コンテンツにスキップ

M21 (天体)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Xqbot (会話 | 投稿記録) による 2012年5月20日 (日) 10:17個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.3) (ロボットによる 変更: sk:Messier 21)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。


M21 (NGC6531) はいて座にある散開星団。距離4250光年1764年メシエが発見した。

メシエは「前のもの(M20)の近くにある星団。知られている星でこの2つの星団に最も近いのは、いて座11番星である。この2つの星団には8等ないし9等の星が含まれ、星雲状の物質につつまれている」と記している。スミスはそれをうけて「彼の言う星雲状物質というのは微星の集合を指している」と記している。メシエは星雲が含まれるM20では星団の記述のみで、星雲があることを記していない。また、現在いて座11番星はM21の2°南東にある。メシエは何らかの混乱を起こしたと思われる。ただ、メシエが記録したM20やM21の位置は正確である。

NGCカタログには「とても多くの星からなり、星の集まり方のまばらな星団。9等から12等の星からなる」と記されている。

直径は約33光年。青い星を多く含む若い星団である。8等級の星が1個、9等級が4個と明るい星が少ない星団である。

条件が良ければ肉眼でも発見できる。双眼鏡では数個の星がコンパクトにまとまっていて、M20M8と同じ視野に見える。口径10cm程度の望遠鏡から星団らしい姿を楽しむことができる。小望遠鏡で約50個の星を楽に見ることができる。中心部に三角形の星の集まりがあり、そこから星団の渦巻き構造を見る人もいる。M20を土台として、M21を北端とする「十字形の群れ」は「ウェップの十字架」と呼ばれている。腕の曲がった十字形の星の一団である。

関連項目