デカメロン

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デカメロン
Boccaccio - Decameron, MCCCCLXXXXII ad di XX de giugno - 3852856 Scan00015.tif
『デカメロン」の1492年頃の版、ヴェネツィアで刊行
著者ジョヴァンニ・ボッカチオ
原題デカメロン
イタリア
言語イタリア語(フィレンツェ方言)
ジャンル枠物語小説
出版社フィリッポとベルナルド・ジュンティ
英語版出版日
1886
ページ数769ページ
OCLC58887280
853.1
LC分類PQ4267

デカメロン』(Decameron)は、ジョヴァンニ・ボッカッチョによる物語集。ダンテの『神曲』に対して、『人曲』とも呼ばれる。また、デカメロンはギリシャ語の「10日」(deka hemerai) に由来し、『十日物語』とも和訳される。1348年から1353年にかけて製作された[1]。サブタイトルは「ガレオット公爵」で、アーサー王物語においてランスロットの不倫の恋を仲立ちしたキャラクターの名前から取られている。

1348年に大流行したペストから逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもった男3人、女7人の10人が退屈しのぎの話をするという趣向で、10人が10話ずつ語り、全100話からなる。内容はユーモアと艶笑に満ちた恋愛話や失敗談などで、それぞれ『千一夜物語』や『七賢者の書』から影響を受けている。チョーサーの『カンタベリー物語』やマルグリット・ド・ナヴァルの『エプタメロン』(七日物語)などに影響を与えた。

エーリヒ・アウエルバッハは、『デカメロン』の文体が、イタリア散文芸術の始まりだとする。また、古典古代以来初めて、現在の事件を描いた文体が教養のある階級を楽しませるようになったとも指摘した[2]

登場人物[編集]

  • パンフィロ
  • フィロストラト
  • ディオネオ
  • パンピネア
  • フィアンメッタ
  • フィロメナ
  • エミリア
  • ラウレッタ
  • ネイフィレ
  • エリッサ

あらすじ[編集]

それぞれ10人の登場人物が順番に10日間のうちに1日ごとに王や女王役として任命される。この任命はその日の物語のテーマの選択にも影響して、2日間を除くすべての日にテーマが割り当てられている。10人の中で毎回10日目に物語を話すディオーネオだけは機転の為に、自らの選んだ主題を話すことが許されている[3][4]。多くの評論家がディオーネオはボッカチオ自身を表現したのではないかと主張している[5]。それぞれの日には物語に加え、他の日常の活動を描写することによって物語のフレームを続けるための短い紹介と結論が入っている。一日の合間にはたびたびイタリア語の民謡が挿入されている[6]

10日間の話のテーマ[編集]

日によって話のテーマが決められている。話者はそれに沿った話を披露していく。

  1. 自由テーマ
  2. 多くの苦難をへたのち成功や幸福を得た人の話
  3. 長い間熱望したもの、あるいは失ったものを手に入れた話
  4. 不幸な恋人たちの話
  5. 不幸のあとに幸福に巡り合う恋人たちの話
  6. とっさのうまい返答で危機を回避した人の話
  7. 夫を騙した妻の話
  8. 男が女を、女が男を騙す話
  9. 自由テーマ
  10. 気高く寛大な行為についての話

物語の概要一覧[編集]

日話 語り手 舞台 主な登場人物と物語に出てくる他の人物
1日目第1話 パンフ

ィロ

プラート プラートの聖チェパレロ ムシアット フランチャージ[7]
1日目第2話 ネイフィレ ローマパリ ジャノーディシュヴイニー・アブラハム[7]
1日目第3話 フィロメーラ アレクサンドリア サラディン・エジプトのスルタン(メルキゼディク[7]
1日目第4話 ディオネーオ ルニジャーナ ヴエネディクト僧・若い娘・修道院長[7]
1日目第5話 フィアンメッタ モンラートジェノヴア 侯爵夫人・モンフェラート侯爵・フランス王[7]
1日目第6話 エミーリア フィレンツィエ 二流の修道士詮索好きな黄金の髭の聖ヨハネ・金だけではなく感性のある優れた男[7]
1日目第7話 フィローストラート カンデルラスカーラペルガミーノ 皇帝フェリーゴ二世クリューニーの僧のプリマッソ[7]
1日目第8話    ラウエッタ ジェノヴア エルミーノ・デ・グリマルディ、グリエルモ・ボルゼージェーレ[7]
1日目第9話 エリッサ ガスコーニュキプロス キプロスの王
1日目第10話 パンピーネア ボローニャ ボローニャのアルベルト、マルゲリータ・デイ・ギゾリエーリ
2日目第1話 ネンフィレ トレヴィーゾ 聖アルリーゴ・マルティーソ、ステッキ・マルケーゼ[7]
2日目第2話 フィローストラート ボローニャ リナルド・ディ・アスティ(フェルラーラのアッゾ)未亡人、カスレル・グイリエルモ[7]
2日目第3話 パンピーネア フローレンスロンドンブリュージュローマパリコーンウォール テナルド・アレッサンドロ、ランベルト・アゴランテ[7]
2日目第4話 ラウエッタ アマルフィ海岸ラヴェッロ

エーゲ海

キプロス

コルフ島

ブリンディジ

ランドルフォ・ルーフォロ、トルコの海賊、コルフ島の優しい女性
2日目第5話 フィアンメッタ ペルージャナポリパレルモ ペルージャ出身アンドレヴィッチョ、若い女性、大司教フィリッポ、ミヌート
2日目第6話 エミーリア ナポリポンツァ、ジェノヴァマグラ川 ペーリトラ夫人、シチリア国守マンフレーディ、息子スカチャットとジュウフレディ、クラード、マラスピーナ夫人
2日目第7話 パンフィロ アレクサンドリアキオスキプロスアテネトルコ、スミルナ、エーゲ海

、ロードス

バビロンのスルタンバミネダッブ、ガルボの国王、アルティエル、召使い、城主ペリコーネ、マラート、ジェノヴァの若い兄弟、モアーレの太子、アテネの太子、チュウリアーチ、コンスタンティノポリスの皇帝、その息子のコンスタンティヌス、甥のマルヴェロ、カッパドキアの王バザーノ、トルコの王ヴズベック、バザーノの家臣アンティーオコ、アンティーゴノ
2日目第8話 エリッサ パリロンドン アントワープ伯爵(グワーティエーリ)ヴィオーラント・ルイ・ペロージャネット
2日目第9話 フィロメーナ アレクサンドリア、パリ、ジェノヴァ ジェノヴァの商人ベルナボ・ロメルリン・ヴェネツィアの商人アンブルオージョオロ
2日目第10話 ディオーネオ モナコ、 ピーサ パガニーノ・ダ・モナコ リッカドルド・ディ・キンチカ
3日目第1話 フィローストラト ランポレッキオ マゼット・ダ・ランポレッキオ
3日目第2話 パンピーネア パヴィア アジルルフの王
3日目第3話 フィロメーナ フィレンツィエ 高貴な女性 修道士
3日目第4話 パンフィロ フィレンツェ ドン・フェリーツェ プッチョ モンナ・イザベッタ
3日目第5話 エリッサ ピストイア ジーマ・フランチェスコ・ヴェジェールレージ
3日目第6話 フィアンメッタ ナポリ リーチャード・ミヌートロ・フィレリッぺ・シギノルフィ
3日目第7話 エミーリア フィレンツェ テダルト
3日目第8話 ラウエッタ トスカーナ フェロンド
3日目第9話 ネィフィレ フィレンツェ ナボンヌジェラール,ナボンヌノジレット
3日目第10話 デオーネオ カプサ アリベック ルスチィコ ネエルバーレ
4日目第1話 フィアンメッタ サレルノ サレヌノ公タンクレーディ ギスムンダ グイスカルド
4日目第2話 パンピーア イモーラ ベニス アルベルト修道士、リゼッタ夫人
4日目第3話 ラウエッタ マルセイユ クレタ 三姉妹 ニネッタ、マルグレーナ、バルテルラ
4日目第4話 エリッサ シチリア、チュニス、グラナダパレルノ、トラーパニ ジェルビーノ、ルッゼェーリ、ゴスタンツァ
4日目第5話 フィロメッタ ナポリ、メッシーナ エリザベッタ、ロレンツォ
4日目第6話 パンフィロ ブレッシャ アンドレウォーラ、ガブリオット
4日目第7話 エミリーア フィレンツェ シモーナ、パスクィーノ
4日目第8話 ネイーフィレ パリ、フィレンツェ ジローラモ、サルヴェストラ
4日目第9話 フィローストラト プロパンス、ロッシリオーネ グリエルモ・ロッシリオーネ殿、グリエルモ・グワルダスターニョ、プロヴァンス伯
4日目第10話 ディオーネオ プロパンス 医師マッツェオ・デルラ・モンターニュ、ルッジェーリ
5日目第1話 パンフィロ クレタ、ロードス、キプロス チモーネ、エフィジェーニア、リジーマコ、カッサンドレーア
5日目第2話 エイミーリア リーパリ島、バルビリースーザア、チェニス ゴスタンツァ、マルトゥチョ
5日目第3話 エリッサ ローマアナーニ ピエートロ・ボッカマッツァ、アニョーレラ、ジリオッツ・サウルロ
5日目第4話 フィローストラト ロマーニャ 紳士リーツィオ・ディ。ヴァルボーナ、リチャード・マナルディ、ジャコミーナ夫人
5日目第5話 ネンフィーレ ファーノファエンツァ クレモニア出身グイドット、パヴィーア出身ジャコミーノ、ジャンノーレ・ディ・セヴェリーノ、ミンギーノ・ディ・ミンゴレ
5日目第6話 パンピーネア イスキアプローチダスカレーアパレルモ プローチダ出身ジャンニ、イスキア島出身レスティツトゥータ

シチリア王フェデリーゴ、ルッジェーリ・デ・ローリア

5日目第7話 ラウエッタ シチリア島、アルメニア 貴族アメリーゴ・アバーテ・トラーパニ、テオドーロ(ピエートロ)ヴィオランテ、トラーパニの代官クラード、フィネーオ
5日目第8話 フィロメーナ ラヴェンナ、キアッシ、ラヴェンナの古い港 ナタージョ・デリ・オネスティ、パーオロ・トラヴェルサーロとその娘、騎士(グイド・デリ・アナスタージ)
5日目第9話 フィアンメッタ フィレンツェ フェデリーゴ・デリ・アルベリーギ、ジョヴァンナ夫人、コッポ・ディ・ボルケーゼ・ドメーニキ
5日目第10話 ディオネーオ ペルージャ ピエートロ・ディ・ヴィンチョロ、エルコラーノ
6日目第1話 フィロメーナ フィレンツェ オレッタ夫人
6日目第2話 パンピーネア フィレンツェ パン屋のチスティ・ジェーリ・スピーナ
6日目第3話 ラウエッタ フィレンツェ ノンナ・デ・プルチ夫人、カタノニア貴族デーゴ・デラ・ラッタ
6日目第4話 ネンフィーレ ペレートラ クルラード・ジャンフィリアッツィ、料理人キキビーオ
6日目第5話 パンフィr ムジェロ フォレーゼ・ダ・ラバッタ、絵の名手ジョット
6日目第6話 フィアンメッタ マレンマ ミケーレ・スカルツァ、ネーリ・ヴァンニーニ、ピエーロ・ディ・フィオレンティ、バロンチ家の人々
6日目第7話 フィローストラト プラート フィリッパ夫人、リナルド
6日目第8話 エミリーア フィレンツェ フレスコ、チェスカ
6日目第9話 エリッサ フィレンツェ グイド・カヴァルカンティ、黒党の領袖ベッド・ブルネスレスキ
6日目第10話 ディオネーオ チェルタルド チュポラ修道士、ずる賢い青年ジョヴァンニ・デル・プラゴニュエーラとビアージョ・ピッツィーニ、修道士の下男グッチョ・バレーナ
7日目第1話 エミリーア チェルタルド ジャンニ・ロッテルリンギ・妻デッサ、フェデリーゴ
7日目第2話 フィストラト ナポリ ペロネラ、青年ジャンネルロ・スクリニャーリオ
7日目第3話 エリッサ シエーナ 僧侶リナルド、アニュザ夫人、夫人の夫と子供
7日目第4話 ラウエッタ アレッツォ トファーノ、妻のギータ夫人
7日目第5話 フィイアンッメッタ リーミン 嫉妬深い男、男の妻、フリッポ
7日目第6話 パンピネーア フィレンツェ イザベラ夫人、ネオネット、騎士ランベルトゥチョ
7日目第7話 フィロメーナ ボローニャ ロドヴィーコ(アニキーノ)、ベアトリーチェ夫人
7日目第8話 ネイフィーレ フィレンツェ 嫉妬深い商人アルリグッチョ・ベルリンギエーリ、妻シスモンダ

彼女の恋人ルベールト

7日目第9話 パンフィロ アルゴス 貴族ニコーストラス、彼の妻リューディア、小姓ピュロス
7日目第10話 ディオーネオ シエーナ シエーナ人ティンゴッチョ・ミーニ、シエーナ人メウッチョ・ティ・トゥーラ
8日目第1話 ネイフィーレ ミラーノ ドイツ傭兵グルファルド、ミラーノの商人グワスパルオロ
8日目第2話 パンフィロ ヴァルルンゴ ヴァルンゴの司祭、百姓のペルコーレ
8日目第3話 エリッサ フィレンツェ カランドリーノ、ブルーノ、ブッファルマッコ
8日目第4話 エミリーア フィエーゾレ フィエゾーレの主席司祭、ピッカルダ未亡人
8日目第5話 フィローストラト フィレンツェ マーゾ・デル・サッジョ、ニッコーラ・ダ・サン・レスピーディオ、リービ、マッテウッツォ
8日目第6話 フィロメーナ フィレンツェ ブルーノ、プッファルマッコ、カランドリー
8日目第7話 パンピーネア フィレンツェ 学者リエーリ、未亡人エーレナ
8日目第8話 フィアンメッタ シエーナ ピネルロッチョ、ツェッパ、ピネルロッチョの妻
8日目第9話 ラウエッタ フィレンツェボローニャ シモーネ医師、ブルーノ、ブッファルマッコ
8日目第10話 ディオーネオ パレルモナポリ シチリア出身のイアンコフィオーレ、フィレンツェの商人サラバエット
9日目第1話 フィロメーナ ピストイア フランチェスカ夫人、リヌッチョ、アレッサンドロ
9日目第2話 エリッサ ロンバルディーア 尼僧イザベッタ、尼僧院長
9日目第3話 フィローストラト フィレンツェ シモーネ医師、ブルーノ、ブッファルマッコ、ネルロ、カランドリーノ
9日目第4話 ネイーフィレ シエーナマルケ、ボンコンヴェント チェッコ・ディ・フォルタリーゴ、チェッコ・ディ・アンジョリエーリ
9日目第5話 フィアンメッタ カメラタ、フィレンツェ カランドリーノ、ニッコローザ、ネルロ、ブルファルマッコ、フィリッポ

(カランドリーノはフィエーゾレの道沿いにあるフィレンツェの北の村にいる[8]。)

9日目第6話 パンフィロ フィレンツェ、ムニョーネ ピヌッチョ、アドリアーノ
9日目第7話 パンピーネア フィレンツェ タラーノ・ディ・イモーレ、マルゲリータ
9日目第8話 ラウエッタ フィレンツェ ピオンデルロ、食いしん坊チアッコ、コルソ
9日目第9話 エミーリア アダナエルサレム、ガチョウ橋(ポンテ・アル・オーカ) ソロモン、メリッソ、ジョゼーフォ
9日目第10話 ディオーネオ バルレッタプーリアビトント ピエートロ親父、ピエートロの妻司祭ドンノ・ジャンニ・ディ・バローロ、隣人チータ・カラプレーザ・ディ・ジューディチェ・レオ
10日目第1話 ネイフィーレ フィレンツェスペイン スペイン王アンフォンソ、フィレンツェ出身の騎士ルッジェーリ・デ・フィジョヴァンニ
10日目第2話 エリッサ シエーナローマ 盗賊ギーノ・ディ・タッコ、クリュニー修道院長、
10日目第3話 フィロースト キャセイ ミトリダネス、ナータン
10日目第4話 ラウエッタ ボローニャ 騎士ジェンティーレ・デ・カリセンディ、ニッコルチョ・カッチャニミーコ
10日目第5話 エミリーア フリウーリ ディアーラ夫人、アルサンド、魔術師
10日目第6話 フィイアンメッタ カステロ・ダマーレ・ディ・スタービア 老国王カルロ、ネーリ・ディリ・ウベルティ
10日目第7話 パンピーネア パレルノ アラゴンの国王ピエートロ、ベルナルドのリーザ
10日目第8話 フィロメーナ ローマアテネ ティトゥス・クィンクティウス・フルヴゥス、アテネの貴族クレメス、哲学者アリスティプス、ソフローニア、ギシップス
10日目第9話 パンフィロ パヴィーァアレクサンドリア イスラム教国サラディン、騎士トレルロ
10日目第10話 ディオーネオ サンルッツォ サンルッツォ侯爵グワルティエーリ、百姓の娘グリゼルダ

分析 [編集]

『デカメロン』の語り手の一人である「ラウエッタ」ジュール・ジョゼフ・ルフェーブル

『デカメロン』はフィレンツェ方言で書かれていて、初期の古典的なイタリアの散文の傑作として考えられている[9]。『デカメロン』の多くの細部には数秘術で神秘主義的な意義のある中世の感覚が吹き込まれている[10]

翻案[編集]

『デカメロン』の1620年版、アイザック・ジャガードによって出版された。

演劇[編集]

歌曲[編集]

映画とテレビ[編集]

  • 『デカメロンの夜話』(1924)はデカメロンの3つの話をもとにしている。
  • 『デカメロン夜話』(1953)はデカメロンの3つの話をもとにして、ルイ・ジョーダンがボッカチオ役として主演を務めた。
  • ピエル・パオノ・パゾリーニの『デカメロン』(1971)は9作の作品を加えたアンソロジー映画である。
  • 2007年の映画のVirgin Territoryは『デカメロン』をもとにしているロマンティック・コメディである。
  • 2015年の映画 Maraviglioso Boccaccioはデカメロンの4話の話をもとにしたものである。
  • 2017年のコメディ『天使たちのビッチ・ナイト』は3日目の1話目と3日目の2話目を改作したものである。

『デカメロン』を参考にした作品集[編集]

ボッカチオの絵[編集]

『デカメロン』が同年代の人々、特に商人にとても人気になったため、多くの『デカメロン』の手稿が残っている。イタリアの文献学者ヴィットーレ・ブランカは原稿を広く調査して、ボッカチオの指示の下で写されたいくつかを特定した。中にはボッカチオ自身によって書かれた注がある。特に2つはおそらくボッカチオ自身が描いたものとされる手の込んだ絵がある。ブランカはそれらの作品が広く流通したので、その後の挿絵に影響を与えたと考えている。1962年にブランカはベルリンの州立図書館にあるコーデックス・ハミルトン90をボッカチオ後期の自筆だと特定した[18]

日本語訳[編集]

  • 『欧洲情譜 群芳綺話』初編 大久保勘三郎訳 1882年6月 7話分
  • 森田草平訳 1931年
  • 柏熊達生訳 1955年
  • 岩崎純孝訳 1971年

脚注[編集]

  1. ^ デカメロンとは、コトバンク。2014年5月11日閲覧。
  2. ^ エーリヒ・アウエルバッハ 『ミメーシス』(上) 篠田一士・川村二郎訳、筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉、1994年。第9章
  3. ^ Boccaccio angioino. Peter Lang. ISBN 978-90-5201-825-6. http://dx.doi.org/10.3726/978-3-0352-6176-9/9 
  4. ^ Aers, David (1991). “Literary Practice and Social Change in Britain, 1380–1530 ed. by Lee Patterson”. Studies in the Age of Chaucer 13 (1): 227–230. doi:10.1353/sac.1991.0029. ISSN 1949-0755. http://dx.doi.org/10.1353/sac.1991.0029. 
  5. ^ Bronfman, Judith (2019-09-20). Chaucer’s Clerk’s Tale. Routledge. pp. 93–124. ISBN 978-0-429-34164-9. http://dx.doi.org/10.4324/9780429341649-6 
  6. ^ Context, Third Paragraph
  7. ^ a b c d e f g h i j k Decameron Web | Texts”. www.brown.edu. 2020年7月18日閲覧。
  8. ^ Boccaccio, Giovanni (15 October 2013). Rebhorn, Wayne. ed. The Decameron. W. W. Norton & Company. p. 521. ISBN 978-0393069303. https://books.google.com/books?id=1fKwAAAAQBAJ&pg=PA521&lpg=PA521&dq=Camerata+decameron#q=Camerata%20decameron 2018年3月21日閲覧。 
  9. ^ Pullini, Giorgio; Boccaccio, Giovanni; Branca, Vittore (1977). “Decameron”. Italica 54 (4): 521. doi:10.2307/477858. ISSN 0021-3020. http://dx.doi.org/10.2307/477858. 
  10. ^ Boccaccio: Decameron. Cambridge University Press. (1991-08-30). pp. 13–107. ISBN 978-0-521-38851-1. http://dx.doi.org/10.1017/cbo9781139166362.003 
  11. ^ 羽多野正美「訳者あとがき」、ウィリアム・ペインター『悦楽の宮殿』羽多野正美訳、英宝社、2012、233-251、pp. 245-246。
  12. ^ Roger Warren, Introduction, in William Shakespeare, Cymbeline, ed. Roger Warren, Oxford University Press, 1998, 1-78, p. 34.
  13. ^ Thrall, William Flint (1931). “"Cymbeline," Boccaccio, and the Wager Story in England”. Studies in Philology 28 (4): 639–651. ISSN 0039-3738. https://www.jstor.org/stable/4172123. 
  14. ^ The Brother: The Untold Story of Atomic Spy David Greenglass and How He Sent His Sister, Ethel Rosenberg, to the Electric Chair”. The SHAFR Guide Online. 2020年11月19日閲覧。
  15. ^ “Means, Florence Crannell. Carver's George. Boston: Houghton Mifflin Company, 1952. 176 p. $2.50”. Science Education 38 (1): 118–118. (1954-02). doi:10.1002/sce.3730380181. ISSN 0036-8326. http://dx.doi.org/10.1002/sce.3730380181. 
  16. ^ “Event Stream Processing”. SpringerReference (Berlin/Heidelberg: Springer-Verlag). http://dx.doi.org/10.1007/springerreference_64903. 
  17. ^ Ethical Dimension of the 'Decameron'. Toronto: University of Toronto Press. (2015-01-31). ISBN 978-1-4426-2575-4. http://dx.doi.org/10.3138/9781442625754-009 
  18. ^ Petrucci, Armando (1970-01). “A Proposito Del Ms. Berlinese Hamiltoniano 90. (Nota Descrittiva).”. MLN 85 (1): 1. doi:10.2307/2908265. ISSN 0026-7910. http://dx.doi.org/10.2307/2908265. 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]