みにくいあひるの恋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
みにくいあひるの恋
小説
著者 日日日
イラスト みことあけみ
出版社 メディアファクトリー
レーベル MF文庫J
刊行期間 2009年8月 - 2010年8月
巻数 全4巻
テンプレート - ノート

みにくいあひるの恋』(みにくいあひるのこい)は、日日日による日本ライトノベル。イラストはみことあけみが担当。メディアファクトリーMF文庫Jより全4巻が刊行された。略称は「みに恋」。

現代の日本によく似ているがやや異なる世界を舞台に高校生達の楽しくも切ない恋愛劇を描いた作品。題名はアンデルセン童話の『みにくいアヒルの子』に由来する。

登場人物[編集]

閏高校生徒[編集]

二年生[編集]

白鳥 陀衣(しらとり だい)
この物語の主人公。公立閏高校の二年三組に在籍する男子生徒。17歳。体が小さく華奢で、女の子のような可愛らしい顔立ちをしている少年。長い白髪を三つ編みにしている。その風貌により、男でありながら『閏高校三大美少女』の一人に数えられている。部活や委員会には特に所属していない。
物腰が柔らかく、常に丁寧な言葉を使い、料理や掃除などの家事全般が得意。両親は小学校に上がる前に病により他界し、現在は同じ学校に通う『妹』の「花々見茜子」と二人でマンションの一室で暮らしている。
とても心優しく争いごとを嫌う性格で、すべてのひとが幸せであれば良いと考えている博愛主義者だが、その純真で誠実すぎる人柄のせいで、他人が悩んでいることに気づけないこともある。
金城 あひる(かねしろ あひる)
この物語のヒロイン。陀衣のクラスメイトで閏高校の風紀委員長を務める。また、二年三組のクラス委員長も兼任している。鳥の翼を思わせる長いツインテールの金髪が特徴の美少女。真面目で優しい性格の優等生で、学校の生徒達からとても慕われている。陀衣よりも背が高いが、体が弱く、少し運動しただけで息切れしてしまう。
陀衣のことが好きで、密かに彼の写真を携帯電話の待ち受け画面に設定している。しかし、恋愛感情を抱くことにより死に至る『恋の病』と呼ばれる疾患を抱えているため、その想いを隠し、わざと嫌われるような態度をとっている。しかし、なんだかんだといっていつも陀衣の世話を焼いてしまうツンデレ系。

一年生[編集]

花々見 茜子(かがみ あかねこ)
閏高校の一年七組の女生徒で陀衣の『妹』。身長は陀衣と同程度。実の妹ではなく、幼いころに他の家から陀衣の両親に引き取られた義妹。短く三つ編みにされた茜色の髪と、猫耳のような飾りのついた帽子がトレードマーク。無邪気で子供っぽい性格で子猫のように可愛らしい。「うにー」などが口癖。明るく天真爛漫で『兄』である陀衣のことが大好きであり、「にいちゃん」と呼んでいつも甘えている。その一方で、普通の人間には理解できないような難解で哲学的な映画を見るのが好きという一面もあり、学校では映画研究会に所属している。家事は得意ではないが機械類の扱いは得意。
炉端 吟(ろばた ぎん)
茜子のクラスメイトで無二の親友である女生徒。茜子に同じく映研に所属。眼鏡を掛けていることからも想像できるようにとても理知的な少女で、いつも冷静。「~なのだ」といった書面的な堅苦しい言葉を使って話し、上級生である陀衣のことを呼び捨てにしている。自分のことを可愛げのない女の子だと思い込み、悩んでいる。

三年生[編集]

紫舞沢 遊菊(しぶさわ ゆうぎく)
閏高校の三年生女生徒で生徒会長。あひるとは幼なじみの関係。蝶の形をした髪飾りがトレードマーク。あひるは家庭の事情から両親とは離れ、遊菊の家に居候しており、遊菊のことを「お姉ちゃん」と呼んでいる。豪放磊落で言葉遣いが荒く、普段から大胆で奇抜な行動をとることが多い。しかし、本当はあひるのことを誰よりも大切に想っている。他人に変な渾名を付けるのが好きで、陀衣のことをなぜかボブと呼ぶ。かつて自分の『恋人』だった人物を『恋の病』により亡くしている。現在は極度の男嫌い。自動車の運転免許を既に取得している。
翠 風太(みどり ふうた)
閏高校の三年生男子生徒で吟の『兄』。遊菊と同じクラス。背が高く、活動的な性格であり、『兄妹』以外の異性と付き合う『自由恋愛』に興味を持つ。吟からはアホ呼ばわりされながらも慕われている。遊菊と同じく、自動車の運転免許を持っている。
吟と風太の両親は共に健在で、かなり裕福。そのため、一家は大きな豪邸で暮らしている。

その他[編集]

黒沼 音忠(くろぬま おんちゅう)
遊菊の『弟』。閏高校の生徒ではない。第2巻より登場する。ある事情から遊菊と離れ、世界各地を放浪していた。いつも黒い服を着ている。
諏訪 みかん(すわ みかん)
第2巻より登場する。陀衣、あひる、遊菊、音忠が『恋の病』の治療薬を入手するため訪れた『人魚島』と呼ばれる地に暮らす橙色の髪の少女。「わしは~じゃ」といった年寄りのような口調で話す。
縋楽 刻(すがら とき)
あひるの『兄』で、かつての遊菊の『恋人』だった青年。『恋の病』を発症し、他界した。彼の死によりあひると遊菊の心は酷く傷つけられた。

用語[編集]

恋の病(こいのやまい)
『みにくいあひるの恋』の舞台となる世界では、数十年前から恋愛感情を抱くことによって発病し死に至る「恋の病』と呼ばれる疾患が蔓延している。根本的な治療法は確立されていないが、現在では『恋の病』に免疫を持つ子供が増加しているため、恋をしてもまず死ぬことはないと言われている。そのため、若者達の間には『自由恋愛』に興味を持つものが増加している。
兄妹(きょうだい)
『恋の病』の蔓延により恋愛が禁忌視されるようになり、それにより少子化が懸念されたため、人類は『兄妹』と呼ばれる風習を作り出した。これは、血縁関係のない男女を幼少時より義理の「兄妹」もしくは「姉弟」として一緒に育て、「家族」としての感情を持たせた上で成人後に結婚させるというものである。すなわち、事実上の婚約となっている。白鳥陀衣と花々見茜子、翠風太と炉端吟はそれぞれ『兄妹』、紫舞沢遊菊と黒沼音忠は『姉弟』の関係である。ただし、『兄妹』の風習を取り入れていない家庭も存在する。
公立閏高校(こうりつうるうこうこう)
ひなびた田舎町にある高等学校。生徒会長の紫舞沢遊菊、風紀委員長の金城あひる、そしてなぜか男であるはずの白鳥陀衣が『三大美少女』とされている。現代の日本の学校では、給食は小中学校のみで高校にはないのが普通であるが、この作品では高校にも給食がある。
はらぺこ喫茶 食ベリアル(はらぺこきっさ たべりある)
遊菊の実家が経営している喫茶店。遊菊とあひるはここでウェイトレスとして働いている。レンガでできており、御伽噺に出てきそうなメルヘンチックな外観。
夏期特別学級(かきとくべつがっきゅう)
閏高校で毎年の8月1日から31日まで実施される特別授業。通称「夏学」。生徒達が学校に泊まり共同生活をするというもの。夏学の間は午前中の間、『恋の病』や『兄妹』についての講義が行なわれ、通常の授業は実施されない。
人魚島(にんぎょとう)
第2巻で陀衣たちが訪れた謎の地。ここには『恋の病』の特効薬となる『人魚の肉』と呼ばれる薬が存在すると言われている。

既刊一覧[編集]

  • 『みにくいあひるの恋 』 2009年8月31日発行(25日発売) ISBN 978-4-8401-2871-1
  • 『みにくいあひるの恋 2 死にぞこないの人魚姫』 2009年12月31日発行(25日発売) ISBN 978-4-8401-3125-4
  • 『みにくいあひるの恋 3 ロボットは待ちくたびれた』 2010年5月31日発行(25日発売)ISBN 978-4-8401-3299-2
  • 『みにくいあひるの恋 4 』 2010年8月31日発行(25日発売)ISBN 978-4-8401-3483-5

外部リンク[編集]