スパイvsスパイ (コンピュータゲーム)

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スパイvsスパイ
ジャンル アクションゲーム
対応機種 Atari 8ビット・コンピュータ
ファミリーコンピュータ[FC]
セガ・マークIII[MKIII]
ゲームボーイカラー[GBC]
PC-8801[PC-88]
X1シリーズ[X1]
開発元 First Star Software(ファーストスターソフトウェア)
発売元 [FC][GBC] コトブキシステム
[MKIII] セガ
[PC-88][X1] ホット・ビィ
人数 1~2人
メディア [FC][MKIII][GBC]ロムカセット
[PC-88][X1]フロッピーディスク
[X1]カセットテープ
発売日 [Atari] 1984年
[FC] 1986年4月26日
[MKIII] 1986年6月
[PC-88][X1] 1986年12月
[GBC] 1999年7月23日
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スパイvsスパイ』(SPY vs SPY、スパイ アンド スパイ)は、ファーストスターソフトウェアが1984年に発売したコンピュータゲームソフトである。

オリジナルはAtari ST版で、Commodore 64Apple IIAmigaなど当時の主要な海外プラットフォームに広く移植された。2人対戦が基本のアクションゲームで、続編もリリースされる人気シリーズとなった。

日本ではファミリーコンピュータセガマークIIIPC-8801X1ゲームボーイカラーに移植されている。

内容

タイトル表記は「スパイVSスパイ」だが、読み方は「スパイ アンド スパイ」である。 アメリカンコミックス「Spy vs. Spy」のゲーム化で、コミックの著者はAntonio Prohias。

白のスパイ「ヘッケル」と黒の「ジャッケル」が、部屋の至る所に隠されたカバンと設計図パスポート、金、の4種類のアイテムを探し出し、空港から飛行機で逃げ出すというゲーム。カバンを除くそれぞれのアイテムは2つ以上は持てないので、カバンを手に入れて他のアイテムを運ばなくてはならない。なお、武器、カバンを含むアイテムとプレーヤーは、マップ上に青く表示される。カバンに4種類のアイテムを入れて、制限時間内に空港のドアを出た方の勝ちとなる。アイテムが揃っていないのに空港のドアを開けると、はじかれて一回気絶する。

以下の罠の要素を使って相手の動きを妨害することができる。設置された罠に引っかかると「気絶」し、ペナルティとして制限時間が30秒マイナスされるほか、一定時間行動不可となる。制限時間が0秒になったらゲームオーバーになるので、気絶した回数が多いと不利になる。

なお、ファミリーコンピュータ版は「ケムコ」から1986年4月に発売された。クレジットは『MAD MAGAZINE'S OFFICAL KEMCO』。1Pのヘッケルはケムコの産業スパイ、2Pのジャッケルはトムコと言うライバル会社の産業スパイと言う設定で、2人が奪い合う設計図はゲーム界の元締めであるジンテンドウの開発した新型ディスクシステムの設計図とされていた[1]。ちなみに現実にも、本作発売年の2月に任天堂からファミリーコンピュータ ディスクシステムが発売された)。ケムコからは1999年ゲームボーイカラー版も発売されている。

セガマークIII版はセガ(後のセガゲームス)から1986年6月に発売され、移植は中裕司が担当した。

PC-8801版およびX1版はホット・ビィから1986年12月に発売された。

罠と回避方法

以下の種類の罠が存在し、それぞれ決められた場所に仕掛けることができる。仕掛けた罠は仕掛けた本人にも効果がある。

ダイナマイト
タンス額縁などに仕掛ける。設置された机などを開けた途端爆発、即死する。赤い防火用具入れにある白バケツを使用し、ダイナマイトを元から消火することで回避できる。
スプリング
タンス、机、額縁などに仕掛ける。設置された机などを開けた途端弾き飛ばされ気絶する。なお、飛んだ先のドアが開いていれば、その隣の部屋まで飛ばされる。その部屋のドアも開いていれば、さらに隣へ飛ばされる。白い工具箱にあるペンチを使用しスプリングをばらして回避できる。
硫酸バケツ
ドアに仕掛ける。ドアを開けた途端硫酸を頭からかぶり、気絶する。コートラックにあるを使い硫酸から体を守ることで回避できる。
時限爆弾
部屋に仕掛ける。部屋に入るとキャラクターの顔が青くなり、2秒後に爆死する。回避するためのアイテムは無く、基本的に仕掛けられている状態での回避は不可能。2秒以内に一旦部屋から出れば消滅する。

罠を回避する白バケツ、ペンチ、傘は、A又はBボタンを押すと消える。また、相手と遭遇して戦闘モードに入っても消える。

戦闘モード

2人のスパイが同じ部屋に入ると戦闘が開始する。基本的に殴り合いだが、途中で武器を手に入れると攻撃力が増す。防御力を高くするアイテムは無い。武器はどちらか一方しか持てず、武器を持っている状態でもう一方の武器を入手すると前に持っていた武器は消える。

武器 威力 射程
なし
こん棒
ナイフ

戦闘モードに限り、ABボタンを同時に押すとジャンプもできる。

続編

  • Spy vs Spy III: AECTIC ANTICS(1987)
    • 南極を舞台にしたシリーズ第3弾。日本製ハードには移植されなかった。
  • Spy vs Spy iPad/iPhone版(2012)、Android版(2014)
    • シリーズ第1作のリメイク版。海外産アプリのため、メニュー画面など全て英語表記となる。グラフィックは現代風に描き直されているが、レトロモードを選べばオリジナル版のグラフィックでも楽しめる。
  1. ^ 宝島社『僕たちの好きなTVゲーム』より