夏至

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夏至の日の太陽光の当たり方。夏至では太陽は北回帰線上にあるため、北半球では昼が最も長く、夜が最も短い

夏至(げし)は、一年中で一番昼が長い日。

二十四節気の第10。五月中(旧暦5月内)。

現在広まっている定気法では太陽黄経90度のときで6月21日ごろ。ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とし、日のほうは夏至日(げしび)と呼ぶ。恒気法では冬至から1/2(約182.62日)後で6月22日ごろ。

期間としての意味もあり、この日から、次の節気の小暑前日までである。

西洋占星術では、夏至を巨蟹宮かに座)の始まりとする。

季節

日本の大部分では梅雨のさなか。北半球では一年中で一番が長くが短い日。

暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」と記されている。

日付

日時 (UT) 日本 中国
2001年 6月21日07:37 6月21日 6月21日
2002年 6月21日13:24 6月21日 6月21日
2003年 6月21日19:10 6月22日 6月22日
2004年 6月21日00:56 6月21日 6月21日
2005年 6月21日06:46 6月21日 6月21日
2006年 6月21日12:25 6月21日 6月21日
2007年 6月21日18:06 6月22日 6月22日
2008年 6月20日23:59 6月21日 6月21日
2009年 6月21日05:45 6月21日 6月21日
2010年 6月21日11:28 6月21日 6月21日
2011年 6月21日17:17 6月22日 6月22日

夏至の瞬間の日時 (UT) と、日本中国での日付は表のとおり。

年を4で割った余り
0 1 2 3
1872年1875年 - 21日 22日 22日
1876年1899年 21日 21日 21日 22日
1900年1903年 22日 22日 22日 23日
1904年1935年 22日
1936年1963年 21日 22日 22日 22日
1964年1991年 21日 21日 22日 22日
1992年2023年 21日 21日 21日 22日
2024年2055年 21日
2056年2083年 20日 21日 21日 21日
2084年2099年 20日 20日 21日 21日
2100年2111年 21日 21日 22日 22日
2112年2139年 21日 21日 21日 22日
2140年2175年 21日
2176年2199年 20日 21日 21日 21日

明治改暦1873年から2199年までの日本の夏至は表のとおり。ただし未来の日付は天体力学による予測である。

1904年 - 2055年には6月21日6月22日だが、1903年(過去に1度のみ)は6月23日で、2056年からは6月20日もある。

天文

春分から秋分までの間、北半球では太陽は真東からやや北寄りの方角から上り、真西からやや北寄りの方角に沈む。夏至の日にはこの日の出(日出)・日の入り(日没)の方角が最も北寄りになる。また、北回帰線上の観測者から見ると、夏至の日の太陽は正午に天頂を通過する。夏至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で白夜となり、南緯66.6度以南の南極圏全域で極夜となる。

なお、1年で日の出の時刻が最も早い日および日の入りの時刻が最も遅い日それぞれと、夏至の日は一致しない。日本では、日の出が最も早い日は夏至の1週間前ごろであり、日の入りが最も遅い日は夏至の1週間後ごろである。

また、南半球では昼と夜の長さの関係が北半球と逆転するため、天文学的な夏至とは別に、慣習的に「一年中で一番が長くが短い日」のことを夏至と呼ぶことがある。すなわち、南半球が慣習的な意味での夏至を迎える日は北半球での冬至の日に当たる。

風習

夏至の日に無花果田楽を食べる風習がある地域もある。

七十二候

夏至の期間の七十二候は以下のとおり。

初候
乃東枯(ないとう かるる) : 夏枯草が枯れる(日本)
鹿角解(しかの つの おつ) : 鹿が角を落とす(中国)
次候
菖蒲華(しょうぶ はなさく) : あやめの花が咲く(日本)
蜩始鳴(せみ はじめて なく) : が鳴き始める(中国)
末候
半夏生(はんげ しょうず) : 烏柄杓が生える(日本・中国)

前後の節気

芒種夏至小暑

関連項目