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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハングル字母
基本字母
合成字母
古字母

は、ハングルを構成する子音字母のひとつ。を重ねて作った合成字母。サンビウ쌍비읍、二つのビウ韓国)もしくはトェンビウ된비읍、硬いビウ北朝鮮)。硬音を表す。字体によっては二つのㅂが隙間なく接触した形("田"の一番上の線が無い形)になる。

訓民正音』当時の濃音も含めた場合の配列順は、最初の「ㄱ」から10番目であった。

音声

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唇を閉じて閉鎖を作り、一旦、空気の流れを完全に塞いだ後、一気に開放して発声する破裂によって出す両唇破裂音の一種。朝鮮語の破裂音は帯気するかそうでないか、喉頭緊張(テンス)を伴うかそうでないかによって三系統が存在する。この字母は喉頭緊張を伴う破裂音(硬音)を表しており、音素記号は/p'/などで表される。

初声では無声両唇破裂音の硬音[p']で発音される*

現代朝鮮語では、実際上、終声にこの字母を用いる単語がないため、終声に置かれることはない。ただし、歴史的な終声ㅃの用例は次のようなものがある。

  • 1922年の金枓奉の「깁더 조선말본」には、「자ퟦ」の用例が見える。
  • 1941年の権寧達の「朝鮮語文正体」には、「쁘ퟦ」の用例が見える。
  • 北朝鮮の1948年朝鮮語新綴字法では、ㅃの名称はㅃを直接「-ㅣ으-」の語形に当てはめてㅃを無理やり終声に置いた「삐으ퟦ」[삐읍]とされたが、現在ではこの名称は用いられない。

なお訓民正音によれば全濁であるため、理論上、終声に用いれば「入声」となるとされていた。

*国際音声字母には硬音を表す記号がないためここでは便宜上「'」を用いて表記した。

訓民正音

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訓民正音初声体系では唇音全濁に分類されており、訓民正音の世宗序では「ㅂ唇音如彆字初發聲 竝書如歩字初發聲」と規定されている。『訓民正音解例』制字解に全清を並書すると全濁となるとある。ここでいう全濁は濁音(有声音)ではなく、当時においても硬音であったと推測されている。しかし、訓民正音以後、近代に至るまでが硬音の表記に使われることは多くなく、もっぱら漢字音の濁音表記に使われた。また唇軽音として下にを加えたがある。

硬音を表記するものとして正式に採用されたのは、1933年朝鮮語綴字法統一案からである。サンビウという名称もこのときにつけられた。

ラテン文字転写

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文化観光部2000年式マッキューン=ライシャワー式共にppと表記される。

文字コード

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Unicodeにおける文字コード
名称 用途 コード HTML実体参照コード 表示
HANGUL LETTER SSANGBIEUP 単体 U+3143 ㅃ
HANGUL CHOSEONG SSANGBIEUP 初声用 U+1108 ᄈ
  終声用