柳龍拳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
柳龍拳(やなぎりゅうけん)は武術研究家、気功師。「大東塾武道」総裁。元日蓮宗系僧侶。サハリンで1941年ごろ出生。大東流合気道を一子相伝で継承する武術家系の正統3代目宗家を自称するが、一代目、二代目の名や経歴などについては明らかにされていない。身長170cm。体重77kg。
目次 |
[編集] 武術
この節の情報のうち幾つかは柳自身の公式サイトを出典としている。実際に柳の公式サイトを注意深く読むと、「柳姓は武田家直系の『姓』」となっているにも拘らず、一子相伝の開祖、大東久之助は武田信玄の家臣であったり、一子相伝の武術が分派して「武田家直系の当流と、会津系の二流がある」となっていたり曖昧な点、不審な点が数多くみられる。また次の節「他流試合」には武術家としての実力の検証例がある。
大東流合気道免許皆伝10段、日本天心流合気道免許皆伝10段、龍神秘伝流合気道免許皆伝10段、龍神流気合術免許皆伝10段、柳流武術気功10段、大日本武徳会会員10段登録。これに関してはなぜ全ての段位が10段なのか、誰から受けた段位なのか、も明らかにされていない等、不審点が多い。息子の柳龍宝(「大東塾武道」総師範(指導部長)総本部塾長)と共に、北海道で合気を伝える。ちなみに柳龍宝の段位は全て八段である。他流試合をする数少ない古流武道の一派。ただし公に知られている限りでは他流試合は後述の一戦のみである。
柳は自身が伝承していると主張する大東流合気道は、武田惣角を中興の祖とする大東流合気柔術や植芝盛平を開祖とする合気道とは全く系統が異なる流派であるとしている。柳に拠れば、大東流合気道は武田信玄の家臣であった大東久之助の直系武術であるという。ここにも「武田氏直系」なのか「武田信玄の家臣直系」なのか曖昧さ、不審さがみられる。戦国時代から400年以上一子相伝で続いているはずなのに、大変不審な事になぜか柳で3代目である。もし事実なら、柳家は一代(親が子供をもうけるまでの年数)が100年以上という生物学的にありえない家系になる。
新選組の近藤勇や、八極拳の李書文同様、拳を口に入れることができると主張している。また、その卓越した気の力を用いて、ティッシュで鉛筆を切ることができるとも言っている。ただし、その様子の信頼出来る目撃談やまた映像などは、今の時点で無い。スピードやパワーのある相手でも気の武術によって一瞬で倒してみせると主張しているものの、氏は広告先行型であり、その実力には不可思議、不審な事が多い。現在の技の完成度は80%であり、90 - 95%台に向けて更なる努力をしているという。そもそも何に対して80%なのか(100%の技とは何なのか)、なぜ100%を目指さず、90%台を目指すのかも明らかになっていない。
気合術や合気術、更に気功の証明のため、ノールールの他流試合を行って200戦以上無敗であったと本人は主張する。ただし、やはり勝利したとされる200戦の詳細(対戦相手や日時)は、相手に「名誉のために公開しないように頼まれた」などの理由で明らかにされていない。後述のように公開試合で一敗したため、現在の自己申告による戦績は「200戦以上無敗」から「以上」がとれ、201戦200勝1敗となった。
気の武術に使えるというエネルギーの証明のため総合格闘技のPRIDEに出場を強く志願し、多方面に折衝中であったが、高齢と心臓病のため断念。本人によると、心臓にバイパスが三本入っているとのことである。
相手に触れることなく倒すという、武術と言うよりもパフォーマンスと言うのがやや適切な感のある映像も、公開している。氏が手をくるくる回すと離れた相手(弟子)がその動きに巻き込まれたように悶絶し、最終的に転げ倒れる技はSRS等のテレビやインターネット動画サイト上で「糸巻き攻撃」と呼ばれていた。さらに暗幕の反対側から竹刀を振りかぶった弟子複数名が氏の気合に拠り倒れるという動画も公開され、ネットに広く流布されている。
気功師としても活動し、気功の不思議と力を、テレビ出演等10回で世に問うた。これには自らバラエティー番組に投稿した上述の「糸巻き攻撃」のビデオも含まれる。『不思議エネルギーの世界』誌にて、不思議研究所という民間団体の手に拠る物ではあるが、遠隔治療(電話を介しての気功治療)の実験をおこなった。またヨガ教室、除霊、人生相談なども行っている。
[編集] 他流試合
氏は上記のような「経歴」をサイト上で宣伝し、どのような格闘家、武道家の挑戦でも受けるとしていた。当初は他流試合を5万円で行うとしていたが、2006年3月中旬には10倍の50万円が必要、氏が負けた場合返金とし、その後は50万円が必要、柳が負けた場合対戦者に100万円を支払うと条件を変えていった。氏は高名な格闘家ヒクソン・グレイシーに勝つ自信があると豪語し、格闘技イベントPRIDEに出場して神秘の気の力を実証したいと宣言していた。
2006年10月6日、インターネット上の大手サイト探偵ファイルが柳龍拳に挑戦する記事を掲載する。これに対して柳も挑戦を受けることを表明。途中、対戦者変更などの軋轢がありながらも、探偵ファイル側に立つ格闘家=岩倉豪と柳龍拳は11月26日に対戦することが決定する。岩倉は35歳で空手・ブラジリアン柔術の経験者、柳は65歳で合気によって戦うという異色の他流試合に注目が集まった。また、この試合は目潰し・金的および粘膜への攻撃禁止で、グローブやマウスピースを用いない素手素面での対戦というルールであった。試合当日、会場となった札幌の公共体育館、きたえーる武道場は500人以上の見物人が来場した。なお入場制限のためそのうち200人ほどが会場に入れず、窓から観戦した。
実際の試合は1分弱で勝負が決した。開始数十秒で、柳は顔にパンチを食らってノックダウン。いったんは立ち上がって試合を続行するも、抵抗実らず胴衣の袖をつかまれ、顔面に連打を入れられうつ伏した。氏は歯を折って顔面から流血し、救急車を呼ぶ騒ぎになる。
このような無謀な他流試合を行ったことについて、同会場を使う他団体から警告を受け、柳龍拳道場の体育館の使用禁止を言い渡される。
この試合の映像は11月26日のうちにYouTube上にアップされ11月28日には同サイトでMost Viwed(Today)の1位となった。
氏は2006年12月1日付では完敗を認め、現役の武術家を引退。以後は技術指導に専念すると一旦発表したが、一週間足らずの後12月7日には現役復帰(生涯現役)を宣言。グローブ着用の交流試合は誰とでも行うと宣言した。後、2007年後半から「試合結果は岩倉氏の反則によるものであり、前回の試合は無効なので再戦を要求する」という主張を始めた。2007年11月、山木陽介からの試合のオファーがあったが、柳の側がそれまでグローブ着用を要求していたにも関わらず、なぜか「グローブなしのノールールで柳対岩倉/山木との2対1の変則マッチ」を要求し、主催者側ともめた。最終的には柳が、前回の岩倉戦の負けを認めないまま出場を辞退した。これは柳が、相手方がもとより応じられるわけがない対戦要求を敢えてすることで、自身の立場を保護するためだと思われる。「グローブなしのノールールで柳対岩倉/山木との2対1の変則マッチ」を行うなどもともと無謀であり、違法行為であり、もしも実現したとしても柳は重症または、生命の危険は免れないものであろう。
また、柳は眼、耳、鼻、口等を素手のこぶしで殴ったのはルールに違反するとして抗議をしていが、これは柳龍拳側の完全な言いがかりで証拠の映像がネットで公開されている。
- 柳龍拳他流試合・ルール説明映像[3]
ただし、これら一連の状況を、単純に柳個人の実力不足に帰結することは出来ないかもしれない。なぜなら、現代の発達した総合格闘技を相手に、伝統的な合気系武術(合気道、大東流等)、延いては古流武術のみをもって公式試合の中で勝利できた例は少ないからである。むしろ氏の挑戦と結果は、限定された条件の中で培った技は、自由攻防の現実から乖離しかねないという武道の稽古上の課題を提示したと捉えることもできよう。
[編集] 関連項目
- 柳龍拳・他流試合事件 - フジテレビ制作番組『カワズ君の検索生活』の撮影で撮影スタッフがやらせを行おうとした事件。
- 山木陽介 - 探偵ファイル側の対戦者としては当初、山木陽介が候補に挙がっていた。最終的には、柳龍拳の意向により他流試合に付き添いで参加することを求められた。

