モール泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モール泉(もーるせん)とは、植物起源の有機質を含んだ温泉のこと。モール温泉ともいう。モールとは、ドイツ語で亜炭のこと。モール泉はかつては世界で2箇所しかないと言われていた、その一つが北海道十勝支庁管内音更町の十勝川温泉で20世紀初頭に名付けられた。
温泉の分類上では単純泉や塩化物泉であり、効能などはそれぞれに準じるが、石炭の形成途上であり炭化が進んでいない泥炭や亜炭層から源泉を汲み上げるため、植物起源の有機質を多く含み、肌に触れるとツルツルとした感触があるのか特徴。飴色~コーラ色を呈し、透明度が極めて低い湯もある。
これらのうちの一部は、源泉が地下10m前後と極めて浅い層からでも得られること、湯温も30度前後と低いことなどから、地下に封入された化石水による温泉ではなく、自由水が泥炭中の有機物から生じる熱で暖められているのではないかという説がある。
[編集] 日本のモール泉
- 十勝川温泉[1]
- 弟子屈温泉
- 幕別温泉
- しほろ温泉
- 帯広市中心部の銭湯の多くも、十勝川温泉とほぼ同泉質のモール温泉である。
- 宮城県東鳴子温泉の「赤湯共同源泉」
- 福島県南部一帯では、成分のほとんどがモールである単純泉が多数湧出している。
- 東京都大田区や神奈川県横浜市にある銭湯の中には、モール成分により真っ黒となっている冷鉱泉を沸かして用いているところがある。それらは黒湯の俗称を持っている。
- 甲府盆地の温泉の多くにもモール成分が含まれる。
- 熊本県人吉市や鹿児島県湧水町、それと隣接する宮崎県えびの市にはモール成分を含む温泉が多数、湧出している
- 佐渡佐和田温泉 旅館入海も十勝川温泉と同泉質のモール温泉である。

