魂の道のり

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魂の道のり
ヴァン・モリソンライブ・アルバム
リリース
録音 1973年夏
カリフォルニア州ロサンゼルス トルバドール[1]
カリフォルニア州サンタモニカ サンタミノカ・シヴィック・オーディトリアム[1]
ロンドン レインボー・シアター英語版[1]
ジャンル ロックブルー・アイド・ソウルブルース
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード
ポリドール・レコード(リイシュー)
プロデュース ヴァン・モリソン、テッド・テンプルマン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 53位(アメリカ[2]
  • ヴァン・モリソン アルバム 年表
    苦闘のハイウェイ
    (1973年)
    魂の道のり
    (1974年)
    ヴィードン・フリース
    (1974年)
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    魂の道のり』(原題:It's Too Late to Stop Now)は、北アイルランド出身のシンガーソングライター、ヴァン・モリソン1973年に録音・1974年に発表した、キャリア初のライブ・アルバム

    背景[編集]

    モリソンは1973年、管楽器やストリングス・セクションも含む大編成のバンド「ザ・カレドニア・ソウル・オーケストラ」を従えてツアーを行った[3]。渡米後に制作されたソロ・アルバムからの10曲と、ゼム時代に発表した「ヒア・カムズ・ザ・ナイト」及び「グローリア」、それにモリソンのアルバムでは初出となるカヴァー6曲が収録されており[4]、モリソンの意向によりオーバー・ダビングは一切行われなかったため、ジョン・プラタニアの演奏にミスがあった「ムーンダンス」は外された[3]

    モリソンはバンドの演奏に満足していたが、自身が疲弊したことから休息に入り、結果的に「ザ・カレドニア・ソウル・オーケストラ」は短期間で解散した[3]

    2008年のリマスターCDには、「ブラウン・アイド・ガール」がボーナス・トラックとして追加された[1]

    反響・評価[編集]

    アメリカのBillboard 200では53位を記録した[2]

    Jason Ankenyはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「ライブ・パフォーマーとしてのヴァン・モリソンは、ひいき目に言っても不安定でムラが多いとはいえ、この2枚組ライブ・アルバム『魂の道のり』では、彼は終始傑出している」と評している[5]。また、ロバート・クリストガウは本作にAを付け「モリソンがブルースやR&Bへ恩義を感じていることを完璧に実証しており、レコードの全編を通じてボビー・ブランドが歌っているように聴こえる」と評している[6]

    イギリスのウェブ雑誌Stylus Magazineのスタッフが2006年に選出した「オールタイム・トップ50ライブ・アルバム」では26位にランク・インした[7]

    収録曲[編集]

    特記なき楽曲はヴァン・モリソン作。

    ディスク1[編集]

    1. エイント・ナッシン・ユー・キャン・ドゥ - "Ain't Nothin' You Can Do" (Deadric Malone, Joseph Scott) – 3:45
    2. ウォーム・ラヴ - "Warm Love" – 3:03
    3. イントゥ・ザ・ミスティック - "Into the Mystic" – 4:33
    4. ジーズ・ドリームス・オブ・ユー - "These Dreams of You" – 3:37
    5. アイ・ビリーヴ・トゥ・マイ・ソウル - "I Believe to My Soul" (Ray Charles) – 4:08
    6. アイヴ・ビーン・ワーキング - "I've Been Working" – 3:55
    7. ヘルプ・ミー - "Help Me" (Sonny Boy Williamson II, Ralph Bass, Willie Dixon) – 3:25
    8. ワイルド・チルドレン - "Wild Children" – 5:04
    9. ドミノ - "Domino" – 4:47
    10. 君を愛したい - "I Just Wanna Make Love To You" (W. Dixon) – 5:17

    ディスク2[編集]

    1. 悲しき叫び - "Bring It On Home to Me" (Sam Cooke) – 4:43
    2. セント・ドミニクの予言 - "Saint Dominic's Preview" – 6:17
    3. テイク・ユア・ハンズ・アウト・オブ・マイ・ポケット - "Take Your Hand Out of My Pocket" (Sonny Boy Williamson II) – 4:04
    4. リッスン・トゥ・ザ・ライオン - "Listen to The Lion" – 8:42
    5. ヒア・カムズ・ザ・ナイト - "Here Comes the Night" (Bert Berns) – 3:13
    6. グローリア - "Gloria" – 4:15
    7. キャラヴァン - "Caravan" – 9:20
    8. サイプレス・アヴェニュー - "Cypress Avenue" – 10:21

    2008年リマスターCDボーナス・トラック[編集]

    1. ブラウン・アイド・ガール - "Brown Eyed Girl" – 3:24

    参加ミュージシャン[編集]

    脚注・出典[編集]

    1. ^ a b c d Van Morrison - It's Too Late to Stop Now (CD, Album) at Discogs - 2008年リマスターCDの情報
    2. ^ a b Van Morrison - Awards”. AllMusic. 2016年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月21日閲覧。
    3. ^ a b c Giles, Jeff. “40 Years Ago: Van Morrison Releases 'It's Too Late to Stop Now'”. Ultimate Classic Rock date=2014-02-01. Diffuser Network. 2016年1月23日閲覧。
    4. ^ 1998年再発CD (POCP-2608/9)ライナーノーツ(大鷹俊一、1998年1月6日)
    5. ^ Ankeny, Jason. “It's Too Late to Stop Now - Van Morrison”. AllMusic. 2016年1月23日閲覧。
    6. ^ Christgau, Robert. “CG: Van Morrison”. 2016年1月23日閲覧。
    7. ^ Stylus Magazine's Top 50 Live Albums of All Time”. Stylus Magazine (2006年10月30日). 2016年1月23日閲覧。