PSYREN -サイレン-

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PSYЯEN -サイレン-
ジャンル サスペンスアクション
少年漫画
漫画
作者 岩代俊明
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表期間 2008年1号 - 2010年52号
巻数 全16巻
話数 全145話
ラジオドラマ:VOMIC
原作 岩代俊明
放送局 テレビ東京
番組 サキよみジャンBANG!
収録時間 3分
話数 全4話
テンプレート - ノート

PSYREN -サイレン-』は、岩代俊明による日本漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社2008年1号より連載開始、2010年52号に連載終了した。単行本は全16巻である。岩代にとっては『みえるひと』の連載終了以来、約1年ぶりの連載である。『週刊少年ジャンプ』誌上での公式なジャンルは「サスペンス」である。なお、作品のタイトルロゴおよび本作品のキーアイテムである赤いテレホンカードの表記は「PSYЯEN」となっており、Rが左右反転している。

荒廃した未来の日本と、現代の日本とを行き来する謎のゲーム「PSYREN(サイレン)」に巻き込まれた主人公の少年・夜科アゲハが、幼馴染の雨宮桜子や朝河飛龍らと共にゲームを進めながら、ゲームの謎や未来の日本が荒廃した理由を探る姿を描く。様々な謎が提示されるサスペンス要素のほか、ゲームの妨げとなる謎の生物と、超能力を身につけた主人公達が戦うバトル漫画らしいアクション要素が作品の主軸となる。テレホンカード公衆電話などが作中のキーアイテムとなっており、連載話数の単位は「CALL.(コール)○○」と表記される。

あらすじ[編集]

作中における西暦2008年の6月某日、主人公の不良高校生・夜科アゲハは、「PSYЯEN」と書かれた赤いテレホンカードを手に入れる。その後、赤いテレホンカードを使って謎の世界・サイレンに行けると言う都市伝説に、幼馴染の雨宮桜子が関わり、失踪したことを知る。雨宮を助けるためアゲハはサイレン世界へ行き、そこで幼馴染の朝河飛龍と再会する。

サイレン世界でアゲハ達は、禁人種(タヴー)とよばれる怪物に襲われるが、雨宮と再会し、これを切り抜けてサイレン世界から脱出する。脱出後、サイレンに行ったことでアゲハ達は超能力・PSI(サイ)が使えるようになり、また、雨宮からサイレンが「文明が崩壊した未来の地球」であることを知らされる。世界崩壊の原因を突き止めるため、アゲハ達は現代と未来で調査を開始する。

その後、世界滅亡の原因が、謎の隕石・ウロボロスと、超能力集団・W.I.S.E(ワイズ)であることを突き止めたアゲハ達は、歴史を変えるためにW.I.S.Eに戦いを挑む。

世界観[編集]

PSYREN(サイレン)[編集]

作品の舞台となる2008年の日本では、全く接点の無い人間が全国で次々と姿を消す連続失踪事件・通称「神隠し」が発生しており、この事件の黒幕が都市伝説の「秘密結社サイレン」にあるという噂が流れているという設定である。その都市伝説は、秘密結社サイレンの使者「怪人ネメシスQ」が現実に疲れた者を楽園へと導くというものである。ネメシスQから手渡される赤いテレホンカードがサイレンとの唯一の連絡手段とされ、そのテレホンカードを手に入れた者だけが楽園へ導かれるという。もともとは数ある都市伝説の1つに過ぎなかったサイレンだが、有名な霊能力者の天樹院エルモアがサイレンの真実に5億円の懸賞金を掛けたことでサイレンの謎解きが一大ブームとなり、唯一の手掛かりとされる赤いテレホンカードは、偽物を含めてネットオークションなどで高額で取引されている。

その実態は、ネメシスQから手渡される赤いテレホンカードを手に入れた者が、タイムスリップによって荒廃した未来の日本「サイレン世界」と現代の日本とを行き来するゲームである。未使用の赤いテレホンカードを公衆電話に挿入すると、自動的にサイレン入国管理センターというところに繋がり、女性オペレーターによるイエス・ノー形式の2択アンケートをさせられる。このアンケート審査にクリアした者は、サイレン世界の放浪者・サイレンドリフトとなり、サイレンのゲームに参加させられることになる。

ネメシスQの正体は、ある人物のPSI(後述)によって作られた存在であり、その目的は世界を破壊した犯人およびその手段を知ることである。ネメシスQはサイレンドリフト以外にサイレンの情報を漏らそうとしたサイレンドリフト(元サイレンドリフトも含む)に制裁を加え、サイレンの情報が漏洩することを阻止しようとする。このため、サイレンの実態が世間に広まることは無く、都市伝説のままとなっている。詳しくは#PSYRENゲーム主催者を参照。

アゲハがこの赤いテレホンカードを拾い、同じカードを持って失踪した桜子を助けるために、カードを使ったことから、物語は始まる。

ゲームの概要[編集]

ネメシスQは赤いテレホンカードを通じて、サイレンドリフト達の頭の中に不定期でゲーム開始のベルを鳴らす。これに対してサイレンドリフトは電話の受話器を取ることで、サイレン世界へとタイムスリップする。このベルはサイレンドリフトが受話器を取るまで徐々に音量を上げながら鳴り続け、やがて脳が潰れるほどの音量となるため、廃人になりたくなければ受話器を取りゲームに参加するしかない。

サイレン世界へとタイムスリップしたサイレンドリフト達は、ゲームのスタート地点となる公衆電話の近くに出現し、そこからゲーム開始となる。参加者はスタート地点の公衆電話で確認できる、ゴールゲートとなる公衆電話を目指し、ゴールゲートの公衆電話に自身のテレホンカードを挿入することで現代の日本へと帰還できる。これでゲームは一旦終了となる。

ゲームのスタート・ゴール地点は毎回異なり、前回のゴール地点から数キロメートル以内の東にある公衆電話が次のゲームのスタート地点となる。つまり、サイレンドリフトはゲームを繰り返しながらサイレン世界を東へ向かうことになる。サイレン世界から現代の日本へ戻るたびにテレホンカードの度数は減少し、毎回状況や消費度数の異なるゲームを繰り返し、テレホンカードの度数を初期の50から0にするとゲームクリアとなり、以降サイレン世界に呼び出されることはなくなる。

アゲハが参加し始めた頃には懸賞金目当てや興味本位でゲームに参加した者が多くいたが、ほとんどは何も知らぬまま禁人種に殺害され、運良く現代に帰還できた者もネメシスQによる制裁で死亡、ゲーム開始前の者はある人物にテレホンカードを奪取され、3度目以降の参加者はアゲハ達だけになった。ちなみにゲームをクリアした人物は現時点でアゲハ達の師、八雲祭ただ1人である。その他に「ある手段」を使いゲームを途中棄権した人物が2人いる。

サイレン世界[編集]

ゲームの舞台となる2018年の日本は、ほぼ全体が荒野や砂漠と化しており、地形も大きく変化している。人工物は、点在するサイレン塔と呼ばれる謎の建造物以外はほとんど廃墟と化しており、機械の類はゲームのスタート・ゴール地点である公衆電話も含めてほぼ全て壊れている。普通の生物は見当たらず、そのかわりに「禁人種(タヴー)」と呼ばれる異形の生物が徘徊している。また、未来の地球は外側が膜のようなもので覆われていて日光は差さず、真夜中でもあまり暗くならない。ただし九州の南側等には、その膜に穴が開いている場所もある。

アゲハらサイレンドリフトは未来で得た情報を元に行動することで歴史を改変し、サイレン世界の様子を変えることが出来る。ただしサイレン世界は2010年始めの「転生の日」(後述)が起こることを前提にして成立しているため、仮にアゲハ達が「転生の日」が起こるのを阻止した場合、新たな時間軸が生まれパラレルワールドが出来る可能性が、ネメシスQの主に示唆されている。現代でミスラを倒した事により、サイレン世界はパラレルワールドと化した。

大気中にはPSIの力が充満しており、この大気に感染するとPSIの力が目覚めることがある。サイレンドリフトの中には、サイレン世界に飛ばされたことでPSIの力に目覚める者も少なくない。

サイレン世界の施設[編集]
霧崎塔二の山荘
霧崎カブトの叔父・塔二の住んでいた家で、中部地方の山中に位置する。地下には核シェルターが建造されており、新聞や雑誌など、世界崩壊に至るまでの情報が残されていた。アゲハ達はここで「宣戦の儀」が映されたDVDを手に入れる。
天樹の根
エルモアが日本政府と共に、伊豆にある彼女が所有する病院の地下に建造した対有事コロニー。 通称「 根(ルート) 」。内部は居住区・生産プラント・空調・浄水・発電施設のほか、避難民1000人が5年間生存可能な物資を備蓄しており、「転生の日」を生き延びた人々が暮らしている。住人が「根」と外の世界とを行き来する際には嵐の「トリック・ルーム」を利用しているため、長い間W.I.S.Eに場所を特定されていなかったが、ネオ天草が壊滅された際に情報が漏れ、襲撃に遭うことになる。
住人は4回目のゲームではエルモアとエルモア・ウッドの子供達、ランとハルヒコとランの妹、その他の生存者50人程度。5回目のゲームではさらにイアンとフブキとその息子マルコ、朱鳥が加わり、また朱鳥の采配で500名以上の生存者を収容している。
ネオ天草
統治者であるネオ天草四郎時貞こと碓氷によって長崎島原に造り上げられたコミュニティ。この地域は空を覆う「何か」に所々穴が開いていて、太陽の恩恵を受けている。また、そのため禁人種が寄り付くことが少ない。
実際にはW.I.S.E.に存在を認識されていたが、ドルキが戯れに見逃していた。そのためドルキ亡き後、ジュナスの手で壊滅させられることになる。
夢喰島(むくろじま)
鹿児島の南西20キロメートルに位置する孤島。緑の木々と花々に包まれた、サイレン世界とは思えぬほど幻想的な島。ネメシスQの主の力で外から隠されていたが、彼女の力が限界に近付いているために外界からも確認出来るようになってしまっている。
地下には政府の作ったサイキッカーを隔離・収容するための施設、通称「特異能力者の家(ホーム)」がある。ネメシスQの主はこの施設の設備を利用し、生きながらえていた。
神経制御塔
サイレン世界の荒野のあちこちに立てられている建物。クサカベ曰く「空を覆う膜に空いた穴を塞ぐために建てられた」らしい。クサカベは建設途中で廃棄された塔を改造し、そこで生活している。
イルミナス・フォージ実験場跡
雨宮・ヒリュー・朧が星将シャイナと交戦した場所。地下にはイルミナス・フォージの結果、活動が停止した禁人種の失敗作が放置された、実験生命体廃棄層と呼ばれる場所がある。朧はシャイナに致命傷を与えられた後この場所にワープさせられ、その後新しいPSYを使い地上に脱出する。

禁人種(タヴー)[編集]

「禁人種(タヴー)」は、後述するW.I.S.Eによって人間を材料に生み出された異形の生物である。サイレン世界を徘徊し、サイレンドリフトを発見すると攻撃してくる。その姿は多種多様だが、手や足・体型などに人間の面影をわずかに残す。また、どの禁人種も一様に「イルミナ」と呼ばれる核が体のどこかに埋め込まれており、核を破壊された禁人種は肉体が崩壊し、白い灰になって消滅する。サイレン塔の中で生み出されており、塔の周辺は多数の禁人種が徘徊する「警戒区域」と呼ばれる危険地帯となっている。

W.I.S.E(ワイズ)[編集]

「W.I.S.E(ワイズ)」は、サイレン世界を支配している謎の組織である。作中における西暦2010年初頭に、世界を破滅させた元凶という設定である。リーダーは天戯弥勒で、「アストラル・ナーヴァ」という建造物を拠点に、星将(せいしょう)と呼ばれるサイキッカー達が禁人種を統率している。星将よりさらに上には、W.I.S.E元老院が存在する。

W.I.S.Eは「イルミナ」という技術を持ち、メンバーの一部は「イルミナス・フォージ」と呼ばれる手術で球体・イルミナを肉体に組み込むことで、PSIの強化、老化スピードの低下、大気中のPSIを還元することによる栄養の摂取など、サイレン世界の環境に適応している。ただし、イルミナス・フォージの際に拒絶反応が起きた場合は、精神に異常をきたしたり、人外の姿「禁人種(タヴー)」に変貌する。また、イルミナス・フォージを受けた者は、太陽の光を浴びると窒息する身体になる。複数のイルミナを身体に組み込んでPSIの力をさらに強化することも可能だが、副作用により寿命が大幅に縮まる。さらに「凝縮型イルミナ」と呼ばれるものもあり、これを組み込まれた者は、イルミナス・フォージの生存率が0.1パーセント以下である代わりに、通常よりもさらに強力なPSIを使うことが出来るようになる。第二星将直属部隊「スカージ」は、この手術を生き残った者だけで構成されている。

ウロボロスおよびクァト ネヴァス[編集]

2010年初頭に地球に衝突する直径150キロメートルの超巨大隕石。従来の隕石とは異なり、まるで自分の意思で動いているかのように不規則な軌道で宇宙空間を漂流している。その軌道がヘビを連想させることから「ウロボロス」と名づけられた。さらに、隕石でありながら点滅するように発光を繰り返しており、朱鳥は誰かにメッセージを送っているようであるという印象を語った。ウロボロスの内部には流動体のような謎の物質「星を喰う者・クァト ネヴァス」が内蔵されており、地球への衝突を回避しようとミサイルで外殻を破壊した際に内部から流出し、薄い膜のように地球全体を覆った。サイレン世界は空全体がこの膜で覆われているために、一部を除いて日光が地上に届かない。騒ぎが起こることを防ぐため、ウロボロスの存在は世間に公表されておらず、ほとんどの一般人はウロボロスの存在を知らない。

PSI(サイ)[編集]

瞬間的に全脳細胞を活性化させることで発揮される思念の力、いわゆる超能力を総称してPSIと呼び、PSIの力を操る者を総称してサイキッカーと呼ぶ。PSIの使い手は現代科学の常識を超えた事象を引き起こすことができるが、全脳細胞の活性化が脳への負担となり、多用したり制御せずに使うと鼻腔からの出血頭痛を起こし、最悪の場合、過負荷により脳が潰れてしまう。

PSIは本来、全ての人間のに備わっている力だが、人間は進化の過程で脳を酷使する危険な力であるPSIを封印し、普通の人間の脳細胞の約9割は休眠状態にあるとされる[1]ため、何らかのきっかけで全脳細胞が覚醒しない限りPSIを使うことはできない。自然にPSIの力に目覚める者もいるほか、外的要因で目覚めることもある。

PSIは使用者個人の資質と訓練によって様々な事象を起こすことが可能だが、全てのPSIは「裂破のバースト」「心波のトランス」「強化のライズ」の3種類の力で構成される。また、異なる種類のPSIを同時に使うことは通常よりかなりの負担となる。

基本のPSI[編集]

BURST(バースト)
思念の力を物理的な波動に変えて外界へ放つ力。手を触れずに物体を動かす「念動力(テレキネシス)」や、火種を用いずに発火させる「発火現象(パイロキネシス)」などがこれにあたる。
TRANCE(トランス)
人間の精神に働きかける力。「テレパシー」などがこの部類に入る。トランスの思念波は物体をすり抜けるため、バーストでなければ防ぐことができない。バースト波動同様、思念波を目に見える形にすることもできるが、バーストと比べて脆く、大気の影響を受ける。
RISE(ライズ)
身体能力を高める力。この内、五感」・運動神経反射神経といった感覚機能を強化するライズを「SENSE(センス)」、筋力・耐久力・治癒力といった肉体的パワーを強化するライズを「STRENGTH(ストレングス)」と呼んで区別する。
ノヴァ
バースト・トランス・ライズの3つを包括し融合させ、精神・肉体・PSIを完全に融合させる力。人としての限界を超えることにより一時的に極めて強力な力を使うことが可能になる。夜科朱鳥によって開発された。適性があり、使える者は限られる。朱鳥いわく、カイル達には習得できなかったようだ。

PSIのテクニック・応用技術・その他[編集]

CURE(キュア)
治癒力を高めるライズをバーストの形で外界へ放ち、他者を治療するPSI。肉体的な外傷のほか、PSIによって脳にかかった負担も回復することができる。使用できるのはライズとバーストの素質を持つ者の中でも一部の者に限られる。
有線トランス(ゆうせんトランス)
トランスの一種。MJ(マインドジャック)・精神端子とも言う。コード状に具現化したトランス波動を対象者の頭に直接接続する。通常のトランス(無線トランス)よりも正確かつ精密な脳への干渉が可能なので、戦闘中に敵にジャックできたらその時点で勝ちと言ってよい。また、テレパシーに使った場合、無線トランスと異なり盗聴されたり居場所を特定される危険がない。
暴王の月(メルゼズ・ドア)
膨大なバーストのエネルギーが圧縮された、黒い球体状のPSI。球体は宙に浮かびながら周囲のPSIの力に反応して自動的に動作し、触れたものを全て削り、吸収して消去する。また、吸収したエネルギーにより膨張する性質を備え、ある程度のPSIを吸収した後、棘状に膨張し周りのPSI全てを無差別に攻撃する。一定以上のエネルギーを吸収すると自然消滅するが、許容量を超えない限り一方的に対象を喰らい尽くす高い破壊力を持つ。しかし、膨大なバーストエネルギーの放出は脳に大きな負担を掛け、使用者の意思とは関係なく動作するために制御は困難である。
アゲハがこの能力に目覚めたほか、18世紀のイギリスのサイキッカー、ブライスが残したPSIの研究録にもその使い手の存在が記録されており、暴王の月という名称はその研究録によるもの。そこに記されていたこの力の使い手は、脳への過負荷に耐え切れず死亡した。
バーストストリーム
強力なPSIの反動による脳への負担を抑える技術。大気に発散したPSI(バーストエネルギー)を体内と体外で循環させて自分の周囲に球体状に張り巡らせる。この状態を維持することで周囲のバーストの力がPSI使用時の物理的なPSIの波動を外へ逃がすので、消耗は増すがPSI使用時の脳への負担が軽くなり、力をコントロールする余地を広げることができる。天樹院エルモア・フレデリカ・シャオの3人が編み出した。
幻視(ヴィジョンズ)
常人には目視できないものを見ることができるトランス偏重型のPSI。何が見えるかは使い手によって異なる。高いトランスとセンスタイプのライズ、そのほか特殊な才能が必要とされるため、この能力を使える者は稀である。
プログラム
あらかじめ動く法則を組み込まれて放たれたバーストおよび動く法則をPSIにあらかじめ組み込むこと。プログラムを組み込まれたPSIは組み込まれた法則通りに自動的に動くため、通常の半分以下の集中力で組み込んだ動作を行える。その代わり、一度放たれたプログラムに組み込まれた動作を消したり逆らう形でPSIを制御しようとすると大きな負担がかかる。暴王の月の自律的な攻撃もプログラムの一種であると言ってよい。
空間操作(ゾーン)系PSI
空間を操作して作用させるタイプのPSI。離れた場所を別次元で繋げるテレポートや、操作した空間で物体に干渉するなど、独特の効果を発揮するPSIが多い。
A・P(アンチ・サイキック)
他者のPSIを打ち消す、掻き消す、乱すなど、PSI自体に作用するPSI。トランスに類するものが多い。

現代の施設・組織[編集]

白瀧高校(しらたきこうこう)
アゲハや雨宮達が通う高校。所在地は愛知県白滝町。
地久和高校(ちくわこうこう)
ヒリューが通う高校。所在地は愛知県豊口市。不良が多いことで有名。
エルモア・ウッド
伊豆にある天樹院エルモアの邸宅。PSIの力を持ち、普通の社会では暮らしていけなくなった子供達が生活している。
関東衆英会(かんとうしゅうえいかい)
影虎の古巣であるヤクザの事務所。所在地は東京都新宿区
グリゴリ
旧科学技術庁と防衛庁の合同でPSIの研究を行っていた、政府の秘密研究機関。16年前第一次計画を実験体だったグラナに潰され、その後再始動したが、1年前同じく実験体であった天戯弥勒によって射場公一以外の職員全員が殺害され、機能を停止した。
現在元実験体と判明しているのは、グラナ(01号)、ウラヌス(03号)、ジュナス(05号)、天戯弥勒(06号)、ネメシスQの主(07号)。また元実験体達は非情な実験の結果から、正常な感情機能を損なっている。
天戯弥勒曰く、第二次計画は第一次計画のような失敗を犯さぬためによりなりふり構わぬ残酷な組織になったとのことで、その一例として「Pacs(パックス)」と呼ばれる実験体に取り付けられるヘッドギアがある。これは実験体の脳波を調べると同時にPSIの使用を抑制するためのもので、装着の前段階にまず実験体の脳内にナノマシンチップを埋め込む必要がある。射場はこのチップを融解させれば天戯弥勒を無力化出来ると考え、その情報を元にアゲハ達はPacsを管理するシステムを求めグリゴリの旧施設に侵入するが、W.I.S.E.の1人であった遊坂に破壊され、失敗に終わった。
はるかぜ学園
天戯弥勒とネメシスQの主が幼少時代を過ごした孤児院。天戯弥勒の情報が漏れることを懸念したW.I.S.Eによって、天戯弥勒がいた頃から勤めていた職員達が全員行方不明にされ、他の職員も恐怖から辞めてしまったため、廃園することになった。
NASL(ナスル)
天文学の研究組織で、夜科朱鳥と射場公一の職場。ウロボロスについても調べている。

登場人物[編集]

の項はVOMIC版のもの。

サイレンドリフト[編集]

夜科 アゲハ(よしな アゲハ)
声 - 櫻井孝宏
本作品の主人公である、白瀧高校1年C組の男子生徒。愛知県白滝町という架空の町に在住している。身長168cm。家族に天文学者でNASLの主任を務める単身赴任中の父・朱鳥と、OLの姉・フブキがおり、母親とは小学校の頃に死別している。自身の人生に焦燥感を抱きながら日々を過ごしていたところ、サイレンの赤いテレホンカードを入手する。同じく赤いテレホンカードを所持していた雨宮桜子が失踪したことで、彼女を探すためにテレホンカードを使い、サイレンドリフトとなった。サイレン世界に恐怖を感じていない、敵の殺害に躊躇しないといった点をマツリから危ぶまれているが、それと同時に、絶望的な状況に追い込まれるほど危機判断力を発揮すると評価されている。雨宮に好意を持っており、彼女からも信頼と好意を得ている。宿敵であるW.I.S.Eからは「黒いバースト使いの少年」という通り名で呼ばれている。W.I.S.Eとの最終決戦後、力を使いすぎことが原因で半年間眠り続けたが、サイレン世界の人々の呼びかけによって目を覚ました。本作品の最終回で雨宮と共に夢喰島へ向かい、07号を救出している。10年後の未来では、エルモアの依頼を受け、雨宮とともに世界を回り、サイキッカーの子供を保護している。
PSI能力は「暴王の月(メルゼズ・ドア)」。PSIの力に反応し、吸収して膨張する性質を持った黒いバーストの塊を作り出す。使用者であるアゲハに多大な負担を強いるが、制御に成功すれば、高い攻撃力と応用性を併せ持つ強力な能力となり、遊坂は弥勒の「生命の樹」と似ていると発言している。暴王の月を小型化し、高速度で標的を貫く「暴王の流星(メルゼズ・ランス)」、円盤状に変形させたボウリング球サイズの暴王の月で、接近してきた敵やPSI攻撃を自動的に補足し切り刻む「暴王の月・円盤Ver」、アゲハを中心に複数の暴王の月を回転させて身を守る「暴王の渦(メルゼズ・ボルテクス)」や、暴王の渦を分解して周囲を無差別に攻撃する「攻撃モード "裂弾"(スプラッシュ)」などの応用技がある。物語終盤では、実父である飛鳥の指導でノヴァを習得し、W.I.S.Eとの最終決戦にて自身の肉体と暴王の月を融合して驚異的な力を発揮した。
雨宮 桜子(あまみや さくらこ)
声 - 堀江由衣
本作品のヒロイン。白瀧高校1年C組の女子生徒で、アゲハとは小学校からの幼馴染である。眼鏡をかけ、顔立ちは端整だが、他人と馴れ合わず、冷たくアナーキーな物言いをするため、クラスメイトからは「氷の女王」と揶揄され、避けられている。両親の離婚などによる家庭問題から家出した際に赤いテレホンカードを拾い、サイレンドリフトとなる。本来は優しく明るい性格だったが、サイレン世界における禁人種との戦いや、多くのサイレンドリフトの死を見てきたことから疲弊し、心を閉ざすようになった。碓氷から受けたトランス攻撃により進行性の記憶喪失を患い、それと同時に今まで封じられていた負の人格・アビスが顔を見せ始め、苦悩するが、ノヴァ習得の修行中にアビスと正面から向き合い、アビスを受け入れた。W.I.S.Eとの最終決戦後、昏睡状態に陥ったアゲハを看病し、アゲハが目覚めた後は共に夢喰島に向かい、07号を救出している。10年後の未来では、エルモアの依頼を受け、アゲハとともに世界を回り、サイキッカーの子供を保護している。
得意なPSIはライズとトランスで、ライズで身体能力を強化した上での武器を使った格闘を得意とする。また、有線トランスや長距離テレパシー、幻覚を見せる神経爆弾(マインド・ボム)に、それを応用した「M・J 凶気の鎌(マインド・ジャック インサニティサイズ)」など、様々な技を扱う。5回目のゲーム直前にエルモアから妖刀・心鬼紅骨(しんきべにほね)を授かり、以後武器として用いる。心鬼紅骨は所有者の心の内側を映し出す力を持ち、これを用いることでアビスと対話したり、さらにはアビスを具現化させることができる。ノヴァ状態では、トランスの煙で周囲を包み込んで相手の心を読み、それに合わせてアビスが動く連携攻撃を行う。
田村隆平とのコラボレーションとして、第7巻に雨宮のコスプレをしたヒルダが、『べるぜバブ』の第1巻にヒルダのコスプレをした雨宮が掲載された。
アビス
雨宮の心の奥底に潜む、もう1人の雨宮の姿で、「本能と衝動の領域」にいる黒い肌をした雨宮で描写される。アゲハを慕い、その他の人間はどうでもいいと思っている。雨宮の意識が薄らいだ際に主人格に取って代わり、この時に一時的に肌が黒くなる。攻撃的だが、アゲハに嫌われたくないという理由で殺人は犯さない。雨宮の時とは異なり、トランスよりバーストを得意とし、悪魔の尻尾のような形のバーストを操作し、周囲を攻撃する。
「another call 2」では、心鬼紅骨なしでも実体化できるようになっており、アゲハと雨宮のデートに乱入した。性格も明るくなっており、「本能と衝動の領域」も、廃墟からバリアフリー対策がされた住み易い部屋になっている。
朝河 飛龍(あさが ひりゅう)
通称・ヒリュー。地久和高校の1年生の男子生徒で、身長187cmと大柄な体格で茶髪である。頑強な肉体と腕力を持ち、地元では「ドラゴン」という通り名で有名という設定である。サイレンと関わって行方不明になった後輩・タツオを探すため、自身もサイレンのテレホンカードを使ってサイレンドリフトとなる。アゲハ・雨宮とは小学校の時、半年間だけ同じ学校に所属しており、サイレン世界でアゲハ・雨宮と再会した当初はお互い気付いていなかったが、後にお互いのことを思い出した。小学生時は身長が低く気弱ないじめられっ子で、牛乳を無理矢理飲まされるなどアゲハから玩具のように遊ばれていた。
サイレン世界の大気に感染してPSIの力に目覚め、アゲハと共に雨宮とマツリからPSIの指導を受け、ドラゴンのような翼や尾を具現化する能力を開発する。シャイナとの戦闘において上空4000メートルに転送され、PSI能力を駆使して辛うじて生き延びるも負傷するが、ヒリューの落下を偶然目撃したタツオと再会を果たして救助された。その後、5回目のゲームで窮地に陥っていたアゲハ達を救うために、タツオ・クサカベとともに現れ、空を覆っている膜を破壊してジュナスたちを撤退させた。10年後の未来では、小学校の教師になっている。
望月 朧(もちづき おぼろ)
21歳のアイドル俳優。落ち着いた大人なイメージで売っているが、実際はやや幼稚で退屈を嫌い、スリルを好む性格である。赤いテレホンカードを拾ってサイレンドリフトとなり、それをテレビで公表した際、エルモアと知り合う。後日、カブトと同じタイミングでサイレン世界に飛ばされ、アゲハらと親しくなる。自分が人生を楽しむことを主眼に置いており、そのためには自身が危険な目に遭うことも、他者を利用することも厭わない。サイレンドリフトになったのもそのためである。自分が変人であることを自覚しており、表向きは常識人を装いアゲハ達に積極的に協力するが、マツリにはその本性を危惧されている。2回目のゲーム終盤、キュアの力に目覚めアゲハとヒリューを応急処置する。4回目のゲームでシャイナに致命傷を受けた状態でイルミナス・フォージ実験場跡に飛ばされ、その際キュアを応用した新たな力「生命融和(ハーモニウス)」に目覚め、廃棄されたイルミナを取り込んで死を免れた。しかし、そのために強化された彼の生命波動がネメシスQの通信を妨害し、アゲハ達と連絡ができなくなった。その後、偶然スカージのオドと出会い、彼を殺害して成り変わることでW.I.S.E.に潜入した。07号が解放された後、イルミナは取り外された。10年後の未来では、俳優を辞め、画家や事業家などさまざまな職業に就き大成功を収めたのち、「飽きた」といってまた別の職に就くということを繰り返している。
PSI能力は、生命を創り変えて己の身体に取り込む「生命融和(ハーモニウス)」である。禁人種の身体と融合し、操作する。また、自分の身体を創り変えて大量のイルミナを組み込み、力を底上げしている。キュアも扱えるが、応急処置程度であり自分を治療することはできない。
霧崎 兜(きりさき かぶと)
軽い性格の青年。典型的なフェミニストで、男性と女性とでは接する態度が異なるため、女絡みになると大概トラブルを起こしたり、猫のような仕草をしたりするなど、ひょうきんな面がある。視力が高く、身軽で逃げ足も速い。ジャーナリストの叔父を持ち、訪問しては金を借りている。雨宮のことを「リトルバニー」と呼んでいる。当初はサイレン世界を現実と認めず、真剣にサイレン世界と向き合うことや、他のサイレンドリフトと真面目に関わることを避けていたが、叔父の死体やカブトに宛てて遺した言葉、アゲハとの共闘を通して心境が変化し、危険を事前に光として視認する幻視「脅威(メナス)」の力を発現させた。その他のPSIは、練習から逃げていたため使えず、その事を後悔していた。その後、ヨヨとの邂逅や、5回目のゲーム前にイアンからライズを教授され、戦闘技術を身に付けた。10年後の未来では、かっての叔父と同じ戦場カメラマンとなっている。W.I.S.Eとの最終決戦から3年後、紛争国で戦場カメラマンとして働いている時に武智祐介と会い、PSYRENにまつわる全ての事情を話した。「脅威(メナス)」を用いて、どんな危険な戦場からも帰還することから「奇跡の男」と呼ばれている。
ヨヨ
カブトの心の中にいる存在。牛のような角の生えた仮面に、虎柄のマントを纏ったような姿をしている。台詞は全てひらがなとカタカナが入れ替わっており、フォントも独特のものが使用されている。4回目のゲームで、カブトがドルキの爆撃からアゲハを庇い昏睡状態に陥っている際に、カブトの精神世界内で初めて登場した。カブトの眼に映る「死の脅威」とされる光を祓うことで、災難から逃れる能力「弱者の(チキンソウル)パラダイム」を持つ。さらに、その光を集めて相手に叩き込み、「死の脅威」を相手に返すことも可能である。

サイレンドリフトの協力者[編集]

八雲 祭(やぐも まつり)
元サイレンドリフトの女性。世界中を飛び回る有名なピアニストだが、しばしば吐くまで酒を飲むほどの酒好きで、酔ったままバイクを運転したり、コンサート前に酒を飲むこともある。テレカの度数を0にしてサイレンゲームをクリアしたことがあり、サイレンについて深い知識を持つ。PSIの扱いに長け、雨宮にPSIとサイレン世界で生きるための技術を教えた。普段は暗い性格の雨宮も、彼女の前では明るい一面を見せる。ゲームクリア後も未来が崩壊した原因を探り、現役サイレンドリフトであるアゲハ達の活動をサポートしている。既にゲームクリアしているためにアゲハ達を助けてやれないことを歯痒く思っていたが、5回目のゲーム開始直前、ネメシスQの主であるグリゴリ06号にカードの度数を回復され、影虎と共にアストラル・ナーヴァに赴きグラナと対決する。10年後の未来では、イアンとフブキの結婚を祝って延々と飲み会をしていた。
具体的なPSI能力について作中では描かれなかったが、小説版ではバーストのテレキシネスとストレングス寄りのライズを得意とすると明かされている。
サイレン世界では、4回目のゲームにおいて、作中の2008年7月にアゲハらが行方不明になってから、一人でW.I.S.Eについて探っていたが、W.I.S.Eの遊坂に敗北する。影虎に救助されて一命は取り留めたものの、身体にPSIによるものと思われる痣を刻まれ、転生の日を過ぎてしばらくするまで「根」で眠ったままになっていた。目覚めた後、生存者を助けるためにイアン・影虎・ラン・ハルヒコとで「根」の外に出たが、同じく生存者を探していたグラナ・シャイナに遭遇し、交戦するが、その後の消息は不明となった。
天樹院 エルモア(てんじゅいん エルモア)
サイレンの真実に5億円の懸賞金をかけた霊能力者でかつ大富豪。未来予知のPSIを持つ小柄な老婆。
かつて他人の心を読むサイキッカーである夫・古比流(コペル)と共に凄腕の占い師として活躍し、莫大な財産を築いた後に引退した。現在は伊豆の「エルモア・ウッド」に子供達を引き取って育てながら、未来が崩壊する原因を探っている。人形好きで、彼女の部屋は人形に囲まれている。心臓が弱いため、キュアの能力を持つヴァンをいつも連れている。
いつ頃からか荒廃する未来の予知夢を見るようになり、サイレンドリフトとなった古比流からサイレン世界の映像をテレパシーで伝えられた。その際、古比流をネメシスQの制裁によって失った。カードを持つ朧と接触し、その縁でアゲハと知り合い、PSIの制御に苦労していると知ってバースト・ストリームを教授した。未来を変える事を最優先しているものの、夫の死の原因を作ったネメシスQを恨んでいる節がある。
十年後の未来では、いまだ存命している。
PSI能力は幻視「千年万華鏡(せんねんまんげきょう)」。窓に、彼女しか見ることのできない未来の風景を映し出すことができるが、自分の死は予知できず、最近は世界の崩壊が近付いているためか予知が上手くいっていない。また、有線トランスを用いた読心術も心得ている。
サイレン世界では、容姿・性格共にほとんど変わっていない。車椅子に乗っている。 4回目のゲームではアゲハ達がサイレン世界に現れることを予知し、子供達を向かわせることでW.I.S.E.に殺されかけたアゲハ、雨宮、カブトを救った。ネメシスQの主と対面したときは複雑な心中を吐露した。
5回目のゲームではジュナスとスカージによる攻撃の最中マリーがヴィーゴに攫われることを予知し、逃がそうとするが失敗。その時に蹴り飛ばされたことから元々悪かった体調が悪化、予知と共に見たW.I.S.E.の背後にいる邪悪な意思の存在を伝え、子供達に礼を言い遺して息を引き取った。
真名 辰央(まな たつお)
通称・タツオ。ヒリューの後輩。生まれつき病弱な体で入退院を繰り返していたが、ヒリューに何度も励まされ、彼にヒーローの像を重ねていた。
カードを使ってサイレンドリフトとなるが、サイレン世界にて禁人種に拉致されて自らも禁人種に改造されてしまい、その影響で核に自我を封じられた。その後、ドルキの命にてサイレン世界で遭遇した人間を抹殺していた。2度目のゲームでアゲハ・ヒリューと交戦し、ヒリューに重傷を負わせてしまう。そして、アゲハの放った「暴王の月」によって核の機能が停止、自我を取り戻す。カードを紛失していたため現代に帰ることができず、カード無しで現代の世界に帰る方法と、禁人種の核無しで生き延びる方法を見つけるためにサイレン世界に残った。
その後クサカベに助けられ、イルミナを取り外す手段を得るため彼と、再会したヒリューと行動を共にする。
禁人種に改造されたことでPSIの力に目覚め、当初はバーストを溜め込み強力な弾丸として撃ち出す銃と、同地区にいる巨大な禁人種・蟲(ワーム)が嫌う音波を発するマスクを装備していた。現在は二丁拳銃やライフルをバーストで作り上げて使っている。また、病弱な肉体を補えるほどにライズの才能も高く、そのタイプはストレングス寄り。
10年後の未来では、社会人として働いている。
イアン
サイキッカーの青年。マツリの知人。
気難しく不愛想な性格だが、マツリが天下一品と語るキュア使いで、現代医学では治せない怪我も治すことが可能である。サイレン世界で負傷したマツリや雨宮を何度も治療し、嫌な顔をしながらもアゲハ達を治療したり、カブトにライズを教えたりなど、アゲハ達をサポートしている。自分の能力を世間に知らせず平穏に暮らそうとしている。マツリに惚れていて、12回プロポーズしているがすべて断られている。しかし、まだ諦めてはいないらしい。雨宮および影虎とは犬猿の仲。
10年後の未来では、フブキとの結婚を控えている。
サイレン世界では、4回目のゲームおいて、W.I.S.E.の返り討ちに遭い倒れたマツリに付き添い、転生の日を「根」で迎える。マツリ達と共に生存者の救出に向かうが、マツリと影虎の消息が不明となった後は自棄になり、休憩も挟まずに生存者を治療し続け、力尽きて死亡する。5回目のゲームでは生存し、マツリと影虎が突然行方不明になってしまったために塞ぎ込んでいたが、同じくアゲハと離れ離れになってしまったフブキと親しくなり、彼女との間に息子マルコをもうけている。ジュナスによる攻撃の際大勢の住民と家族と共に囚われの身となる。
雹堂 影虎(ひょうどう かげとら)
マツリの知人。サイキッカーの男性。
全身傷跡だらけで服装は主にスーツとサングラスという、明らかにヤクザな風貌だが、本人は傷痕を隠しているつもりらしい。マツリの依頼で、アゲハ達のライズを習得するための修行に付き合った。その昔ヤクザ間の抗争で致命傷を負ったところ[2]をマツリに救助されて以来、彼女を「姐さん」と呼んで慕っていて、彼女の頼み事は何でも最優先して引き受ける。イアン同様、マツリに22回プロポーズしているらしいが、すべて断られている。猫とモンブランが好きで、子供好きでもあるが、自分の容姿のため怖がられてしまいがち。
関東最強のライズ使いを自称し、裏の世界でサイキッカーが絡んだ事件を中心に解決するトラブルバスターを請け負っている。その実力は異常な程で、ランやハルヒコには化物と何度も形容されている。また常人ならば数十回は死ぬ程の拷問に耐え抜いたり、額をナイフで突かれても刺さらない程頑丈な身体を持つため、「不死身の影虎」と呼ばれている。彼の動きについていける者がいないため一人で仕事を行うことを余儀なくされているが、アゲハには期待していて手伝いを依頼したことがある。
闇金融から金を盗んだ犬居達を追跡していたが罠に嵌り、アゲハとエルモア・ウッドの子供達に救出される。後日、真犯人である天戯弥勒を追うためにランとハルヒコの身柄を引き受け、イアンにランの妹・千架の治療を依頼した。その後マツリにはるかぜ学園の捜査を依頼されジュナスと接触、交戦し、ハルヒコとの連係攻撃で勝利するも、カプリコの生み出した怪物によってジュナスを取り逃がし、3日間単独で追跡をするも祭の指示で追跡を断念した。
5回目のゲーム開始前にマツリから、雨宮が4回目のゲームで入手した碓氷が現代で奪った赤いテレホンカードの内未使用だったものを授かり、サイレンドリフトとなる。マツリと共にアストラル・ナーヴァに赴き、ジュナスと成長したカプリコと対決する。
10年後の未来では、飲み会でイアンと飲み比べをしていた。
サイレン世界では、4回目のゲームにおいて、ラン・ハルヒコと3人で天戯弥勒を追っていたが手掛かりを得られず、マツリが倒れたためにエルモアを頼り、転生の日を「根」で迎える。生存者の救出に向かったところをグラナとシャイナに遭遇し、マツリと共に行方不明になる。
5回目のゲームでは、アゲハ達がサイレン世界に向かった後日、マツリと共に行方不明(実際はサイレン世界に転送された)になっている。
東雲 嵐(しののめ ラン)
サイキッカーの青年。黒髪と白髪が混ざった短髪で、黒縁の眼鏡をかけている。性格は冷静で落ち着きがあり、子供好き。ハルヒコとは高校からの腐れ縁。交通事故で入院した妹の治療費のため、犬居と共に闇金融から金を盗んでいたために影虎に追われていたが、事件が一応の解決を見た後、真犯人である天戯弥勒を追うために彼に身柄を引き受けられる。
空間操作系PSI「トリック・ルーム」を使用する。任意の座標に別次元で繋がった2つのボックス・α(離れた場所のボックス)とβ(手元のボックス)を作り出し、箱の中身を「α⇒β(ダウンロード)」または「β⇒α(アップロード)」の合図で片方からもう片方へ転送する。また盾のようにして防御に使うことも出来る。
10年後の未来では、小児科医となり「天の樹」で働いている。子供達からは絶大な人気を博しており、女児達の間では彼を巡る壮絶な闘いが繰り広げられている。
サイレン世界では、髭が伸びて渋くなり、主に白衣を着用している。自身の能力で「根」の内外を行き来する連絡路の役目をしている。10年前はボックスがαとβの二つしか出ていなかったが、ボックスの数を増やし複数箇所に連絡路を設置している。
夢路 晴彦(ゆめじ ハルヒコ)
サイキッカーの青年。金色の長髪で、髪をちょんまげのように結い、ゴーグルを着用している。有り金を全部パチンコに使ってしまうようないい加減で短気な性格。犬居とは以前からの知り合いで、ランに付き合って3人で盗みをしていた。ラン同様、影虎に引き受けられ、彼に協力する。
10年後の未来では、祭主催の飲み会に巻き込まれ、ランに助けを求めた。
電気を発生させ操る「電磁'n(ショッカー)」というPSI能力を持ち、電撃を受けた相手のPSIを強制解除させる「ショットガン・ボルト」や、強い電光をさせて相手の目を眩ませる「ホワイト・ショック」などの応用技を使用する。
サイレン世界では、髪がさらに伸びたところ以外は特に変わっていない。上半身裸でいることが多い。性格も相変わらずで、マリーにちょっかいを出してチカに制裁されたりしている。電磁'nに改良を重ねて電気の貯蔵を可能としており、「根」全体に電気を供給している。
日下部 雄介(くさかべ ゆうすけ)
ゴーグルと長いアゴ、大阪弁口調が特徴の大男。通称「クサカベさん」。サイレン世界でのみ登場。
廃棄された神経制御塔で、音楽や映画を楽しみながら生活している。イルミナス・フォージを受けた禁人種だが、運良く精神には影響を受けなかった。サイレン世界で1人彷徨っていたタツオを救い、彼とその後タツオが連れてきたヒリューを匿った。
元々はW.I.S.Eの研究員だったが、昔の自堕落な生活に憧れて脱走。世界を崩壊させたW.I.S.Eに恨みを持っているのと、元の身体に戻るために、ヒリュー、タツオと3人で神経制御塔への潜入を試みる。
PSI能力はプログラムと思念体のように対話することで、ありとあらゆるシステムにハッキング出来る、というもの。この能力を用い神経制御塔のシステムを狂わせ、空中の膜を不安定にしたところを力ずくで穴を開ける、という計画を立案した。この作戦は成功し、首都アストラル・ナーヴァで同じことを行いW.I.S.E.を滅ぼすという提案をした。
タツオと違ってイルミナ手術で肉体変化を起こしたため、クァト ネヴァスにイルミナの力を奪われたことで灰になってしまう。その際、ヒリューに「全てが終わる前に(仲間達を)守れ」という言葉を遺した。
夜科 朱鳥(よしな あすか)
アゲハの父。NASLの主任を勤める天文学者。
容姿は若いが、年齢は2008年時点で47歳。外見、性格共に穏やかだが、血の気の多いアゲハと体当たりで向き合うために通信空手で身体を鍛えており、現在では(少なくともライズ抜きでなら)アゲハを圧倒する程の実力を持つ。
4回目のゲームの際、10日間行方不明になっていたアゲハを説教するためエルモア・ウッドに潜伏することになった息子の元へ赴く。口を割ろうとしない息子に何か深い事情がある事を察し、彼を勘当し自由に行動するよう勧めた。以降彼を「夜科君」と他人行儀に呼んでいるが、特にわだかまり無く接している。
謎の隕石「ウロボロス」に深い関心を持っている。「ウロボロス」の情報を求めていたアゲハと雨宮を研究所に招き解説した。
サイレン世界では、5回目のゲームで登場。57歳にも関わらず、相変わらず若々しい外見を保っている。迷彩服を着用。5回目のゲームの未来で500人余りの生存者を救助出来たのは、彼の活躍に依るところが大きい。
現代ではPSIを使えなかったようだが、ここの彼はかなりの実力者であり、第4のPSI「ノヴァ」の習得にも成功している。
能力は周囲の限られた領域を支配下に置く「星空間(せいくうかん)」。領域外からの攻撃を弾き、領域内では相手のPSIを抑える上に動きを鈍くし、自分だけは身軽に動くことが出来るなど、非常に強力な能力である。これとノヴァを組み合わせることでジュナスを短時間ではあったものの何も出来ない程圧倒した。応用技として重力を捩じ曲げることで時空を歪ませ、領域内の時間の進行を遅くする「星空間・重力特異点(せいくうかん・じゅうりょくとくいてん)」がある。雨宮はこの能力の素質が彼を若々しく保っていると推測している。

エルモア・ウッドの子供達[編集]

天樹院 ヴァン(てんじゅいん ヴァン)
無口かつ無表情の少年。食いしん坊で甘いものが好き、また寝ぼすけでいつもゴロゴロしている。フランス語を理解している。キュアの力を持ち、心臓が弱いエルモアに付き従っている。また、PSIの素質を見抜く力を持つ。
サイレン世界では性格が正反対に変わり、お喋りで非常に明るい性格に様変わりしている。ただし精神的にはあまり成長しておらず、寝汚い点も直っていない。また身長もシャオの半分程度。キュアの力をパワーアップさせ自分の周囲にいる複数の人間を同時に治療したり、脳と心臓以外なら消失した体を完璧に再生できる力を付けている。
4回目のゲームでは、強いキュアの力を持つイアンが死亡して絶望に陥っていた生存者達を落ち着かせるために、大声で喋ったことから性格が様変わりした。5回目のゲームでは、イアンと師弟関係を結んでいる。
天樹院 カイル(てんじゅいん カイル)
褐色の肌に銀髪の活発な性格の少年。自称「エルモア・ウッドの切り込み隊長兼警備隊長」。
子供達の中で一番アゲハと仲が良く、よく鬼ごっこやサッカーをして遊んでいる。砂糖抜きの紅茶など、苦いものが苦手。犬居達との最初の戦いの後、天戯弥勒に敗れた際、左頬に大きな傷を付けられる。
10年後の未来では、マリーがシャオの思いに気付いていることを見抜いており、悩む彼女の背中を押している。
PSI能力は空間に大気を超圧縮変換したPSIブロックを造りだす空間操作系PSI「マテリアル・ハイ」。ブロックは宙に固定されており、立方体や刃状など、様々な形のブロックを作り出すことで足場や防壁・罠などに応用できる。しかし、斬撃系のバーストには斬られてしまうことが多く、相性が悪い。通常は宙に固定されているため分かりにくいが質量も持ち、マテリアル・ハイを「固定解除(フォールダウン)」の合図で落下させることで重量を活かした使い方もできるが、彼は考えることが苦手なため、雑な使い方しかしていない。その他ライズの扱いにも長け、彼曰くライズの方が得意らしい。
サイレン世界では身長が大きく伸び、立派に成長した。性格は今も少年そのものだが、洞察力や冷静さを身につけている。左耳にピアスを付けている。マテリアル・ハイを格段に強化し、ドルキの爆撃をも防ぐ防壁へと進化させ、また罠など頭を使う使い方を編み出している。アゲハ・カブトが絶体絶命の時に助けに入り、ドルキを一瞬で倒した。
5回目のゲームでは「根(ルート)」に侵入してきたスカージのデルボロと交戦した。首都突入の際陽動班としてウラヌスと交戦。勝利する。しかし、カプリコの生み出したギーガーに圧倒されるも、朧によって救われた。
天樹院 フレデリカ(てんじゅいん フレデリカ)
動物の耳が付いたフードをよく被っている少女。愛称は「フー」。神戸育ちのフランス人で、元は貿易商の家で育つお嬢様だったが、生まれた頃からPSIに目覚め、癇癪を起こして自宅を半焼させたことで親に匙を投げられ、エルモアに引き取られた過去を持つ。プライドが高く、最初はアゲハのことを嫌っていた。子供達の中で唯一、9歳であることが分かっている(他の子供達も同じくらいだと考えられる)。
10年後の未来では、マリーのことを思い、シャオに告白させようとした。
発火能力のPSI「パイロクイーン」を持つ。怒ると関西弁になり、PSIを暴走させやすい。「バーストストリーム」考案者の一人。
サイレン世界では小柄でスレンダーな体型へと成長している。マリーをいじめることはなくなったが、怒りの沸点が低くなっている。猫耳のフードにミニスカートのワンピースを着用していて「紅蓮の女王」を自称する。強力なパイロキネシスを巨大な生物のような形にして使う「パイロクイーン・サラマンドラ」を習得している。胸が小さいことを気にしている。内心ではアゲハのことを慕っているが、つい攻撃的な態度を取りがちである。5回目のゲームでの首都突入ではカイルとともに陽動班に入り、ウラヌスと交戦、勝利するも、グラナの攻撃を受け瀕死の重傷を負ってしまった。
天樹院 マリー(てんじゅいん マリー)
控えめで優しい性格のそばかす顔の少女。フレデリカにはよく子分のように扱われているが、お互い大切に思っている。プログラムの技術を用いた丁寧にコントロールされたテレキネシスの使い手。プログラムを使い、皿洗いなどの家事も器用にこなしている。それを見込んだアゲハに頼まれ、プログラムの技術を彼に教える。アゲハに対して好意を寄せている。
10年後の未来では、シャオからの好意に気付いていたが、彼を思って知らないふりをしていた。
サイレン世界では、雨宮に「あの胸は凶器」[2]と言わしめる程の巨乳を持つ美少女に成長した。そばかすがなくなり、髪を伸ばし、ポニーテールにしている。テレキネシスが強力になっており、巨大な岩を軽々と操る、地形を変貌させるなどの力を見せている。アゲハに対する好意は変わっていないようで、再会した際には涙ながらに喜び、抱きついた。余談だが、彼女の上着は胸が大きくなりすぎたためにその部分を切り取って使っている。
5回目のゲームでは現代でアゲハと雨宮のキス未遂事件を目撃したために雨宮をライバルと認識しており、アゲハに対するアプローチが積極的になっている。根襲撃の際にヴィーゴに連れ去られてしまう。
天樹院 シャオ(てんじゅいん シャオ)
中国風の服を着た少年。物静かな性格で、よく瞑想をしている。PSIによる脳への負荷を抑える。「バーストストリーム」の考案者の一人。マリーに想いを寄せている。トランスに秀でたサイキッカーで、特殊かつ強力な複数のトランス能力を使い、またライズの腕も良い。
10年後の未来では、アゲハの帰還に喜ぶマリーを見てかなり取り乱した様子を見せた。
サイレン世界では、背の高い美少年へと成長した。大抵のことでは動じない性格は健在だが、不意にマリーの話を持ち出されて慌てる姿も見せている。マリーへの想いを抱き続けているが、未だに告げられないでいるらしい。4回目のゲームではシャイナにヒリューと朧を転送されて絶体絶命になった雨宮の前に現れ、シャイナと交戦し、フレデリカと雨宮との連携で追い詰めるも取り逃がした。5回目のゲームではヴィーゴと交戦し勝利するも、ジュナスに敗北した。彼の能力が自己修復に応用出来ることに思い至らず止めが甘かったためにマリーを攫われてしまい、深く後悔する。首都突入の際は、カブトとともに潜入した。
以下は彼の使う技についての説明。
  • 心羅万招(しんらばんしょう) 
周囲を取り巻くPSIの流れを感じ取る能力。シャオがメインで使用する。遠距離からのバーストによる攻撃を見切り打ち落とすことが出来、またトランス波動として流れ出る相手の思考を読み取ることが出来る。この際相手の潜在意識から相手の「本当の姿」が見えるらしく、他人には理解し得ない風景が見えてしまうため彼はこの能力をあまりよく思っていないが、エルモアは興味を持っている。読心は相手が感情的になればなるほど容易になるようだが、サイレン世界での彼はこの力を鍛え上げ、相手が冷静であっても正確に心を読むことが出来るようになっている。
  • 風導八卦白蛇(ホワイトフーチ)
人の思念を嗅ぎ取ることが出来る白い蛇を作る技。遺留品に残った思念から持ち主の居場所を特定したり、周囲の様子を探るなどの使い道がある。
  • 陰陽心羅(おんみょうしんら)
サイレン世界での彼が使用するアンチ・サイキック能力。相手のPSIによる技を無効化する。発動するには相手の能力を見極める必要があり、また使える回数に限りがある。

W.I.S.E関連[編集]

天戯 弥勒(あまぎ みろく) / グリゴリ06号
W.I.S.Eの設立者であり緋色の髪と、両腕に刺青を入れた美形の青年。その正体は第2期グリゴリ計画の元実験体・06号である。性格は自己中心的で独善的であり、PSIの力を持たない普通の人間を旧人種として毛嫌いしている。生命を操るPSI「生命の樹(セフィロト)」を使う。作り出した「種」から光る樹を発芽させ、さらに他者から奪った生命力を使うことで、絶大な威力を発揮する。また、シャオにPSIを持たない普通の人間と誤認させるなどの特殊な力を持つ。幼少の頃、双子の姉である07号と共にグリゴリの管理下に置かれ、当初は「実験が終われば家に帰れる」といった周囲の嘘を信じて笑顔を絶やさなかったが、成長と共に笑顔が見られなくなった。さらに「宙と話をしている」と言って天井を見つめ続けるなど、奇妙な言動も現れた。18歳の誕生日に、自身のPSIを抑制している「Pacs」のスイッチを切るように射場を唆し、射場以外の職員全員を殺害して逃走した。その後、犬居に従う愚鈍な弟・犬居三郎を演じて裏で彼を洗脳・操作し、活動資金を集めた。用済みになった犬居を殺害し、アジトにしていた山荘を圧倒的な力で瞬時に破壊して去って行った後、放浪していた01号(後のグラナ)に接触し、戦闘の末に実力を認めさせてW.I.S.E.に加入させた。さらに中継ヘリのカメラを奪い、PSIの力を持ちながらもそれを隠して生きている者に仲間になるように演説し、呼応して彼の元を訪れた03号(後のウラヌス)と鬼瀬(後のヴィーゴ)などを仲間に加えた。「約束の涙」の回収を企むが、その落下地点でアゲハと戦った際に真実を知り、アゲハと共闘してミスラを倒す。最後は軍の攻撃から逃れて身を隠し、表舞台から消えた。
小説版では、これからの道を考えた結果、世界を壊すことなく『異能の力を持つことが異常でない世界』を作ることをW.I.S.Eの新しい方針に掲げ再出立し、W.I.S.Eメンバーたちと共に虐げられてきたサイキッカーを救い、その家族や恋人などの関係者たちが住む、異能者とそうでないものが認め合う小さな国をとある島に作っている。
サイレン世界では、右目の周りに入れ墨を入れている。実務的な仕事は全てグラナに一任しており、裏で古い命から新しい命へ引き継ぐ計画を進めていたが、その計画をミスラによって利用され、水泡と帰した。クァト ネヴァスによる地球の捕食を食い止めるため、グラナと共にミスラを倒し、クァト ネヴァスを地球から追い出して力尽きた。彼が生み出した新しい命の破片は、地球に良い影響を与えた。
以下は彼の使う技についての説明。
  • 生命の樹”峻厳”(セフィロト ケブラー)
周りの生命を探知し、串刺しにしながら成長する巨大な樹を作り上げる技。貫いた相手の生命力を奪うことも可能。
  • 生命の樹”王国”(セフィロト マルクト)
あらかじめ「生命の樹」の種を植え付けた相手を操作し、樹を介して生命力を吸収する。
  • 生命の樹”美”(セフィロト ティファレト)
他者から奪った生命力を使い、自身の肉体を回復させる。
  • 生命の門(セフィラ・ゲート)
他者から奪った魂を使って球体状のエネルギー体を作り上げ、相手の攻撃を防御する。グラナの「日輪”天墜”」をも受け止める力がある。
ミスラ
天戯弥勒に助言を与えている女性で、一人称は「ボク」。その正体は「クァト ネヴァス」の代弁者であり、W.I.S.Eを利用して地球をサイレン世界に変えた真の黒幕である。天戯弥勒の力に目をつけて、毎夜、彼に夢を見せると共にテレパシーで世界への憎悪を煽り、クァト ネヴァスが地球を喰い尽くすための準備にその力を利用し続けていた。「約束の涙」を体内に取り込んでクァト ネヴァスの一部と同化し、ウロボロスを地球へ導く道標の役割になることを画策するが、「約束の涙」と同化した直後、アゲハと弥勒の共闘によって倒され、最期は「暴王の月」に飲み込まれて消滅した。
小説版では、ミスラの器にされた少女に想いを寄せていた少年の日記という形式で、小柄で吹奏楽部に所属していたごく普通の女子高生だった彼女が、ある夜、流れ星をその身に受けてから徐々に心を喰われ、ミスラへと変えられていったことが書き記されている。
サイレン世界では、W.I.S.Eにイルミナの技術を教えた。「かがり火」という予知能力を扱うほか、物質をブロック状に切断する能力を持っている。これらはクァト ネヴァスを取り込む前の能力であり、取り込んだ後は、あらゆる物を破壊する光線を放つ能力を得る。器にしていた身体が古くなったためマリーを新たな器にしようとしたが、ヴィーゴがそれを阻止しようとしたため、彼の身体に埋め込まれたイルミナを抜き取り殺害した。ウロボロスの地球捕食の準備が整い、本性を現して地球を捕食しようとしたが、弥勒を囮にしたグラナの奇襲によって倒された。
グラナ / グリゴリ01号
ボサボサの髪に逞しい外見をした大男。その正体は、第一期グリゴリ計画の元実験体・01号である。作中の16年前に研究所を脱走し、一人旅を続けていた。その道中で天戯弥勒に出会い、戦闘の末に片目を潰されるが、弥勒の言葉や思想に感化されて彼の仲間となった。胎児期からサイキッカーとなるための手術と訓練を受け続けたためにその力は強大で、特にテレキシネスに優れる。太陽光線をねじ曲げ、一点に集中させて攻撃する技「日輪”天墜”(にちりん てんつい)」を使う。
「another call2」では、古い風習に詳しいことが明らかになった。また、彼やウラヌスのようなグリゴリ計画の初期ナンバーは、老化が通常の人間と異なると語られた。
サイレン世界では、W.I.S.E第一星将の立場を与えられ、「天修羅のグラナ」と名乗っている。ミスラの罠だと察知したため、イルミナス・フォージを受けなかった。右目に眼帯をしている。豪快かつ繊細な振る舞いをするが、それは演技でしかなかった。ドルキを倒したアゲハに興味を持ち、彼を無理にでも仲間にしようとしている。首都決戦では、フレデリカを撃破した後、飛龍達に開けられた穴を修復し、朧を圧倒して駆けつけてきたアゲハとの対決を果たそうとするが、マツリに阻止され、そのまま彼女と対決する。ミスラが本性を現した後、真っ先に弥勒の所へ駆けつけてミスラを倒し、弥勒と共にクァト ネヴァスを地球から追い出し力尽きた。
ジュナス / グリゴリ05号
目付きの悪い黒髪の男。左目の上に傷を持つ。性格は極めて凶暴で、人を殺すことに躊躇しない。グリゴリの元実験体・05号であり、天戯弥勒の脱走に乗じて彼に付き従う。能力は、刃物状のバーストを操る「神刃(カミキリ)」で、周りのバースト波動に反応し炸裂する刀を空中に配置する「毘沙門・叢(びしゃもん むら)」や、武器からバーストの刃を放つ遠距離攻撃技「毘沙門・礫(びしゃもん つぶて)」、高速で振動するバースト粒子を剣のような形に集結させて振り回す「阿修羅・解(あしゅら かい)」などの技を使う。アゲハ達が3度目のゲームにて手に入れたDVDの内容が改変された後の「宣戦の儀」では、「毘沙門・叢(びしゃもん むら)」でエルモア・ウッドの子供達を殺害した。
はるかぜ学園にて理子と接触し、仲間に加えるが、その直後に影虎・ハルヒコと戦闘になり、理子に助けられ、3日間の追跡を振り切って逃走に成功した。「約束の涙」の落下地点にて、アゲハが見せた未来が信用できなかったが、弥勒の経験により、真実であることを察知した。
10年後の未来ではカプリコから告白され、返答は保留しているものの、いずれ彼女の思いに答えることが示唆されている。
サイレン世界では、W.I.S.E第二星将の立場を与えられている。直属の戦闘部隊「スカージ」を指揮している。ドルキが死亡した後、彼を殺害したエルモア・ウッドの足取りを追っており、ネオ天草に単独で侵入し、碓氷にエルモア・ウッドの場所を吐かせて殺害した。その後、スカージを率いて「根」に攻撃を加え、スカージを侵入させたが、加勢してきた飛龍達の襲撃に遭い、生き残ったデルボロと共に撤退を余儀なくされる。首都決戦では、サイレンドリフトとなった影虎と2回目の対決をするが、本性を現したミスラに力を奪われ、戦闘不能となる。
ウラヌス / グリゴリ03号
マフラーとツンツンとした髪型が特徴の男性。その正体は、第一期グリゴリ計画の元実験体・03号である。冷気を操るPSI「氷碧眼(ディープ・フリーズ)」で、足をスケート靴のように変化させ移動したり、氷の槍や撃った相手を凍らせる銃などを作り上げる。さらに「グラシアル・ウォール」は敵を完全に凍らせることができる。脱走したグラナを始末するために政府から解放されたが、返り討ちに遭い、以来グラナを倒す力を得るべく、政府からも離れていた。テレビ中継された弥勒とグラナの戦いをきっかけに、弥勒の強さに近づくべくW.I.S.E.に加わる。
「another call2」では、外見年齢と実年齢が異なることが明らかになった。
サイレン世界では、W.I.S.E第三星将の立場を与えられている。「根」によるマリー奪還では、カイル・フレデリカと対決した。飛龍達の策略にはまり、埋め込まれたイルミナが汚染され、最後はフレデリカの炎に焼かれた。
シャイナ
W.I.S.E第四星将(ウラヌス・ヴィーゴ加入前は第三星将)でPSI研究を担当している青年。飄々とした性格で、慇懃無礼なところがある。瞬間移動の能力を持ち、瞬時に別の場所へ移動したり、付近の人間や物を遠くに転送できる。技として、狙い定めた六角柱状の空間を丸ごと移動させる「六方転晶系(ヘキサゴナル・トランスファー・システム)」がある。また、奥の手として、自分の周囲の空間を破壊することができる。3度目のゲームで初登場し、窮地に陥っていたドルキを救う。4度目のゲームではドルキと共にアゲハ達の前に再び現れ、ヒリューを地上4000メートル、朧に致命傷を負わせた上でイルミナス・フォージ実験生命体廃棄層に転送し、サイレンドリフト一行を全滅の危機に追い詰めるが、介入してきたシャオ・フレデリカの猛攻と雨宮の反撃を受け、戦闘から離脱した。「根」によるマリー奪還では侵入者の排除を任され、ランとヴァンに奇襲を仕掛けるが、駆けつけてきた雨宮のノヴァに終始圧倒され、イルミナを破壊されて消滅した。
ヴィーゴ / 鬼瀬 鋭二(きせ えいじ)
「芸術」と称して人を殺めるサイコキラーの男性。唇にピアスを着け、どもりながら話す。テレビ中継された弥勒の戦いと演説に呼応し、究極の破壊と創造を見たさにW.I.S.E.に加わる。能力は「潜航師(ゾーン・ダイバー)」で、あらゆる物質と自身の肉体とを同化させ、その内側に潜り込む。この能力は物理攻撃にも作用するため、飛び道具や直接攻撃を瞬間的に自身と同化し、無効化させることも可能である。また、応用として手足のリーチを伸ばしたり、離れた場所に手足を作ることができる。
サイレン世界では、W.I.S.E第五星将の立場を与えられている。ジュナスの「根」襲撃の際、斥候として参戦した。応戦したマリーに一目惚れし、彼女を誘拐した。マリーを新たな器にしようとするミスラに反発し対峙するが、イルミナを抜き取られ、マリーに看取られて死亡した。サイレン世界で初登場した際はイルミナが埋め込まれていなかったが、「根」侵攻の後にイルミナス・フォージを受けた。「潜航師」を強化し、同化した壁から無数の手足を出現させて操る「潜航師・傀儡(ゾーン・ダイバー・フリークドール)」を使う。
カプリコ / 八星 理子(はちぼし りこ)
はるかぜ学園に預けられている少女。昔、崖から落ちた時に眉間にバツ型の傷を負い、その衝撃でPSIに目覚めたために周りから恐れられていた。書いた絵を実体化できる「創造者(クリエーター)」の能力を持つ。W.I.S.Eに目をつけられ、彼女を捜索していたジュナスに誘われ、共に行動することを選ぶ。
10年後の未来では、ジュナスに告白している。
サイレン世界では、第六星将(ウラヌス・ヴィーゴ加入前は第四星将)として、禁人種の研究および開発を行っている。イルミナス・フォージは受けていない。星将会議の最中にも関わらず新型禁人種のデザインを描き、話の腰を折ってデザインに関する意見を求めるなど、子供っぽさが目立つ。
ドルキ
W.I.S.Eの第七星将(ウラヌス、ヴィーゴ加入前は第五星将)で、長い銀色の髪と蛇のような眼を持つ男性。紫色のバイザーを装着し、左胸に核を持つ。特別警備小隊を率いて、敵対者や不審者の捕獲・監視・殲滅を任務とする。傲慢で短気な性格で、自分の意向にそぐわない行動を取ったものは部下であろうと容赦なく殺害する。任意の場所に爆発を起こす「爆塵者(イクスプロジア)」を使用し、全力を出すと、ドルキを丸ごと包む巨大なバーストの塊として全方位を捕捉・爆撃する「星船形態」となる。禁人種に改造されて自我を失ったタツオとも面会しており、担当する地域に存在する人間の抹殺を命令している。3度目のゲームにおいてアゲハたちの元に現れ、捕獲しようとするが、暴王の流星で右腕切断の重傷を負い、陰で見物していたシャイナに救助される。アゲハとの再戦を望み、2度目のイルミナス・フォージを行うが、その結果として、核の拒絶反応で1年以内の生存確率が1パーセント未満の余命幾ばくもない身体となった。4度目のゲームでシャイナと共にアゲハ達の前に再び現れてアゲハ達を圧倒するが、助太刀に入ったカイルに核2つを破壊されて消滅した。
遊坂 葵(ゆさか あおい)
陸上自衛隊研究所特殊化学武器研究科に所属する色黒の青年。射場の友人を装っていたが、実はW.I.S.Eの一員で、グリゴリの職員であった射場を監視していた。実際の性格は傲慢で、他人の命を何とも思っていない。自身の肉体に毒物を投与したうえで、その毒物を操るPSI「甘き毒薬(キャンディ・マン)」を使う。この能力により、2秒以上触れた相手を毒に侵したり、肉体から放出した毒ガスを昆虫の形状に具現化させ、操作して毒ガスをまき散らすといった使い道のほか、毒ガスで自身の分身を作り上げることもできる。「宣戦の儀」の前日にW.I.S.Eに単身戦いを挑んだマツリを撃退し、昏睡状態に陥らせたのは彼のPSIである。アゲハ達が自衛隊の研究所に潜入した際、自作の新型毒性ウイルス「ゴルゴン」で射場を殺害し、さらにサルファ・マスタードホスゲンを能力に用いて施設内で大量殺戮を実行し、アゲハ達を抹殺しようとした。アゲハの新技「暴王の渦」とその派生技「裂弾」で致命傷を負うが、ニトログリセリンに自身の能力を使用して研究所を爆破し、自らも爆死した。
デルボロ
ジュナス直属の戦闘部隊「スカージ」のリーダー。5回目のゲーム時、部下を引き連れて「根」を襲撃する。オドが朧に入れ替わっているのを知らなかったため、「根」によるマリー奪還の最中に、朧に殺された。
オド
「スカージ」のメンバーである覆面の男。5回目のゲーム時、根を襲撃するが、敵にも関わらずアゲハを治療するなど不可解な行動を取る。実は本物のオドは「根」を襲撃する前に朧に殺され、彼と入れ替わっていた。
アッシュ
「スカージ」のメンバー。外見は普通の人間だが、鋭く並んだ牙が生えている。トランプやコインを武器にしている。5回目のゲーム時、「根」を襲撃し、生存者を攻撃した。カブトの「弱者のパラダイム」に翻弄され、集められた「死の脅威」を押し付けられ死亡した。
ネッカ
「スカージ」のメンバーである女性。鎖を武器に扱い、バーストを体に纏って自身を強化する。他のメンバーと共に「根」を襲撃し、フレデリカと交戦するも、サラマンドラの最大火力の攻撃を受け、灰になった。
バーリィ
「スカージ」のメンバー。他のメンバーと共に「根」を襲撃するが、ハルヒコの「電磁's」の攻撃を連続で受けて敗北した。

ネオ天草[編集]

碓氷(うすい)
声 - 園部啓一
「ネオ天草」を統治する白髪長髪の老人男性。右目に眼帯をしている。政府が関与する裏の仕事に携わっていた際にサイレンドリフトとなり、未来を知る。しかし、アゲハ達のように未来を変えようとは考えず、崩壊後の世界で楽に生きるために、サイレン世界で安全な場所を探し、それが終わると自身のPSIで三宅と共にゲームから離脱し、邪魔者になり得る赤いテレホンカードの所有者からカードを奪っていた。アゲハもその標的として追われたが、その際、偶然にネメシスQの召集を受けたために略奪から逃れている。「転生の日」の後、天草四郎時貞の生まれ変わりである予知能力者と名乗り、「ネオ天草」を造り上げて独裁政治を敷いていた。トランスに特化したサイキッカーで、「時読の右手(サイコメトリー・ライト)」と「狂流の左手(イレギュラー・レフト)」という能力を持つ。「時読の右手」は右手に触れた物の過去を調べる能力で、「狂流の左手」は左手に触れた者のPSIに作用し、正常な動きをとれなくするアンチ・サイキックで、サイレンのゲームから離脱したのはこの能力によるものである。また、この能力を同時に発動することで、相手の記憶を消す「消去(デリート)」や、有線トランスを蜘蛛の巣状に広げ、それに触れたPSIに力を流し込み相手を束縛し、記憶を破壊する「デリート・スパイダー」などの派生技を使う。用済みになったネメシスQとその主の抹殺を画策し、それを阻止しようとしたアゲハ達と夢喰島にて交戦するが、雨宮とマリーに敗北した。その後、ネオ天草に侵攻したジュナスによって殺害された。
「another call2」では、エルモア邸の警備をしていた武智の前に現れ、会話をしている。
三宅(みやけ)
碓氷の側近である小太りの男。サングラスを着用している。碓氷と同じく元サイレンドリフトで、ネオ天草で唯一彼の正体を知る人物である。バースト系のサイキッカーで、テレキネシスのほか、タコの足状のバーストで攻撃する「黒骨(オクトパス)」を使う。碓氷に同行し、ネメシスQの主を殺害しようとするが、雨宮とマリーに阻止され、敗北した。後日、ネオ天草を襲撃したジュナスによって殺害された。
億号(おくごう)
ネオ天草に所属するサイキッカーで、バンダナとマントに濃い髭面が特徴の中年男性。リーダーである碓氷が予知能力者ではないことに気付いていたが、彼なしではネオ天草が成り立たないことを理解しているため、横柄な態度を取りながらも従っていた。マリーに対して、初対面でいきなりプロポーズをした。ライオンのような大きな獣型のバースト「オルガゥス」を造り出す能力を持ち、口から砲撃である「鬼哭砲(きこくほう)」を放ったり、大声で吼えて相手を怯ませるなどの力を持つほか、機動力とパワーにも優れる。ネメシスQの主を殺害するため碓氷に同行するが、カイルが「マテリアル・ハイ」で造った巨大な檻に閉じ込められ、降参した。その後、曲がりなりにも人々の心を掴んだ碓氷にネオ天草の自治を要請し、自らも統治に尽力するが、ネオ天草に乗り込んできたジュナスに殺害された。
太河(たいが)
ネオ天草に所属するサイキッカーで、黒帽子と無表情な顔が特徴の男性。碓氷に忠実だが、彼のやり方に疑問を感じている。能力はバースト系PSIの「光輪(チャクラム)」で、光の刃を飛ばして攻撃する。また、光輪の閃光は目くらましを兼ねている。ネメシスQの主を殺害するため碓氷に同行するが、アゲハと戦闘になり、「暴王の月」に圧倒されて戦意を無くし降参した。その後、碓氷に未来予知の能力が無いことを知り、彼を殺そうとするが、億号に説得されて断念した。億号と共にネオ天草の統治に力を注ぐが、ジュナスによって殺害された。
脳獣(ブレインビースト)
ネオ天草に所属するサイキッカーの3人組。碓氷の命令でネメシスQの主の居場所を探索していた。アゲハ達と交戦するが全く歯が立たずに敗北した。しかし、その1人が逃げる間際に手に入れた雨宮の髪の毛から、碓氷が「過去視」で情報を読み取ったことで、ネメシスQの主の情報が漏れた。

その他の人物[編集]

グリゴリ07号
「ネメシスQ」の創造主であり、サイレンのゲームを主催した女性。天戯弥勒の双子の姉であり、緋色の髪をした弟とは対照的に、青紫色の髪をしている。世界崩壊の原因を探るため、時を遡るPSI「Nemesis(ネメシス)」によって「ネメシスQ」を作り出し、サイレンドリフトを未来に送り、ゲームを行った。サイレン世界において、「転生の日」以降も夢喰島の「特異能力者の家(ホーム)」に幽閉されていたが、自身の力が限界に来たうえ、ネオ天草に追われていたため、アゲハ達に救援を求めた。口頭では喋らず、代わりにテレパスで会話をする。世界の救済には全く興味ないが、アゲハやエルモア・ウッドの意志にはある程度理解を示し、ネメシスQの制裁プログラムを書き換えて、エルモア・ウッドに住む未来人にのみサイレンに関する話ができるようにした。
現実世界において世界崩壊が阻止された後、アゲハ達によって幽閉先の研究機関から救出された。また、10年後の未来では、天戯弥勒と再会した。
ネメシスQ(ネメシスキュー)
「サイレンの使者」と呼ばれる神出鬼没の怪人。その正体は、グリゴリ07号が持つ時を遡るPSI「Nemesis(ネメシス)」に、ある程度の人格や行動原理を組み込んだPSIプログラムで、世界を崩壊させた原因を解明するために造り出された。肉体が時空間移動に耐えられない創造主の代行者として、選別した人間をサイレンドリフトにして協力させるという計画の元に行動している。また、未来の情報を迂闊に漏らすと意図せぬ歴史改変が起こり、計画が破綻してしまう可能性があるため、ネメシスQには、情報を漏洩したサイレンドリフトを抹殺するようにプログラムされている。
ダメQ(ダメキュー)
ネメシスQと同じく、グリゴリ07号に造られたPSIプログラム。小さなネメシスQのような姿をしている。夢喰島にて、創造主の世話に従事している。コミカルでドジな動きが目立つため、アゲハに「なんかダメなネメシスQだ」と言われた。
夜科 フブキ(よしな フブキ)
声 - 関山美沙紀
アゲハの姉。24歳。OLをしている。アゲハ同様に粗暴な性格で「ブッ殺す」が口癖。両親が不在の夜科家でアゲハの保護者代わりをしているが、アゲハからは煙たがられている。恋人に振られてからは朧のファンになり、アゲハが彼を家に連れてきた際、始終夢見心地だった。4回目のゲームでアゲハ達が行方不明になってからは、マスコミにまとわりつかれており、エルモア・ウッドに住みながら子供達の面倒を見ている。
10年後の未来では、イアンとの結婚を控えており、彼の子供を妊娠している。
サイレン世界では5回目のゲームで登場。イアンとの間にマルコを産む。
霧崎 塔二(きりさき とうじ)
カブトの叔父。元は戦場カメラマンだったが、戦地で片足を失ってからはジャーナリストとして活動している。カブトには甘く、よく金を貸している。所有する山荘の地下に核シェルターを作り、そこに収集したメディア情報や非常食等を貯蔵している。
10年後の未来では、未来が変わったことにより存命しており、カブトに資金や撮影機材を拝借されている。
サイレン世界では、W.I.S.Eに関して興味を示しており、「宣戦の儀」の様子を撮影する。「転生の日」はシェルターに避難するも、その後起きた地震で足を骨折して動けなくなり、そのままシェルターの中で死亡した。
坂口(さかぐち)、ヒロキ
声 - 金光宣明(坂口)、中西英樹(ヒロキ)
通称・サカ・ヒロ。アゲハの友人。よく3人でつるんでいたが、アゲハがサイレンドリフトになってからは置いてけぼりを食らい、その理由をアゲハと雨宮が付き合いだしたからと思っている。ヒロは警察幹部の息子で、「警察の者」と称して学校へやって来た碓氷と三宅を一発で偽物と見破る。
倉木 まどか(くらき まどか)
声 - 堀口あすか
アゲハのクラスメイトで、一見可愛らしい容姿の少女だが、雨宮の物を捨てるなど陰険な性格をしている。雨宮が近頃明るく変わってきたことに苛立っている。
奥村(おくむら)
声 - 川野剛稔
オカルト部に所属している男子生徒。アゲハに秘密結社サイレンの話やテレホンカードの価値について教え、深入りしないよう忠告した。
三好(みよし)
関東衆英会の組長。影虎に犬居達闇金融窃盗犯グループの始末を依頼した。その後、罠に嵌まった影虎を助けるため、アゲハ達に彼の小刀を託す。事件が一応の解決を見た後、影虎の頼みでランとハルヒコを解放した。過去にエルモアに占ってもらったことがある。
東雲 千架(しののめ ちか)
東雲ランの妹。交通事故で頭を強く打って以来、1年半眠り続けたままの状態だったが、影虎の拉致事件が解決した後、イアンのキュアにより目を覚ました。
サイレン世界では、兄達と一緒に「根」で暮らしている。10年前はハルヒコの呼び名が「晴彦さん」だったのが「晴君」になっている。また、「根」内部におけるハルヒコの移動手段として、オートバイの運転をしている。
武智 祐介(たけち ゆうすけ)
愛知県警白滝署の刑事。「望月朧失踪事件」を担当した。4度目のゲームから帰還したアゲハの取調べを行った。その後については「another call 2」で描かれている。既婚者であり、希美という娘がいる。
犬居 清忠(いぬい きよただ)
複数の闇金融から金を盗んでいた犯人グループの中心人物で、頭や腕に包帯を巻き、顔には縫い目、右腕には「病苦」と刺青が彫ってある怪しげな風貌の男性。「痛みは教訓だ」という信念を持ち、他人にそれを強制する。相手の動きや与えられた衝撃、そして犬居の怒りと憎しみを影にプログラムしたうえで自動的に戦わせる影の人形「アングリー・ゴーリー」を作り出す。アングリー・ゴーリーが受けた痛覚・触覚などは、犬居に伝わるようになっている。自分達を捕まえに来た影虎を罠に嵌めて捕縛し、救出に来たアゲハ・カイルと交戦した。優勢に戦いを進めたが、「暴王の流星」で「アングリー・ゴーリー」を八つ裂きにされ、苦痛に悶絶しているところを殴打されて敗れた。弟・三郎に扮した天戯弥勒に操られており、アゲハ達が尋問している最中に、天戯弥勒によって「生命の樹」を口から生やされて殺害された。
犬居 三郎(いぬい さぶろう)
#W.I.S.Eの天戯弥勒の項参照。
西河(にしかわ)
NASLの研究員で、朱鳥の部下である女性。彼に恋心を抱いており、告白するもスルーされた。アゲハが彼の息子と知り、点数稼ぎに射場の情報を教えた。
射場 公一(いば こういち)
NASLの職員で、長髪に髭を生やした男性。劇中の1年前に、自衛隊の研究所から転勤してきた。その正体はグリゴリの元職員で、唯一の生存者である。サイキッカーではないが、トランス能力に対抗するための手術と訓練を受けている。グリゴリに在籍していた頃は、実験体達のカウンセリングに従事しており、グリゴリの非情なやり方に疑問を感じていたが、何もできずにいた。天戯弥勒と親交があり、彼の18歳の誕生日に、彼に唆されてPSIを抑制する装置・Pacsのスイッチを切り、弥勒達が脱走する原因を作った。その後、政府によって内部事情を漏らさぬようにNASLに異動させられた。NASLを訪れたアゲハと雨宮にグリゴリ関連の情報を提供し、協力することを決意したが、彼を監視していた遊坂によって殺害された。

既刊一覧[編集]

各巻サブタイトル、初版発行年月日[3]ISBNの順に記す。

  1. 「都市伝説」2008年5月7日 ISBN 978-4-08-874532-9
  2. 「ベビーユニバース」2008年7月9日 ISBN 978-4-08-874546-6
  3. 「龍」2008年10月8日 ISBN 978-4-08-874580-0
  4. 「暴王の月(メルゼズ・ドア)」 2009年1月10日 ISBN 978-4-08-874620-3
  5. 「幻視(ヴィジョンズ)」 2009年3月4日 ISBN 978-4-08-874654-8
  6. 「突入作戦(フレイム)」 2009年6月4日 ISBN 978-4-08-874682-1
  7. 「改変・12月2日」 2009年8月4日 ISBN 978-4-08-874716-3
  8. 「光」 2009年11月4日 ISBN 978-4-08-874737-8
  9. 「生ける島」 2010年1月4日 ISBN 978-4-08-874766-8
  10. 「それぞれの空」 2010年3月4日 ISBN 978-4-08-870013-7
  11. 「二人の実験体」 2010年4月30日 ISBN 978-4-08-870048-9
  12. 「血と覚悟」 2010年7月2日 ISBN 978-4-08-870104-2
  13. 「潜入」 2010年9月3日 ISBN 978-4-08-870149-3
  14. 「ノヴァ」 2010年12月3日 ISBN 978-4088701585
  15. 「警報」 2011年2月4日 ISBN 978-4088701783
  16. 「繋がる世界」 2011年3月4日 ISBN 978-4088701882

小説[編集]

SOWによるノベライズ。ジャンプ ジェイ ブックスより発売。

  1. PSYREN −サイレン− another call 1 紅蓮の聖誕(2010年9月発行、ISBN 978-4-08-703231-4
  2. PSYREN −サイレン− another call 2 未来は君の手の中に(2011年3月発行、ISBN 978-4-08-703239-0

ラジオドラマ[編集]

ジャンプ専門情報番組「サキよみ ジャンBANG!」にて、2010年1月に放送。その後集英社ヴォイスコミックステーションサイト「VOMIC」で配信。

担当声優
主要担当声優は上述。ここではそれ以外のキャラについて記す。

脚注[編集]

  1. ^ 実際には、脳の大部分は有効に活用されているといわれる。詳細は脳#解剖を参照。
  2. ^ a b 小説「another call 1」での出来事。
  3. ^ 各巻奥付参照

外部リンク[編集]