豚骨
豚骨(とんこつ)とは、豚の骨を長時間煮込み、骨髄からでる旨味成分をスープのだしとして使用する材料である。「豚骨スープ」のように、スープ名として用いられることが多い。
豚の骨でも、特に膝関節の部分(脛骨・大腿骨)から上質の旨味成分がとれる。この骨端の形状が人間の拳に似ていることから「げんこつ」と呼ばれることもある。
豚骨スープをラーメンに用いているのが「豚骨ラーメン」である。
九州の豚骨ラーメンは、福岡県久留米市で生まれた久留米ラーメンを祖とし、玉名ラーメン、博多ラーメン、熊本ラーメンと伝播していった。それ以来、豚骨ラーメンは九州地方で有名であったが、1968年に熊本ラーメンの老舗「桂花」が九州の豚骨ラーメンとして初めて東京に進出。これが人気を博し、豚骨ラーメンの知名度を全国区に押し上げた。
現在では豚骨ラーメンは、ラーメンの種類として全国的にとても人気が高い。
同じ豚骨スープを用いたラーメンであっても、九州では「さっぱり味」を売りにしているものが多いのに対し、関東地方では豚の背脂(せあぶら)を加えて濃厚な「こってり味」に仕上げているものが多い。また九州の豚骨ラーメンのスープは白濁しているのが特徴で、これはスープをとる際、思いきり沸騰させることで油と水分が混ざり合い、骨髄から出るコラーゲンがゼラチン化し、それが乳化剤となり脂肪を包み込むことによる。逆にスープを煮立たせないと、油分が混ざることが無いため、スープが濁らない。
豚骨独特の臭みを敬遠する人もおり、好みが分かれる。そのため紅しょうがや「麻油(まーゆ)」と呼ばれる熱した油で刻みニンニクを揚げて香り付けした油を振りかけるものもある。
関東地方では、単に「豚骨ラーメン」と称している場合、関東地方特有の豚骨醤油ラーメンであることが多い。そのため、九州の豚骨ラーメン(鹿児島ラーメンを除く)を扱う関東地方の店舗では「九州豚骨」「博多豚骨」「熊本豚骨」などと称していることが多い。