東京高円寺阿波おどり

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東京高円寺阿波おどり
高円寺阿波おどり
高円寺阿波おどり
イベントの種類 地域イベント
通称・略称 高円寺阿波おどり
旧イベント名 高円寺ばか踊り
開催時期 8月の最終土曜および日曜(17:00 - 20:00)
初回開催 1957年(昭和32年)
会場 高円寺駅新高円寺駅周辺(流し踊り)、セシオン杉並座・高円寺(舞台踊り)
主催 NPO法人 東京高円寺阿波おどり振興協会
共催 杉並区、高円寺パル商店街振興組合、新高円寺通商店街振興組合、高円寺銀座商店会協同組合、高円寺南商店会、高円寺エトアール通り商店会
後援 東京都東京商工会議所杉並支部、杉並区商店街連合会、読売新聞報知新聞日本テレビ放送網
来場者数 100万人(2014年)[1]
最寄駅 JR高円寺駅東京メトロ新高円寺駅
備考
このほか、開催前日(金曜)には「ふれおどり」を実施(18:00-20:00、高円寺阿波おどり連協会所属連のみ参加)。
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粋輦
重低音で迫力を出す大太鼓
男踊り
女踊り

東京高円寺阿波おどり (とうきょうこうえんじあわおどり)は、8月下旬(最終の土曜日曜)に開催される阿波踊りである。「徳島市阿波おどり」に次ぐ規模の阿波踊りで、東京周辺では最大規模の阿波踊りである。

概要

8月下旬(最終の土曜日曜)に、JR高円寺駅前から東京メトロ新高円寺駅にかけての通りを舞台に、「東京高円寺阿波おどり」が開催される。開催年を経るごとに知名度が上がり、現在では阿波踊りの本場である徳島県からも集団参加が見られるなど、遠方からの参加者も多い。例年同日に行われる浅草サンバカーニバルと共に[2]、東京の代表的な夏祭りの1つとなっている。約1万人が踊り、東京の晩夏の風物詩として定着している

歴史

「東京高円寺阿波おどり」は、高円寺の商店街(現在のパル商店街)の青年部が町おこしとして、高円寺の氷川神社の例大祭に併せて始めたものである。当初は隣町の阿佐ヶ谷七夕祭りに対抗して夏のイベント用に阿波踊りに似た踊りで開始され、やがて都内在住の徳島県出身者から指導を受ける形で発展した。現在は、地元商店街、町会が中心となって発足したNPO法人東京高円寺阿波おどり振興協会が主催している。

  • 1957年(昭和32年):第1回開催(当時の名称は「高円寺ばか踊り」として開催)[3]
  • 1963年(昭和38年):「高円寺ばか踊り」を、現在の「東京高円寺阿波おどり」に改称
  • 2011年平成23年):東日本大震災の影響による節電協力のため、昼間(15:00 - 18:00)開催に変更[4]
  • 2012年(平成24年):引き続き節電協力のため、この年から開催時刻を1時間早め、17:00 - 20:00開催に変更した。
  • 2014年(平成26年)8月23日徳島市の観光PRキャラバンを実施。開会前には原秀樹徳島市長の挨拶も行われた。

阿波踊りでは踊りのグループを「連(れん)」と呼ぶが、高円寺阿波おどりの参加連は2010年度で約150連、10,000人の踊り手。「有名連」、企業の社員やその家族で構成された「企業連」、学生による「学生連」、気の合う仲間が集まってできた連などがある。このうち企業連の参加数は景気の動向に左右されやすい。徳島に次いだ規模を誇る。

首都圏各地の阿波踊りの連も参加し、都立家政小金井きたまちといった高円寺近郊、南越谷(日程が被る年を除く)・東林間茂原などの連も参加している。逆に高円寺阿波おどり連協会所属連が都立家政・小金井・きたまち・南越谷・東林間・茂原などに毎年数連招待参加している(南越谷は日程が被る年を除く)。下記の所属連の中には本場徳島の連と姉妹連などで提携しているところ[5]や、本場徳島の連が関東地方に支部を設けているケース[6]もあるため、その姉妹連に本場徳島の踊り手が加わって参加することがある(南越谷の連の招待とは異なり、高円寺では一部の年を除き連としては原則参加しない)。

高円寺阿波おどり連協会所属連

葵新連飛鳥連いろは連江戸浮連江戸歌舞伎連江戸っ子連菊水会菊水連、小六(2007年、苔作連から改名)、しのぶ連写楽連志留波阿連、新若連(2012年をもって解散)[7]吹鼓連粋輦朱雀連、騒連中、天狗連天翔連天水連、のびゆく連、花菱連花道連、ひさご連、ひょっとこ連弁慶連舞蝶連美踊連、若駒連、和樂連(2007年、えふあいえい連から改名)

会場

流し踊り

高円寺駅、新高円寺駅を周回するように8つの演舞場が設けられている。中央演舞場、ひがし演舞場、純情演舞場、パル演舞場、桃園演舞場、みなみ演舞場、ルック第一演舞場、ルック第二演舞場がある。ただし、ふれおどりは商店街のみで実施するため、純情・パル・ルックの各商店街でのみ行われる。

舞台踊り

セシオン杉並座・高円寺にて行われる。舞台踊りは流し踊りが行われる前(午前中から昼にかけて)に行われる。入場は、セシオン杉並は原則前日までにチケットガイドなどでの予約が必要で、座・高円寺は当日発売。

アクセス

両駅から各演舞場まで徒歩圏である。

路線バスについても、高円寺周辺路線を多く持つ関東バスや、赤羽駅方面へのバスを運行している国際興業バスが臨時便を出して対応している。なお、阿波踊り期間中は交通規制となる関係で、五日市街道営業所に向かう高43は環七通り経由の迂回運行となり、永福町に向かう高45は運休して新02として新高円寺駅発着になるため注意。

問題点

東京の晩夏の風物詩である祭りではあるが、いくつかの問題点が指摘されている。

  • 高円寺駅周辺は大変混雑するが、JR中央線快速電車は特急(あずさかいじ)・中央特快・青梅特快はおろか、快速すらも臨時停車は行われない(通常、土曜休日の快速は高円寺駅は全列車が終日通過する)。
  • ゴミのポイ捨てなどといったゴミ処理の問題が大きく、地元小学校でも問題点として挙げているほどである[8]
  • 高円寺が毎年8月最終土日、前述の南越谷阿波踊りが毎年8月第4土日開催のため被ってしまう年も多い(近年だけでも2007年2008年2012年2013年2014年が該当している)。更に2013年・2014年と2年連続で、同じく比較的規模の大きい大塚阿波おどりとも重なり、東京近郊の3つの阿波踊りの日程がバッティングする状態になっている。この場合、高円寺以外のそれぞれの開催地の地元連が高円寺に参加することができない。

関連項目

脚注

  1. ^ 高円寺阿波おどり大会概要”. 東京高円寺阿波おどり振興協会. 2015年7月25日閲覧。
  2. ^ 2013年など、年によっては同日にならない場合あり。2013年は高円寺が8月24・25日、浅草サンバは31日の開催であった。
  3. ^ 高円寺阿波おどりの歴史”. 東京高円寺阿波おどり振興協会. 2011年8月28日閲覧。
  4. ^ “熱い舞元気届ける 高円寺阿波おどり”. 読売新聞. (2011年8月28日). http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20110828-OYT8T00087.htm 2011年8月28日閲覧。 
  5. ^ 本場の「みやび連」と姉妹連関係にある志留波阿連などが該当。
  6. ^ 東京葵連(高円寺の協会所属連ではない)などが該当。
  7. ^ 師匠の音つなぐ再結成”. 読売新聞. 2013年8月20日閲覧。
  8. ^ 杉八小学校 高円寺阿波おどりもっと良くなれプロジェクト”. 東京高円寺阿波おどり振興協会. 2012年8月12日閲覧。

外部リンク