武蔵丘車両検修場

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武蔵丘車両検修場

武蔵丘車両検修場(むさしがおかしゃりょうけんしゅうじょう)は、埼玉県日高市にある西武鉄道の車両工場である。

概要[編集]

池袋線東飯能 - 高麗間に位置している武蔵丘信号場から分岐する武蔵丘車両基地に併設されている。西武鉄道最大の車両検修施設。

  • 所在地 - 埼玉県日高市台
  • 敷地面積 - 84,750m2
  • 建物面積 - 36,213m2
  • 実施検査 - 重要部検査(4年毎に1回)、全般検査(8年毎に1回)
  • 車両整備施設 - 車両の更新や改造工事などを施工可能な設備を有している。
  • 整備能力 - 480両/年。26両同時の検修が可能。

当検修場を上から見た場合、建屋が南北に走る入出場線の西側に位置している。建屋の中央を東西方向にトラバーサーが横切り、トラバーサーより北側に主に台車や車両を検修する設備、南側に車体や座席を検修する設備がある。

入場した車両は初めに座席と台車を外された後、それぞれ専門の部門で別々に検査や補修が行われ、検修終了時に再び元通りに組み上げられ検査線で最終検査が行われる。検修は4両ごと同時に行われ、入場から出場までは11日かかる。多客輸送のために本線を走る編成の数が多くなる際には車両の検査日程を前倒しするなどして対応している。

一般公開[編集]

2018年現在、2002年から毎年1回、一般公開イベントが開催されている。開催日は2005年までは毎年6月の第一日曜日とその前日の土曜日の二日間、2006年と2009年から2011年、2015年と2016年は6月の第一日曜日、2007年と2008年、2012年から2014年は6月の第二日曜日、2017年と2018年は6月の第一土曜日となっている。

2002年と2003年のイベントの名称は「西武・電車フェスタ 〜検修場まつり〜」であったが、翌2004年以降は「西武・電車フェスタ(西暦) in 武蔵丘車両検修場」となっている。毎年8月もしくは9月に南入曽車両基地で開催される「南入曽車両基地 電車夏祭り」や毎年10月の鉄道の日前に横瀬車両基地で開催される「西武トレインフェスティバル」と並ぶ西武鉄道の一般公開イベントの1つである。

主なイベント内容は、車両の展示、台車抜き作業の実演、車両の乗務員室乗車体験、パンタグラフや主制御機器の操作体験、鉄道部品や関連グッズの販売など。開催年によって若干異なる。建屋内外に飲食売店も設けられる。

トラバーサーのピット内にはイベントステージが設けられ、ライブショーや吹奏楽の演奏、鉄道部品のオークションなどが行われる。毎年多くの鉄道愛好家や家族連れで賑わう。場内で使用される機材のほとんどが検修場の屋内にあるため、雨が降っても一部の屋外イベントを除きほぼ予定通り開催する事ができる。

イベント当日には池袋駅または所沢駅[1](2012年までは西武新宿駅・2015年までは飯能駅)から快速急行 飯能行きとして検修場内へ直通する臨時列車が運転される。また、2013年からは横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅から直通する小手指行きのFライナー(東急東横線・みなとみらい線内特急副都心線内急行・西武線内快速急行)を飯能行きとして延長した上で片道1本運転される。また、2015年からは飯能~高麗駅間の臨時電車が運転される[2]。以前、2004年から2010年までは臨時特急列車「電車フェスタ号」が運転された(2011年は東日本大震災及び福島第一原発での事故による電力事情悪化の影響で運転せず、2012年からは来場者の増加に伴い、利便性を向上するため、使用される車両を全て通勤形車両に変更となった)[3]

西武バスによる飯能駅(2013年までは宮沢湖駐車場)からの送迎バスも運行される[4]高麗駅からも徒歩でたどり着ける[5]。検修場では出入庫線(10両編成対応)に仮設ホームが設置されるが、スペースが狭いために一部のドアから乗降する。

なお、このイベントのために臨時に設けられる改札口では、武蔵横手 - 横瀬間や多摩川線の各駅で使用されているものと同じ簡易ICカード改札機が設置される。なお、運賃計算上東飯能で降りるのと同じ扱いになり、当検修場内へ直通する臨時列車は、東飯能駅を通過する。

イベント時の様子 臨時改札口 出入庫線の直通臨時列車
イベント時の様子
臨時改札口
出入庫線の直通臨時列車

ISO活動[編集]

当検修場の周辺は住宅地や豊富な緑を有する山々に囲まれているため、騒音対策および臭気・粉塵対策を講じ、機器の動力の電力化や作業の効率化を図っている事で環境に優しい工場である事をPRしている。その取り組みの一環として2000年12月22日に環境マネジメントシステムに関する国際規格ISO 14000シリーズの「ISO 14001」の認証を取得している。

沿革[編集]

  • 2000年(平成12年)6月16日 - 開設。老朽化し6月15日をもって閉鎖された所沢車両工場より機能を移転。
  • 2000年(平成12年)12月22日 - 環境マネジメントシステムに関する国際規格ISO 14000シリーズの「ISO 14001」の認証を取得。
  • 2001年(平成13年)3月16日 - 株式会社西武車両に業務移管。
  • 2002年(平成14年)6月1日 - 「西武・電車フェスタ 〜検修場まつり〜」を開催。以降毎年開催されている。
  • 2004年(平成16年)9月 - 品質マネジメントシステムに関する国際規格ISO 9000シリーズの「ISO 9001(2000年版)」の認証を取得。
  • 2010年(平成22年)4月 - 鉄道組織改革により西武車両が西武鉄道に合併される。当検修場も鉄道直系の業務組織へ組み込まれる[6]

脚注[編集]

  1. ^ 所沢発は立川真司のイベント電車。
  2. ^ この電車のみ東飯能に停車する。なお、2016年のみ高麗駅から急行 池袋行きが運転された。
  3. ^ 2011、2012年のプレスリリースでは「電車フェスタ号は今回運転いたしません」となっていたが、2013年以降のプレスリリースではその内容が掲載されていなかった。また後日、時刻などの詳細な発表にも出ていなかった。
  4. ^ 2002年の第一回は国際興業バスが運転。また、2015年も一部の車両を使用。
  5. ^ 2014年からは9時から12時に高麗駅で下車して会場への来場者にオリジナルグッズを配布する。
  6. ^ 西武鉄道の現業組織「車両部」の「車両検修場」の部門に管理と業務が引き継がれたと推測できる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]