリー(Dellidublly)
11 カリカーチャ(Calikarcha)
12 キンダラ=ギベロスタイン
(Kinddara=Guivelostain)
13 ジェラス(Jealous)
ST

登場[編集]

死神界の死神は、人間界の人間とは数が比べものにならないほど少ない。

本編に直接関わるのは「主要な死神」に挙げた少数のみだが、その他の死神も死神界の描写や単行本の背表紙などに登場している。

また、実写映画版では「悪魔」という言葉を口にする。同版ではリューク、レム、ジェラス以外の死神は未登場。

主要な死神[編集]

メディアにより異なる設定・描写は各キャラの最後に箇条書きにしてある。

リューク (Ryuk)[編集]

声 - アニメ版・実写映画版共に中村獅童

夜神月が拾ったデスノートの持ち主の死神。性別はオス。死神ランクは6。好きな物は「リンゴ、ゲーム」、嫌いなものは「退屈」。

色は黒色。猫背で、腕が長く、髪は逆立っている。肩や背中からは羽根が生えており、ここに翼を収納している。快楽主義的な傍観者で、物語の発端であると共に、全ての元凶でもある。

ノートを落とした理由は、死神界での退屈な日々に嫌気がさしたためである。死神大王が遺失物として預かっていたシドウのデスノートを騙し取り、人間に使わせようと、ノートの説明を表紙の裏にいくつか英語で書き(表紙にもDEATH NOTEと書いた)、人間界へわざとノートを落とした。ノートの最初の所有者である夜神月に憑き、月の行動を傍観することを楽しみとしている。月の部屋に仕掛けられた監視カメラを探すのを手伝ったり、捜査員に嘘をついたり、ある程度は協力することもあるが、殺しに関しては一切協力をしない。演技をする時、敬語になってしまう癖がある。

リンゴが大好物で、長期間食べないと体をねじったり逆立ちしたりなど、人間でいう禁断症状が出るほど。リンゴ欲しさに月の行動に協力したこともある。前述のとおり死神が餓死することはありえないため、単純に生存面では食べなくても問題ないのだが、リュークによると、死神(リューク)にとってリンゴは人間にとっての酒、煙草のような、依存性の強いもの。ちなみに死神界に存在するリンゴはまずいらしく(かなり干乾びている。ミサによると「砂じゃん」)、ジューシーな人間界のリンゴを好んでおり、特別編では評判を聞いた他の死神や死神大王も人間界のリンゴを好むようになっていた。

読み切り版には『快楽主義的な傍観者』という設定こそ同じだが、本編とは別人のリュークが登場する。

実写映画版ではノートを落とした理由は明らかにされず、半ば運命的な出会いという扱いになっている。また、月の冷酷さに対して疑問を投げかけるシーンがあるなど、月の冷酷さを強調する役割を果たしている。さらに原作と違い、監視カメラの死角探し以外では月に協力していないなど、快楽主義な面は原作よりも若干抑え気味であり、中立に近い立場を貫いていた。

原作
ニアに敗れて悪あがきを起こし自分に助けを求める月の無様な姿を見て、これから先に面白いことは何もないと感じ、「ずいぶん長い間、良い退屈しのぎになった」と言って、月の名前を自分のノートに書いて殺した。特別編では、ミードラと会話する。
アニメ
「ノートを人間界に持ち込んだ死神と、そのノートを最初に手にした人間との掟」という理由が主になる。人間界の体験を一生忘れられない面白いものと捉え、空に向かって月の名をつぶやく等、人情味が強調されている。
実写映画版
原作同様、月にあきれてノートに名前を書いた(リュークによると、死後に無の状態になるのはノートを使った人間だけらしい)。『L change the WorLd』では冒頭のみ登場し、ノートを焼却しようとするLに対して、ノートを消しても寿命は戻らないと言い、Lなら月よりも上手くノートを使えるのではと誘い水をかけるが、「月君のあの死に方が、神の死に方ですか?」と言われて、姿を消した。

レム (Rem)[編集]

声 - 斉藤貴美子(アニメ版) / 池畑慎之介☆(実写映画版)

弥海砂にデスノートを与えた死神。性別はメス。死神ランクは4。好きな物は「愛情」、嫌いなものは「夜神月」。

体格はほぼリュークと似ているが、色は白。髪の毛はゴム状の太い毛がメデューサのように数十本ほど生えている。

人間界を見通す場所でたまたまジェラスと遭遇し、一緒に死神界から、ミサこと弥海砂を見続けていた。ジェラスの死後、彼のノートをミサに届けようと人間界に降りる。デスノートのルールや死神界の掟を逐一記憶していたりと、他の死神と比較してかなり生真面目な性格で、死神界でのランクも高い方。ミサに親心のような強い好意を抱き、自分の見えている寿命の前にミサが死んだら月が殺したと判断し月を殺すと宣言し、月の大きな障害となる(後に単行本に、「デスノートに関わると名前をノートにかかれなくても寿命が減る人間はいる」、というルールが出たため、それを考えればこのレムの発言はかなり無理がある。そもそも、自分が落としたもの以外のノートを持っている人間は殺すことができない、というルールも後に設定された)。全ての行動は海砂のために行い、海砂の頼みごとは可能な範囲内で行う。そのため状況によって月に対して嫌悪感を持ったり好感を抱いたりし、協力をすることもある。映画では高田清美にジェラスのノートを渡した理由を説明する際、キラに憧れる高田が海砂の恋敵になると見抜いたのか、高田の殺害を捜査本部に促している。

原作・アニメ
月の策略により海砂が窮地に追いやられたのを見て、月の策略を知りつつも、海砂の逮捕を防ぐためにLとワタリの名前をノートに書き、月を「死神をも殺すとは…死神を越えている」と評し、「人間に好意を持ってその人間の寿命を延ばすためにデスノートを使うと死ぬ」という死神界のルールに則り死亡。ノートは灰と化した彼女の亡骸にそのまま残った。
実写映画版
原作同様Lとワタリの名前も書きつつも、死後に自分のノートが月に利用されることを防ぐため、ノートを焼却。この行為が、ラストで重要な意味を持つ(犯罪撲滅を望む月とは違った、ヨツバキラの火口のような卑劣漢に出会わなかったため、原作ではわずかにあった月に対しての好印象を、映画版では抱くことがなかった様子)。最期は月を「死神を殺そうとするなんて、お前こそ本当の悪魔だ」と評し、海砂に向けて「わずかの間でも、幸せになれよ」と言い残して、砂となって死亡。

ジェラス (Jealous)[編集]

声 - 松山ケンイチ(アニメ版)

レムが弥海砂に与えたノートの以前の持ち主。性別はオス。死神ランクは13で、作中に登場する死神では最低ランク。好きなものは「弥海砂」、嫌いなものは「字を書くこと」。

外見的特長としては、身長がかなり低く、つぎはぎだらけの人形のような容姿をしている。死神には珍しく、心優しい温厚な性格で自己犠牲すら厭わない。ミサに恋心を抱いていたが、ストーカーに襲われたミサを助けたことで、「人間に好意を持ってその人間の寿命を延ばすためにデスノートを使うと死ぬ」という死神界のルールに触れて死亡。死後、ジェラスのノートはレムを通じてミサに渡される。

実写映画版
ミサに対して親心を抱いており、「ミサを見守ってくれ」とレムに言い残している。

シドウ (Shidoh)[編集]

声 - 矢尾一樹

最初に夜神月が拾ったノートの、リューク以前の持ち主。性別はオス。死神ランクは8。好きな物は「チョコ」、嫌いなものは「おばけ」。

外見こそ恐ろしいが臆病者で、デスノートによる寿命の獲得を自らの寿命が尽きる寸前まで怠けていたり、自分のノートを紛失していたことに6年間も気付かなかったりと、怠惰だが、どこか愛嬌がある死神。好物はチョコレートであり、人間界に来てメロと出会った際に、何枚も食べていた(メロの影響で好物になった可能性もある)。寿命が迫って人間を殺そうとしてようやく気付くも、大王に報告した時には既にノートはリュークに騙し取られており、ノートを取り戻すために人間界に降りる。細長い腕は鳥の足のようになっている。その愚鈍さゆえに他の死神にも馬鹿にされ、メロに利用される有様。

マフィア壊滅後は月によってノートを返され、安心して死神界に帰った模様。

なお、マフィアがノートを使ってSPKのメンバーを殺害したことに対し「人間って怖いな…ノートの使い方間違ってるだろ」と物語の核心を付くような発言をしている。

ミードラ (Meadra)[編集]

キラ事件から3年後、ノートを人間に拾わせ裁きをさせた。性別はメス。死神ランクは9。好きな物は「湿気」、嫌いなものは「乾燥」。

装飾品などは一切なく、巨大な身体と尾や斑点が特徴。死神ランクは低いが、その巨体ゆえに他の死神にも一目置かれている。メスだが、男言葉で話す。

特別編
人間界のリンゴを入手し死神大王に頼んで2冊目のノートをもらい、リュークのように新たなキラとなった人間(通称:Cheapキラ、Cキラ)の行動を楽しもうとするが、ニアの挑発でCキラが自殺したため死神界に戻る。ここでの描写では、リンゴよりもバナナが好物のように見られる。

死神大王 (King of Death)[編集]

全死神の頂点に立つ存在。デスノート全般の管理もしている。

詳細は一切不明。遺失物として預かっていたシドウのノートを、リュークに騙し取られた。しかし、そういったトラブルに対しては適当らしく、シドウがそのことを報告してもほとんど無視をしていたようだ。他のほとんどの死神からは「ジジイ」と呼ばれる。姿は「あまりに凄いので人間には認識不可能」らしく、作中ではセリフにその名前が登場するのみ。

原作やアニメにも姿を現さなかったが、アニメDVD13巻(初回限定版)の特典フィギュアとしてその全容が初めて公開された。しかし姿そのものは、実はそれよりも早く、小畑健画集『blanc et noir』の表紙に描かれている。容姿は、黒い球のような物体の中心に、髑髏がある。

特別編ではリュークのように人間界のリンゴの味を気に入ったらしく、ミードラにリンゴと引き換えにあっさり2冊目のノートを授けた。その際、姿が漫画で初めて公開された。

その他の死神[編集]

アラモニア=ジャスティン=ビヨンドルメーソン (Armonia゠Jastin゠Beyondllemason)[編集]

声 - 梅津秀行

死神界の掟やデスノートについてのルールを把握している高位の死神。性別はオス。死神ランクは2。好きな物は「宝石」、嫌いなものは「カラス」。

金色の骸骨のような風貌をしており、装飾具や目など全身に宝石を埋め込んでいる。あまり登場はしないが、大王からの信頼も厚く、他の死神には相手にされていないシドウにノートのアドバイスをする等、他の死神の相談を受けること多々。

シドウには「宝石骸骨(ジャスティン)」と呼ばれる。

ダリル=ギロオーザ (Dalil゠Guillohrtha)[編集]

金細工に身を包む死神。性別はメス。死神ランクは3。

人間界に興味がなく、趣味はドクロ積み。オリエンタル風な風貌をしており、笑い方は「ぐふっ」である。また、メスの死神でありながら、一人称は「俺」である。

実は、シドウのキャラ位置となる死神の原画案に、彼女の姿も上がっていた。

デリダブリー (Dellidublly)[編集]

声 - 後藤哲夫

賭け事で暇をつぶす死神。性別はオス。死神ランクは10。好きなものは「ギャンブル、昼寝」、嫌いなものは「労働」。

巨大な鎌を持っており、一般的に認知されている死神像に近い容姿をしている。

グック (Gook)[編集]

声 - 大西健晴

リュークと交友がある死神。性別はオス。死神ランクは7。デリダブリーと同じく、好きなものは「ギャンブル、昼寝」、嫌いなものは「労働」。

デリダブリーとは気が合い、二人で賭博を楽しんでいるが、勝ったことが一度もない。

ゼルオギー (Zerhogie)[編集]

左手のフックと大きな羽飾りに身を包み、長老のような風貌を持つ死神。性別はオス。死神ランクは5。好きなものは「ふわふわした物」、嫌いなものは「湿気」。顔は布で隠しており、口がいつも開いている。

リュークが人間界に滞在していると知り、人間界に興味を示している。好奇心の強い性格。

カリカーチャ (Calikarcha)[編集]

エイリアンのような風貌を持つ死神。性別はオス。死神ランクは11。好きなものは「ブルーベリー」、嫌いなものは「直射日光」。

頭の側面に複数の目が並んでおり、死神界ではかなり珍しい死神である。 また、目が複数あるためか、目にいい果物ブルーベリーが好き。

キンダラ=ギベロスタイン (Kinddara=Guivelostain)[編集]

死神界にあって凶暴な性格をもつ死神。性別はメス。死神ランクは12。好きなものは「暴れる事」、嫌いなものは「考える事」。

暴れることしか頭にない。原作では未登場。12巻の背表紙にのみ登場した。

ヌ (Nu)[編集]

岩のような全身に目玉が数十個もついた死神。性別はメス。死神ランクは1。好きなものは「懺悔」、嫌いなものは「音」。

死神大王に継ぐ実力であるが、原作では一コマ、端っこのみの登場である。アニメ版では、二代目オープニングに一瞬だけ登場する。「DEATH NOTE HOU TO READ 13」の背表紙のイラストにもなっている。

ST[編集]

ディレクターズカット版『リライト 幻視する神』オリジナルの死神。名前は同番組字幕スーパーに出ている。性別はオス。死神ランクは不明。リューク同様、荒廃した死神界が嫌になり、グックたちを脅して、月の死後に帰郷したリュークの所在を聞いて面会した彼に「おもしれーこと(キラ事件のこと)」を聞き、人間界に旅立った。ゴーグルのようなものを頭に付けていて人間のような服も着ており、骨でできた大きな斧らしき武器を所持している。キンダラ=ギベロスタイン同様、凶暴な性格。