ボルケーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ボルケーノ
Volcano
監督 ミック・ジャクソン
脚本 ジェローム・アームストロング
ビリー・レイ
製作 ニール・H・モリッツ
アンドリュー・Z・デイヴィス
製作総指揮 ローレン・シュラー・ドナー
出演者 トミー・リー・ジョーンズ
アン・ヘッシュ
音楽 アラン・シルヴェストリ
撮影 テオ・ヴァン・デ・サンデ
編集 ドン・ブロチュ
マイケル・トロニック英語版
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1997年4月25日
日本の旗 1997年10月18日
上映時間 104分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $90,000,000[1]
興行収入 $122,823,468[1]
テンプレートを表示

ボルケーノ』(Volcano)は、1997年公開のアメリカ合衆国の映画

概要[編集]

本作はカリフォルニア州緊急事態管理局[2]局長の男性を主人公に、都市部で発生した火山活動とそれに伴う溶岩流に立ち向かう人々の姿を描くパニック映画である。

プレス向け資料によれば、脚本のアイデアは雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』に掲載されたロサンゼルスの火山活動の危険性を示唆した記事から生まれたほか、舞台の1つであるウィルシャー通り英語版を再現したセットは長さ400メートル以上にもなったという[3]

ストーリー[編集]

アメリカ合衆国西部カリフォルニア州最大の都市であるロサンゼルスにおいて、いつもと何ら変わらぬ生活を送る人々。しかし、この場所は環太平洋造山帯の一部で活発な地殻変動が続き、地震活動や火山活動の活発な地域としても知られている。よく晴れたある日、ロサンゼルスに突如、中規模の地震が発生した。地震が収まった後、地下水道にて作業員が謎の焼死を遂げたことに不審を抱いた緊急事態管理局局長のマイク・ロークが地下へ潜って調査を開始すると、コンクリートの裂け目から高温の蒸気が噴き出していたことが分かった。だが、その直後に再び地震が起こり、同時に裂け目が明るく光り出して強烈な熱風を吹き上げ、マイクたちに襲い掛かってきた。間一髪脱出して難を逃れたマイクは、事の異常さを悟る。そんな中、マッカーサー公園英語版にある池の水温の異常上昇が発見されるなど、ロサンゼルスでは更なる異常が発生していった。

翌日の明け方には、突如として大地震が起こり、ロサンゼルス各地で停電が発生した。マイクが娘のケリーと共に車で危機管理局へ向かう途中、突如マンホールから蒸気が噴き出したうえ、ラ・ブレア・タールピット付近から黒煙が噴き出し、そこから火の玉がいくつも飛び交い始めた。それらが街の建物へ落ちて爆発したことに伴い、あちこちで火の手が上がっていく。この事態に消防車が駆け付け、消火作業にあたる。マイクもケリーを車に残して偶然通りかかったジェイ・コールドウェイ医師と協力して負傷者の救出に奔走した。その途中、それまで断続的に起こっていた蒸気の噴出が止まり、一瞬の静けさが街を覆った。その直後に再び地震が起こり始め、次の瞬間池が爆発を起こし、これに伴う空振でビルのガラスが一斉に砕け散った。それから辛くも身を守ったマイクは、爆発を起こした池から真っ赤に燃えたぎる溶岩が噴き出し、火山噴火を起こし始めた光景を目の当たりにする。そしてアメリカ地質調査所からも、ロサンゼルスで火山噴火が起きたと発表された。火口からゆっくりと不気味に流れ出し、ウィルシャー通りに流れ出した溶岩は、ケリーの乗る車に迫ってきた。車から出たものの、足がすくんで逃げられないケリーのもとへ、火山弾が降ってくる。ケリーの位置から外れた近くへ落ちたものの、そこから燻り飛び散った溶岩によって、彼女は足に火傷を負ってしまう。マイクはケリーの足を消火して抱き抱えるが、溶岩流は車を飲み込もうとしていた。咄嗟にマイクは車の上に乗り、怯えるケリーを励ましつつ一層強く抱えると、車の上からの決死の大ジャンプを経てひとまずその場を逃れるが、溶岩流によって街は猛炎に包まれ、それらによる犠牲者は膨らむ一方だった。マイクはケリーをジェイに託し、嫌がる彼女と一旦は別れる。そこへ火山学者のエイミー・バーンズが合流し、マイクと共に溶岩との戦いに挑んでいく。

エイミーの助言を受けたマイクは街を焼いてゆく溶岩流を何らかの障害物で一旦堰き止め、そこへ空と陸から大量の水を注ぎ込むことで冷え固まらせるという対策を提案する。警察署や消防署をはじめ街中の人々は立場や人種を越えて力を合わせ、車やベンチやアスファルトなどの瓦礫を掘り返して一時的な堤防を築き上げながら溶岩流を食い止めつつ、土木会社に要請して持って来させた、アメリカ合衆国西部においては「Kレイル」と呼ばれるジャージー・バリアを何枚も用いて、高さ2メートルの堤防をどうにか作り上げた。そしてマイクは、消防車でそれを倒れないように寄せ付けさせ合い、放水を止めさせたあと、溶岩がある程度まで溜まるまで待った。やがて、溶岩はKレイルの所までに達し、その巨大な圧力によってKレイルを押し下げてきた。多量の水を搭載したヘリコプターが何機も上空に現れたのを見たマイクは、溶岩へ大量の放水を開始させた。それに合わせるようにヘリからも、水が注がれていく。徐々に溶岩は黒く冷え固まり始め、その周辺は水蒸気で真っ白に覆われていく。そして日が登り始める頃、ようやく溶岩は完全に黒く冷え固まり、流れを止めた。その様子を見た人々と共にマイクは作戦の成功に喜ぶが、そこへ途中から別行動を取っていたエイミーからの連絡が入る。それによると今までの噴火はまだ本当の噴火ではなく、本当の噴火はまだこれからであり、ロサンゼルス地下鉄レッドラインの路線内、つまり、地下のトンネル内を流れていた溶岩が、レッドラインのトンネルの終点が存在するケリーを預けた先のシーダーズ病院英語版付近で噴出する見込みだという。

エイミーと共に病院へ急行したマイクは、地形から溶岩が確実に病院の方向へ流れることが判明した。また、地下鉄路線内という外気で冷やされにくい場所を流れていた溶岩は、高温で流動性が高く、その分だけ高速で流れていたため、病院付近で噴火するまでの残り時間は30分も無く、病院にいる大人数のスタッフや、患者をその時間以内に全員逃がすことは不可能であるという絶体絶命の状況に追い込まれてしまう。しかし、後ろに巨大なコンクリートビルがあることに気付いたマイクは、それらを爆破して倒すことでまたしても堤防を作り、なおかつ爆薬で巨大な溝を作ることによって溶岩流の向きを病院への到達前に強制的に太平洋につながるバロナ運河英語版へと変更させ、そのまま太平洋へ誘導するという対策を提案する。さまざまな計算や設置場所など、先ほどの堤防以上に無謀な賭けではあったが、マイクの提案に賛同した人々は、早速行動を開始する。まもなく、溶岩が病院の下にまで達したことで噴火が始まったが、マイクの作戦に賛同した人々の一致団結した協力に加えて身を挺した者たちの尊い犠牲も重なり、作戦は成功する。コンクリートビルは見事に噴火地点と人々の間に倒れ込んで間一髪人々を守ったうえ、溶岩流は爆破によって開いた溝に沿って流れていき、運河を流れて無事に太平洋へ到達する。それと同時に火山噴火は終息に向かいつつあり、溶岩の流出も止まっていく。作戦を終えたマイクはエイミーと称賛し合いながら、直後に来た部下に事後処理を頼むと、エイミーの乗る車にケリーと共に乗り込んで帰って行った。なお、今回ロサンゼルスに新たに出現した火山は、作中において活火山「Mount Wilshire」と命名された。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ソフト版 テレビ朝日
マイク・ローク トミー・リー・ジョーンズ 菅生隆之 小林清志
エイミー・バーンズ アン・ヘッシュ 山像かおり 田中敦子
ケリー・ローク ギャビー・ホフマン 小林さやか 小島幸子
エミット・リース ドン・チードル 檀臣幸 森川智之
ジェイ・コルダー ジャクリーン・キム 沢海陽子 渡辺美佐
ノーマン・カルダー ジョン・コーベット 後藤敦 森田順平
エド・フォックス キース・デイヴィッド 手塚秀彰 菅原正志
ゲイター・ハリス マイケル・リスポリ 相沢正輝 乃村健次
スタン・オルバー ジョン・キャロル・リンチ 福田信昭

評価[編集]

日本の評論家著述家である真鍋厚日刊SPA!に掲載したレビューでは、「荒唐無稽な話だが、危機管理の観点から参考になる点は多い」と評されている[4]。また、2015年にニューヨーク誌英語版のオンラインサイト「Vulture」が発表した「映画史に残るパニック映画」では、第16位を記録した[5]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b Volcano”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年1月14日閲覧。
  2. ^ 2005年のハリケーン・カトリーナでも注目されたアメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁の地方版に相当し、アメリカ合衆国国土安全保障省(当時は独立した機関)に属するアメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁の下部組織である。
  3. ^ ボルケーノ - CINEMA TOPICS ONLINE
  4. ^ 映画から学ぶ「火山災害の恐怖」 - 日刊SPA!
  5. ^ 映画史に残るパニック映画22作品 「タイタニック」が1位 - 映画.com

外部リンク[編集]