井上竜夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
いのうえ たつお
井上 竜夫
本名 井上 龍男
生年月日 (1941-11-08) 1941年11月8日
没年月日 (2016-10-05) 2016年10月5日(満74歳没)
出生地 日本の旗 日本 兵庫県尼崎市
死没地 日本の旗 日本 兵庫県西宮市
ジャンル 舞台
活動期間 1959年 - 2016年

井上 竜夫(いのうえ たつお、1941年11月8日 - 2016年10月5日)は、日本お笑いタレント。本名は井上 龍男(読み同じ)。竜爺(たつじい)の愛称で親しまれていた。

兵庫県尼崎市出身。吉本興業大阪本社所属。主に吉本新喜劇に出演していた。

人物・略歴[編集]

尼崎市立尼崎産業高等学校卒業。

キングレコード所属で現役歌手の井上実香は実娘で、代表曲に「大阪恋みれん」「逃げる月」などがある。実香は1970年代に「京都の恋」「京都慕情」で一世を風靡した渚ゆう子と親交がある。

尼崎市にスナック「SNACKたっちゃん」を経営。趣味はカメラ収集。実父は奈良県薬師寺の僧侶であった。

芸歴[編集]

  • 1959年、高校在学時に所属の演劇部で全国大会に出場、その後松竹新喜劇・曾我廼家五郎八の元に入門する。同年新春座入団、新刃会に所属。翌年、道頓堀中座にて初舞台を踏んだ。その後1963年、吉本新喜劇入団[1]1971年には同じ新喜劇団員の谷しげる漫才コンビ「ざ・どっきんぐ」を組んだこともあったが、自分に合わないと感じ、結核で長期の入院を強いられたこともあって解散、1975年に新喜劇に復帰。1989年の劇団員リストラ「新喜劇やめよッカナ?キャンペーン」を乗り越え、再び新喜劇団員に所属。キャラクターの濃い人間だらけの中で、舞台の“癒し系”を演じる。
  • 晩年の役柄は、和服姿で足元がおぼつかないおじいちゃん役(昔は岡八郎花紀京の専属老人の感があった)が多かったが、時にスーツを着て「会長」「社長」役を演じることがあった。変わったところでは悪役、ワケありの従業員、大天使役など。とりわけ辻本茂雄座長回では年齢不相応な役柄(ボディガード、暴走族など)を演じており、本編では途中から点滴車椅子などの小道具をつけざるをえなくなるトラブルメーカー的立場も担っている。また、「セカンド・ラブ」(NGKタイトル「老人ホームはスイートホーム」)ではギャグを一切封印して、無口な画家役を演じたこともある。
  • カツラは河童の頭のようなカツラをかぶるが、稀にオールバックのようなカツラをかぶることもあった。しかしカツラが違っても役柄、ギャグに変化はない。なお、地毛は年の割にフサフサでリーゼントのようになっていて、本来の見た目は実年齢より若く見えていた。
  • 父親は寺の住職で、老人の役作りは父の元を訪れるお年寄りたちを参考にしたという。
  • 2014年9月の公演中に体調不良を訴えて降板、当初は1ヶ月ほどで復帰予定[2]だったが、もともと呼吸器系に持病があったことから休養をとり、2015年12月に大阪国際交流センターで開催された「吉本新喜劇まつり!2015」で1年ぶりに復帰を果たした[3]が、2016年10月、高度肺気腫のため西宮市内の病院で死去した[4]。井上の最後の言葉は「また明日」だった。

ギャグ[編集]

  • 「おじゃましまんにゃ〜わ」(入場時にほとんどの割合で使われる)
  • 「ただいまで、おまん〜にゃわ〜」
  • 「では、失礼しまんにゃわ」
  • 「おはようで、おまん〜にゃわぁ〜」
  • 「ごめんくらはい」
  • 来た用事を聞かれ「あれ、何やったっけ、ハハ、思い出せんわ、あ、あぁ〜あぁ〜あぁ〜あぁ〜あぁ〜あ、あ、そうそうそうそうそうそう、え?なに?あ、あぁ〜あぁ〜あぁ〜あぁ〜あぁ〜、あ、ちゃうわちゃうわちゃうわ(この際「違うんかいっ」と突っ込まれる)お〜お〜、傑作や、ホッハッハッハッハッハッハ、はぁ〜あ、ぁ〜、ZZZ」(と、寝たふりをし「寝んな!」もしくは「寝とんのかい、おい!」とつっこまれ)「三途の川や〜」「きれいなお花畑やったなあ」
烏川耕一安尾信乃助清水けんじなど)「渡ったらあかん」
(辻本)「渡ってまえ」「レッツゴー」
すっちー)「渡り〜〜」
内場勝則)「お爺ちゃんわたろっ〜」「はいこっち近道やから」
(安尾)「あぁ〜っもうっ渡ろっ?」「渡りましょ」「こっちの方が渡りやすいですよ」「足元気を付けて」
その後井上は「よくショックを与えてくださいました。」とまともな発言をする。
  • そのほか、歩いてる途中で頭を叩かれ、「三途の川や」と発言したこともある。
  • 突かれると転んでいって半倒立し、「助けてくれ」
共演者:「はいはい、(肛門を3回指で突き刺す)ダダダ」
竜ジイ:「あ〜、久しぶりの快感」
共演者:「なに言うてんねん!」
なお、井上はこのギャグを「私にしか出来ないギャグ」と豪語しており、例えば「夕焼けの松ちゃん浜ちゃん」では松本人志浜田雅功島木譲二も挑戦したが、できなかった。
  • どこかへ移動しようとするとき、突然足が固まったふりをする。その後なんとか動こうとして足を引っ張る動作を「ん〜〜〜〜このクソボケカスミソクソ……よいとせの、こらせの、どっこいさのせ〜」などとかけ声と共に行う。そして「ああ、ええ運動になった」と発言して何事もなかったかのように普通に歩いていく。以前は、別バージョンもあり、オチが「この方が早いやないか」と言いながら歩き去るというもの。
  • (共演者に「しっかりしてくださいよ」と言われた後)「しっかりでけたら、うっかりせんわい」
  • 吉田ヒロから「桃屋おっさん」とイジられる。
  • 年の差カップルで出た時に相手のマドンナ役が「私たち結婚します!」と宣言すると共演者から「結婚式終わったらすぐ葬式やで…」っと突っ込まれる。この後マドンナ役から「(結婚)式場を見に行ってからお墓を見に行きましょう…」と言われて嬉々として二人で舞台からはけていくことがある。

老人に実際ありがちなボケ

  • 「この鉢(8)洗っといて」「ななはどうしたら?」「数字ちゃう!」
  • 寝かされている患者の上に座り、「(患者がいるのは)下や!」「え?」「下や!」「べぇ」と舌を出す。
  • 医者役の時、聴診器を逆に付けて「手遅れや。息してへん」「それつけるとこ逆や!頼むでほんまに!!」
  • 共演者の言うことが聞こえず、共演者に「このおっさん、ボケとるな」と言われた時、「誰がボケとんじゃ」と怒り出す。
  • よぼよぼな外見にもかかわらず無茶苦茶強く、悪役の時は制圧にかかった刑事2人が大怪我をする。

主な出演[編集]

舞台[編集]

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 松竹から吉本に移籍した経緯に関しては、朝日放送ナンバ壱番館」での今田耕司の質問に対する井上本人の回顧などによると、松竹新喜劇の劇団員があまりにもだぶついてきて出番がおそらく回ってこないだろうというのと、(井上の話では)五郎八のプッシュで松竹でだぶついていた、井上を含めた数名を吉本新喜劇に「余っているから」と言わんばかりにやや押し付け気味に移籍させた、という。
  2. ^ 吉本新喜劇“竜じい”井上竜夫が体調不良で休演 来月復帰予定
  3. ^ 吉本新喜劇、74歳井上竜夫「はあ~」1年ぶり復帰
  4. ^ 吉本新喜劇、井上竜夫さんが死去 74歳/芸能/デイリースポーツ online

関連項目[編集]

外部リンク[編集]