コンテンツにスキップ

古澤明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
古澤 明ふるさわ あきら
生誕 (1961-12-01) 1961年12月1日(62歳)
埼玉県大宮市(現さいたま市
国籍 日本の旗 日本
研究分野 物理学
研究機関 ニコン
東京大学
出身校 東京大学工学部卒業
東京大学大学院工学系研究科
修士課程修了
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

古澤 明(ふるさわ あきら、1961年12月1日 - )は、日本物理学者。専門は、非線形光学量子光学、特に量子テレポーテーションの研究。学位工学博士東京大学大学院工学系研究科教授。

人物・来歴

[編集]

成果

[編集]

専門は非線形光学量子光学1998年、留学先のカリフォルニア工科大学で、量子テレポーテーション実験に成功。1997年に世界で初めて量子テレポーテーションを実現したD. Bouwmeesterの実験は条件付きで計測できるものであったのに対し、古澤は完全な状態の量子テレポーテーションを実現した。2004年、3者間の量子もつれ制御に成功。さらに2009年には、9者間の量子もつれ制御に成功した。2013年、これまでの100倍以上という61%の高い成功率(超大規模量子もつれ[1])を達成[2]2015年心臓部である量子もつれ生成・検出部分を1万分の1の大きさの1個の光チップ化に成功した[3]

来歴

[編集]

埼玉県大宮市(現・さいたま市)出身。埼玉県立浦和高等学校卒業後、1984年東京大学工学部物理工学科を卒業。1986年、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の修士課程を修了。ニコンに入社後光メモリーを研究、15年勤務。

1988年から1990年まで、ニコン勤務の傍ら、東京大学先端科学技術研究センターの研究員となる。また、1996年から1998年まで、カリフォルニア工科大学客員研究員を務めた。2000年、東京大学大学院工学系研究科の助教授となり、物理工学専攻を担当する。2007年、東京大学大学院工学系研究科の教授に就任。1991年東大工学博士

略年譜

[編集]
  • 1961年 埼玉県大宮市(現・さいたま市)生まれ[4]
  • 1980年 - 埼玉県立浦和高等学校卒業
  • 1984年 東京大学工学部物理工学科卒業
  • 1986年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修士課程修了。ニコンに入社
  • 1988年 - 1990年 東京大学先端科学技術研究センター研究員
  • 1996年 - 1998年 カリフォルニア工科大学客員研究員
  • 2000年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻助教授
  • 2007年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授

学術賞歴

[編集]

栄典

[編集]

著書

[編集]

共著

[編集]

評伝

[編集]
  • 真山仁著 『失敗する自由が超越を生む : 量子物理学者 古澤明の頭の中』小学館 2023

脚注・参照

[編集]
  1. ^ 量子コンピュータの可能性――量子力学のパイオニア・古澤明氏に聞くEE Times Japan 2014年10月28日
  2. ^ 完全な「量子テレポーテーション」に初めて成功”. YOMIURI ONLINE (2013年8月15日). 2013年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月13日閲覧。
  3. ^ 量子テレポーテーション心臓部の光チップ化に成功 -量子計算機など実用化へ前進-:物理工学専攻 古澤明教授”. 東京大学工学部 (2015年3月31日). 2015年11月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月13日閲覧。
  4. ^ 関係性の未来
  5. ^ 量子通信国際会議玉川大学
  6. ^ 秋の褒章、772人20団体の受章決まる”. 朝日新聞デジタル (2016年11月2日). 2016年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月12日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]