ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ

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ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ
ブライアン・イーノスタジオ・アルバム
リリース
録音 1973年9月 ロンドン マジェスティック・スタジオ[1]
ジャンル グラムロックアート・ロック
時間
レーベル アイランド・レコード
ヴァージン・レコード(リイシュー)
プロデュース ブライアン・イーノ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 26位(イギリス[2]
  • 151位(アメリカ[3]
  • ブライアン・イーノ アルバム 年表
    ノー・プッシーフッティング(with ロバート・フリップ
    (1973年)
    ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ
    (1974年)
    悪魔の申し子たち〜その歴史的集会より(with ケヴィン・エアーズジョン・ケイルニコ
    (1974年)
    テンプレートを表示

    ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ[注釈 1]』(Here Come the Warm Jets)は、ブライアン・イーノ1974年1月に発表した、ソロ名義では初のスタジオ・アルバム

    背景[編集]

    1973年7月、イーノはロキシー・ミュージックを脱退し[4]、同年8月にはロバート・フリップとのコラボレーション作品「Swastika Girls」(1973年11月発売のアルバム『ノー・プッシーフッティング』に収録)を録音[5]。そして、9月にはロンドンのマジェスティック・スタジオで本作を録音しており[1]、レコーディング・セッションには、フリップに加えてロキシー・ミュージック時代の盟友フィル・マンザネラアンディ・マッケイ、ポール・トンプソンも参加している。ミキシングは、イーノとクリス・トーマスによってAIRスタジオオリンピック・スタジオで行われた[1]

    反響[編集]

    全英アルバムチャートでは最高26位を記録するが、その後しばらくイーノは母国での商業的成功に恵まれず、『ミュージック・フォー・フィルムズ』(1978年)が全英55位を記録するまでは全英チャートから遠ざかる結果となった[2]。アメリカでは、1974年9月14日付のBillboard 200で最高151位を記録した[3]

    評価[編集]

    ゴードン・フレッチャーは1974年10月24日付の『ローリング・ストーン』誌に批判的なレビューを寄稿し「彼の曲の奇異さに関しては『不可解』より『馬鹿げている』と言った方がいい」「彼のレコードは、特に何があるわけでもないことにイライラさせられる。楽曲に関しては、個々に見ても全体的に見ても、聴き流す以上の価値があるほど強力ではない。演奏面でも、"Baby's on Fire"におけるロバート・フリップの扇動的なギター・ワークを除けば、全く活気がない。実際、アルバム全体に関しても活気がなく、リスナーは戯言に5ドル払ったことを悔やむに違いない」と評した[6]。一方、スティーヴ・ヒューイはオールミュージックにおいて満点の5点を付け「アヴァンギャルドでありながら極めて親しみやすい『ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ』は、今の耳で聴いてもエキサイティングで、先進的で、すべての演奏において複雑さが表出した、濃密で細かい作品」と評している[7]。また、ジョン・デヴィッドソンは2004年、PopMattersにおいて「このレコードにおける最大の奇跡は、素人の指揮者/作曲家が、実に多彩な雰囲気を持つキャッチーなポップ曲を多数作り上げてみせたことである」と評している[8]

    『ローリング・ストーン』誌が2003年に選出した「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」では436位にランク・インし[9]、後の改訂では432位となった[10]。また、ピッチフォーク・メディアのスタッフが2004年に選出した「1970年代のベスト・アルバム100」では24位[11]、『NME』誌が2013年に選出した「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」では427位となった[12]

    収録曲[編集]

    特記なき楽曲はブライアン・イーノ作。

    1. ニードルズ・イン・ザ・キャメルズ・アイ - "Needles in the Camel's Eye" (Brian Eno, Phil Manzanera) - 3:10
    2. ザ・ポー・ポー・ニグロ・ブロウトーチ - "The Paw Paw Negro Blowtorch" - 3:05
    3. ベイビーズ・オン・ファイアー - "Baby's on Fire" - 5:19
    4. シンディ・テルズ・ミー - "Cindy Tells Me" (B. Eno, P. Manzanera) - 3:25
    5. ドライヴィング・ミー・バックワーズ - "Driving Me Backwards" - 5:12
    6. オン・サム・ファーラウェイ・ビーチ - "On Some Faraway Beach" - 4:36
    7. ブランク・フランク - "Blank Frank" (B. Eno, Robert Fripp) - 3:37
    8. デッド・フィンクス・ドント・トーク - "Dead Finks Don't Talk" - 4:19
    9. サム・オブ・ゼム・アー・オールド - "Some of Them Are Old" - 5:11
    10. ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ - "Here Come the Warm Jets" - 4:04

    参加ミュージシャン[編集]

    脚注[編集]

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    注釈[編集]

    1. ^ 日本初回盤LP (ICL-63)の邦題は『イーノ、その妖艶な世界』で、その後の再発LPでは『ウォーム・ジェット』と表記されていたが、CD時代以降は原題の片仮名表記に変更された。

    出典[編集]

    1. ^ a b c Eno* - Here Come The Warm Jets (Vinyl, LP, Album) at Discogs
    2. ^ a b BRIAN ENO |full Official Chart History | Official Charts Company
    3. ^ a b Brian Eno Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2018年8月9日閲覧。
    4. ^ Swanson, Dave. “45 Years Ago: Brian Eno Leaves Roxy Music”. Ultimate Classic Rock. Loudwire Network. 2018年8月9日閲覧。
    5. ^ Fripp & Eno - (No Pussyfooting) (CD, Album) at Discogs
    6. ^ Fletcher, Gordon. “Here Come The Warm Jets”. Rolling Stone. 2018年8月9日閲覧。
    7. ^ Huey, Steve. “Here Come the Warm Jets - Brian Eno”. AllMusic. 2018年8月9日閲覧。
    8. ^ Davidson, John (2004年7月28日). “Brian Eno: Here Come the Warm Jets (Reissue)”. PopMatters. 2018年8月9日閲覧。
    9. ^ The RS 500 Greatest Albums of All Time”. Rolling Stone (2003年11月18日). 2009年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月9日閲覧。
    10. ^ Brian Eno, 'Here Come the Warm Jets' - 500 Greatest Albums of All Time”. Rolling Stone. 2018年8月9日閲覧。
    11. ^ The 100 Best Albums of the 1970s”. Pitchfork. Condé Nast (2004年6月23日). 2018年8月9日閲覧。
    12. ^ The 500 Greatest Albums of All Time: 500-401”. NME (2013年10月21日). 2018年8月9日閲覧。

    外部リンク[編集]