PSYREN -サイレン-

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PSYЯEN -サイレン-
ジャンル サスペンスアクション
少年漫画
漫画
作者 岩代俊明
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表期間 2008年1号 - 2010年52号
巻数 全16巻
話数 全145話
ラジオドラマ:VOMIC
原作 岩代俊明
放送局 テレビ東京
番組 サキよみジャンBANG!
収録時間 3分
話数 全4話
テンプレート - ノート

PSYЯEN -サイレン-』は、岩代俊明による日本漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社2008年1号より連載開始、2010年52号に連載終了。全16巻。

概要[編集]

2008年新年新連載(4作品)の第一弾を飾った作品。岩代にとっては『みえるひと』以来、約1年ぶりの連載である。『週刊少年ジャンプ』誌上での公式なジャンルは「サスペンス」。

荒廃した未来の日本と現代の日本とを行き来する謎のゲーム「PSYЯEN」(サイレン)に巻き込まれた主人公の少年・夜科アゲハが、幼馴染の雨宮桜子や朝河飛龍らと共にゲームを進めながら、ゲームの謎や未来の日本が荒廃した理由を探る姿を描く。

様々な謎が提示されるサスペンス要素のほか、ゲームの妨げとなる謎の生物と超能力を身につけた主人公達が戦うバトル漫画らしいアクション要素が作品の主軸となる。テレホンカード公衆電話などが作中のキーアイテムとなっており、連載話数の単位は「CALL.(コール)○○」と表記される。

あらすじ[編集]

2008年6月某日、主人公の不良高校生の夜科アゲハは、PSYЯEN(サイレン)と書かれた赤いテレホンカードを手に入れる。その後、謎の世界サイレンに行けると言う都市伝説に、幼馴染の雨宮桜子が関わり失踪した事を知る。雨宮を助けるためサイレン世界へ行き、荒野で友人を探しに来た幼馴染の朝河飛龍と再会する。

禁人種(タヴー)とよばれる怪物に襲われるが、元の世界に戻る事ができたアゲハ達は雨宮から、サイレンが『文明が崩壊した未来の地球』である事を知らされる。サイレンに行った事で超能力PSI(サイ)を身に付けたアゲハ達は、未来を変えるために現代と未来で調査を開始する。

世界が滅んだ原因が、謎の隕石ウロボロスと、サイキッカー集団W.I.S.E(ワイズ)である事を突き止めたアゲハ達は、歴史を変えるためにW.I.S.Eに戦いを挑む。

登場人物[編集]

の項はVOMIC版のもの。

主要サイレンドリフト[編集]

夜科 アゲハ(よしな アゲハ)
声 - 櫻井孝宏
本作の主人公。白瀧高校1年C組の男子生徒。
今の人生に焦燥感を持て余し、それを晴らすために報酬1万円で知人の相談に乗り、主に暴力的な手段で解決する日々を送っていたが、サイレンの赤いテレホンカードを手に入れたことと、雨宮が、同じカードを持って失踪したことで、彼女を探すためにテレホンカードを使い、サイレンドリフトになる。
愛知県白滝町在住。身長168cm。髪は短髪で藍色、瞳は鳶色。背が若干小さいことを気にしている。家族は天文学者でNASLの主任を務める父・朱鳥と、OLの姉・フブキ。母親とは小学校の頃に死別している。朱鳥が単身赴任で東京にいるため、フブキと二人暮らしをしている。
性格は短気で直情的かつお調子者。その一方で状況判断力や洞察力・自制心も持ち合わせており、一度決意したことはたとえ殺人であろうとも迷い無く冷静に実行出来る冷徹さも持つ。マツリにはサイレン世界に恐怖を感じていない、やむを得ない状況下とは言え冷静に手を汚すことを躊躇しない、といった点を危ぶまれているが、同時に絶望的な状況に追い込まれる程危機判断力と力を発揮する、と評価されている。またネメシスQの主や遊坂には、天戯弥勒と似ていると発言されている。
服装は7巻までは基本的に制服、以後は天樹の根で貰った黒い服を主に着用している。タグネックレスを好んで身に付けている。
サイレンドリフト仲間からは、その実力と芯の強さから信頼されている。坂口曰く、小動物系の八方美人に弱い。雨宮に好意を持っていて、彼女からも信頼と好意を得ているが、恋愛に関してはやや奥手な様子でまだ打ち明けていない。雨宮がアビスに支配された際にはショックを受けていたようで、彼女から告白されたが遠回しに拒絶した。エルモア・ウッドの子供達と非常に仲が良く、特にマリーには恋愛感情までも持たれている。
宿敵であるW.I.S.Eからは、3回目のゲームの際に星将ドルキを撃破したことから強力な力を持つ反抗勢力として認識されており、「黒いバースト使いの少年」という通り名で呼ばれ、星将グラナからは仲間にしようと画策されている。逆にドルキには自分の立場とプライドをズタズタにされたと恨まれており、彼が後に無謀な行動を起こす原因となった。4回目のゲームではイルミナによって強化されたドルキと交戦。圧倒的実力差に追いつめられるも、エルモア・ウッドの子ども達によって救われた。5回目のゲームでは、シャオとともにジュナスと交戦するも神刃の前に敗北し窮地に陥るが朱鳥、飛龍、タツオによって救われた。戦いの後、さらに強くなるために朱鳥からノヴァを教えてもらい、雨宮とともにアストナル・ナーヴァに向かった。
W.I.S.Eとの最終決戦後、力を使いすぎたせいで半年間眠り続けたが、未来の人々の呼びかけによって目を覚ました。その後に夢喰島に雨宮と共に向かい、07号を救出している。
10年後の未来では、エルモアの依頼を受け、雨宮とともに世界を回り、サイキッカーの子供を保護している。
PSI能力は「暴王の月(メルゼズ・ドア)」。PSIの力に反応し、吸収して膨張する性質を持った黒いバーストの塊を作り上げる。その力と特異性から使用者であるアゲハに強烈な負担を強いるが、一度制御に成功すれば、高い攻撃力と応用性を併せ持つ強力な能力となり、遊坂は弥勒の「生命の樹」と似ていると発言している。
その他、エルモア・ウッドでの修行から「暴王の月」をコントロールするための技術、バーストストリームとプログラムを、影虎との訓練によりセンスで感覚を高めて瞬間的にストレングスを扱う、バランスの良いスピード重視のライズを習得している。また、ストレングス寄りのライズ使用者であればライズなしでも優勢に戦えるほど格闘に長けている。ノヴァ状態では、自分自身が暴王の月と化す。
以下は彼の使う技についての説明。
  • 暴王の流星(メルゼズ・ランス)
槍のようにエネルギーを膨張させて標的を貫く小型の「暴王の月」。追尾性能が瞬間的なものになっている代わりに、スピードが極端に速いという性質を持つ。しかし、囮のPSI波動を用意されると追尾の対象がそちらに向けられてしまうという欠陥があるため、実力者相手には遠距離から以外では用いることが出来ない。
ノヴァ状態では「暴王の流星」を複数個同時に発動させた。
  • 暴王の月・円盤Ver
「暴王の流星」の弱点を補うために、アゲハが新たに編み出した防御型PSIプログラム。円盤状に変形させたボウリング球サイズの「暴王の月」で接近してきた敵及びPSIを切り刻む。ディスク状になるのは、「暴王の月」に自分の周囲の一定範囲内でのみ動くようにプログラムした結果、「暴王の月」が本来持つ「自動的にPSIを捕捉し喰らう」という性質とプログラムが相反するために「暴王の月」に負担がかかるためである。ネオ天草の太河との戦闘で初めて使用した際には、「暴王の月」の持つ「ある程度のPSIを吸収した後、棘状に膨張し周りのPSI全てを無差別に攻撃する」というもう一つの性質を考慮に入れていなかったために暴走を始め、太河を殺しかけたために強制終了させた。以降は、接近戦用として時々使っている。
  • 暴王の渦(メルゼズ・ボルテクス)
研究所潜入作戦の際、遊坂の毒ガス対策に編み出されたPSIプログラム。小型の「暴王の月」を複数個、アゲハを中心にしたドーム状の輪に沿わせて回転させることで、周囲全体からの攻撃から身を守る。扱う「暴王の月」の質量が大きい上に高度なプログラムであるため、PSIの消費が激しく長時間は使用できない。また全方向からの防御に重点を置いているため、威力の高い攻撃には破られる危険性がある。事実、ジュナスには「薄い装甲」呼ばわりされ、神刃に壊された。
  • 攻撃モード "裂弾"(スプラッシュ)
「暴王の渦」を攻撃に転用した技。「暴王の渦」を構成するリングを分解させて飛ばし、周囲全体を無差別に攻撃する。
  • 暴王の月"ノヴァ"
体が徐々に暴王に侵食され、一体となる技。手から複数の流星を呼び出したり、弥勒のセフィラ・ゲートを防御したりなどすることができる。また、弥勒の体を突き破り、生命パワーを吸収して勝利した。07号によって5回目のゲームが終了した後のミスラ戦では真実を知った弥勒と協力(いわゆる呉越同舟)し、ウロボロスと一体となったミスラを食いつくした。
雨宮 桜子(あまみや さくらこ)
声 - 堀江由衣
本作のヒロイン。白瀧高校1年C組の女子生徒。アゲハの同級生で小学校からの幼馴染。
水色の髪を持つ眼鏡っ娘で、体型はスレンダーで小柄。顔立ちは端整だが、他人と馴れ合わず、冷たくアナーキーな物言いをするため、クラスメイトからは「氷の女王」と揶揄され、避けられている。
彼女の人格は本来優しく明るいものだったのだが、両親の離婚、父親との別居などによる家庭問題から次第に心を痛め、家出した際に赤いテレホンカードを拾ってサイレンドリフトとなる。そして禁人種との戦いの連続から、クラスメイトの言う「氷の女王」の人格が出来上がってしまった。アゲハがサイレンドリフトとなり仲間を得てからは次第に落ち着いてきて、時折「氷の女王」的な性格が顔を出す事があるが、基本的には優しく真面目な性格になっている。本音を隠すのが習慣になっているために分かりづらいが、本来は純粋な性格で、こと恋愛に関しては気恥ずかしさから部屋に閉じ篭ってしまう程。
サイレン世界で碓氷から受けたトランス攻撃により進行性の記憶喪失を患ってしまい、それと同時に今まで封じられていた負の人格「アビス」が顔を見せ始め、苦悩する。しかしノヴァ習得の修行中に「心鬼紅骨」の力でアビスと正面から向き合い、共に生きる決意をする。
得意なPSIはライズとトランス。ライズで身体能力を強化した上での武器を使った格闘を得意とする。また、有線トランスや長距離テレパシー、包み込むことで幻覚を見せる神経爆弾(マインド・ボム)と、それを応用した「M・J 凶気の鎌(マインド・ジャック インサニティサイズ)」など、様々な技を扱う。
5回目のゲーム直前にエルモアから異能力者によって造られた妖刀「心鬼紅骨(しんきべにほね)」を授かり、以後得物として用いる。「心鬼紅骨」は所有者の心の内側を映し出す力を持ち、これを用いることでアビスと対話、さらには具現化させることが出来る。ノヴァ状態ではトランスの煙で周囲を包み込むことで相手の心を読み、それに合わせてアビスが動く連携攻撃を行う。
アゲハに好意を抱いているものの未だ気持ちを打ち明けられずにいた。しかしグリゴリ研究所潜入作戦の際「アビス」に身体を乗っ取られ、勝手にアゲハに告白されてしまう。以後気持ちの整理がつかずに悩んでいたが[1]、アゲハと気持ちを確かめ合うことで元の調子を取り戻した。胸が小さいことを少し気にしているらしく、同じコンプレックスを持つ(サイレン世界の)フレデリカがそのことでアゲハにからかわれた時、一緒になって怒っていた。
アゲハ同様「サイレン世界から戻れなくなる」という運命を持ち、シャイナの襲撃によって死に瀕したものの、シャオ・フレデリカの助けで危機を脱出。アゲハ・カブトとともに現代に戻り、アゲハの潜伏生活に付き合うことになる。
W.I.S.Eとの最終決戦後、力を使いすぎたせいで半年間眠り続けたアゲハの傍でずっと看病を続けていた。その後、アゲハとともに夢喰島に向かい、07号を救出している。
10年後の未来では、エルモアの依頼を受け、アゲハとともに世界を回り、サイキッカーの子供を保護している。
田村隆平とのコラボレーションとして、第7巻に雨宮のコスプレをしたヒルダが、『べるぜバブ』の第1巻にヒルダのコスプレをした雨宮が掲載された。
アビス
雨宮の心の奥底に潜む、もう1人の雨宮の姿。
本能と衝動の領域」にいる黒い肌をした雨宮で描写される。性格は俗に言うヤンデレサイコパスを持ち、表の彼女同様アゲハを慕っていて、その他の人間はどうでもいいと思っている。しかし、雨宮は「ただ不器用なだけ」と解釈している。表の彼女が負傷などにより意識が薄らいだ際に主人格に取って代わり(この時身体も一時的に肌が黒くなる)、持ち前の攻撃性で立ち回る。だがアゲハに嫌われたくないという理由で殺人は犯さない。ちなみに表の彼女とは異なり、トランスではなくバーストを得意とし、悪魔の尻尾のような形のバーストを操作し辺り一帯を攻撃する。五回目のゲームで雨宮がノヴァ習得の修行中に心鬼紅骨の能力によって雨宮の前に出現、対話し、最終的に雨宮と和解した。
「another call 2」では、心鬼紅骨なしでも実体化できるようになっており、アゲハと雨宮のプールでのデートに乱入し(その際、雨宮が「恥ずかしくて着られない」と言った、露出度の高い大胆な水着を着用している)、雨宮と恋の鞘当を繰り広げた。 性格も明るくなっており、「本能と衝動の領域」も廃墟からバリアフリー対策がされた住み易い部屋になっている。
朝河 飛龍(あさが ひりゅう)
通称・ヒリュー。地久和高校の1年生の男子生徒。身長187cmと大柄な体格で茶髪。頑強な肉体とパワーを持ち、上級生を倒すなど地元ではドラゴンという通り名で有名。サイレンのテレカを使って消えた後輩・タツオを探すため、自身もサイレンのテレカを使ってサイレンドリフトとなる。
アゲハ・雨宮とは小学校の時、半年間だけだが同級生だった。サイレン世界でアゲハ・雨宮と再会した当初はお互い気付いていなかったが、後にお互いのことを思い出した。当時は身長が低く気弱ないじめられっ子で、牛乳を無理矢理飲まされるなどアゲハからオモチャのように遊ばれていたため、アゲハとは昔のことでいがみ合うこともあるものの、確かな信頼関係が芽生えていった。
サイレン世界の大気に感染してPSIの力に目覚め、現代に帰還した後はアゲハと共に雨宮とマツリからPSIを教えてもらうことになる。初心者ながら持ち前の冷静さで龍をイメージしたバーストを巧みにコントロールし空を飛ぶ、ストレングスに特化したパワー重視のライズを使うなど、PSIの素質は高い。
アゲハ同様「サイレン世界から戻れなくなる」という運命を持ち、実際にはシャイナとの戦闘において地上4000mまで転送され、PSI能力を駆使して辛うじて生き延びるも負傷する。その後、ヒリューの落下を偶然目撃したタツオと再会を果たして救助され、そのまま彼と共に「イルミナの完全な治療法」と「過去のW.I.S.Eの行動記録」を得るためサイレン世界に残留することを選択する。5回目のゲームで窮地に陥っていたアゲハたちを救うためにタツオとクサカベとともに現れ、空を覆っている膜を破壊してジュナスたちを撤退させた。その後アゲハたちと合流した。
10年後の未来では、小学校の教師になっている。
望月 朧(もちづき おぼろ)
21歳のアイドル俳優。落ち着いた大人なイメージで売っているが、実際はやや幼稚で退屈を嫌い、スリルを好む性格である。長髪。
赤いテレホンカードを拾ってサイレンドリフトとなり、それをテレビで公表した際、エルモアと知り合う。後日カブトと同じタイミングでサイレン世界に飛ばされ、アゲハらと親しくなる。
自分が人生を楽しむことを主眼に置いており、そのためには自身が危険な目に遭うことも、他者を利用することも厭わない。危険な予感がしながらも赤いテレホンカードを使ったのもそのためであり、アゲハと仲が良いのも、彼を「自分の人生を彩るピース」だと考えているからである。ただ自分が変人であることは自覚しているようで、表向きは常識人を装い、アゲハ達に積極的に協力しているが、飛龍、カブト、マツリらには彼の本性を見抜かれており、特にマツリには危惧されている。
2回目のゲーム終盤にヴァンに治療された経験からキュアの力に目覚め、脳の過負荷で倒れたアゲハと重傷を負った飛龍を応急処置する。4回目のゲームでシャイナに致命傷を受けた状態でイルミナス・フォージ実験場跡に飛ばされ、その際キュアを応用した新たな力「生命融和」に目覚め、イルミナを取り込むことで命を取り留める。しかしそのために彼の生命波動が強くなり過ぎてしまい、ネメシスQを通じた通信を妨害しアゲハ達と接触出来なくなってしまう。その後偶然スカージのオドと出会い、彼が話せないことを知って彼を殺し、彼になりすますことでW.I.S.E.に潜入した。しかし、ミスラが本性を現した途端。イルミナによって力を奪われてしまう。そして、07号に解放された後に、イルミナが取り外された。
10年後の未来では、俳優を辞め、画家や事業家などさまざまな職業に就き大成功を収めたのち、「飽きた」といってまた別の職に就くということを繰り返している。
PSI能力は生命を創り変えて己の身体に取り込む「生命融和(ハーモニウス)」。禁人種の身体と融合して操作することで圧倒的な力を発揮する。禁人種を創り出す能力を持つカプリコと非常に相性が良く、彼女とジュナスの2人を圧倒するも、グラナには逆に一方的に攻め立てられる。また自分の身体を創り変えることで大量のイルミナを組み込み、力を底上げしている。その他、相手の空気を読んで懐に侵入する、イアン式ライズとよく似たライズの使い方をする。キュアも扱うこともできるが、そのレベルは応急処置程度であり自分を治療することはできない。
霧崎 兜(きりさき かぶと)
軽い性格の青年。赤色のバンダナを好んで身に付けている。典型的なフェミニストで、男性と女性とでは接する態度が異なるため、女絡みになると大概トラブルを起こしたり、猫のような仕草をしたりするなど、ひょうきんな面がある。視力が高く、身軽で逃げ足も速い。ジャーナリストの叔父を持ち、訪問しては金を借りている(ただし借りた金は一度も返していない)。雨宮のことをリトルバニーと呼んでいる。戦いや喧嘩を嫌悪している。
赤いテレホンカードを拾ってサイレンドリフトとなり、朧と同じタイミングで初めてサイレン世界へと飛ばされ、アゲハらと出会う。当初はサイレン世界を現実と認められず、真剣にサイレン世界と向き合うことや、他のサイレンドリフトと真面目に関わることを避けていたが、叔父の死体やカブトに宛てて遺した言葉、アゲハとの共闘を通して心境が変化した。
アゲハ同様「サイレン世界から戻れなくなる」という運命を持ち、ドルキとの再戦の際にアゲハの身代わりとなり重傷を負ったが[2]、ヴァンの助けによって生還。アゲハ・雨宮と共に現代への帰還を果たす。
サイレン世界の大気に感染してPSIの力に目覚め、危険を事前に光として視認する幻視「脅威(メナス)」の力を発現させた。その他のPSIは、練習から逃げていたため使えず、その事を後悔していた。その後、ヨヨとの邂逅、5回目のゲーム前のイアンからのライズの教授を経て、戦闘技術を身に付ける。
10年後の未来では、かっての叔父と同じ戦場カメラマンとなっている。W.I.S.Eとの最終決戦から3年後、紛争国で戦場カメラマンとして働いている時に武智祐介と会い、PSYRENにまつわる全ての事情を話した。「脅威(メナス)」を用いて、どんな危険な戦場からも帰還することから「奇跡の男」と呼ばれている。
イアンから教わった「イアン式ライズ」は、相手と生命波動を合わせることで相手の懐に潜り込む技術である(本来、相手とシンクロすることで治療の精度を上げるためのもの)。ただし性質上身体能力はあまり上昇しないため戦闘向きとは言えず、スピードだけを重点的に鍛えることでそれなりの実戦性を持った。
ヨヨ
カブトの心の中にいる存在。牛のような角の生えた仮面に、虎柄のマントを纏ったような姿をしている。台詞は全てひらがなとカタカナが入れ替わっており、フォントも独特のものが使用されている。
4回目のゲーム序盤にてカブトがドルキの爆撃からアゲハを庇い昏睡状態に陥っている際に、カブトの精神世界内で初めて登場。カブトとヨヨは力を合わせぬと生きていけない弱者であるから、カブトに脅威が迫ったら力を貸すと約束し、カブトを現実世界に送り出した。曰く、カブトの幻視もヨヨが与えたものとのこと。その後5回目のゲーム序盤のスカージ戦で再登場し、カブトと共闘する。
カブトの眼にのみ映る「死の脅威」そのものである光を祓うことで、その脅威をもたらす攻撃を逸らすことが出来る能力「弱者の(チキンソウル)パラダイム」を持つ(例えばカブトが銃で撃たれ、ヨヨがその銃弾の作る光を横に祓うと、銃弾も横に飛ばされる)。さらにその光を集めてカブトが相手に叩き込むことで攻撃を相手自身に返すことも可能。相手が格上だと「集めた光を叩き込む」ことが困難なため攻撃には向いていないが、防御面においては実質無敵と言ってもいい能力である。

サイレンに係わる人物[編集]

八雲 祭(やぐも まつり)
通称・マツリ。元サイレンドリフトの女性。通称「マツリ先生」。世界中を飛び回る有名なピアニスト
クラシック音楽に興味の無いアゲハも聴き入るほどの腕前を持つ。長身かつスタイル抜群の女性で、しばしば吐くまで酒を飲む程の酒好きで、酔ったままバイクを運転したり、コンサート前に酒を飲むこともある。テレカの度数を0にし、サイレンのゲームをクリアしたことがあり、サイレンについて深い知識を持つ。PSIの扱いに長け、雨宮にPSIとサイレン世界で生きるための術を教えた。普段は暗い性格の雨宮も、彼女の前では明るい一面を見せる。ゲームクリア後も未来が崩壊した原因を探っていて、現役サイレンドリフトであるアゲハ達の活動をサポートしている。
具体的なPSI能力は不明だが、グラナによるとオールマイティに突き抜けているタイプとのことで、小説版ではバーストのテレキシネスとストレングス寄りのライズを得意とすると明かされている。W.I.S.E.の中でもずば抜けた力を持つグラナと互角に渡り合う実力を持ち、戦闘センスをグラナに高く評価されている。
既にゲームクリアしているためにアゲハ達を助けてやれないことを歯痒く思っていたが、5回目のゲーム開始に先立ちネメシスQの主にカードの度数を回復され、影虎と共にアストラル・ナーヴァに赴きグラナと対決する。ミスラが本性を現した時に、グラナは勝負を一時中断し、弥勒の所へ行ってしまったが、07号によって解放され、約束の涙が落下した時点でグラナと再び相まみえるが、その際、グラナにミスラに対し違和感があると伝えた。
10年後の未来では、イアンとフブキの結婚を祝って延々と飲み会をしていた。
サイレン世界での設定
4回目のゲームでは、2008年の7月にアゲハらが行方不明になってから、一人でW.I.S.Eについて探っていたが、W.I.S.Eの遊坂に敗北する。同じくW.I.S.Eを探っていた影虎に救助されて一命は取り留めたものの、身体にPSIによるものと思われる痣を刻まれ、転生の日を過ぎてしばらくするまで「根」で眠ったままになっていた。目覚めた後、生存者を助けるためにイアン・影虎・ラン・ハルヒコとで「根」の外に出たが、同じく生存者を探していたグラナとシャイナに遭遇し、影虎と共に交戦する。その後の消息は不明。
5回目のゲームでは、アゲハ達がサイレン世界に向かった後日、影虎と共に行方不明となっている。
天樹院 エルモア(てんじゅいん エルモア)
サイレンの真実に5億円の懸賞金をかけた霊能力者でかつ大富豪。未来予知のPSIを持つ小柄な老婆。
かつて他人の心を読むサイキッカーである夫・古比流(コペル)と共に凄腕の占い師として活躍し、莫大な財産を築いた後に引退した。現在は伊豆の「エルモア・ウッド」に子供達を引き取って育てながら、未来が崩壊する原因を探っている。人形好きで、彼女の部屋は人形に囲まれている。心臓が弱いため、キュアの能力を持つヴァンをいつも連れている。
いつ頃からか荒廃する未来の予知夢を見るようになり、サイレンドリフトとなった古比流からサイレン世界の映像をテレパシーで伝えられた。その際、古比流をネメシスQの制裁によって失った。カードを持つ朧と接触し、その縁でアゲハと知り合い、PSIの制御に苦労していると知ってバースト・ストリームを教授した。未来を変える事を最優先しているものの、夫の死の原因を作ったネメシスQを恨んでいる節がある。
十年後の未来では、いまだ存命している。
PSI能力は幻視「千年万華鏡(せんねんまんげきょう)」。窓に、彼女しか見ることのできない未来の風景を映し出すことができるが、自分の死は予知できず、最近は世界の崩壊が近付いているためか予知が上手くいっていない。また、有線トランスを用いた読心術も心得ている。
サイレン世界での設定
容姿・性格共にほとんど変わっていない。車椅子に乗っている。
4回目のゲームではアゲハ達がサイレン世界に現れることを予知し、子供達を向かわせることでW.I.S.E.に殺されかけたアゲハ、雨宮、カブトを救った。ネメシスQの主と対面したときは複雑な心中を吐露した。
5回目のゲームではジュナスとスカージによる攻撃の最中マリーがヴィーゴに攫われることを予知し、逃がそうとするが失敗。その時に蹴り飛ばされたことから元々悪かった体調が悪化、予知と共に見たW.I.S.E.の背後にいる邪悪な意思の存在を伝え、子供達に礼を言い遺して息を引き取った。
真名 辰央(まな たつお)
通称・タツオ。ヒリューの後輩。生まれつき病弱な体で入退院を繰り返していたが、ヒリューに何度も励まされ、彼にヒーローの像を重ねていた。
カードを使ってサイレンドリフトとなるが、サイレン世界にて禁人種に拉致されて自らも禁人種に改造されてしまい、その影響で核に自我を封じられた。その後、ドルキの命にてサイレン世界で遭遇した人間を抹殺していた。2度目のゲームでアゲハ・ヒリューと交戦し、ヒリューに重傷を負わせてしまう。そして、アゲハの放った「暴王の月」によって核の機能が停止、自我を取り戻す。カードを紛失していたため現代に帰ることができず、カード無しで現代の世界に帰る方法と、禁人種の核無しで生き延びる方法を見つけるためにサイレン世界に残った。
その後クサカベに助けられ、イルミナを取り外す手段を得るため彼と、再会したヒリューと行動を共にする。
禁人種に改造されたことでPSIの力に目覚め、当初はバーストを溜め込み強力な弾丸として撃ち出す銃と、同地区にいる巨大な禁人種・蟲(ワーム)が嫌う音波を発するマスクを装備していた。現在は二丁拳銃やライフルをバーストで作り上げて使っている。また、病弱な肉体を補えるほどにライズの才能も高く、そのタイプはストレングス寄り。
10年後の未来では、社会人として働いている(職業は不明)。

協力者[編集]

イアン
サイキッカーの青年。マツリの知人。
気難しく不愛想な性格だが、マツリが天下一品と語るキュア使いで、現代医学では治せない怪我も治すことが可能である。サイレン世界で負傷したマツリや雨宮を何度も治療し、嫌な顔をしながらもアゲハ達を治療したり、カブトにライズを教えたりなど、アゲハ達をサポートしている。自分の能力を世間に知らせず平穏に暮らそうとしている。マツリに惚れていて、12回プロポーズしているがすべて断られている。しかし、まだ諦めてはいないらしい。雨宮および影虎とは犬猿の仲。
10年後の未来では、フブキとの結婚を控えている。
サイレン世界での設定
4回目のゲームでは、W.I.S.E.の返り討ちに遭い倒れたマツリに付き添い、転生の日を「根」で迎える。マツリ達と共に生存者の救出に向かうが、マツリと影虎の消息が不明となった後は自棄になり、休憩も挟まずに生存者を治療し続け、力尽きて死亡する。
5回目のゲームでは生存し、マツリと影虎が突然行方不明になってしまったために塞ぎ込んでいたが、同じくアゲハと離れ離れになってしまったフブキと親しくなり、彼女との間に息子マルコをもうけている。ジュナスによる攻撃の際大勢の住民と家族と共に囚われの身となる。
雹堂 影虎(ひょうどう かげとら)
マツリの知人。サイキッカーの男性。
全身傷跡だらけで服装は主にスーツとサングラスという、明らかにヤクザな風貌だが、本人は傷痕を隠しているつもりらしい。マツリの依頼で、アゲハ達のライズを習得するための修行に付き合った。その昔ヤクザ間の抗争で致命傷を負ったところ[3]をマツリに救助されて以来、彼女を「姐さん」と呼んで慕っていて、彼女の頼み事は何でも最優先して引き受ける。イアン同様、マツリに22回プロポーズしているらしいが、すべて断られている。猫とモンブランが好きで、子供好きでもあるが、自分の容姿のため怖がられてしまいがち。
関東最強のライズ使いを自称し、裏の世界でサイキッカーが絡んだ事件を中心に解決するトラブルバスターを請け負っている。その実力は異常な程で、ランやハルヒコには化物と何度も形容されている。また常人ならば数十回は死ぬ程の拷問に耐え抜いたり、額をナイフで突かれても刺さらない程頑丈な身体を持つため、「不死身の影虎」と呼ばれている。彼の動きについていける者がいないため一人で仕事を行うことを余儀なくされているが、アゲハには期待していて手伝いを依頼したことがある。
闇金融から金を盗んだ犬居達を追跡していたが罠に嵌り、アゲハとエルモア・ウッドの子供達に救出される。後日、真犯人である天戯弥勒を追うためにランとハルヒコの身柄を引き受け、イアンにランの妹・千架の治療を依頼した。その後マツリにはるかぜ学園の捜査を依頼されジュナスと接触、交戦し、ハルヒコとの連係攻撃で勝利するも、カプリコの生み出した怪物によってジュナスを取り逃がし、3日間単独で追跡をするも祭の指示で追跡を断念した。
5回目のゲーム開始前にマツリから、雨宮が4回目のゲームで入手した碓氷が現代で奪った赤いテレホンカードの内未使用だったものを授かり、サイレンドリフトとなる。マツリと共にアストラル・ナーヴァに赴き、ジュナスと成長したカプリコと対決する。
10年後の未来では、飲み会でイアンと飲み比べをしていた。
サイレン世界での設定
4回目のゲームでは、ラン・ハルヒコと3人で天戯弥勒を追っていたが手掛かりを得られず、マツリが倒れたためにエルモアを頼り、転生の日を「根」で迎える。生存者の救出に向かったところをグラナとシャイナに遭遇し、マツリと共に行方不明になる。
5回目のゲームでは、アゲハ達がサイレン世界に向かった後日、マツリと共に行方不明(実際はサイレン世界に転送された)になっている。
東雲 嵐(しののめ ラン)
サイキッカーの青年。黒髪と白髪が混ざった短髪で、黒縁の眼鏡をかけている。性格は冷静で落ち着きがあり、子供好き。ハルヒコとは高校からの腐れ縁。交通事故で入院した妹の治療費のため、犬居と共に闇金融から金を盗んでいたために影虎に追われていたが、事件が一応の解決を見た後、真犯人である天戯弥勒を追うために彼に身柄を引き受けられる。
空間操作系PSI「トリック・ルーム」を使用する。任意の座標に別次元で繋がった2つのボックス・α(離れた場所のボックス)とβ(手元のボックス)を作り出し、箱の中身を「α⇒β(ダウンロード)」または「β⇒α(アップロード)」の合図で片方からもう片方へ転送する。また盾のようにして防御に使うことも出来る。
10年後の未来では、小児科医となり「天の樹」で働いている。子供達からは絶大な人気を博しており、女児達の間では彼を巡る壮絶な闘いが繰り広げられている。
サイレン世界での設定
髭が伸びて渋くなり、主に白衣を着用している。自身の能力で「根」の内外を行き来する連絡路の役目をしている。10年前はボックスがαとβの二つしか出ていなかったが、ボックスの数を増やし複数箇所に連絡路を設置している。
夢路 晴彦(ゆめじ ハルヒコ)
サイキッカーの青年。金色の長髪で、髪をちょんまげのように結い、ゴーグルを着用している。有り金を全部パチンコに使ってしまうようないい加減で短気な性格。犬居とは以前からの知り合いで、ランに付き合って3人で盗みをしていた。ラン同様、影虎に引き受けられ、彼に協力する。
10年後の未来では、祭主催の飲み会に巻き込まれ、ランに助けを求めた。
電気を発生させ操る「電磁'n(ショッカー)」というPSI能力を持つ。
  • ショットガン・ボルト
電撃を相手に当てる技。殺傷力は低いが電撃を受けた相手のPSIを強制解除させる。
  • ホワイト・ショック
強い電光をさせて相手の目を眩ませる。
サイレン世界での設定
髪がさらに伸びたところ以外は特に変わっていない。上半身裸でいることが多い。性格も相変わらずで、マリーにちょっかいを出してチカに制裁されたりしている。電磁'nに改良を重ねて電気の貯蔵を可能としており、「根」全体に電気を供給している。
日下部 雄介(くさかべ ゆうすけ)
ゴーグルと長いアゴ、大阪弁口調が特徴の大男。通称「クサカベさん」。サイレン世界でのみ登場。
廃棄された神経制御塔で、音楽や映画を楽しみながら生活している。イルミナス・フォージを受けた禁人種だが、運良く精神には影響を受けなかった。サイレン世界で1人彷徨っていたタツオを救い、彼とその後タツオが連れてきたヒリューを匿った。
元々はW.I.S.Eの研究員だったが、昔の自堕落な生活に憧れて脱走。世界を崩壊させたW.I.S.Eに恨みを持っているのと、元の身体に戻るために、ヒリュー、タツオと3人で神経制御塔への潜入を試みる。
PSI能力はプログラムと思念体のように対話することで、ありとあらゆるシステムにハッキング出来る、というもの。この能力を用い神経制御塔のシステムを狂わせ、空中の膜を不安定にしたところを力ずくで穴を開ける、という計画を立案した。この作戦は成功し、首都アストラル・ナーヴァで同じことを行いW.I.S.E.を滅ぼすという提案をした。
タツオと違ってイルミナ手術で肉体変化を起こしたため、クァト ネヴァスにイルミナの力を奪われたことで灰になってしまう。その際、ヒリューに「全てが終わる前に(仲間達を)守れ」という言葉を遺した。
夜科 朱鳥(よしな あすか)
アゲハの父。NASLの主任を勤める天文学者。
容姿は若いが、年齢は2008年時点で47歳。外見、性格共に穏やかだが、血の気の多いアゲハと体当たりで向き合うために通信空手で身体を鍛えており、現在では(少なくともライズ抜きでなら)アゲハを圧倒する程の実力を持つ。
4回目のゲームの際、10日間行方不明になっていたアゲハを説教するためエルモア・ウッドに潜伏することになった息子の元へ赴く。口を割ろうとしない息子に何か深い事情がある事を察し、彼を勘当し自由に行動するよう勧めた。以降彼を「夜科君」と他人行儀に呼んでいるが、特にわだかまり無く接している。
謎の隕石「ウロボロス」に深い関心を持っている。「ウロボロス」の情報を求めていたアゲハと雨宮を研究所に招き解説した。
サイレン世界での設定
5回目のゲームで登場。57歳にも関わらず、相変わらず若々しい外見を保っている。迷彩服を着用。5回目のゲームの未来で500人余りの生存者を救助出来たのは、彼の活躍に依るところが大きい。
現代ではPSIを使えなかったようだが、ここの彼はかなりの実力者であり、第4のPSI「ノヴァ」の習得にも成功している。
能力は周囲の限られた領域を支配下に置く「星空間(せいくうかん)」。領域外からの攻撃を弾き、領域内では相手のPSIを抑える上に動きを鈍くし、自分だけは身軽に動くことが出来るなど、非常に強力な能力である。これとノヴァを組み合わせることでジュナスを短時間ではあったものの何も出来ない程圧倒した。応用技として重力を捩じ曲げることで時空を歪ませ、領域内の時間の進行を遅くする「星空間・重力特異点(せいくうかん・じゅうりょくとくいてん)」がある。雨宮はこの能力の素質が彼を若々しく保っていると推測している。

エルモア・ウッドの子供達[編集]

天樹院 ヴァン(てんじゅいん ヴァン)
無口かつ無表情の少年。食いしん坊で甘いものが好き、また寝ぼすけでいつもゴロゴロしている。特技はフランス語が読める事。キュアの力を持ち、心臓が弱いエルモアに付き従っている。また、PSIの素質を見抜く力を持つ。
サイレン世界での設定
性格が正反対に変わり、お喋りで非常に明るい性格に様変わりしている。ただし精神的にはあまり成長しておらず、寝汚い点も直っていない。また身長もシャオの半分程度。キュアの力をパワーアップさせ自分の周囲にいる複数の人間を同時に治療したり、脳と心臓以外なら消失した体を完璧に再生できる力を付けている。
4回目のゲームでは、強いキュアの力を持つイアンが死亡して絶望に陥っていた生存者達を落ち着かせるために、大声で喋ったことから性格が様変わりした。
5回目のゲームでは、イアンと師弟関係を結んでいる。
天樹院 カイル(てんじゅいん カイル)
褐色の肌に銀髪の活発な性格の少年。自称「エルモア・ウッドの切り込み隊長兼警備隊長」。
子供達の中で一番アゲハと仲が良く、よく鬼ごっこやサッカーをして遊んでいる。砂糖抜きの紅茶など、苦いものが苦手。犬居達との最初の戦いの後、天戯弥勒に敗れた際、左頬に大きな傷を付けられる。
10年後の未来では、マリーがシャオの思いに気付いていることを見抜いており、悩む彼女の背中を押している。
PSI能力は空間に大気を超圧縮変換したPSIブロックを造りだす空間操作系PSI「マテリアル・ハイ」。ブロックは宙に固定されており、立方体や刃状など、様々な形のブロックを作り出すことで足場や防壁・罠などに応用できる。しかし、斬撃系のバーストには斬られてしまうことが多く、相性が悪い。通常は宙に固定されているため分かりにくいが質量も持ち、マテリアル・ハイを「固定解除(フォールダウン)」の合図で落下させることで重量を活かした使い方もできるが、彼は考えることが苦手なため、雑な使い方しかしていない。その他ライズの扱いにも長け、彼曰くライズの方が得意らしい。
サイレン世界での設定
身長が大きく伸び、立派に成長した。性格は今も少年そのものだが、洞察力や冷静さを身につけている。左耳にピアスを付けている。マテリアル・ハイを格段に強化し、ドルキの爆撃をも防ぐ防壁へと進化させ、また罠など頭を使う使い方を編み出している。アゲハ・カブトが絶体絶命の時に助けに入り、ドルキを一瞬で倒した。
5回目のゲームでは「根(ルート)」に侵入してきたスカージのデルボロと交戦した。首都突入の際陽動班としてウラヌスと交戦。勝利する。しかし、カプリコの生み出したギーガーに圧倒されるも、朧によって救われた。
天樹院 フレデリカ(てんじゅいん フレデリカ)
動物の耳が付いたフードをよく被っている少女。愛称は「フー」。神戸育ちのフランス人で、元は貿易商の家で育つお嬢様だったが、生まれた頃からPSIに目覚め、癇癪を起こして自宅を半焼させたことで親に匙を投げられ、エルモアに引き取られた過去を持つ。プライドが高く、最初はアゲハのことを嫌っていた。子供達の中で唯一、9歳であることが分かっている(他の子供達も同じくらいだと考えられる)。
10年後の未来では、マリーのことを思い、シャオに告白させようとした。
発火能力のPSI「パイロクイーン」を持つ。怒ると関西弁になり、PSIを暴走させやすい。「バーストストリーム」考案者の一人。
サイレン世界での設定
小柄でスレンダーな体型へと成長している。マリーをいじめることはなくなったが、怒りの沸点が低くなっている。猫耳のフードにミニスカートのワンピースを着用していて「紅蓮の女王」を自称する。強力なパイロキネシスを巨大な生物のような形にして使う「パイロクイーン・サラマンドラ」を習得している。胸が小さいことを気にしている。内心ではアゲハのことを慕っているが、つい攻撃的な態度を取りがちである。五回目のゲームでの首都突入ではカイルとともに陽動班に入り、ウラヌスと交戦、勝利するも、グラナの攻撃を受け瀕死の重傷を負ってしまった。
天樹院 マリー(てんじゅいん マリー)
控えめで優しい性格のそばかす顔の少女。フレデリカにはよく子分のように扱われているが、お互い大切に思っている。「プログラム」の技術を用いた丁寧にコントロールされたテレキネシスの使い手。プログラムを使い、皿洗いなどの家事も器用にこなしている。それを見込んだアゲハに頼まれ、プログラムの技術を彼に教える。アゲハに対して好意を寄せている。
10年後の未来では、シャオからの好意に気付いていたが、彼を思って知らないふりをしていた。
サイレン世界での設定
雨宮に「あの胸は凶器」[3]と言わしめる程の巨乳を持つ美少女に成長した。そばかすがなくなり、髪を伸ばし、ポニーテールにしている。テレキネシスが強力になっており、巨大な岩を軽々と操る、地形を変貌させるなどの力を見せている。アゲハに対する好意は変わっていないようで、再会した際には涙ながらに喜び、抱きついた。余談だが、彼女の上着は胸が大きくなりすぎたためにその部分を切り取って使っている。
5回目のゲームでは現代でアゲハと雨宮のキス未遂事件を目撃したために雨宮をライバルと認識しており、アゲハに対するアプローチが積極的になっている。根襲撃の際にヴィーゴに連れ去られてしまう。
天樹院 シャオ(てんじゅいん シャオ)
中国風の服を着た少年。物静かな性格で、よく瞑想をしている。PSIによる脳への負荷を抑える。「バーストストリーム」の考案者の一人。マリーに想いを寄せている。トランスに秀でたサイキッカーで、特殊かつ強力な複数のトランス能力を使い、またライズの腕も良い。
10年後の未来では、アゲハの帰還に喜ぶマリーを見てかなり取り乱した様子を見せた。
サイレン世界での設定
背の高い美少年へと成長した。大抵のことでは動じない性格は健在だが、不意にマリーの話を持ち出されて慌てる姿も見せている。マリーへの想いを抱き続けているが、未だに告げられないでいるらしい。
4回目のゲームではシャイナにヒリューと朧を転送されて絶体絶命になった雨宮の前に現れ、シャイナと交戦し、フレデリカと雨宮との連携で追い詰めるも取り逃がした。
5回目のゲームではヴィーゴと交戦し勝利するも、ジュナスに敗北した。彼の能力が自己修復に応用出来ることに思い至らず止めが甘かったためにマリーを攫われてしまい、深く後悔する。首都突入の際は、カブトとともに潜入した。
以下は彼の使う技についての説明。
  • 心羅万招(しんらばんしょう) 
周囲を取り巻くPSIの流れを感じ取る能力。シャオがメインで使用する。遠距離からのバーストによる攻撃を見切り打ち落とすことが出来、またトランス波動として流れ出る相手の思考を読み取ることが出来る。この際相手の潜在意識から相手の「本当の姿」が見えるらしく、他人には理解し得ない風景が見えてしまうため彼はこの能力をあまりよく思っていないが、エルモアは興味を持っている。読心は相手が感情的になればなるほど容易になるようだが、サイレン世界での彼はこの力を鍛え上げ、相手が冷静であっても正確に心を読むことが出来るようになっている。
  • 風導八卦白蛇(ホワイトフーチ)
人の思念を嗅ぎ取ることが出来る白い蛇を作る技。遺留品に残った思念から持ち主の居場所を特定したり、周囲の様子を探るなどの使い道がある。
  • 陰陽心羅(おんみょうしんら)
サイレン世界での彼が使用するアンチ・サイキック能力。相手のPSIによる技を無効化する。発動するには相手の能力を見極める必要があり、また回数制限もある様子。

PSYЯENゲーム主催者[編集]

ネメシスQの主(仮称) / グリゴリ07号
サイレン世界に住むサイキッカーの女性。世界が崩壊した原因を探るため、ネメシスQを作り出してPSYЯENのゲームを行っている。
その素性は政府の研究機関「グリゴリ」の研究対象となっていたサイキッカー・実験体07号で、06号こと天戯弥勒の双子の姉。緋色の髪をした弟とは対照的に、青紫色の髪をしている。「転生の日」以降も夢喰島の「特異能力者の家(ホーム)」に幽閉されていたが、自身の力が限界に来、またネオ天草に追われていたためアゲハたちに救援を求めることになり、その際初めて姿を現す。
極めて強力な力を持つサイキッカーであり、時を遡るPSI「Nemesis(ネメシス)」に加え、人格を持った高度なPSIプログラムを2つ作り上げる、周囲の風景を変える、有線ジャックした相手に強制的にPSIを使わせるなど、その実力は計り知れない。実験体時代の彼女を知る射場は「3人(05号=ジュナス、06号=天戯弥勒、07号)の中で群を抜いていた」と発言している。幽閉生活のためか口頭で会話することが出来なくなっているが、代わりにテレパスで会話する。
彼女の目的は弟がどうやって世界を崩壊させたかを知るだけで、世界を救うことには全く興味がない。しかしアゲハやエルモア・ウッドの意志にはある程度理解を示しており、ネメシスQの制裁プログラムを書き換えエルモア・ウッドに住む未来人にのみサイレンの話ができるようにする。その後ダメQを伴い行方をくらます。
ミスラが倒され世界崩壊が阻止された後は、アゲハ達によって幽閉先の研究機関から救出された。
10年後の未来では、天戯弥勒と再会し、ある約束を交わした。
ネメシスQ
サイレンの使者」と呼ばれる神出鬼没の怪人。その正体は、主の持つ時を遡る力「Nemesis(ネメシス)」に、ある程度の人格や行動原理を組み込んだPSIプログラムで、世界を崩壊させた犯人を突き止めるために造り出された。肉体が時空間移動に耐えられない主の代行者として、選別した過去の人間=サイレンドリフトに未来を教え、協力してもらうという計画の元に行動している。また、未来の情報を迂闊に漏らすと意図せぬ歴史改変が起こり、計画が破綻してしまう可能性があるため、ネメシスQには情報を漏洩したサイレンドリフトを抹殺するようにプログラムされている。
ダメQ
ネメシスQと同じく、主に造られたPSIプログラム。小さなネメシスQのような姿をしている。主の従者的な役割で、夢喰島では主に花と猫の世話をしている。コミカルでドジな動きが目立つため、アゲハに「なんかダメなネメシスQだ」と言われた。

W.I.S.E元老院[編集]

天戯 弥勒(あまぎ みろく) / グリゴリ06号
W.I.S.Eの設立者。緋色の髪と、両腕に刺青を入れた美形の青年。その正体は第二期グリゴリ計画の元実験体、06号。性格は自己中心的で独善的、旧人種=PSIの力を持たない普通の人間を毛嫌いしている。射場によると誕生日は7月とのことだが、これはグリゴリが勝手に決めた可能性がある。
PSI能力は生命を操る力「生命の樹(セフィロト)」。作り出した「種」から光る樹を発芽させ、さらに他者から奪った生命力を使うことで、絶大な威力を発揮する。また化け物と形容される程の力を持ちながら、シャオにPSIを持たない普通の人間と誤認させるなど特殊な力を持つ。
幼少の頃、双子の姉である後のネメシスQの主(07号)と共にグリゴリの管理下に置かれる。当時は所長の実験が終わったら姉と共に家に帰すという言葉と、親からと言われて渡された偽物の手紙を真に受け、悲惨な状況の中でも輝くような笑顔を絶やさなかった。しかし成長と共にその嘘に気付き始め、前のような笑顔は見られなくなり、さらには「宙と話をしている」と言って天井を見詰め続けるなど、奇妙な言動も現れた。そして1年前(作中の2007年7月)の彼の18歳の誕生日、射場の同情を誘って自身のPSIを抑制している「Pacs」のスイッチを切るように唆し、射場以外の職員全員を殺害して逃走した。
犬居に従う愚鈍な弟・犬居三郎(いぬい さぶろう)を演じ、裏で彼を洗脳・操作して活動資金を集めていた。しかし、アゲハ達の活躍で犬居らが捕らわれてしまったため、用済みになった彼を殺害した後、犬居達がアジトにしていた山荘を圧倒的な力で瞬時に破壊して去って行った。
その後ジュナスが影虎と交戦した日、グラナと接触し一騎討ちを挑み、実力を認めさせてW.I.S.E.に加入させた。さらに駆け付けた中継ヘリのカメラを奪い、PSIの力を持ちながらもそれを隠して生きている者に、仲間になるように演説した。そして数日後、それに呼応して彼の元を訪れた03号(後のウラヌス)と鬼瀬(後のヴィーゴ)を仲間に加えた。その後、約束の涙の落下地点でアゲハと対峙。アゲハにより、07号の能力の破片から未来の記憶を受け取ったことで真実を知り、アゲハとの呉越同舟でミスラを倒す。その後、軍の攻撃から逃れて身を隠し、表舞台から消えた。
小説版ではその後アジトの一つでこれからの道を考えた結果、世界を壊すこと無く『異能の力を持つことが異常でない世界』を作ることをW.I.S.Eの新しい方針に掲げ再出立し、10年後にはW.I.S.Eメンバーたちとともに、多くの虐げられ利用されたサイキッカーを救い、その家族や恋人などの関係者たちが住む、異能者とそうでないものが認め合う小さな国をとある島に作っている。
サイレン世界での設定
右目の周りに入れ墨を入れている。実務的な仕事は全てグラナに一任しており、裏で古い命から新しい命へ引き継ぐ計画を進めているが、アゲハに致命傷を負ってしまったものの、計画は成功したかに思えた、しかし、ミスラによって水の泡となってしまい、クァト ネヴァスによる地球の捕食を食い止める為、自らを囮にし、グラナにミスラを倒させ、そして、グラナと共に、クァト ネヴァスを地球から追い出す事に成功し力尽きた。ちなみに、新しい命の破片は、地球に良い影響を与えた。
以下は彼の使う技についての説明。
  • 生命の樹”峻厳”(セフィロト ケブラー)
周りの生命を探知し、串刺しにしながら成長する巨大な樹を作り上げる技。貫いた相手の生命力を奪うことも可能。
  • 生命の樹”王国”(セフィロト マルクト)
あらかじめ「生命の樹」の種を植え付けた相手を操作し、樹を介して生命力を吸収する。
  • 生命の樹”美”(セフィロト ティファレト)
他者から奪った生命力を使い、自身の肉体を回復させる。
  • 生命の門(セフィラ・ゲート)
他者から奪った魂を使って球体状のエネルギー体を作り上げ、相手の攻撃を防御する。グラナの「日輪”天墜”」をも受け止める力がある。
ミスラ
天戯弥勒に助言を与えている謎の女性で、一人称は「ボク」。
その正体はクァト ネヴァスの意思の代弁者でありW.I.S.Eを利用し地球をサイレン世界に変えた真の黒幕。囚われの身であった頃の天戯弥勒の力に目をつけて毎夜夢を見せると共にテレパシーで世界への憎悪を煽り、主であるクァト ネヴァスが地球を喰い尽くすための準備にその力を利用し続けていた。サイレン世界でW.I.S.Eにイルミナの技術を教えたのも彼女である。
元々はサイキッカーであっても身体はただの人間であったが、「約束の涙」を体内に取り込み同化することで人の形をした『器』にクァト ネヴァスを満たした人外の化物と化すと共に、ウロボロスを地球を導く道しるべの役割を持つ。しかし、未来で真相を知り、また力を得たアゲハ達によって天戯弥勒に真相を知らされ、約束の涙と同化直後にW.I.S.Eから危険因子と見なされ異形な姿になるも、アゲハと弥勒によって倒され、最期はアゲハの暴王の月に喰われてしまい消滅した。
小説版ではミスラの器にされた少女に想いを寄せていた少年の日記という形式で、小柄で吹奏楽部に所属していたごく普通の女子高生だった彼女が、ある夜流れ星をその身に受けてから徐々に心を喰われミスラへと変えられていったことが書き記されている。
「かがり火」という予知能力を扱う他、物質をブロック状に切断する能力を持っている。これらの能力は、クァト ネヴァスを取り込む前の能力であり、取り込んだ後は、あらゆる物を破壊する光線を放つ能力を得る。
サイレン世界での設定
器にしていた身体にガタがきたためマリーを新たな器にしようとしたが、ヴィーゴがそれを阻止しようとしたため彼の身体に埋め込まれたイルミナを抜き取り殺害するものの、さらにシャオとカブトが現れたためマリーを器にすることは失敗した。しかしその後、アゲハたちと弥勒たちとの戦いで、ウロボロスの地球捕食の準備が整い、かねてからの計画通り本性を現し地球を捕食しようとしたが、弥勒を囮にしたグラナの奇襲によって倒された。

星将[編集]

グラナ / グリゴリ01号
ボサボサの髪と逞しい外見の大男。その正体は第一期グリゴリ計画の元実験体、01号。16年前に研究所を脱走し、それまでの人生と人の心を取り戻すために、また異能力を持つ自分を理解してくれる人を探して、政府の追っ手から逃げつつ、一人旅を続けていた。海外に渡ろうと考えてヒッチハイクをしていた時に天戯弥勒に出会い、最初は自分を乗せてくれた運転手を殺されたために激怒するが、彼の実力と「アンタを理解できるのはオレしかいない」「オレが世界を変えてやる」という言葉に心を動かされ、彼の下に下った。またこの際弥勒に右目を貫かれ、隻眼になる。約束の涙が落下した場所で祭と対話し、祭に真実が伝えられた。前述の通りグリゴリの元実験体ではあるが、脱走してからの期間が長いためか性格は比較的まとも。
胎児期からサイキッカーとなるための手術と訓練を受け続けたためにその力は強大で、特にテレキシネスに優れる。太陽光線をねじ曲げ、一点に集中させて攻撃する技「日輪”天墜”(にちりん てんつい)」を使う。未来では照射数を増やすことができるようになっている。
「another call2」では、古い風習に詳しいことが明らかになった。また、彼やウラヌスのようなグリゴリ計画の初期ナンバーは、老化が通常の人間と異なると語られた。
サイレン世界での設定
W.I.S.E第一星将の立場を与えられ、「天修羅のグラナ」と名乗っている。ミスラの罠だと察知した為、イルミナス・フォージを受けなかった。右目に眼帯をしていて、その場の勢いで星将会議を開くなど豪快な行動を取ったかと思えば、些細なことで自信を無くしシャイナに第一星将を代わりにやらせようとするなど、豪快なのか繊細なのか分かりにくい性格をしている。ドルキを倒した黒いバースト使いの少年(=アゲハ)に興味を持ち、彼を無理にでも仲間にしようとしている。首都決戦では、フレデリカを撃破した後、飛龍達に開けられた穴を修復し、朧を圧倒して駆けつけてきたアゲハとの対決を果たそうとするが、祭に阻止され、そのまま彼女と対決する事となる。ミスラが本性を現した後、真っ先に弥勒の所へ行き、ミスラを倒し、弥勒と共にクァト ネヴァスを地球から追い出し力尽きた。
ジュナス / グリゴリ05号
目付きの悪い、黒髪の男。左目の上に傷を持つ。性格はかなり冷たく残虐、人を殺すことに何の躊躇も無い。天戯弥勒と同じくグリゴリの元実験体、05号であり、弥勒の脱走に乗じて彼に就き従う。
攻撃的なバーストを得意とし、ナイフを武器として使っている。またライズにも秀で、少なくともスピードは影虎と比べても何ら遜色ない。
能力は刀状のバーストを操る「神刃(カミキリ)」。
はるかぜ学園にて理子と接触、仲間に加え、その後影虎と戦闘になるがハルヒコの援護もあって敗北する。理子に助けられ逃走に成功するも、その後3日に渡って追跡されることになる。これは彼のプライドに障った様子で、「いずれ貴様とは決着を着ける」と誓っている。その後、約束の涙の落下地点でアゲハを襲おうとしたが、カプリコが泣くという理由で影虎に阻止された。アゲハが見せた未来が信用できなかったが、弥勒の経験により、真実であることを察知した。
アゲハ達が3度目のゲームにて未来で手に入れたDVDが現代の行動で改変された後の、「宣戦の儀」には天戯弥勒とドルキと共に彼も映っており、エルモアウッドの子供達を殺害した。ちなみにこの際は刀を武器にしていた。
10年後の未来ではカプリコから告白され、返答は保留しているものの、いずれ彼女の思いに答えることが示唆されている。
サイレン世界での設定
W.I.S.E第二星将の立場を与えられている。直属の戦闘部隊「スカージ」を指揮している。ドルキ亡き後、彼を殺害したエルモア・ウッドの足取りを追っており、ネオ天草に単独で侵入し、兵を全滅させ碓氷にエルモア・ウッドの場所を吐かせて殺害した。その後スカージを率いて「根(ルート)」に攻撃を加えスカージを侵入させたが、加勢してきた飛龍達の襲撃に遭い、生き残ったデルボロと共に撤退を余儀なくされる。その後、カプリコと共に出陣するが朧に圧倒され、グラナに援護してもらい、さらに、サイレンドリフトとなった影虎と2回目の対決をする。しかし、ミスラが本性を現した途端、事態は一変。ミスラに力を奪われてしまう。
以下は彼の使う技についての説明。
  • 毘沙門・叢(びしゃもん むら)
周りのバースト波動に反応し炸裂する、非常に繊細で鋭敏な刀を空中に配置するトラップ的な技。
  • 毘沙門・礫(びしゃもん つぶて)
武器からバーストの刃を放つ遠距離攻撃技。
  • 阿修羅・解(あしゅら かい)
高速で振動するバースト粒子を集合させたオーラを剣のような形にまとめ、振り回して攻撃する技。木すらも蒸発させる程の熱をもつ。
ウラヌス / グリゴリ03号
第一期グリゴリ計画の元実験体、03号。マフラーとツンツンとした髪型が特徴。年齢はグラナと近い筈だが、顔立ちは幼い。脱走した01号=グラナを始末するため、政府に解放されたが返り討ちに遭い、以来グラナを倒す力を得るべく、政府からも離れていた。テレビ中継された弥勒とグラナの戦いをきっかけに、弥勒の強さに近づくべくW.I.S.E.に加わる。
「another call2」では、外見年齢と実年齢が異なることが明らかになった。
能力は冷気を操るPSI「氷碧眼(ディープ・フリーズ)」。足をスケート靴のように変化させ移動したり、氷の槍や撃った相手を凍らせる銃などを作り上げる。さらに「グラシアル・ウォール」は敵を完全に凍らせる事が出来る。
サイレン世界での設定
W.I.S.E第三星将の立場を与えられている。ジュナスに対抗意識を持っている様子で、エルモア・ウッドとの戦いでボロボロになって帰還したジュナスを揶揄した。「根(ルート)」によるマリー奪還では、カイルとフレデリカと対決。最初は圧倒していたが、飛龍達の策略にはまり、埋め込まれたイルミナが汚染されてしまう。体を休めるよう薦めるグラナの忠告を無視し挑むが、最後はフレデリカの炎に焼かれた。
シャイナ
W.I.S.E第四星将(ウラヌス・ヴィーゴ加入前は第三星将)でPSI研究を担当している。飄々とした性格で、慇懃無礼なところがある。
瞬間移動(テレポーテーション)」の能力を持ち、どこにでも瞬時に移動したり付近の人、物を遠くに転送したり出来る。技として、狙い定めた六角柱状の空間を丸ごと移動させる「六方転晶系(ヘキサゴナル・トランスファー・システム)」がある。また奥の手として自分の近くの空間を破壊することもできる。
暇潰しにアゲハとドルキの戦いを観戦し、命を落としかけたドルキを救う。4度目のゲームでドルキと共にアゲハ達の前に再び現れ、ヒリューを地上4000m、朧に致命傷を負わせた上でイルミナスフォージ実験生命体廃棄層に転送し、サイレンドリフト一行を全滅の危機に追い詰めるが、介入してきたシャオ・フレデリカの猛攻と雨宮の反撃を受け、戦闘から離脱した。「根(ルート)」によるマリー奪還では侵入者の排除を任され、ランとヴァンを見つけ奇襲を仕掛けるが、駆けつけてきた雨宮のノヴァに終始圧倒され、空間ごと雨宮を消そうと企むもノヴァによって心を読まれアビスと雨宮の攻撃でイルミナを破壊され消滅した。
現代では、彼らしき人物が天戯弥勒のテレビでの演説に興味を示しているシーンがある。
ヴィーゴ / 鬼瀬 鋭二(きせ えいじ)
「芸術」と称して人を殺めるサイコキラー。唇にピアスを着けている。どもりながら話す癖がある。テレビ中継された弥勒の戦いと演説に呼応し、究極の破壊と創造見たさにW.I.S.E.に加わる。ナルシストだが弥勒に心酔している様子。
能力は「潜航師(ゾーン・ダイバー)」。あらゆるものと自身の肉体とを同化させ、その内側に潜り込む。この能力は物理攻撃にも作用するため、飛び道具や直接攻撃を瞬間的に自身と同化し、無効化させることも可能。また応用として手足のリーチを伸ばしたり、離れた場所に手足を作ることが出来る。
サイレン世界での設定
W.I.S.E第五星将の立場を与えられている。ジュナスの根襲撃の際、斥候として参戦。応戦してきたマリーに一目惚れし、助太刀に入ったシャオと交戦。一度は追い詰めるも、能力の本質を見抜かれたために「陰陽心羅」で無効化され、敗北。その後、意識を取り戻し自らのPSYでマリーを誘拐した。マリーを新たな器にしようとするミスラに反発し対峙する事となるが、彼女の圧倒的な力を前に為す術が無くイルミナを抜き取られ敗北。マリーに看取られ死亡した。サイレン世界で初登場した際はイルミナが埋め込まれていなかったが、「根(ルート)」侵攻の後にイルミナス・フォージを受けた。
「潜航師」を強化し、同化した壁から無数の手足を出現させて操る「潜航師・傀儡(ゾーン・ダイバー・フリークドール)」を使う。
カプリコ / 八星 理子(はちぼし りこ)
はるかぜ学園に預けられている少女。年齢は4歳ぐらい。昔崖から落ちた時に眉間に×印の傷を負い、その衝撃でPSIに目覚めてしまったために周りから恐れられていた。
能力は書いた絵を具現化できる「創造者(クリエーター)」。幼いために持続時間は短いが、その威力は高く影虎にも一泡吹かせる程。ちなみに彼女の主な作品は「火に強い黒い薔薇」と「巨大な目玉の魔人」。
その能力をW.I.S.Eに目をつけられ、彼女を捜していたジュナスに一緒に来ないかと誘われる。彼女自身もその力のために、好きな絵も描かせてもらえない現状を不満に思っていたため、彼と友達になり共に行動することを選ぶ。
10年後の未来では、ジュナスに告白している。
サイレン世界での設定
カプリコ」と名乗り、第六星将(ウラヌス・ヴィーゴ加入前は第四星将)として禁人種の研究および開発を行っている。幼かった為か、イルミナス・フォージを受けていない。星将会議の最中にも関わらず新型禁人種のデザインを描き、話の腰を折ってデザインに関する意見を求めるなど、子供っぽさが目立つ。
ドルキ
長い銀色の髪と蛇のような眼を持つW.I.S.Eの第七星将(ウラヌス、ヴィーゴ加入前は第五星将)。紫色のバイザーを装着し、左胸に核を持つ。特別警備小隊を率いて、敵対者や不審者の捕獲・監視・殲滅を仕事とする。傲慢で短気な性格で、自分の意向にそぐわない行動を取ったものは部下であろうと容赦なく殺害する。そのためか、部下や他の星将からも好かれてはいないようである。高い洞察力を持つが、熱くなると周囲が見えなくなってしまう。
戦闘ではライズを嫌ってバーストによる力押しを好み、任意の場所に爆発を起こす「爆塵者(イクスプロジア)」を使用する。全力を出すと、ドルキを丸ごと包む巨大なバーストの塊として全方位を捕捉・爆撃する「星船形態」となる。
かつてサイレン塔に侵入したマツリと遭遇しており、他の2人と共にマツリを圧倒した。また、禁人種に改造されて自我を失ったタツオとも面会しており、担当する地域に存在する人間の抹殺を命令している。
3度目のゲームにおいて、塔二のシェルターにいたアゲハ達の元に、雨宮のテレパスを捉えた禁人種の報告を受けて現れる。彼らがただの生き残りでないことに気付き、捕らえようとしてアゲハ達と交戦するが、暴王の流星で右腕切断の重傷を負い、陰で見物していたシャイナに救助される。治療後、アゲハとの再戦を望み、彼を正面から力で打ち破るために、命の危険を顧みず右腕の義手に核を埋め込み、2度目のイルミナス・フォージを行った。その結果、核の拒絶反応により、シャイナ曰く1年以内の生存確率が1%未満の余命幾ばくもない身体となった。4度目のゲームでシャイナと共にアゲハ達の前に再び現れ交戦し、アゲハを圧倒して右足を吹き飛ばし、彼を庇ったカブトにも致命傷を負わせるが、助太刀に入ったカイルに核2つを破壊されて消滅した。
現代では、彼らしき人物が天戯弥勒のテレビでの演説に興味を示しているシーンがある。

スカージ[編集]

デルボロ
サイレン世界でのみ登場。ジュナス直属の戦闘部隊「スカージ」のリーダー。五回目のゲーム時、部下を引き連れ根を襲撃する。カイルに一歩も譲らない実力を持つ。オドが朧に入れ替わっているのを知らなかった為、「根」によるマリー奪還の最中に朧に殺された。
オド
サイレン世界でのみ登場。ジュナス直属の戦闘部隊「スカージ」のメンバーである覆面の男。五回目のゲーム時、根を襲撃するが、敵にも関わらずアゲハを治療するなど不可解な行動を取る。実は本物のオドは「根」を襲撃する前に朧に殺され、彼と入れ替わっていた。
アッシュ
サイレン世界でのみ登場。ジュナス直属の戦闘部隊「スカージ」のメンバーの一人。外見は普通の人間だが、鋭く並んだ牙が生えている。トランプやコインを武器にしている。五回目のゲーム時、根を襲撃し、生存者を攻撃した。その途中カブトと交戦。カブトの「弱者のパラダイム」に翻弄され、怒りの連続攻撃を仕掛けるも、カブトによって集められた死の脅威を押し付けられ死亡した。
ネッカ
サイレン世界でのみ登場。ジュナス直属の戦闘部隊「スカージ」のメンバーの一人。女性。鎖を武器に扱い、バーストを体に纏って自身を強化する強化戦闘タイプ。五回目のゲーム時、根を襲撃し、フレデリカと交戦。チェーンでフレデリカのサラマンドラを捕えるも、サラマンドラの最大火力の攻撃を受け、灰になった。
バーリィ
サイレン世界でのみ登場。ジュナス直属の戦闘部隊「スカージ」のメンバーの一人。五回目のゲーム時、根を襲撃し、生存者と遭遇するも、ハルヒコの「電磁’s」の攻撃を連続で受け敗北した。

その他主要構成員[編集]

遊坂 葵(ゆさか あおい)
陸上自衛隊研究所特殊化学武器研究科に所属する色黒の青年。射場の友人を装っていたが、実はW.I.S.Eの一員。グリゴリの職員であった射場を監視していただけだった。実際の性格は傲慢で、人の命を何とも思わない殺人狂。
アゲハと祭が天戯弥勒達を止めるために自衛隊の研究所に潜入した際、その本性を現し射場を自作の新型毒性ウイルス「ゴルゴン」で殺害。祭にも感染させ、アゲハ・桜子を苦戦させるが、アゲハの新技「暴王の渦」とその派生技「裂弾」で致命傷を負う。その後、ニトログリセリンに己の能力を使用し研究所を爆破、アゲハらの目論みを砕くと同時に自分も爆死した。
能力は毒を扱い、操るPSI「甘き毒薬(キャンディ・マン)」。自身に毒を投与し2秒以上相手に触れることで毒に感染させる、毒を虫に変化させ、操作して毒ガスをまき散らすといった主な使い道のほか、その毒ガスを使って自身の分身を作り上げる事もできる。使用するにはまず毒物を取り込まなくてはならないため、彼自身も毒によるダメージを免れないという弱点があり、長時間の戦闘には不向き。ちなみに具現化させた毒の形は毒の種類によってそれぞれ異なっており、サルファ・マスタードは無数の毒蛾、ホスゲンは巨大な蝿、ニトログリセリンはトンボの姿を取る。ライズにも優れ、バールを振り回してアゲハ達に襲いかかった。ちなみに4回目のサイレン世界でランが語った回想の中で、「宣戦の儀」前日にW.I.S.Eに単身戦いを挑んだマツリを撃退し昏睡状態に陥らせたのは彼である。
前述の通り彼はこの一件で死亡しているためにサイレン世界には登場しない。またミスラには、いずれ弥勒を裏切り、彼に殺されていたと発言されており、4回目以前のゲームで彼が登場しなかったのはそのためである。

W.I.S.Eに関わる人物[編集]

犬居 清忠(いぬい きよただ)
複数の闇金融から金を盗んでいた犯人グループの中心人物。頭や腕に包帯を巻き、顔には縫い目、右腕には「病苦」と刺青が彫ってある怪しげな風貌の男。マゾヒストで「痛みは教訓だ」という信念を持ち、他人にそれを強制しようとする。ハルヒコ曰く、昔はそこまで異様ではなかったらしい。
影を操り武器のように使うPSIの使い手。また、この影に戦った相手の動きや与えられた衝撃、そして犬居の怒りと憎しみをプログラムすることで、相手を上回る格闘能力を持ち、自動的に戦う影の人形「アングリー・ゴーリー」を作り出すことができる。このアングリー・ゴーリーが受けた痛覚・触覚といった感覚は犬居に伝わるようになっている。アゲハと優勢に戦えるほどライズの使い方にも長けている。
自分達を捕まえに来た影虎を罠に嵌め逆に捕まえるが、救出に来たアゲハ・カイルと交戦。優勢に戦っていたが、「暴王の流星」で「アングリー・ゴーリー」を八つ裂きにされ、苦痛に悶絶しているところを殴打され、敗れる。実際には彼は弟・三郎に扮した天戯弥勒の操り人形に過ぎず、アゲハ達に尋問されている最中に天戯弥勒により「生命の樹」を口から生やされて殺害された。また本物の犬居三郎は20年前に事故死している。
東雲 嵐、夢路 晴彦
ランとハルヒコについては#協力者の項を参照。
犬居 三郎(いぬい さぶろう)
#W.I.S.Eの天戯弥勒の項参照。
射場 公一(いば こういち)
NASLの職員。長髪と髭と、怪しげな雰囲気が特徴の男。1年前自衛隊の研究所から突然転勤してきた。NASLに勤めながら宇宙について詳しい知識を持たず、展示室でただブラブラと暇を潰している。
その正体はグリゴリの元職員で、唯一の生存者。テレビ中継された天戯弥勒の演説を見て思わず「01号、06号」と呟いたのを、丁度その日、朱鳥からウロボロスの話を聞くためNASLに訪れていたアゲハと雨宮が耳にしたことから、グリゴリ関連の情報を引き出されることになる。サイキッカーではないが、トランス能力に対抗するための手術と訓練を受けているため彼に読心は効かない。
グリゴリ職員時代の彼の役割は実験体達のカウンセリングで、グリゴリの非情なやり方に疑問を感じていたが下っ端という立場上何も出来ずにいた。天戯弥勒こと06号とも親交があり、彼の18歳の誕生日の日、彼に唆されてPSIを抑制する装置Pacsのスイッチを切り、天戯弥勒が脱走する直接的な原因を作った。そして「最高の誕生日プレゼント」をくれたことへの恩か、グリゴリが自身への対抗手段を持っていた場合の保険のためか、命を助けられ、そして政府には内部事情を漏らさぬようにNASLに異動させられた。この事に関して弥勒は小説「another call 1」で、「自分(射場)がどれだけ同族に対して大きな裏切りをしたのか、思い知ってから死ぬのも一興だと思わないか?」と語っている。
Pacsの脳内のチップを融解させれば天戯弥勒を止められるのではないか、ということに早くから気付いていたが、政府に揉み消される可能性や、そのためにはグリゴリの旧施設に侵入する必要がある、そして最悪の場合天戯弥勒は廃人になってしまうといった理由から、決行出来ずにいた。しかしテレビ放映された天戯弥勒の演説から彼が何か危険なことをしようとしていることを知り、またアゲハ達の言葉からこの手段を彼らに教え、協力することを決意。しかしその途中、友人と思っていた遊坂に、あらかじめ感染させられていた毒を発症させられてしまう。そしてグリゴリの弥勒への仕打ちに対する詫びと、助けられたことへの礼を言い残し、息を引き取った。

ネオ天草[編集]

碓氷(うすい)
声 - 園部啓一
ネオ天草を統治する白髪長髪の老人。右目に眼帯をしている。
かつて政府の裏の仕事に携わっていた際にサイレンドリフトとなり、未来のことを知る。しかし、アゲハ達のように未来を変えようとは考えず、崩壊後の世界で楽に生きるためにサイレン世界で安全な場所を探しそれが終わると自身のPSIで三宅と共にゲームから離脱し、邪魔者になり得る赤いテレホンカードの所有者からカードを奪っていた。アゲハもその標的として追われたが、偶然その際ネメシスQの召集を受けたために逃れている。転生の日の後、天草四郎時貞の生まれ変わりで予知能力者と名乗り、ネオ天草を造り上げて独裁政治を敷いていた。用済みになったネメシスQとその主の抹殺を画策し、それを阻止せんとするアゲハ達と交戦する。
トランスに特化したサイキッカーで、能力は「時読の右手(サイコメトリー・ライト)」と「狂流の左手(イレギュラー・レフト)」(「時読」は「過去視」とも書く)。「時読の右手」は右手に触れた物の過去を調べる能力で、「狂流の左手」は左手に触れた他者のPSIに作用し、正常な動きをとれなくするアンチ・サイキックで、PSYЯENのゲームから離脱したのはこの能力によるもの。またこの能力を同時に発動することで、相手の記憶を消す「消去(デリート)」、有線トランスを蜘蛛の巣状に広げそれに触れたPSIに力を流し込み相手を束縛し記憶を破壊する「デリート・スパイダー」などの派生技を使う。
夢喰島でネメシスQの主と対峙し殺そうとするも、邪魔に入った雨宮とマリーに阻止され交戦。「デリート・スパイダー」で雨宮を捕らえ「消去」を使うが、それに激怒したマリーの本気のテレキネシスに敗れ、降伏する。しかし彼の放った攻撃は雨宮の精神に大きな影響を与え、アビスが表面に出るきっかけとなった。
その後、ジュナスによるネオ天草侵攻の際、エルモア・ウッドの居場所を白状させられた挙句首を刎ねられて死亡した。
「another call2」では、エルモア邸の警備をしていた武智の前に現れ、会話をしている。
三宅(みやけ)
碓氷の側近の小太りの男。サングラスを着用している。碓氷と同じく元サイレンドリフトで、ネオ天草で唯一彼の正体を知る人物。
バースト系のサイキッカーで、テレキネシスの他タコの足状のバーストで攻撃する「黒骨(オクトパス)」を使う。
碓氷に同行し、ネメシスQの主と対峙し殺そうとするも、邪魔に入った雨宮とマリーに阻止され交戦。しかし最初の邪魔の際雨宮に有線トランスを接続されていたため、手も足も出ず敗北。
後日、星将ジュナスによりネオ天草のアジトが壊滅させられた際、碓氷と共にジュナスに殺された。
億号(おくごう)
ネオ天草に所属する腕利きのサイキッカー。バンダナとマント、濃い髭面が特徴の中年男。リーダーである天草(碓氷)が予知能力者ではないことに気付いていたが、リーダーである彼抜きではネオ天草が成り立たない事を理解しているため、横柄な態度を取りながらも従っていた。マリーのような女性がタイプらしく、初対面でいきなりプロポーズした。
ライオンのような大きな獣型のバースト「オルガゥス」を造り出す能力を持つ。口からドルキの爆撃にも匹敵する砲撃、「鬼哭砲(きこくほう)」を放ったり、大声で吼えることで相手を怯ませるなどの力のほか、機動力とパワーにも優れる。
碓氷に同行し、ネメシスQの主の殺害を食い止めようとするアゲハ達と対峙。カイルとフレデリカの2人と対決し、「マテリアル・ハイ」で造った巨大な檻に閉じ込められ、降参した。
戦いの後、曲がりなりにも人々の心を掴んだ碓氷にネオ天草の自治を要請し、自らも統治に尽力する。しかし後日、ネオ天草に乗り込んできたジュナスに大河諸共殺された。
太河(たいが)
ネオ天草に所属する腕利きのサイキッカー。黒帽子と無表情な顔が特徴の男。天草(碓氷)に忠実だが、彼のやり方に疑問を感じている。
能力はバースト系PSI「光輪(チャクラム)」閃光を放ちながら飛ぶ刃物系の攻撃で、カイルの「マテリアル・ハイ」すらも斬る程の威力。また目暗ましも兼ねているため回避は困難。
碓氷に同行し、ネメシスQの主の殺害を食い止めようとするアゲハ達と対峙。アゲハと対決し、能力の相性が悪かったために圧倒され、暴走し始めた円盤型「暴王の月」に殺されかけるが、寸前でアゲハが強制終了したために一命を取り留める。そして戦意を無くし降参した。その後碓氷に未来予知の能力が無いことを知らされ、逆上し彼を殺そうとするが、億号に説得され断念した。
戦いの後、億号と共にネオ天草の統治に力を注ぐが、ジュナスに殺された。
脳獣(ブレインビースト)
ネオ天草に所属するサイキッカーの3人組。碓氷の命令でネメシスQの主の居場所を探っている途中、アゲハ達と出くわし交戦するが、全く歯が立たずに敗北。しかしその1人が逃げる間際手に入れた雨宮の髪の毛から碓氷が「過去視」で情報を読み取ったことで、ネメシスQの主の情報が漏れた。

その他の人物[編集]

夜科 フブキ(よしな フブキ)
声 - 関山美沙紀
アゲハの姉。24歳。アゲハ同様に粗暴な性格で、「ブッ殺す」が口癖。綺麗好きのOLでもある。両親が不在の夜科家でアゲハの保護者代わりをしているが、アゲハからは煙たがられている。彼氏に振られてからは朧のファンになり、アゲハが彼を家に連れてきた際、始終夢見心地だった。
4回目のゲームでアゲハ達が行方不明になってしまってからはマスコミにまとわりつかれていて、エルモア・ウッドに住みながら子供達の面倒を見ている。
10年後の未来では、イアンとの結婚を控えており、彼の子供を妊娠している。
サイレン世界での設定
5回目のゲームで登場。イアンとの間にマルコを産む。
霧崎 塔二(きりさき とうじ)
カブトの叔父。元は戦場カメラマンだったが、戦地で片足を失ってからはジャーナリストの仕事に徹している。カブトには甘く、よく金を貸している。所有する山荘の地下に核シェルターを作り、そこにメディア情報や非常食等を貯め込んでいる。
10年後の未来では、未来が変わったことにより存命しており、カブトに資金や撮影機材を拝借されている。
サイレン世界での設定
3度目のゲームで得た情報によると、W.I.S.Eに関して興味を示しており宣戦の儀の様子を撮影する。「転生の日」、シェルターに避難するもその後起きた地震で足が折れ動けなくなり、そのままシェルターの中で死亡。シェルターを訪れたアゲハ達によりミイラ化した状態で発見された。
4度目のゲームの後、宣戦の儀を撮影したDVDの中身が消えてしまったことから、歴史が若干変化したと考えられる。
坂口(さかぐち)、ヒロキ
声 - 金光宣明(坂口)、中西英樹(ヒロキ)
通称・サカ・ヒロ。アゲハの友人。よく3人でつるんでいたが、アゲハがサイレンドリフトになってしまってからは置いてけぼりを食らっていて、その理由をアゲハと雨宮が付き合いだしたからと思っている。
ヒロは警察幹部の息子で、「警察の者」と称して学校へやって来た碓氷と三宅を一発で偽物と見破る。
倉木 まどか(くらき まどか)
声 - 堀口あすか
アゲハのクラスメイト。一見可愛らしい容姿の少女だが、雨宮の物を捨てるなど陰険な性格。雨宮が近頃明るく変わってきたことに苛立っている。
奥村(おくむら)
声 - 川野剛稔
オカルト部に所属。アゲハに秘密結社サイレンの話やテレホンカードの価値について教え、深入りしないよう忠告した。
三好(みよし)
関東衆英会の組長。影虎に犬居達闇金融窃盗犯グループの始末を依頼した。その後、罠に嵌まった影虎を助けるため、アゲハ達に彼の小刀を託す。事件が一応の解決を見た後、影虎の頼みでメンバーだったランとハルヒコを解放した。過去にエルモアに占ってもらったことがあるらしい。
東雲 千架(しののめ ちか)
東雲ランの妹。交通事故で頭を強く打って以来、1年半眠り続けたままの状態だったが、影虎の拉致事件が解決した後、イアンのキュアにより目を覚ました。
サイレン世界での設定
兄達と一緒に「根」で暮らしている。10年前はハルヒコの呼び名が「晴彦さん」だったのが「晴君」になっている。また、「根」内部に於けるハルヒコの移動手段として、オートバイの運転をしている(但し、ハルヒコは「オートバイ後部に立ち乗り」という危険極まりない乗り方をしている)。尚、チカが交通事故に遭った際、スクーターが横転している描写があったことから、事故以前から二輪車の運転が出来ていたことが伺える。
武智 祐介(たけち ゆうすけ)
愛知県警白滝署の刑事。「望月朧失踪事件」を担当した。4度目のゲームから帰還したアゲハの取調べを行ったが、その際にアゲハは「ただの不良少年」ではないと感じ取り、アゲハを帰した。その後については「another call 2」で描かれている。既婚者であり、希美という娘がいる。
西河(にしかわ)
NASLの研究員で、朱鳥の部下。彼に恋心を抱いており、告白するもスルーされてしまう。アゲハが彼の息子と知り、点数稼ぎに射場の情報を教えた。

世界観[編集]

PSYЯEN(サイレン)[編集]

作品の舞台となる2008年の日本では、全く接点の無い人間が全国で次々と姿を消す連続失踪事件(通称「神隠し」)が発生しており、この事件の黒幕が都市伝説の「秘密結社サイレン」にあるという噂が流れている。その都市伝説は、秘密結社サイレンの使者「怪人ネメシスQ」が現実に疲れた者を楽園へと導くというものである。ネメシスQから手渡される赤いテレホンカードがサイレンとの唯一の連絡手段とされ、そのテレホンカードを手に入れた者だけが楽園へ導かれるという。もともとは数ある都市伝説の1つに過ぎなかったサイレンだが、有名な霊能力者の天樹院エルモアがサイレンの真実に5億円の懸賞金を掛けたことでサイレンの謎解きが一大ブームとなり、唯一の手掛かりとされる赤いテレホンカードは、偽物を含めてネットオークションなどで高額で取引されている。

その実態は、ネメシスQから手渡される「PSYЯEN」と書かれた赤いテレホンカードを手に入れた者が、タイムスリップによって荒廃した未来の日本(以下「サイレン世界」)と現代の日本とを行き来するゲームである。未使用の赤いテレホンカードを公衆電話に挿入すると、自動的にサイレン入国管理センターというところに繋がり、女性オペレーターによるYES/NO形式の2択アンケートをさせられる。このアンケート審査にクリアした者は、サイレン世界の放浪者・サイレンドリフトとなり、サイレンのゲームに参加させられることになる。

ネメシスQの正体はある人物のPSI(後述)によって作られた存在であり、その目的は世界を破壊した犯人及びその手段を知る事である。ネメシスQはサイレンドリフト以外にサイレンの情報を漏らそうとしたサイレンドリフト(元サイレンドリフトも含む)に制裁を加え、サイレンの情報が漏洩することを阻止しようとする。このため、サイレンの実態が世間に広まることは無く、都市伝説のままとなっている。詳しくは#PSYЯENゲーム主催者を参照。

アゲハがこの赤いテレホンカードを拾い、同じカードを持って失踪した桜子を助けるために、カードを使ったことから、物語は始まる。

ゲームの概要[編集]

ネメシスQは赤いテレホンカードを通じて、サイレンドリフト達の頭の中に不定期でゲーム開始のベルを鳴らす。これに対してサイレンドリフトは電話の受話器を取ることで、サイレン世界へとタイムスリップする。このベルはサイレンドリフトが受話器を取るまで徐々に音量を上げながら鳴り続け、やがて脳が潰れるほどの音量となるため、廃人になりたくなければ受話器を取りゲームに参加するしかない。

サイレン世界へとタイムスリップしたサイレンドリフト達は、ゲームのスタート地点となる公衆電話の近くに出現し、そこからゲーム開始となる。参加者はスタート地点の公衆電話で確認できる、ゴールゲートとなる公衆電話を目指し、ゴールゲートの公衆電話に自身のテレホンカードを挿入することで現代の日本へと帰還できる。これでゲームは一旦終了となる。

ゲームのスタート・ゴール地点は毎回異なり、前回のゴール地点から数キロメートル以内の東にある公衆電話が次のゲームのスタート地点となる。つまり、サイレンドリフトはゲームを繰り返しながらサイレン世界を東へ向かうことになる。サイレン世界から現代の日本へ戻るたびにテレホンカードの度数は減少し、毎回状況や消費度数の異なるゲームを繰り返し、テレホンカードの度数を初期の50から0にするとゲームクリアとなり、以降サイレン世界に呼び出されることはなくなる。

アゲハが参加し始めた頃には懸賞金目当てや興味本位でゲームに参加した者が多くいたが、ほとんどは何も知らぬまま禁人種に殺害され、運良く現代に帰還できた者もネメシスQによる制裁で死亡、ゲーム開始前の者はある人物にテレホンカードを奪取され、3度目以降の参加者はアゲハ達だけになった。ちなみにゲームをクリアした人物は現時点でアゲハ達の師、八雲祭ただ1人である。その他に「ある手段」を使いゲームを途中棄権した人物が2人いる。

サイレン世界[編集]

ゲームの舞台となる2018年の日本は、ほぼ全体が荒野や砂漠と化しており、地形も大きく変化している。人工物は、点在するサイレン塔と呼ばれる謎の建造物以外はほとんど廃墟と化しており、機械の類はゲームのスタート・ゴール地点である公衆電話も含めてほぼ全て壊れている。普通の生物は見当たらず、そのかわりに「禁人種(タヴー)」と呼ばれる異形の生物が徘徊している。また、未来の地球は外側が膜のようなもので覆われていて日光は差さず、真夜中でもあまり暗くならない。ただし九州の南側等には、その膜に穴が開いている場所もある。

アゲハらサイレンドリフトは未来で得た情報を元に行動することで歴史を改変し、サイレン世界の様子を変えることが出来る。ただしサイレン世界は2010年始めの「転生の日」(後述)が起こることを前提にして成立しているため、仮にアゲハ達が「転生の日」が起こるのを阻止した場合、新たな時間軸が生まれパラレルワールドが出来る可能性が、ネメシスQの主に示唆されている。現代でミスラを倒した事により、サイレン世界はパラレルワールドと化した。

大気中にはPSIの力が充満しており、この大気に感染するとPSIの力が目覚めることがある。サイレンドリフトの中には、サイレン世界に飛ばされたことでPSIの力に目覚める者も少なくない。

用語[編集]

W.I.S.E関連[編集]

W.I.S.E(ワイズ)
サイレン世界を支配している謎の組織。2010年始めに世界を破滅させた元凶。リーダーは天戯弥勒。
未来では現代で天戯弥勒の部下であった者達が星将(せいしょう)と呼ばれる地位を与えられ、禁人種達を統率している。星将よりさらに上には、W.I.S.E元老院というものが存在する。
アストラル・ナーヴァ
W.I.S.Eの本拠地。
イルミナス・フォージ実験場跡
雨宮・ヒリュー・朧が星将シャイナと交戦した場所。地下にはイルミナス・フォージの結果、活動が停止した禁人種の失敗作が放置された、実験生命体廃棄層と呼ばれる場所がある。朧はシャイナに致命傷を与えられた後この場所にワープさせられ、その後新しいPSYを使い地上に脱出する。
禁人種(タヴー)
W.I.S.Eによって人の生命を材料に生み出された異形の生物。サイレン世界を徘徊し、非常に凶暴かつ危険で、サイレンドリフトを発見すると攻撃してくる。その姿は多種多様だが、手や足・体型などに人間の面影をわずかに残す。また、どの禁人種も一様にイルミナと呼ばれる核が体のどこかに埋め込まれており、核を破壊された禁人種は体が崩壊し、白い灰になって消滅する。サイレン塔の中で生み出されており、塔の周辺は多数の禁人種が徘徊する、警戒区域と呼ばれる危険地帯となっている。
イルミナ
禁人種の持つ核の正式名称。身体に組み込むことでPSIの力の強化、老化スピードの低下、大気中のPSIを還元することによる栄養の摂取など、サイレン世界の環境に適応することが可能となる。この特殊な生命形態、またはこの手術を「イルミナス・フォージ」と呼ぶ。ただし拒絶反応を起こし、精神に異常をきたしたり異形化(個人差があるが、PSIの能力や素質が高い者は人の姿を保ち、低い者が異形化する傾向がある)する者も少なくない。2つ以上のイルミナを身体に組み込む事でPSIの力をさらに強化することも可能だが、その副作用により寿命を大幅に縮めてしまう。
さらに「凝縮型イルミナ」と呼ばれるものも存在する。これを組み込まれた者は通常よりもさらに強力なPSIを使うことが出来るようになる代わりに、手術で生き残る可能性が0.1%以下というハイリスクな代物である。第二星将直属部隊「スカージ」は、この手術を生き残った者だけで構成されている。
また「イルミナス・フォージ」を受けた者は太陽の光を浴びると窒息してしまう身体になっていて、サイレン世界の空を覆う膜はそれを防ぐために存在するようだ。
ウロボロス
2010年初頭に地球に衝突する直径150キロメートルの超巨大隕石。従来の隕石とは異なり、まるで自分の意思で動いているかのように不規則な軌道で宇宙空間を漂流している。その軌道がヘビを連想させることから「ウロボロス」と名づけられた。さらに、隕石でありながら点滅するように発光を繰り返しており、朱鳥は誰かにメッセージを送っているようであるという印象を語った。ウロボロスの内部には流動体のような謎の物質「星を喰う者・クァト ネヴァス」が内蔵されており、地球への衝突を回避しようとミサイルで外殻を破壊した際に内部から流出し、薄い膜のように地球全体を覆った。サイレン世界は空全体がこの膜で覆われているために、一部を除いて日光が地上に届かない。騒ぎが起こることを防ぐため、ウロボロスの存在は世間に公表されておらず、ほとんどの一般人はウロボロスの存在を知らない。

PSI(サイ)[編集]

瞬間的に全脳細胞を活性化させることで発揮される思念の力、いわゆる超能力を総称してPSIと呼び、PSIの力を操る者を総称してサイキッカーと呼ぶ。PSIの使い手は現代科学の常識を超えた事象を引き起こすことができるが、全脳細胞の活性化が脳への負担となり、多用したり制御せずに使うと鼻腔からの出血頭痛を起こし、最悪の場合、過負荷により脳が潰れてしまう。

PSIは本来、全ての人間のに備わっている力だが、人間は進化の過程で脳を酷使する危険な力であるPSIを封印し、普通の人間の脳細胞の約9割は休眠状態にあるとされる[4]ため、何らかのきっかけで全脳細胞が覚醒しない限りPSIを使うことはできない。自然にPSIの力に目覚める者もいるほか、外的要因で目覚めることもある。

PSIは使用者個人の資質と訓練によって様々な事象を起こすことが可能だが、全てのPSIは「裂破のバースト」「心波のトランス」「強化のライズ」の3種類の力で構成される。また、異なる種類のPSIを同時に使うことは通常よりかなりの負担となる。

基本のPSI[編集]

BURST(バースト)
思念の力を物理的な波動に変えて外界へ放つ力。手を触れずに物体を動かす「念動力(テレキネシス」や、火種を用いずに発火させる「発火現象(パイロキネシス」などがこれにあたる。特に「テレキネシス」はPSIの基本技術の1つである。
TRANCE(トランス)
人間の精神に働きかける力。「テレパシー」などがこの部類に入る。トランスの思念波は物体をすり抜けるため、バーストでなければ防ぐことができない。バースト波動同様、思念波を目に見える形にすることもできるが、バーストと比べて脆く、大気の影響を受ける。
RISE(ライズ)
身体能力を高める力。この内、「五感」・「運動神経」・「反射神経」といった感覚機能を強化するライズを。「SENSE(センス)」、筋力・耐久力・治癒力といった肉体的パワーを強化するライズを「STRENGTH(ストレングス)」と呼んで区別する。
ノヴァ
バースト、トランス、ライズの3つを包括し融合させ、精神、肉体、PSIを完全に融合させる力。人としての限界を超えることにより一時的に極めて強力な力を使うことが可能になる。夜科朱鳥によって開発された。適性があり、使える者は限られる。朱鳥いわく、カイル達には習得できなかったようだ。

PSIのテクニック・応用技術・その他[編集]

CURE(キュア)
治癒力を高めるライズをバーストの形で外界へ放ち、他者を治療するPSI。肉体的な外傷のほか、PSIによって脳にかかった負担も回復することができる。使用できるのはライズとバーストの素質を持つ者の中でも一部の者に限られる。
有線トランス(ゆうせんトランス)
トランスの一種。MJ(マインドジャック)・精神端子とも言う。コード状に具現化したトランス波動を対象者の頭に直接接続する。通常のトランス(無線トランス)よりも正確かつ精密な脳への干渉が可能なので、戦闘中に敵にジャックできたらその時点で勝ちと言ってよい。また、テレパシーに使った場合、無線トランスと異なり盗聴されたり居場所を特定される危険がない。
暴王の月(メルゼズ・ドア)
膨大なバーストのエネルギーが圧縮された、黒い球体状のPSI。球体は宙に浮かびながら周囲のPSIの力に反応して自動的に動作し、触れたものを全て削り、吸収して消去する。また、吸収したエネルギーにより膨張する性質を備え、ある程度のPSIを吸収した後、棘状に膨張し周りのPSI全てを無差別に攻撃する。一定以上のエネルギーを吸収すると自然消滅するが、許容量を超えない限り一方的に対象を喰らい尽くす高い破壊力を持つ。しかし、膨大なバーストエネルギーの放出は脳に大きな負担を掛け、使用者の意思とは関係なく動作するために制御は困難である。
アゲハがこの能力に目覚めたほか、18世紀のイギリスのサイキッカー、ブライスが残したPSIの研究録にもその使い手の存在が記録されており、暴王の月という名称はその研究録によるもの。そこに記されていたこの力の使い手は、脳への過負荷に耐え切れず死亡した。
バーストストリーム
強力なPSIの反動による脳への負担を抑える技術。大気に発散したPSI(バーストエネルギー)を体内と体外で循環させて自分の周囲に球体状に張り巡らせる。この状態を維持することで周囲のバーストの力がPSI使用時の物理的なPSIの波動を外へ逃がすので、消耗は増すがPSI使用時の脳への負担が軽くなり、力をコントロールする余地を広げることができる。天樹院エルモア・フレデリカ・シャオの3人が編み出した。
幻視(ヴィジョンズ)
常人には目視できないものを見ることができるトランス偏重型のPSI。何が見えるかは使い手によって異なる。高いトランスとセンスタイプのライズ、そのほか特殊な才能が必要とされるため、この能力を使える者は稀である。
プログラム
あらかじめ動く法則を組み込まれて放たれたバーストおよび動く法則をPSIにあらかじめ組み込むこと。プログラムを組み込まれたPSIは組み込まれた法則通りに自動的に動くため、通常の半分以下の集中力で組み込んだ動作を行える。その代わり、一度放たれたプログラムに組み込まれた動作を消したり逆らう形でPSIを制御しようとすると大きな負担がかかる。暴王の月の自律的な攻撃もプログラムの一種であると言ってよい。
空間操作(ゾーン)系PSI
空間を操作して作用させるタイプのPSI。離れた場所を別次元で繋げるテレポートや、操作した空間で物体に干渉するなど、独特の効果を発揮するPSIが多い。
A・P(アンチ・サイキック)
他者のPSIを打ち消す、掻き消す、乱すなど、PSI自体に作用するPSI。トランスに類するものが多い。

現代の施設・組織[編集]

白瀧高校(しらたきこうこう)
アゲハや雨宮達が通う高校。所在地は愛知県白滝町。
地久和高校(ちくわこうこう)
ヒリューが通う高校。所在地は愛知県豊口市。不良が多いことで有名。
エルモア・ウッド
伊豆にある天樹院エルモアの邸宅。PSIの力を持ち、普通の社会では暮らしていけなくなった子供達が生活している。
関東衆英会(かんとうしゅうえいかい)
影虎の古巣であるヤクザの事務所。所在地は東京都新宿区
グリゴリ
旧科学技術庁と防衛庁の合同でPSIの研究を行っていた、政府の秘密研究機関。16年前第一次計画を実験体だったグラナに潰され、その後再始動したが、1年前同じく実験体であった天戯弥勒によって射場公一以外の職員全員が殺害され、機能を停止した。
現在元実験体と判明しているのは、グラナ(01号)、ウラヌス(03号)、ジュナス(05号)、天戯弥勒(06号)、ネメシスQの主(07号)。また元実験体達は非情な実験の結果から、正常な感情機能を損なっている。
天戯弥勒曰く、第二次計画は第一次計画のような失敗を犯さぬためによりなりふり構わぬ残酷な組織になったとのことで、その一例として「Pacs(パックス)」と呼ばれる実験体に取り付けられるヘッドギアがある。これは実験体の脳波を調べると同時にPSIの使用を抑制するためのもので、装着の前段階にまず実験体の脳内にナノマシンチップを埋め込む必要がある。射場はこのチップを融解させれば天戯弥勒を無力化出来ると考え、その情報を元にアゲハ達はPacsを管理するシステムを求めグリゴリの旧施設に侵入するが、W.I.S.E.の1人であった遊坂に破壊され、失敗に終わった。
はるかぜ学園
天戯弥勒とネメシスQの主が幼少時代を過ごした孤児院。天戯弥勒の情報が漏れることを懸念したW.I.S.Eによって、天戯弥勒がいた頃から勤めていた職員達が全員行方不明にされ、他の職員も恐怖から辞めてしまったため、廃園することになった。
NASL(ナスル)
天文学の研究組織で、夜科朱鳥と射場公一の職場。ウロボロスについても調べている。

サイレン世界の施設[編集]

霧崎塔二の山荘
霧崎カブトの叔父・塔二の住んでいた家の跡。中部地方の山中に位置する。地下には核シェルターが建造されており、新聞や雑誌など、現代から世界崩壊に至るまでの情報が残されていた。アゲハ達はここで「宣戦の儀」が映されたDVDを手に入れる。
天樹の根
エルモアが日本政府と共に、伊豆にある彼女が所有する病院の地下に建造した対有事コロニー。 通称「 根(ルート) 」。内部は居住区・生産プラント・空調・浄水・発電施設のほか、避難民1000人が5年間生存可能な物資を備蓄しており、「転生の日」を生き延びた人々が暮らしている。住人が「根」と外の世界とを行き来する際には嵐の「トリック・ルーム」を利用しているため、長い間W.I.S.Eに場所を特定されていなかったが、ネオ天草が壊滅された際に情報が漏れ、襲撃に遭うことになる。
住人は4回目のゲームではエルモアとエルモア・ウッドの子供達、ランとハルヒコとランの妹、その他の生存者50人程度。5回目のゲームではさらにイアンとフブキとその息子マルコ、朱鳥が加わり、また朱鳥の采配で500名以上の生存者を収容している。
ネオ天草
統治者であるネオ天草四郎時貞こと碓氷によって長崎島原に造り上げられたコミュニティ。この地域は空を覆う「何か」に所々穴が開いていて、太陽の恩恵を受けている。また、そのため禁人種が寄り付くことが少ない。
実際にはW.I.S.E.に存在を認識されていたが、ドルキが戯れに見逃していた。そのためドルキ亡き後、ジュナスの手で壊滅させられることになる。
夢喰島(むくろじま)
鹿児島の南西20キロメートルに位置する孤島。緑の木々と花々に包まれた、サイレン世界とは思えぬほど幻想的な島。ネメシスQの主の力で外から隠されていたが、彼女の力が限界に近付いているために外界からも確認出来るようになってしまっている。
地下には政府の作ったサイキッカーを隔離・収容するための施設、通称「特異能力者の家(ホーム)」がある。ネメシスQの主はこの施設の設備を利用し、生きながらえていた。
神経制御塔
サイレン世界の荒野のあちこちに立てられている建物。クサカベ曰く「空を覆う膜に空いた穴を塞ぐために建てられた」らしい。クサカベは建設途中で廃棄された塔を改造し、そこで生活している。

年表[編集]

物語中の未来における歴史改変の流れ。作中で最初に発覚した事実を太字で、その後改変された事象を通常の字体で表現する。現時点(11巻)での作中の日時は、2008年7月。

2008年7月前期
天樹院エルモアの搭乗した飛行機がエンジン不良による事故を起こし、彼女は死亡する。アゲハ達はサイレン世界から持ち帰ったDVDの映像からこの未来を知ったが、携帯電話を持ち歩かない習慣、普段付き添っているヴァンがアゲハやカイルの治療で疲れていたため置いてきたなどの不運が重なり、エルモア本人に知らせることができなかった。
アゲハ達は空港まで駆け付けエルモアの搭乗を阻止しようと試みるが、ネメシスQの召集がかかりサイレン世界に飛ばされ、彼女に飛行機事故の事を伝えることはできなかった。しかし飛ばされる直前、事情を説明する余裕が無いと判断したアゲハがエルモアのカバンを奪って逃走した際に、彼女の心臓の薬が紛失したうえにエルモアが離陸直後に発作を起こしたため、飛行機は急遽羽田へ引き返した。その後の検査でエンジン不良が発覚して飛行機事故が起こることもなくなったため、エルモアが生存する未来に改変された。
アゲハ・雨宮・朝河・朧・カブトが失踪する。サイレン世界に赴いた末のことであった。だが、上記の歴史改変によってエルモア・ウッドの子供達が生存することになったために、彼らの助けでアゲハ・雨宮・カブトは現代に帰還することができた。だが、ヒリュー・朧は失踪したままになってしまい、特に朧の失踪は一大事件として警察・マスコミの関心事になってしまう。
2008年7月後期
天戯弥勒と後の星将ジュナスが青森県八戸自動車道でグリゴリ実験体01号(後の星将グラナ)と接触を試み、戦闘の結果彼に右目を負傷させ、実力を認めさせてW.I.S.Eの仲間に迎える。
この数日前、ジュナスははるかぜ学園で天戯弥勒の痕跡の削除と、「創造主」の能力を持つ少女、八星理子(後の星将カプリコ)を捜索していたのだが、アゲハ達が4度目のゲームで得た情報を元に影虎達がはるかぜ学園を訪れ、ジュナスが強硬手段に出たことから両者は衝突しジュナスは敗北、八星理子の援護で逃れたものの負傷し、影虎の追跡から逃げ回る羽目になってしまう。そのため彼は戦闘に参加出来ず、天戯弥勒とグラナの一騎打ちとなる。全力を出さねばならぬ状況に追いやられたためにマスコミが駆けつけ、W.I.S.Eは予定よりも早くその存在を社会に知られることになった。しかし天戯弥勒はこの状況を前向きに受け止め、中継カメラを奪い、日本にいるPSIの能力を持ちながらもそれを隠しながら生きている者に世界の変革を告げ、仲間になるよう演説した。その結果、今までのゲームに登場しなかったウラヌスとヴィーゴが存在する未来へと変わった。
2009年10月
29日、北海道古都霊山(ことだまさん)に直径1メートル前後と思われる隕石が落下するが、なぜか隕石片は発見されなかったという奇妙な出来事が起こる。また、この日を境に、W.I.S.E が世界の再生を告げるビラをばら撒き始める。
しかし、アゲハ達が、約束の涙を持ち逃げし、弥勒に真実を伝える時間を稼いだことがきっかけで、W.I.S.Eはミスラを危険因子と判断し弥勒はアゲハとの呉越同舟でミスラを処刑し、サイレン世界に変貌する未来になる可能性が無くなった。
2009年12月
2日、W.I.S.E の決起集会「宣戦の儀」が開かれる。W.I.S.E は PSI の力で破壊活動を行う。エルモア・ウッドの子供達が阻止を図るが、天戯弥勒のPSIで全員殺害される。
犬居達との戦いの結果、エルモア・ウッドの子供達と天戯弥勒は本来この「宣戦の儀」が初対面のはずが、その以前から知り合っていたことになったため歴史が改変された。改変前、W.I.S.E は全員仮面を着けて宣戦の儀に臨んでいたが、上記の理由により顔を知られていたため素顔で姿を現すことになった。また、天戯弥勒自身は自分の能力を子供達に知られているため戦わず、代わりにジュナスとドルキを差し向け、彼らが子供達を殺害する。
4度目のゲーム開始直前に、アゲハ達がエルモアの命を助けることに成功したため、さらに歴史が改変されて子供達は勇み足をすることなく生き残ることができた。「宣戦の儀」は2日から10日に変わり、場所が新宿代々木公園に変化した。
4度目のゲームの後、歴史が大幅に変わった影響から「宣戦の儀」の様子を映したDVDの内容が消えてしまい、その日何が起こるのかは分からなくなってしまった。
2010年1月
5日、地球の近くを移動していた超巨大隕石「ウロボロス」が、当初地球の軌道をそれるはずが突如方向を変え地球に接近、7日に地球に到達した。ウロボロスの内部には流体のようなものが内蔵されており、迎撃ミサイルによって破壊された隕石片が地上に墜落している間に、地球全体を覆ってしまった。その後の大災害と W.I.S.E による人間狩りで、人類の大部分は死滅した。W.I.S.E はこの日を「転生の日(リバースデイ)」と呼んでいる。

既刊一覧[編集]

各巻サブタイトル、初版発行年月日[5]ISBNの順に記す。

  1. 「都市伝説」2008年5月7日 ISBN 978-4-08-874532-9
  2. 「ベビーユニバース」2008年7月9日 ISBN 978-4-08-874546-6
  3. 「龍」2008年10月8日 ISBN 978-4-08-874580-0
  4. 「暴王の月(メルゼズ・ドア)」 2009年1月10日 ISBN 978-4-08-874620-3
  5. 「幻視(ヴィジョンズ)」 2009年3月4日 ISBN 978-4-08-874654-8
  6. 「突入作戦(フレイム)」 2009年6月4日 ISBN 978-4-08-874682-1
  7. 「改変・12月2日」 2009年8月4日 ISBN 978-4-08-874716-3
  8. 「光」 2009年11月4日 ISBN 978-4-08-874737-8
  9. 「生ける島」 2010年1月4日 ISBN 978-4-08-874766-8
  10. 「それぞれの空」 2010年3月4日 ISBN 978-4-08-870013-7
  11. 「二人の実験体」 2010年4月30日 ISBN 978-4-08-870048-9
  12. 「血と覚悟」 2010年7月2日 ISBN 978-4-08-870104-2
  13. 「潜入」 2010年9月3日 ISBN 978-4-08-870149-3
  14. 「ノヴァ」 2010年12月3日 ISBN 978-4088701585
  15. 「警報」 2011年2月4日 ISBN 978-4088701783
  16. 「繋がる世界」 2011年3月4日 ISBN 978-4088701882

小説[編集]

SOWによるノベライズ。ジャンプ ジェイ ブックスより発売。

  1. PSYREN −サイレン− another call 1 紅蓮の聖誕(2010年9月発行、ISBN 978-4-08-703231-4
  2. PSYREN −サイレン− another call 2 未来は君の手の中に(2011年3月発行、ISBN 978-4-08-703239-0

ラジオドラマ[編集]

ジャンプ専門情報番組「サキよみ ジャンBANG!」にて、2010年1月に放送。その後集英社ヴォイスコミックステーションサイト「VOMIC」で配信。

担当声優
主要担当声優は上述。ここではそれ以外のキャラについて記す。

脚注[編集]

  1. ^ ちなみにこの間の間の出来事が、小説「another call 1」で描かれている。
  2. ^ 当初はこの時に死ぬ予定だったが、直前になって変更したと16巻で明かしている。
  3. ^ a b 小説「another call 1」での出来事。
  4. ^ 実際には、脳の大部分は有効に活用されているといわれる。詳細は脳#解剖を参照。
  5. ^ 各巻奥付参照

外部リンク[編集]