マグマ

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ハワイのマグマ

マグマ(magma)とは、大きく分けると地下にある流動性を有する高温のケイ酸塩混合物炭酸塩混合物の2種類があり、岩石成分と、揮発性成分(主に)で構成される[1]岩漿(がんしょう)ともいう[2]英語の magma は、ギリシャ語μάγμαのりの意)からきている。

概要

マグマの生成過程は未だ詳細には明らかでないが、マントル上層部で生成されるといわれている。マグマの流動性は温度や成分、特に主成分の二酸化ケイ素(SiO2)の量で著しく変化する。SiO2量が50%程度のハワイ火山の溶岩はサラサラと流れるが、70%近い昭和新山では溶岩が流出せず、そのままとなって円頂丘を形成した。SiO2量が少ないマグマが固化すると黒い玄武岩になり、多い場合は白っぽい安山岩流紋岩になる。

高熱で液体のマグマは周囲のより比重が小さく、その影響で自然と地殻上部に上がり、マグマだまりといわれる塊になる。そこで冷えて固化すると花崗岩のような深成岩となるが、活動が活発な場合は地表まで上がり、火山海底火山を通じた噴火の一因となる。噴火時のマグマは、火山ガス溶岩軽石火山弾火山灰に姿を変える。また溶岩や噴火直前のマグマが冷えたものが火山岩である。

マグマ溜り

プレートが沈み込む所で岩盤を形成する岩石が高温、高圧で溶けてできる。

主な活動域

脚注

  1. ^ 渡邊嵩大『岩石學序説』(月ヶ丘書房)
  2. ^ 坪井誠太郎『岩石學I』(岩波全書

関連項目