ピースメーカー (映画)
ピースメーカー | |
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The Peacemaker | |
監督 | ミミ・レダー |
脚本 | マイケル・シファー |
製作 |
ウォルター・F・パークス ブランコ・ラスティグ |
製作総指揮 |
マイケル・グリロ ローリー・マクドナルド |
出演者 |
ジョージ・クルーニー ニコール・キッドマン |
音楽 | ハンス・ジマー |
撮影 | ディートリッヒ・ローマン |
編集 | デヴィッド・ローゼンブルーム |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 124分 |
製作国 |
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言語 |
英語 ロシア語 セルビア・クロアチア語 |
製作費 | $50,000,000[1] |
興行収入 | $110,463,140[1] |
『ピースメーカー』(The Peacemaker)は、1997年製作のアメリカ映画。ジョージ・クルーニー主演。ロシアにおいて解体されるはずの核兵器がテロリストにより奪われ、それを取り返す米軍人と原子力科学者の活躍を描いた作品。スティーヴン・スピルバーグ監督らが設立した映画会社ドリームワークスの第1回作品。
ストーリー[編集]
STARTに基づきロシアから解体される予定の核弾頭10発が盗み出され、そのうちの1発が爆発した。核爆発を確認したアメリカは、ケリー博士(ニコール・キッドマン)ら専門家を招集、統合参謀本部第2部ロシア担当情報参謀のデヴォー中佐(ジョージ・クルーニー)はウィーンで輸送に使ったトラックの足取りを掴む。目的地はコンピュータに記載された謎の記号「44E」。
その頃、ボスニアでは外交官のデューサン(マーセル・ユーレス)が国連に派遣されることが決定された。一方、監視衛星でトラックを捉えたデヴォーは核弾頭8発の回収に成功する。残りの1発はデューサンの手に渡り、外交官の荷物として無審査でニューヨークに持ち込まれた。犯行後に公表されるはずのIFOR宛てのビデオを観たケリーは、デューサンの言葉や背景から記号「44E」が緯度44度線上のサラエボではなく国連ビルのある東44丁目(マンハッタン)のことであると断定し、大統領から与えられた権限により、ニューヨークを厳戒態勢に指定、大都市ニューヨークを舞台に「核爆弾を背負ったバックパッカーを探す」と呼ばれる大捕り物を行うことに。
放射線探知機を便りにその行方を追うデヴォーとケリーは、ついにデューサンを発見する。ユーゴ紛争で故郷を破壊した「ピースメーカー」への怒りと悲しみに満ちた復讐を誓うデューサン、そしてデヴォーとケリーはニューヨークを破壊する核弾頭を持込に成功したデューサンを探し出し追い詰めるが、逮捕寸前に自殺されてしまう。
しかし、核爆弾の時限式起爆装置は作動されており、爆縮機能の一部を解除し核兵器としての機能は発揮できないようにしたが結果的に爆発させ汚い爆弾として放射性物質を拡散させてしまうことになる[2]。しかしながら、ストーリーにおいては被爆の後遺症等の問題は描写されることなく、二人の健康な姿を映し出してハッピーエンドになっている[3]。
なお題名の「ピースメーカー」は「Peace Keeper」という言葉でもう一人の主人公であるデューサン・ガブリックにとっては、「平和を気取る偽善者」と言う意味合い(IFOR宛てのビデオメッセージ)で皮肉なレトリックとして米国自身や西側諸国を描いている。
キャスト[編集]
- トム・デヴォー: ジョージ・クルーニー - 米陸軍中佐
- ジュリア・ケリー: ニコール・キッドマン - 原子力科学者
- デューサン・ガブリック: マーセル・ユーレス
- アレクサンドル・コドロフ: アレクサンダー・バルエフ - ロシア軍将軍
- ブラド・ミリック: レネ・メドヴェセク
- テリー・ハミルトン: ゲイリー・ワーンツ
- ケン: ランダル・バティンコフ
- ガーネット: ジム・ヘイニー - 米軍将軍
- マーク・アップルトン: ホルト・マッキャラニー
- ビーチ: マイケル・ボートマン - 米軍特殊部隊中尉
- ディミトリ・ヴァーティコフ: アーミン・ミューラー=スタール - SVR幹部
- ハンス: セバスチャン・ロッシェ - ドイツ人バックパッカー
- ロシア軍の軍曹: ゴラン・ヴィシュニック
日本語吹替[編集]
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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ソフト版 | TBS版 | ||
トム・デヴォー | ジョージ・クルーニー | 小山力也 | |
ジュリア・ケリー | ニコール・キッドマン | 佐々木優子 | 田中敦子 |
デューサン・ガブリック | マーセル・ユーレス | 山野史人[4] | 小林尚臣 |
アレクサンドル・コドロフ | アレクサンダー・バルエフ | 麦人[4] | 石塚運昇 |
ブラド・ミリック | レネ・メドヴェセク | 納谷六朗[4] | 楠大典 |
ディミトリ・ヴァーティコフ | アーミン・ミューラー=スタール | 上田敏也 | 佐々木梅治 |
その他 | 家中宏 石森達幸 有本欽隆 稲葉実 辻親八 斎藤志郎 坂東尚樹 古田信幸 秋元羊介 城山堅 田原アルノ 久保田民絵 沢海陽子 田野恵 |
手塚秀彰 たかお鷹 松本保典 佐藤祐四 沢田敏子 唐沢潤 伊藤和晃 堀部隆一 田原アルノ 千田光男 檀臣幸 大滝寛 柳沢栄治 伊井篤史 佐藤ゆうこ 藤原美央子 永井誠 下山吉光 | |
演出 | 伊達康将 | 蕨南勝之 | |
翻訳 | 佐藤恵子 | 木原たけし | |
調整 | 荒井孝 | ||
効果 | リレーション | ||
宣伝 | 坂本あかり | ||
編集協力 | IMAGICA 秋葉武弘 | ||
制作 | 東北新社 | ||
初回放送 | 1998年7月24日 発売のVHSに初収録 |
2001年3月26日 『春の特別ロードショー』 |
参考[編集]
デューサン・ガブリックがピアノ演奏しているのは、ショパンの夜想曲第20番 嬰ハ短調「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」である。
脚注[編集]
- ^ a b “The Peacemaker” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年10月30日閲覧。
- ^ 但し容器が爆風に耐えられるものであったならば放射性物質の拡散は起こらないがその点についての説明はない。
- ^ 『トータル・フィアーズ』でも同様の描写がなされている。
- ^ a b c 英語で話す部分のみ。
外部リンク[編集]
- The Peacemaker (1997) - About the Movie | Amblin(英語)
- ピースメーカー | パラマウントピクチャーズ(DVD・セル商品(2013年8月23日発売))(日本語)
- ピースメーカー - allcinema
- ピースメーカー - KINENOTE
- The Peacemaker - IMDb(英語)