Mr.Clice

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Mr.clice
ジャンル アクション漫画ギャグ漫画
漫画
作者 秋本治
出版社 集英社
掲載誌 月刊少年ジャンプ
発表期間 1985年12月号 -
巻数 5巻(2003年5月現在)
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Mr.clice』(ミスタークリス)は秋本治による日本漫画作品。『月刊少年ジャンプ』(集英社)に不定期連載されていた。ジャンルとしては「スパイアクションギャグ漫画」である。

内容[編集]

脳(意思)は男性だが体は女性のスパイが、様々な任務を遂行するギャグ・スパイアクション。各話の構成は『ゴルゴ13』に似たものになっている(ひとつの話の中にPart 1 ○○、Part 2 △△…がある)。

初期作品は『薬屋や魚屋など、スパイ物にふさわしくない人物の救出』『お約束的に失敗を繰り返す殺し屋ナポレオン』といったギャグ要素が強かった。9年のブランクを空けて発表された『MIAMI FLIGHT 2001』(単行本Part 3)からはテロとの闘いや工作員同士の友情など、ハードな要素も盛り込まれるようになったが、近年はまたギャグ重視の内容へと回帰してきている。

主要登場人物[編集]

繰巣 陣(くりす じん)
本作の主人公。日本の国家予算20億円もかけて育て上げた国家特別工作機関(JST、現実には存在しない)の超A級スーパーエージェント。超人的な戦闘能力の持ち主であることはもちろん、36ヶ国の言語に堪能で、海外でも不自由なく会話できるエリート工作員である。KGB工作員との戦いの最中にトラックと激突して命を落とすが、たまたま同時刻に亡くなった女子テニスプレイヤーの体に脳だけを移植され、(今のところ)女性として生まれ変わった。男の時は非常に女たらしだったが、女性に生まれ変わったことによって、事情を知らない男から愛を告白され、組織内の女性職員からオカマ扱いされてしまい、更衣室とトイレに至っては、男女両方から使用を拒否されている。本人は一刻も早く再手術を受けて男の体に戻りたいが、JSTの上層部は繰巣が女性のままでいる方が職務効率が上がるという理由から、色々な理屈を付けて繰巣を男に戻させないように画策している。そのため、局長との間では不毛な(?)言い争いが絶えない。愛銃はVz 61・スコーピオン。初期の容姿は『こち亀』の秋本・カトリーヌ・麗子に似ていた(金髪ロングのカツラを被るとそのままである)が、後期になると麻里愛に似た容姿になっていく。勝気な性格。なお、初期で見られた設定では左手などを改造されており、初期において超人じみた力を見せていた。その他、彼女(彼)の身体には特殊な防弾コーティング処置が施されており、銃弾では致命傷を負わすのは困難だったが、ハワイミッション(『クリス、ハワイに飛ぶ!!』)の時点でこのコーティング機能は消失している(同様に、左手の改造についても以後言及されておらず、強すぎる故力を持て余し使い辛かった描写も後に見られなくなったことから、消失している可能性がある)。
アレキサンダー・ベラマッチャ
日本特工本部イタリア諜報部員。繰巣の「男時代」からの頼りになる相棒。妻との間に男ばかり10人の子供がいて、いずれは11人の息子でサッカーチームを作るのが夢だと語っている(なお、作中で待望の11人目の息子が誕生した)。
両津に容姿が似ている。設定上、日本語が話せないとされてはいる(日本語で書かれた看板を読めないシーンがある)が、Part 1の『香港の銃撃戦』において、クリスが話している相手が殺し屋ナポレオンだと気付いたベラマッチャは、そうとは知らないクリスに対し、イタリア語で「ちょっとお前に話があるんだが」と話しかけ、クリスが「どうしたの?急にイタリア語で話すなんて」と困惑しているシーンがある他、同じくPart 1において日本の米屋・魚屋・薬屋・町会長と会話をしているシーンがあることから、日本語も話せる可能性が高いと思われる。
雨氷氷笑太(うひょひょ わらった)
国家特別工作機関工作局長。事故で死亡した繰巣の脳を女性の体に移植した結果、繰巣の職務効率が以前よりも上がっているため、色々な理屈を付けて、繰巣を男に戻す手術の約束をことごとく反故にしている。そのため繰巣と過激な言い争いになることもしばしば。本名は作品が始まって、かなり経ってから判明した。
殺し屋ナポレオン
連載初期のライバル(!?)。国際犯罪組織『スラッシュ』アジア支部の殺し屋(自称)で、タケちゃんマンのようなマントを羽織り(たとえ蒸し暑い地方に来てもトレードマークだと言って脱がない)、少々ハゲ気味。メインアームは2丁装備のキャリコM100でキレると銃を乱射する。登場後しばらくは銃の弾数でネタを引っ張っていた(本来の200発を400発に増強、更にキャリコを4連装に改造した)。育ちは悪くないらしく、フェンシングが得意。
しばらくスラッシュ共々音沙汰がなかったが、2007年7月号(『月刊少年ジャンプ』最終号)でクリスと決着をつけるために復活した(が、最後の戦いと位置づけていたロワールのスラッシュの支部(しかも日本の城)で大チョンボをしでかしたため、腐れ縁は続きそうである)。
琳 美稟(リン メイリン)
Part 3で知り合った繰巣の工作員仲間。中国特殊情報局所属。本名は靡 美姫(ミウ レイヒ、ミウの部分はまだれの上の部分がない)。父、母、兄と家族が皆工作員で、その兄との関係がPart 3での重要な部分になる。

エピソードと訪れた地域[編集]

カッコ内の年と月号は掲載された号を示す。

クリス 海洋都市ヴェネツィアへ!!(ヴェネツィア、1985年(昭和60年)12月号)
ギリシャより愛をこめて(アテネアドリア海1987年(昭和62年)1月号)
香港の銃撃戦(返還前の香港、昭和62年6月号)
クリス ハワイに飛ぶ!!(マウイ島オアフ島1988年(昭和63年)2月号)
オリエント急行の休日(パリ~ヴェネツィア、1988年(昭和63年)11月号)
クリス F1に参戦!?(モナカ王国、モデルはモナコ公国1989年(平成元年)5月号)
エジプトの大いなる遺産(カイロピラミッド1990年(平成2年)9月号)
クリスと9人の探偵団(フィレンツェ1991年(平成3年)5月号)
ドイツ古城での対決!!(ルフトハンザ・エクスプレス内デュッセルドルフライン川ローレライの岩ハイデルベルク1992年(平成4年)7月号)
MIAMI FLIGHT 2001(フロリダキーウェスト~マイアミ、2001年(平成13年)2月号)
MEGA CITY PANIC(カナダロッキー山脈USAシリコンバレー1995年(平成7年)2月号)
古都北京不夜城対決(北京、2001年(平成13年)9月号)
南国の星に願いを…(南太平洋赤道直下・ピットケルン島~ジオテイル島、2002年(平成14年)2月号)
CLICE IN THAILANDバンコクトムヤム広場、2002年(平成14年)6月号)
大陸横断弾丸超特急(カナダバンクーバー~炭鉱の町レベッカ、2002年(平成14年)9月号)
Queen Clice(ロマノ王国、紺碧海岸の表記からモナコがモデルと思われる、2003年(平成15年)2月号)
  • コミックス未収録
宇宙対決!!(宇宙・未来住宅宇宙マンション、2004年(平成16年)9月号)
ロワール 古城の決闘(フランスロワール川2007年(平成19年)7月(月刊少年ジャンプ最終)号)

補足[編集]

  • 原作者の秋本が井上ひさしの小説『吉里吉里人』の要素を取り入れ、1960年代にブームになった、007シリーズ殺しのライセンスなどのスパイ映画へのオマージュとして書いた作品。
  • Part 1のオリエント急行のオークションのシーンでは、絵画の中に、題名が"おまわり"として両津勘吉、目当ての絵画FUJIの脇に、題名が"BUCHO"として、大原大次郎を模した作品が紛れている。
  • Part 3で航空会社を舞台にした内容の話があり、ハイジャックを示唆した内容が描かれているが、その年(2001年)の9月11日ハイジャックから発展した実際のテロが起こり、笑えない事態となった。
  • 秋本治の代表作『こちら葛飾区亀有公園前派出所』においては、コミックス124巻の背表紙や本編中のネタ等で何回か繰巣陣が登場。また、少年ジャンプ別冊『コミックアキダス』(2000年発売)の描き下ろしスペシャル漫画や増刊『こちら葛飾区亀有公園前派出所 びっくりドッキリ 飛び出す!ジャンボサマーフェスティバル』(2007年発売)のコラボレーション漫画(両作品の既発表エピソードコラージュ+描き下ろしで構成)では、本格的に両津勘吉との共演を果たしている。本作ではクリスが日本語しか話せない両津を日本語が話せないベラマッチャと間違えるシーンがあり、矛盾している(ただしこれはパラレルワールド的な要素が強い)。
  • Part 4の南国の星に願いを…では、クリスが水着姿で潜入調査するシーンがある。
  • ジャンプSQ2011年11月号の「こち亀13誌出張版」に登場し、乳首を公開したが、同年12月7日発行の第999巻「13誌出張版の巻」では修正されている。

関連項目[編集]