高浜旅客ターミナル
高浜旅客ターミナル(たかはまりょかくターミナル)は、兵庫県神戸市の神戸港・高浜岸壁にある客船ターミナルの名称である。
ハーバーランド・umie MOSAICの東側ウォーターフロントの岸壁で、岸壁延長279m、3つのバースを備えている。 ミュージック・レストラン船「コンチェルト」の発着場であり、また大規模な商業エリア内に位置しているため、多くの人が集い賑わいを見せる。
歴史
明治時代より神戸旧居留地南のメリケン波止場等とともに神戸港の主要な波止場の一つであった。
1886年(明治19年)以降は隣地に皇室の御用邸(神戸御用邸)が存在したが下賜され、その後拡張・整備が繰り返されて現在に至る。
現在は新都心として開発された神戸ハーバーランドの東側に位置し[1]、海を挟んで中突堤やメリケンパークを正面に見渡す眺めの良い場所となっている[2]。
神戸市が1.8億円をかけて車をフェリーに積み込む可動橋を整備して淡路フェリーボートに貸し出し、1991年(平成3年)2月から淡路島・大磯港との間を結んで午前0~5時の5往復を運航して須磨港発着と合わせて1993年(平成5年)には332万人の利用があった[2]。
1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災発生直後に神戸市内で唯一使用できた波止場で、当時この岸壁から発着する大阪方面への臨時便の船舶[2]が陸上も含めて市内から大阪方面への唯一の公共の交通手段となり、交通拠点として機能した。
しかし、震災の影響で淡路フェリーボートの利用者が大きく減少し、1997年(平成9年)に270万人まで盛り返したものの、1998年(平成10年)4月に明石海峡大橋が開通したことに伴い、淡路フェリーボートの航路が全廃されて車をフェリーに積み込む可動橋はわずか7年間の利用に終わった[2]。
2005年(平成17年)初頭に阪神・淡路大震災10周年に際して水深を深くする工事が行われて同年5月に竣工[1]。
神戸港にある客船ターミナルの中で最も水深が浅く工事前までは3,000トン以上の船舶の接岸が困難であった当岸壁は、この工事により大型船の接岸が可能になった。
淡路フェリーボートの航路全廃後も神戸市は航路復活の可能性を考慮して可動橋を残してきたが、明石海峡大橋の通行料が値下がりしたままとなって航路復活の可能性が歩消滅したため、神戸市は2012年(平成24年)度中に完全撤去して跡地をイベント広場として活用する方針を固めた[2]。
定期航路
近隣の旅客船ターミナル等
- かつて存在した施設