インペリアル・イースター・エッグ

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インペリアル・イースター・エッグ

インペリアル・イースター・エッグ(英語:Imperial Easter Egg)は、ファベルジェ家により作られた宝石の装飾が施されたイースター・エッグのうち、ロマノフ朝ロシア皇帝アレクサンドル3世ニコライ2世のために作られた大きなエッグのことである。

日本語では「ファベルジェの卵」とも呼ばれる。

アレクサンドル3世ニコライ2世が、皇后や母后であるマリアアレクサンドラのために金細工師ピーター・カール・ファベルジェに特別に注文して作らせた。美しく精緻な美術工芸品で、多くのものにはサプライズ (お楽しみ) と呼ばれる独創的な仕掛けが施してある。

1885年から1917年の間に58個作られたとされているが総数には異説もある。現在、その所在が確認されているのは44個であり、約4分の1の14個が行方不明である。オークションに出品すると10億円の値が付くものもある。

その一部はモスクワクレムリン宮殿の武器宮殿で見ることができる。また2014年に1点がエルミタージュ美術館に移管された。

歴史[編集]

最初のめんどり (Hen Egg)。左から殻 、卵黄、めんどり (皇后マリア・フョードロヴナへ、1885年)
モスクワのクレムリン宮殿 (ニコライ2世皇后アレクサンドラへ、1906年)
カフカス (皇后マリアへ、1893年)
皇太子アレクセイ (皇太子を敬って皇后アレクサンドラへ、1912年)

最初のインペリアル・イースター・エッグ1885年、アレクサンドル3世が皇后マリア・フョードロヴナに贈るために作らせた、結婚20周年記念のプレゼントだったという。皇帝の特注したデザインは皇后の幼少時の思い出にもとづくとされる。伯母のグリュックスブルク公爵夫人ヴィルヘルミーネ・マリーの所有していたエッグを眺めては幼いマリア・フョードロヴァナは想像をかき立てられたと懐かしんだのである。マリア皇后のエッグは純金製で「最初のめんどりの卵」と名づけられ、金の素地にエナメルを厚塗りした白い「殻」を開くとひとつめの「お楽しみ」(仕掛け) が出てくる。そのつや消しの黄金で出来た卵黄を割ると中から現われるのは色味の異なる金を数種類使い分けためんどり像であり、ダイアモンド製の小さな帝冠のレプリカに添えてルビーペンダントが収めてあったというが、二つとも現存しない[1]。このプレゼントを皇后はとても気に入ったという。

アレクサンドル3世はピーター・カール・ファベルジェを「皇室御用達金細工師」に任命、最初のエッグが喜ばれたことから翌年、もう一つエッグを特注する。その後は毎年一つずつ作らせた。デザインがより精巧になっていくことから、ファベルジェは自由にデザインする許可を与えられたと考えられ、ファベルジェ家の言い伝えによれば、一つ一つのエッグに必ず「お楽しみ」という小物が入れてあること以外、アレクサンドル3世にさえ、どんな形に仕上がるのか知らせなかったという。1894年11月1日、アレクサンドル3世の死後、注文主は息子のニコライ2世に代わり、妻アレクサンドラと母マリアにファベルジェのエッグをプレゼントし続けた。

1904年から1905年の間は日露戦争のため、エッグは作られなかった。製作の過程はまずファベルジェ本人がデザイン原案を承認すると、加工はMichael Perkhin、Henrik Wigström、Erik August Kollinら職人集団が受け持っている。

インペリアル・イースター・エッグは高い評価を受け、第9代マールバラ公夫人 (コンスエロ・ヴァンダービルト) やノーベル家、ロスチャイルド家ユスポフ家など、ごく限られた客の注文を受けている。実業家のアレクサンドル・ケルヒには7つのエッグがシリーズとして制作された。

散逸したエッグ[編集]

すべてで65点あったとされるファベルジェの卵のうち、57点は現存する。2代のロシア皇帝に納めたエッグの50点目「カレリアの白樺」は革命により皇帝の手元に届かず、皇帝に収めたうち現在まで伝わったものはこれをふくめて43点。収蔵先ごとにみるとモスクワのクレムリン武器宮殿 (英語版)が10点と最も多い。また失われた7点のうち3点は写真が残っている。1889年製作の「小物入れ」、「デンマーク王国祝祭」(1903年作) と「亡きアレクサンドル3世をしのんで」(1909年作) である。かつて行方不明だった「3番目の卵」(1887年作) はアメリカで再発見されるとロンドン随一の宝石商ウォルツキWartski (英語版) が買い取り、個人コレクションに仲介した[2]

ロシア革命を機に、ファベルジェ一族はロシアを脱出してスイスに逃れ、ボリシェヴィキがファベルジェ商会を国有化。ロマノフ朝の宮殿は荒らされ、宝物はレーニンが命じてクレムリン武器宮殿に移させた。ピーター・ファベルジェは亡命からまもなく1920年に息を引き取り、一家は「ファベルジェ」というブランドを失う[3]。創業家の手を離れた「ファベルジェ」というブランドはその後も所有者を変えて、2007年10月時点の継承者はふたたびファベルジェ家と手を組んでブランドの価値を高めたいと発表した[4]

ピーター・ファベルジェの弟アガトンに見積らせた金銭価値を知るとヨシフ・スターリンは、外貨獲得の手段として1927年からいくつものエッグを競売にかけさせる。1930年と1933年には14点のインペリアル・イースター・エッグがソビエト連邦から流出、そのときレーニンと親しかったアメリカの実業家アーマンド・ハマー[注釈 1]がまとめて買い付けた。ほかにも宝石商ウォルツキから派遣されたエマヌエル・スノーマン (英語) も競り落として国外に持ち出している。

インペリアル・イースター・エッグの大部分はロシアの国有資産であり、二番目に故マルコム・フォーブスの点数が多く 9点(あわせてファベルジェの宝飾品およそ180点を所有)。フォーブスの死後、遺族が2004年2月にサザビーズのオークションにかけると、競売が始まる前にロシアの新興財閥社長ヴィクトル・ヴェクセリベルクがソビエト崩壊後の大富豪で美術品コレクターのアレクサンドル・イワノフ (美術蒐集家)の代理として全点買い取った[5]。オークションの落札額は2002年に付いた「冬」の960万ドルが最高だったところを、フォーブス・コレクションの落札は1億ドルに達したといわれ記録を塗り替えたのである。イヴァノフとヴェクセリベルクたちが計画したファベルジェ美術館はサンクトペテルブルグに開館した[注釈 2]

2013年、イギリスのテレビ局が組んだドキュメンタリー番組 BBC Four の取材に応じたヴェクセリベルクは、インペリアル・イースター・エッグ 9 点の収集に 1 億アメリカドル以上をつぎ込んだと明かしている[7]。ロシア国民として国の歴史と文化を伝える貴重な品、世界最高の宝飾品を守ろうと収集したのであって、自宅に飾り独占するためではないと強調すると、番組内で美術館を建てて所有するファベルジェの卵を公開するつもり[8]だと語った (美術館は2013年11月19日にサンクトペテルブルクに開館。サンクトペテルブルグのファベルジェ美術館も参照)[注釈 3]

2007年11月、競売会社クリスティーズが「ファベルジェの時計」と題して[9]ロスチャイルドのエッグ (英語) をオークションにかけると、8900万ポンドで競り落とされた (手数料込み)。この「時計」は以前、1964年発行の L'Objet 1900 ( Maurice Rheims 著) に図版 29として載ったことがあるものの、ファベルジェが納めて以来、実物が公開されたことはなく競売に先立って2007年10月にクリスティーズが開いたモスクワの内覧会で初めてその姿を現したのだ。製作は1902年、エドゥアール・ド・ロチルド 男爵の婚約祝いの品で、時計を組み込み、正時に卵の頂点が開くとおんどりが現われて翼をひろげる仕かけを施してある。クリスティーズでロシアの美術工芸品部門をまとめるアレクシス・デ・ティーゼンハウセンによると、このときの競売は当時の史上最高の落札額を付け、世界一高価な時計であり、ロシアからの出品で初めてこれほどの高額を呼んだ、これら3つの点で意義深いという[10][11]。それ以前、ファベルジェの卵についた最高の落札額は9600万アメリカドル。2002年に取引された「冬」 (1913年製) である[12][13]

1989年、アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ美術館は芸術祭の一環で借り入れたファブルジェの卵 26 点を展示、これほどまとまった数のエッグの展示はロシア革命後は例がない[14]
サンディエゴ美術館展の出品リストは次のとおり。

クレムリン武器宮殿 8点

アゾフの思い出
百合の花束の時計
シベリア横断鉄道
アレクサンドル宮殿
スタンダールの帆船
馬に乗るアレクサンドル3世
ロマノフ王家の300年
鉄の砲弾」。

フォーブスのコレクション 9点

ルネサンス
薔薇のつぼみ
戴冠式
すずらん
若いおんどり
月桂樹
15周年
聖ゲオルギ勲章
春の花々

ニューオリンズ美術館 3 点

デンマークの宮殿
カフカス
ナポレオン (ナポレオン皇帝)

イギリス王室収集品 2 点

列柱の時計
モザイク

クリーブランド美術館 1点

キリストと聖女の像と赤十字

個人コレクション 3点

アメリカの5大コレクター[編集]

アメリカのコレクターは1920年代から現われ始め、中でも財力と人脈によりコレクションを築いた屈指の蒐集家が5人いる。

リリアン・プラット en:Lillian Thomas Pratt

バージニア州出身。インペリアル・イースター・エッグ5点をバージニア州立美術館に遺贈。ゼネラルモーターズ重役ジョン・プラットの妻でたいへん富裕だった。1920代に知人の富豪アーマンド・ハマーに勧められて蒐集を始め、あるいはニューヨークの骨董商A La Vieille Russie (英語) を介してピーター・カール・ファベルジェのインペリアル・イースター・エッグは「水晶 (回転するミニチュア絵画)」、「ペリカン」、「 ピョートル大帝」、「ツァレーヴィチ (皇太子アレクセイ)」、「皇族の肖像と赤十字」5点を手に入れる[15]。アメリカで最も大きなロシアの文物の個人コレクションを築き、1947年に死去すると遺言により創建したばかりのバージニア州リッチモンド市の州立美術館に寄贈される[16]。「リリアン・プラット・コレクション」はこの美術館の収蔵品の核をなしており、ファベルジェ製の宝飾品のほかにも、新生ソビエト連邦政府から持ち出されたアクセサリー類や家具から陶磁器までおびただしい点数がある[15]

マージョリー・メリウェザー・ポスト en:Marjorie Merriweather Post

当時アメリカ随一の女性の大富豪といわれ、社交界の花だった。27歳のとき父 C・W・ポストから創業1895年のポスト・フードの前身を相続、1929年にはゼネラルフーズの社主となる[注釈 4]。所有したエッグは最晩年の遺言によりマージョリー・メリウェザー・ポスト財団に寄託、一般開放した庭園の美しい、私設美術館Hillwood Estate, Museum & Gardens (英語版) が管理。

マチルダ・ゲディングス・グレイ(Matilda Geddings Gray)

デンマークの宮殿」、「ナポレオン」と「カフカス」を所有。財団(Matilda Geddings Gray Foundation) が管理、他施設からのファベルジェのエッグとともにバージニア美術館[17]に貸し出し。グレイのエッグはメトロポリタン美術館でも展示された。同展にニコライ2世のおばen:Maria Pavlovna のコレクションから宝石細工のタバコケースやカフリンクなどおよそ100点が出品され、オークションの3年前にストックホルムで発見されたもの。スウェーデンの外交官がボルシェビキの没収を避けるために地下貯蔵室に隠し、地元住民と警察が守り通した品々である。ファベルジェの宝飾品としては珍しく散逸をまぬがれた。<>[注釈 5]

インディア・アーリー・ミンシャル

キリストと聖女の肖像と赤十字」を所有。ポカホンタス石油会社の創業者 T・エリス・ミンシャルの妻で、手元のエッグは1943年にニューヨークの宝石商「en:A La Vieille Russie」から入手。モスクワの骨董品店 Antikvariat が匿名の購入者に売却した同じ年である。著書 "The Story of My Russian Cabinet" に「ファベルジェを北のセリーヌと呼ぶ人もいるけれど、どんな宝石商もファベルジェの前ではかすんでしまう」と記している。1965年、宝飾品コレクションを全点オハイオ州のクリーブランド美術館 Cleveland Museum of Art(英語版)に遺贈[18]

マルコム・フォーブス

アメリカの経済誌フォーブス誌の元発行人で富豪。インペリアル・イースター・エッグを9個、自分のコレクションに加えた。ただし死後、ロシアの美術コレクターに買い取られる。

インペリアル・エッグの所在[編集]

施設・持ち主 写真 点数 名前
クレムリン武器宮殿 (ロシア・モスクワ) Kremlin Armoury.jpg 10 アゾフの思い出百合の花束の時計シベリア鉄道クローバーモスクワのクレムリン宮殿アレクサンドル宮殿スタンダールの帆船馬に乗るアレクサンドル3世ロマノフ王家の300年鉄の砲弾
ファベルジェ美術館(サンクトペテルブルグ)
(リンク・オブ・タイム財団ヴィクトル・ヴェクセリベルク)
Shuvalov Palace Petersburg.jpg 9 最初のめんどり (黄金の卵)ルネサンス薔薇のつぼみ戴冠式すずらん若いおんどり15周年月桂樹 (オレンジの樹)聖ゲオルギ勲章
バージニア州立美術館(アメリカ合衆国バージニア州リッチモンド)
リリアン・プラット寄贈
Virginia Museum of Fine Arts - entrance Fall2010.JPG 5 水晶 (回転するミニチュア絵画)ペリカンピョートル大帝ツァレーヴィチ (皇太子アレクセイ)皇族の肖像と赤十字
ロイヤル・コレクション (イギリスロンドン) Elizabeth II greets NASA GSFC employees, May 8, 2007 edit.jpg 3 野の花の籠列柱の時計モザイク
メトロポリタン美術館 (ニューヨーク市)
マチルダ・ゲディングス・グレイ財団寄託
Metropolitan Museum of Art.jpg 3 デンマークの宮殿カフカスナポレオン (ナポレオン皇帝)
Edouard et Maurice Sandoz 財団 (スイスローザンヌ)[19] Sandoz-Logo.svg 2 白鳥孔雀
ヒルウッド邸美術館
マージョリー・メリウェザー・ポスト寄贈 (ワシントン)
Hillwood Museum Exterior Front.jpg 2 アレクサンドル3世の肖像グリセイユ・浮彫り(エカテリーナ女帝)
ウォルターズ美術館 (メリーランド州ボルティモア Walters-museum-building 1.jpg 2 ガッチナ宮殿薔薇の格子
クリーブランド美術館 (オハイオ州クリーブランド Springtime art museum.jpg 1 キリストと聖女の像と赤十字
アルベール2世 (モナコ大公)コレクション (モナコ・モンテカルロ) Albert II Monaco (2008) cropped.jpg 1 青い蛇の時計
ファベルジェ美術館 (ドイツバーデン=バーデン)
Alexander Ivanov寄託
Fabergé Museum Baden-Baden.JPG 1 カレリヤの白樺 (白樺)[20]
カタール 首長 Emblem of Qatar.svg 1
個人コレクション数ヶ所 4 ダイヤの格子パンジーLove Trophies3番目の卵

ケルヒ・エッグの所在[編集]

設/所有者 写真 点数 名前
ファベルジェ美術館
(ロシア・サンクトペテルブルグ)
Vekselberg viktor feliksovich.jpg 2 ケルヒのめんどりケルヒのおんどり
ロイヤル・コレクション Elizabeth II greets NASA GSFC employees, May 8, 2007 edit.jpg 1 12のパネル
個人コレクション数ヶ所 4 松ぼっくりりんごの花荒磯の貝殻 (ロカイユ)ボンボン入れ

その他のエッグの所在[編集]

皇帝とケルヒ以外の人々に納められたもの。

製作年 名前 写真 特徴 施設/持ち主  所在地
1902 マールバラ公爵夫人 (ピンクの蛇の時計) Fabergé egg Rome 07.JPG ファベルジェ美術館
リンク・オブ・タイム財団所有ヴィクトル・ヴェクセルベルク・コレクション
サンクトペテルブルグ
1885–89 キリストの復活 ファベルジェ美術館
リンク・オブ・タイム財団所有ヴィクトル・ヴェクセルベルク・コレクション
サンクトペテルブルグ
1899–1903 春の花々 ファベルジェ美術館
リンク・オブ・タイム財団所有ヴィクトル・ヴェクセルベルク・コレクション
サンクトペテルブルグ
1899–1903 スカンジナビア ファベルジェ美術館
リンク・オブ・タイム財団所有ヴィクトル・ヴェクセルベルク・コレクション
サンクトペテルブルグ
1907 ユスポフ ノバルティス 財団 (Edouard et Maurice Sandoz コレクション) スイス・ローザンヌ
1902 ロスチャイルド エルミタージュ美術館 サンクトペテルブルグ
1885–91 青い縞模様のエナメル 個人コレクション
1914 ノーベルの氷 (雪片) Nobel Ice (Fabergé egg).jpg 個人コレクション

その後の経緯[編集]

ロスチャイルドのエッグは2014年12月8日、エルミタージュ美術館創設250年記念[21]の祝いの席でロシア政府より移管された[22][23]。授贈式はロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが主催、ロスチャイルドのエッグに加えてファベルジェの作品をもう1点贈りスピーチを述べた。「エルミタージュに贈り物をしたいと思います。カール・ファベルジェ製作の時計、さらにもう1点、卵の時計、これも同じ人物の作品です。時計はかつてアレクサンドル3世とマリア・フョードロヴナの成婚25周年の記念に作られ、もう1点はロスチャイルドのファベルジェ・エッグと呼ばれています。今後、館内のふさわしい場所に展示されることを期待します」[24]。2015年7月時点でそのファベルジェの卵の時計は館内に展示されていない。

じつはこれらは美術収集家アレクサンドル・イヴァノフ[25]より2014年にロシア政府に寄贈されたのである[26][27]。2014年12月1日付けでイギリスとドイツの税務官がイワノフのファベルジェ美術館 (バーデンバーデン) に立ち入り調査を行い[28]、ロスチャイルドの卵をめぐる脱税問題との関係が注目された[29]

注釈[編集]

  1. ^ アーマンド・ハマーはアメリカ共産党創設者の息子、石油会社オクシデンタル・ペトロリウムの社長。リリアン・トマス・プラット (Lillian Thomas Pratt) にファベルジェの宝飾品蒐集を勧めると、ブラットはアメリカ初のインペリアル・イースター・エッグのコレクター5人のひとりに数えられる。(リリアン・トマス・プラット (英語) の項目を参照。)
  2. ^ 収蔵品は2004年5月から7月にモスクワのクレムリン内にある美術館 Church of the Twelve Apostles にて公開、ロシア、アメリカ、スイス、イタリア他でも展示を行ってきた[6]
  3. ^ ファベルジェ美術館を作ったザ・リンク・オブ・タイムズ美術歴史財団は非営利法人で2004年、ロシアの起業家ヴィクトル・ヴェクセリベルクがモスクワに設立、理事長職に就く。Supervisory Board - Link of Times Cultural-Historical Foundation (英語・財団理事名簿)”. 2015年9月5日閲覧。。財団はときにロシア文化省ロシア正教ならびにロシア連邦大統領府と合同でロシアの文物の返還計画を進めている。2008年9月にはハーバード大学と交渉の末、18個セットの通称「ロウエルハウスの鐘」(en:Lowell House#The Lowell House Bells) をモスクワの 聖ダニロフ修道院y (英語)に取り戻した。
  4. ^ from ポスト・フーズ: 創業者 C. W. Postバトルクリークにて創業 (1895年)、1920年代にゼラチン、チョコレート、コーヒーほかナショナル・ブランドを次つぎに買収、1929年に冷凍食品の会社の大型買収を経てゼネラル・フーズ General Foods Corporationに社名変更、ニューヨークに本社を移転。1985年にフィリップ・モリスに吸収される
  5. ^ メトロポリタン美術館展には熱心なファベルジェ・エッグ蒐集家アーサーとドロシー・マクフェリン夫妻のコレクションを寄託先のチークウッド美術館・植物園[1] (ナッシュビル) からも借り入れた。ロンドンのサザービーズで落札したものをふくむ。

脚注[編集]

  1. ^ 最初の雌鳥の卵に入っていた品物 (英語)”. Mieks.com (2008年11月13日). 2012年3月26日閲覧。
  2. ^ Singh, Anita (2014年3月18日). “ファベルジェの卵2000万ポンドで落札――あやうくスクラップをまぬがれる”. The Telegraph. http://www.telegraph.co.uk/culture/art/art-news/10706025/The-20m-Faberge-egg-that-was-almost-sold-for-scrap.html 2015年9月5日閲覧。 
  3. ^ ファベルジェの卵――エッグの運命 (英語)”. Pbs.org (2012年3月26日). 2015年9月5日閲覧。
  4. ^ ファベルジェ美術館のご案内”. 2015年9月5日閲覧。
  5. ^ プーチンの免罪符を買う”. Energy Tribune (2012年3月26日). 2015年9月5日閲覧。[リンク切れ]
  6. ^ Link of Times Cultural-Historical Foundation”. 2015年9月5日閲覧。
  7. ^ 世界で最も美しい卵――カール・ファブルジェの類まれな才能 (英語)”. BBC FOUR. 2015年9月5日閲覧。
  8. ^ Varoli, John (2007年11月28日). “ロスチャイルドのファベルジェの卵 16億5000万ドルで落札 (英語・改稿2版)”. bloomberg.com. 2015年9月5日閲覧。
  9. ^ 目録の記載は「エナメル細工に多色の宝飾を施した卵形の時計、機械仕掛け、台座付き。意匠Karl FabreGe (原文ママ)、細工Workmaster Michael Perchin。サンクトペテルブルグより出品、1902年製」”. Christies. 2015年9月8日閲覧。
  10. ^ Varoli, John (2007年11月28日). “ロスチャイルドのファベルジェ、1650万ドルで落札 (改稿2版)”. bloomberg.com. 2015年9月5日閲覧。
  11. ^ Varoli, John (2007年11月27日). “ロスチャイルドの卵、ファベルジェの最高落札額を砕く”. Mosow Times. http://www.themoscowtimes.com/business/article/tmt/192680.html 2015年9月5日閲覧。 
  12. ^ ファベルジェ・エッグ、9600万アメリカドルで落札。 en:BBC News、 28 November 2007
  13. ^ Varoli, John (2007年11月28日). “Muse Arts”. Bloomberg.com. http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601088&sid=aKbQV1ZgI44A&refer=home 2015年9月5日閲覧。 
  14. ^ ANTIQUES 皇帝のお宝ではなくともファベルジェはファベルジェ”. ニューヨーク・タイムズ (1989年5月28日). 2015年11月27日閲覧。
  15. ^ a b M. KAHN, EVE (2011年6月30日). “A Fabergé Exhibition Without ‘Fauxbergés’”. The New York Times. 2015年9月8日閲覧。
  16. ^ Bruins, Annelien (2012年7月12日). “ファベルジェ: リリアン・トマス・プラット遺贈の品々”. 2015年9月8日閲覧。
  17. ^ KAHN, EVE M.. “「ファベレジェまがい」を陳列しない――展覧会「フェベルジェ再発見」バージニア州立美術館で開催 (リッチモンド)”. The New York Times. 2015年9月8日閲覧。
  18. ^ ミークスのファベルジェ・エッグについて
  19. ^ Edouard & Maurice Sandoz Foundation (FEMS)”. 2015年9月5日閲覧。
    「白鳥」と「孔雀」の所有者で肖像彫刻家 Edouard Marcel Sandoz (1881-1971) と美術蒐集家で文筆業の Maurice Yves Sandoz (1892-1958)の偉業を伝える財団。(英語)
  20. ^ カレリヤの白樺 (白樺)製作年の2月にロシア革命が勃発したため皇帝がこの1点を受け取ることはなかった
  21. ^ エルミタージュ美術館発祥の建物はエカチェリーナ2世が1775年に冬宮の東側に設けた小美術館 (専用の美術品展示室)。現在、「小エルミタージュ」と呼ばれる。
  22. ^ Quinn, Allison (2014年12月9日). “ファベルジェ・エッグ、プーチン大統領より創立250年のエルミタージュへ移管 (英語、写真:ロスチャイルドのエッグ)”. 2015年11月27日閲覧。
  23. ^ 首相、創設250年を記念しファベルジェの時計の卵をエルミタージュ美術館に寄贈 (英語、写真:エルミタージュ美術館を訪れるプーチン大統領)” (2014年12月10日). 2015年11月27日閲覧。
  24. ^ 250周年祝典に際しプーチン大統領が行った記者会見スピーチの全文 (英語、写真:記念のスピーチをするプーチン大統領)エルミタージュ美術館創設250年の祝典” (2004年12月8日). 2015年11月27日閲覧。
  25. ^ アレクサンドル・イヴァノフはロシア国立博物館館長とロシア国内の個人美術館の団体代表、自身もファベルジェの宝飾品蒐集家。「ロシアへ帰国させます。最も美しく価値が高く、高い技術を凝縮した作品でもあるのです」と語った。
  26. ^ Matlack, Carol (2014年12月15日). “プーチン大統領と1億4千ドル相当のファベルジェの卵をめぐる税法上の疑惑 (英語、写真:2007年、ロンドンでクリスティーズのオークションに出品されたロスチャイルドのファベルジェ・エッグ)”. http://www.bloomberg.com/bw/articles/2014-12-15/putin-the-oligarch-and-the-14-million-faberg-egg 2015年11月27日閲覧。 
  27. ^ エルミタージュに贈るためプーチンにファベルジェのエッグを贈ったビジネスマン――アレクサンドル・イワノフ (美術収集家) との対談 (ロシア語、写真:ロスチャイルドのファベルジェ・エッグ)” (2014年12月9日). 2015年11月27日閲覧。
  28. ^ Dolgov, Anna (2014年12月12日). “イギリスの財務官、プーチン大統領のファベルジェの卵をめぐり美術館に立ち入り調査か (英語、写真:エルミタージュの創設250周年の記者会見にのぞむプーチン大統領)”. ザ・モスクワ・タイムズ. 2015年11月27日閲覧。
  29. ^ 税務官を批難、プーチン攻撃にファベルジェの卵の立ち入り調査を利用か”. タイムズ (2014年12月11日). 2015年11月27日閲覧。

出典[編集]

参考資料[編集]

  • Lynette G. Proler, Valentin Skurlov, Tatiana Faberge. Faberge Imperial Easter Eggs (Christie's, 1997) ISBN 978-0903432481
  • Gerald Hill. Faberge and the Russian Master Goldsmiths (New York: Universe, 2007) ISBN 978-0-7893-9970-0
  • Toby Faber. Faberge's Eggs: The Extraordinary Story of the Masterpieces That Outlived an Empire (New York: Random House, 2008) ISBN 978-1-4000-6550-9

エッグの登場する作品[編集]

外部リンク[編集]

書籍・資料の紹介[編集]

書籍の紹介。ファベルジェ商会の職人たち。 (英語)

新聞のウェブ版[編集]

宝石商[編集]

  • ファベルジェの宝飾品”. ファベルジェ商会. 2015年9月5日閲覧。  宝飾品、腕時計他の広告。ファベルジェの卵のデザイン下絵など製作裏話。 (英語)

テレビ・映画[編集]

その他

ファベルジェ研究。書籍ほか参考資料、オークションの出品カタログを商会。Géza von Habsburg 博士はファブリジェの真作から複製品が作られた背景について1996年の展示カタログ解説 "Fabergé in America"に見識を述べた。「高い評価を受ける宝石商や競売会社以外、アメリカで手に入るファベルジェの宝飾品が贋作である可能性は高い」という。ただし実際には真作と贋作の2種のほかにもう一種、〈ファベエルジェ様式〉で作った品を加える3種の分類が妥当と考えられる。 (英語)

関連項目[編集]

関連項目[編集]