ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー
「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」 | ||||
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サム・クック の シングル | ||||
B面 | 「パーティを開こう」 | |||
リリース | ||||
録音 | 1962年4月26日 | |||
作詞・作曲 | サム・クック | |||
プロデュース | ヒューゴ・ペレッティ、ルイジ・クレアトーレ | |||
サム・クック シングル 年表 | ||||
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「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」(Bring It On Home to Me) は、1962年にR&B歌手のサム・クックが制作、録音した楽曲である。この曲はクックの単なるヒット曲にとどまらず、異なるジャンルの多数のアーティストによってカバーされるポップ・スタンダードとなった。ロックの殿堂のロックン・ロールの歴史500曲(500 Songs that Shaped Rock and Roll)」の1曲にも選出されている[1]。
オリジナル
「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」とその裏面の「パーティを開こう」(Having a Party) は、1962年5月にアメリカ合衆国で発売された。先に「パーティを開こう」がチャートに登場し、1962年の夏に17位を記録した[2]。その後、「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」がチャートに登場し、同じ夏に13位を記録した[2]。なお、ルー・ロウルズが両方の曲のバックボーカルとして参加している。
カバー
「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー(悲しき叫び)」 | ||||
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アニマルズ の シングル | ||||
初出アルバム『アニマル・トラックス』 | ||||
B面 | フォー・ミス・コウカー | |||
リリース | ||||
録音 | 1965年3月 | |||
ジャンル | ロック、ブルース、ポップス、ソウル | |||
時間 | ||||
作詞・作曲 | サム・クック | |||
プロデュース | ミッキー・モスト | |||
アニマルズ シングル 年表 | ||||
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- 1965年にアニマルズがこの曲のカバーをシングルで発表し、全米ポップチャートで32位を記録するヒットとなった[3]。
- 1968年にアメリカのソウル歌手エディ・フロイドがこの曲のカバーをシングルで発表し、全米ポップチャートで17位、R&Bチャートで4位を記録するヒットとなった[4]。
- イギリスの歌手ベン・ミルズのカバーは、2007年のアルバム『Picture of You』に収録されている[5]。
- 原曲でバックボーカルを担当しているルー・ロウルズは、自らのバージョンを録音し、1970年に全米ポップチャートとR&Bチャートにチャートインを果たした(96位と45位)[6]。
- 1993年にニューヨークのハーレムで行われたロックの殿堂のライヴで、スモーキー・ロビンソンとブライアン・アダムスがこの曲をデュエットした。
- アメリカのブルース歌手サニー・テリーとブラウニー・マギーは、1973年のアルバム『Sonny & Brownie』にこの曲を収録している。
- 1976年、カントリー歌手のミッキー・ギリーはこの曲のカバーでカントリーチャートでナンバー1ヒットを記録した[7]。
- アメリカのブルース歌手タブ・ベノワは、2006年のアルバム『Brother To The Blues』にこの曲のカバーを収録している[8]。
- イギリスでは、フェイセズのロッド・スチュワートがこの曲の一部を同じサム・クックの「ユー・センド・ミー」とのメドレーを「君に別離を」との両A面シングルで発売し、全英シングルチャートで7位を記録した[9]。ロッド・スチュワートは、1974年のソロアルバム『スマイラー』に、同じくこの曲と「ユー・センド・ミー」とのメドレーを収録している[10]。
- ウィルソン・ピケットは、1968年のアルバム『I'm in Love』でこの曲をカバーした[11]。
- ポール・マッカートニーは、この曲を2度発表している。最初は1988年のアルバム『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』[12]で、2度目は2006年にジョージ・ベンソンとアル・ジャロウのアルバム『Givin' It Up』で彼らとの競演である[13]。
- ジョン・レノンは、1975年のアルバム『ロックン・ロール』でこの曲をカバーした[14]。
- ヴァン・モリソンは、1974年のライヴアルバム『魂の道のり』にこの曲を収録している[15][16]。
- アメリカのカントリーグループのディクシー・チックスは、ブルーグラス風のデビューアルバム『Thank Heavens for Dale Evans』に、この曲を収録している[17]。
- ボン・ジョヴィは、この曲をスティーヴ・ペリーとライヴで演奏した[18]。
- アメリカのロックバンドのスプーンのボーカルであるブリット・ダニエルは、コンピレーションアルバム『Bridging the Distance』にこの曲のカバーを収録した[19]。
- アレサ・フランクリンは、1969年のアルバム『ソウル69』でこの曲のカバーを収録している[20]。
- マイケル・ボルトンは、1992年のアルバム『タイムレス(ザ・クラシックス)』にこの曲のカバーを収録した[21]。
- イギリスのロックバンドのステイタス・クォーは、1991年のアルバム『Rock 'til You Drop』にこの曲を収録している。
- 柳ジョージ&レイニーウッドが1980年のアルバム『Road Show』にこの曲のカバーを収録している[22]。
- トータス松本が2003年のアルバム『TRAVELLER』にこの曲のカバーを収録している[23]。
- ザ・ゾンビーズは、1965年のアルバム『Begin Here』で「ユーヴ・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」とのメドレー形式でのカヴァーを収録。ザ・ゴールデン・カップスは、このザ・ゾンビーズのヴァージョンを下敷きにしたメドレー・ヴァージョンのカヴァーを1969年のシングル「ルシール」のB面に収録している。
チャート・パフォーマンス
サム・クックのバージョン
年 | チャート | 順位 |
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1962 | ブラック・シングルチャート[2] | #2 |
1962 | ポップ・シングルチャート[2] | #13 |
アニマルズのバージョン
年 | チャート | 順位 |
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1965 | ポップ・シングルチャート[3] | #32 |
1965 | 全英シングルチャート[24] | #7 |
1965 | カナダ | #7 |
1965 | オランダ | #3 |
1965 | スウェーデン | #1 |
エディ・フロイドのバージョン
年 | チャート | 順位 |
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1968 | ブラック・シングルチャート[4] | #4 |
1968 | ポップ・シングルチャート[4] | #17 |
1968 | カナダ | #24 |
ルー・ロウルズのバージョン
年 | チャート | 順位 |
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1970 | ブラック・シングルチャート[6] | #45 |
1970 | ポップ・シングルチャート[6] | #96 |
ミッキー・ギリーのバージョン
チャート(1976年) | 最高位 |
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アメリカ合衆国ビルボード・ホットカントリー・シングルス[25] | 1 |
アメリカ合衆国ビルボード・バブリング・アンダー・ホット100 | 1 |
カナダ RPM カントリー・トラックス | 1 |
脚注
- ^ “500 Songs That Shaped Rock”. 2012年6月8日閲覧。
- ^ a b c d “Sum Cooke - Awards”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ a b “The Animals - Award”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ a b c “Eddie Floyd - Award”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Picture of You - Ben Mills”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ a b c “Lou Rewls - Award”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ Whitburn, Joel (2004). The Billboard Book Of Top 40 Country Hits: 1944-2006, Second edition. Record Research. p. 136
- ^ “Brother To The Blues - Tab Benoit”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Chart Archive - Rod Stewart - Farewell/Bring It On Home To Me/You Send Me”. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Smiler - Rod Stewart”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “I'm in Love - Wilson Picket”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Choba B CCCP - Paul McCartney”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Givin' It Up - Al Jarreau, George Benson”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Rock 'n' Roll - John Lennon”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ AMG: Van Morrison Discography: It's Too Late To Stop Now
- ^ Heylin, Can You Feel the Silence?, p.265
- ^ “Thank Heavens for Dale Evans - Dixie Chicks”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ Steve Perry Rockline Interview; May 19, 1999
- ^ “Bridging the Distance - Various Artists”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Soul '69 - Aretha Franklin”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “Timeless: The Classics - Michael Bolton”. AllMusic. 2012年6月8日閲覧。
- ^ “柳ジョージ&レイニーウッド / ロードショウ”. CDJournal.com. 2012年6月9日閲覧。
- ^ “トータス松本 / トラベラー”. CDJournal.com. 2012年6月9日閲覧。
- ^ “Chart Archive - The Animals - Bring It On Home To Me/You Send Me”. 2012年6月9日閲覧。
- ^ “Mickey Gilley - Award”. AllMusic. 2012年6月9日閲覧。
参考文献
- Heylin, Clinton (2003). Can You Feel the Silence? Van Morrison: A New Biography, Chicago Review Press ISBN
1-55652-542-7