金太郎温泉

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金太郎温泉
温泉情報
所在地 富山県魚津市
座標 北緯36度50分22.2秒 東経137度26分11.6秒 / 北緯36.839500度 東経137.436556度 / 36.839500; 137.436556座標: 北緯36度50分22.2秒 東経137度26分11.6秒 / 北緯36.839500度 東経137.436556度 / 36.839500; 137.436556
交通 鉄道:あいの風とやま鉄道線魚津駅よりバスで約15分
泉質 含硫黄(硫化水素型)塩化物泉
泉温(摂氏 75 °C
湧出量 1500L/分
pH 不明(弱アルカリ性)
宿泊施設数 1
総収容人員数 500 人/日
外部リンク 金太郎温泉
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株式会社金太郎温泉
KINTARO ONSEN CO., LTD.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
937-0013 
富山県魚津市天神野新6000番地
設立 1965年昭和40年)6月
(株式会社金太郎温泉天神山健康センター)
業種 サービス業
法人番号 4230001007050 ウィキデータを編集
事業内容 宿泊、各種宴会、日帰り入浴施設の運営
代表者 木下荘司(代表取締役社長)
資本金 5000万円
(2021年5月31日現在)[1]
発行済株式総数 10万9600株
(2021年5月31日現在)[1]
売上高 単独: 7億7577万0000円
(2021年5月期)[1]
営業利益 単独: △1億2140万3000円
(2021年5月期)[1]
経常利益 単独: △1億0414万0000円
(2021年5月期)[1]
純利益 単独: △1億0425万6000円
(2021年5月期)[1]
純資産 単独: 8億2516万7000円
(2021年5月31日現在)[1]
総資産 単独: 21億9617万9000円
(2021年5月31日現在)[1]
従業員数 単独: 110人
(2021年5月31日現在)[1]
決算期 5月31日
会計監査人 太陽有限責任監査法人[1]
主要株主 布目荘太 10.25%
杉原間治 1.87%
竹田登 1.37%
菱機工業 1.36%
石坂建設 1.27%
入善工業にゅうぜんの里 1.08%
新川建装 0.95%
山竹商店 0.95%
朝野工業 0.79%
木下荘司 0.75%
(2021年5月31日現在)[1]
外部リンク http://www.kintarouonsen.co.jp/
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金太郎温泉(きんたろうおんせん)は、富山県魚津市(旧国越中国)にある温泉。日本旅館協会(旧・日本観光旅館連盟および国際観光旅館連盟に加盟している[2]

この地域は金太郎にゆかりは無いが、温泉名はこの温泉の創業者・石黒七平が金太郎の様に健康になるようにという願いを込めて付けた『金太郎式入浴法』からとられた[3]

当初は中新川郡水橋町(現・富山市)に800坪の土地を用意したが、道場を作る話を聞いて黒部市上新川郡大山町(現・富山市)などあちこちから勧誘を受けた。その後、いくつかの候補地の中から、眺めも良く、雪も少なく、国道8号の縁で交通の良い現在地に決定した。当初は2万坪の予定であったが、レジャー施設建設に対する地元の反対の声もあり、10,000坪の土地買収契約となり[4]、最終的に13,000坪にてオープンした[5]

温泉街[編集]

株式会社金太郎温泉の経営する一軒宿の「金太郎温泉 光風閣」、および併設の日帰り入浴施設「カルナの館」などが存在する。

光風閣
一軒宿としては規模が非常に大きく、300坪の壁面大浴殿がある。
カルナの館
500坪の内湯(立山連峰パノラマ大浴殿)、300坪の庭園露天風呂を集客の柱にしている。健康を守る女神「カルナ」から命名されている[6]
内湯は国内最大級の屋内岩風呂[7]で、四国から集めた奇岩・銘石5,000tを立山をイメージして高さ10mに積み上げている[6]
ゴールデンリバー
夏季営業のレジャープール[8]

過去に存在していた施設[編集]

ゴールデンランド(きんちゃん)
1984年3月18日に開園した遊園地。遊具は1983年に開催されたにっぽん新世紀博覧会で使用されていた『サイクルヘリコプター』、『グレートポセイドン』、『マッドマウス』、『スーパースイング』の4種類。本館南側の駐車場に設置され、利用料金は1人1回200~300円であった。なお、冬季は休業していた。[9]
カラオケハウス「やまびこ」
1989年6月にオープンしたカラオケハウス[10]

泉質[編集]

  • 含硫黄 - ナトリウム・カルシウム - 塩化物泉(硫化水素型)で、お湯は硫黄・鉄・塩分を含み、神経痛や胃腸痛をはじめ多くの病気に効能がある[6]源泉温度は75℃。地下1000mまでボーリングを実施して温泉を掘り当てた。
  • 魚津市東尾崎字下田割に3本の源泉が存在し、深さが異なるが(金太郎温泉(深さ770m)、金太郎温泉2号井(深さ1,020m)、金太郎温泉3号井(深さ1,000m))、泉質は同じである[11]

沿革[編集]

  • 1964年昭和39年)
  • 1965年(昭和40年)
    • 6月26日 - 株式会社金太郎温泉天神山健康センター設立[12]
    • 6月27日 - 第1号温泉自噴[12]
    • 8月15日 - 一軒宿が開業[13]。開業時には建築コストを下げるため、1964年東京オリンピックの選手村本部の半分(残り半分はホテル佐渡ヶ島へ移築)、金沢大学教養部の校舎、中学校の体育館などの建築物が移築された[14]他、浴場には四国仁淀川の赤石を使用し、全国の名石と樹木が配置された日本庭園がある[15]大衆ムードの高い温泉であった。
  • 1971年(昭和46年)11月 - 長寿浴殿が完成[16]
  • 1972年(昭和47年)4月1日 - 日本観光旅館連盟(現・日本旅館協会)に加盟[16]
  • 1974年(昭和49年)
    • 4月17日 - 金太郎温泉労働組合が結成[17]
    • 12月10日 - 開湯10周年を記念して『無始無終』が刻まれた石碑(高さ7.5m、幅2m、重さ55t)を本館前に建立[18]
  • 1975年(昭和50年)6月30日 - 駐車場完成[16]
  • 1976年(昭和51年)8月20日 - 労使決裂により労働組合が無期限ストライキに突入、ストライキは当時の社長、副社長の取締役辞任などにより同年11月2日に75日ぶりに解除され、同年11月6日に営業再開[19]
  • 1978年(昭和53年)7月11日 - レジャープール「ゴールデンリバー」竣工。[8]
  • 1982年(昭和57年)10月8日 - 光風閣本館竣工[2]
  • 1983年(昭和58年)
    • 4月1日 - 光風閣が国際観光旅館連盟(現・日本旅館協会)に加盟(No.500385)[2]
    • 7月1日 - 国鉄周遊指定地となる[2]
  • 1984年(昭和59年)12月27日 - 第2号温泉自噴[20]
  • 1986年(昭和61年)8月13日 - 前述の第2号温泉を使用した、浴場庭園を改造した大露天風呂『寿光湯』が完成[21](当初はケアハウスや温泉病院の計画もあった)[22]
  • 1988年(昭和63年)7月28日 - 光風閣別館竣工[23]、旧館のうち宿泊棟部分(2号館)が解体される(選手村部分は後に改築され現存)[24]
  • 1989年平成元年)6月1日 - カラオケハウス『やまびこ』オープン[25]
  • 1991年(平成3年)7月6日 - 壁画大浴殿・大宴会場棟竣工。大宴会場は富山県内では最初の500畳であった[26]
  • 1992年(平成4年)8月24日 - 金太郎温泉に社名変更[27]
  • 1993年(平成5年)9月 - 富士通UNIXコンピュータを使用し、三谷産業が温泉旅館向けに開発した新総合情報システム『Resort inn』を国内業界で初導入。これにより予約業務の円滑化などが可能となった[28]
  • 1994年(平成6年)
    • 5月18日 - 政府登録国際観光旅館(登録旅2265号)に登録される[29]
    • 9月30日 - 『光風閣』が商標登録される[10]
  • 1995年(平成7年)
    • 1月27日 - 『プロが選ぶ日本のホテル旅館百選』に施設部門で選ばれる[29]
    • 8月24日 - 社史『金太郎温泉30年のあゆみ』発行。
  • 2003年(平成15年)
  • 2005年(平成17年)3月17日 - 第3号温泉自噴。これに合わせ大規模な熱交換設備を導入して、100%かけ流しによる温泉供給を開始した[31]
  • 2010年(平成22年)4月28日 - 露天風呂付客室およびラグジュアリーフロア『峰の界』竣工[32]
  • 2013年(平成25年)7月3日 - コンベンションホール『ガイア』竣工[33]
  • 2022年令和4年)6月23日 - ステイラウンジ『MOKU』、ギフトショップ『北前船』、ダイニング『蔵』竣工[34]

金太郎温泉を訪れた著名人[編集]

いずれもロケで訪れている[21]

アクセス[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 株式会社金太郎温泉『第56期(2020年6月1日 - 2021年5月31日)有価証券報告書』(レポート)2021年8月30日。 
  2. ^ a b c d 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)94ページ。
  3. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)23 - 24ページ
  4. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、株式会社金太郎温泉発行)24ページ
  5. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、株式会社金太郎温泉発行)28ページ
  6. ^ a b c 北日本新聞 2003年10月16日付朝刊17面・全面広告より。
  7. ^ a b 北日本新聞 2003年10月17日付朝刊12面『岩風呂は立山イメージ 魚津・金太郎温泉 新浴場棟きょうオープン』より。
  8. ^ a b 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)93ページ
  9. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)40ページ
  10. ^ a b 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)49ページ
  11. ^ 2.(2)源泉一覧表”. 富山県. 2021年11月13日閲覧。
  12. ^ a b c d e 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)87ページ
  13. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)88ページ
  14. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)25、59ページ
  15. ^ 『富山のいで湯』(1977年10月18日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)261 - 262ページ。
  16. ^ a b c 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)32ページ
  17. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)35ページ
  18. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)33ページ
  19. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)36 - 37ページ
  20. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)95ページ
  21. ^ a b 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)44ページ。
  22. ^ 『富山いで湯風土記』(1989年9月1日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)187ページ。
  23. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)96ページ
  24. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)45ページ
  25. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日、金太郎温泉発行)97ページ
  26. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)50、98ページ
  27. ^ 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)98ページ
  28. ^ 『北日本新聞』1993年9月19日付朝刊5面『魚津・金太郎温泉 業界初の新システム導入自動的に客室割り振り』より。
  29. ^ a b 『金太郎温泉30年のあゆみ』(1995年8月24日発行)99ページ
  30. ^ 『富山お湯道楽ふるこ~す』(北日本新聞社、2003年4月7日初版、2004年4月7日増補発行)58ページ。
  31. ^ 『魚津市史 続巻 現代編』(2012年3月31日、魚津市教育委員会発行)294ページより。
  32. ^ 富山・金太郎温泉、客室棟をリニューアルオープン(観光経済新聞、2010年5月8日更新、2023年3月24日閲覧)
  33. ^ 『北日本新聞』2013年7月3日付朝刊21面『大型ホール完成 金太郎温泉 きょうオープン』より。
  34. ^ 『北日本新聞』2022年6月23日付35面広告『進化する金太郎温泉 リニューアルグランドオープン』より。

関連記事[編集]

外部リンク[編集]