1−1+2−6+24−120+…

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数学の殊に解析学において階乗の交代和 1 − 1 + 2 − 6 + 24 − 120 + …, 即ち発散級数

\sum_{k=0}^\infty (-1)^k  k!

に対して、適当な総和法によって有限な値を割り当てたのはオイラーが最初の人であった[1]

この発散級数の総和を知る簡単な方法の一つは、ボレル和

\sum_{k=0}^\infty (-1)^k  k! = \sum_{k=0}^\infty (-1)^k \int_0^\infty x^k \exp(-x) \, dx

を考えることである(式の両辺は通常の意味でともに無限大であり、ここでの等号はこのままでは正当化されない形式的な等号であることに注意)。ここで仮に無限和と積分とが(飽く迄も記号の上で機械的に)交換できるものとすれば

\sum_{k=0}^\infty (-1)^k  k! = \int_0^\infty \left[\sum_{k=0}^\infty (-x)^k \right]\exp(-x) \, dx

という式が得られることになるが、右辺の角括弧内の総和は (0 ≤) x < 1 のとき収束して 1/(1 + x) に等しい。さらに仮定を重ねて(1 ≤ x のときも収束性を無視して)角括弧内の総和を 1/(1 + x) に書き換えてよいものとすると、全体の積分が有限値に収束するものになり、ボレルの意味で

\sum_{k=0}^\infty (-1)^{k} k! = \int_0^\infty \frac{\exp(-x)}{1+x} \, dx = e E_1 (1) \approx 0.596347362323194074341078499369\ldots

と書くことが正当化できる(但し、eオイラー・マスケローニ定数E_1 (z)指数積分である)。

脚注[編集]

  1. ^ (Euler 1760, p. 205)

参考文献[編集]