岩舘電気
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | iecc |
本社所在地 |
日本 〒020-0062 岩手県盛岡市長田町23-27 |
設立 | 1945年 |
業種 | 建設業 |
法人番号 | 9400001000289 |
事業内容 | 電気設備工事・通信設備工事・消防設備工事 |
代表者 |
代表取締役会長 平野 喜嗣 代表取締役社長 平野 喜英 |
資本金 | 3200万円 |
従業員数 | 72名 |
外部リンク | https://www.iecc.jp/ |
岩舘電気株式会社(いわだてでんき)は、岩手県盛岡市に本社を置く電気工事会社。岩館電気は誤用。
概要[編集]
戦後間もなく創業した、岩手の電気工事会社。テレビコマーシャルのインパクトのため、岩手県内での知名度は高い[1]。売り上げのうち公共事業の電気設備工事が大部分を占めるが、電気通信設備工事や光通信設備工事にも事業を拡げており、民間の工事は規模の小さなものから大きなものまで広く扱う。
2011年3月11日に起きた東日本大震災では、沿岸部で被災した岩手県電気工事業工業組合の支部に支援物資を届けた。本業の公共事業は工期の延期や入札延期で影響を受けた[2]。
沿革[編集]
- 1945年 - 11月に初代社長の平野正喜が岩舘電気商会を創業
- 1946年 - 宮古支店を開設
- 1953年 - 2月に法人登記、岩手県知事登録を受ける
- 1963年 - 資本金を500万円に増資する
- 1963年 - 本社を盛岡市長田町23番27号へ移転
- 1965年 - 電気工事業として全国初のテレビコマーシャルを始める
- 1967年 - 平野正喜が紺綬褒章を受章
- 1970年 - 秋田営業所を開設。平野正喜が紺綬褒章飾版を受章
- 1973年 - 建設大臣許可を受ける
- 1973年 - 資本金を1,600万円に増資する
- 1974年 - 新社屋完成
- 1979年 - 建設大臣表彰
- 1980年 - 資本金を3,200万円に増資する
- 1981年 - 平野正喜が黄綬褒章を受章
- 1984年 - 盛岡市役所に時報チャイムを設置(「春まだ浅く」作詞・石川啄木、作曲・古賀政男)
- 1991年 - 平野正喜が勲五等双光旭日章を受章
- 1994年 - 4月1日、創業者没。2代目代表者に平野喜嗣が就任する。夫人は元岩手県議会議員で米内光政の姪の平野ユキ子
- 2006年 - 第21回地方CM大賞を受賞
- 2012年 - 平成24年秋の褒章で2代目代表者・平野喜嗣が黄綬褒章を受章
- 2019年 - 7月1日、3代目代表者(代表取締役社長)に平野喜英が就任する。平野喜嗣は代表取締役会長に就任
- 2021年 - 釜石営業所を開設
- 2021年 - 令和3年秋の叙勲で2代目代表者・平野喜嗣が旭日双光章を、常務取締役・髙橋常夫が瑞宝単光章を受章
- 2021年 - 岩手県働き方改革アワード優秀賞を受賞
テレビコマーシャル[編集]
電気工事業としては日本で初めて、テレビでコマーシャルを放送した。スポットCM放送は1965年から放送され、CMソングは1972年より放送されている[1]。なお、コマーシャルのインパクトのため県内での知名度は高く、地方コマーシャルを取り上げるフジサンケイグループ広告大賞の地方CM大賞で2006年度第21回大賞を受賞[3]し、地方CMを集めたDVDソフトに収録されている[4][5]。岩手では地方CM大賞が放送されていないため、めんこいテレビの社員が無断で応募したところ大賞を受賞してしまい、受賞後に放送された内容が岩舘電気に知らされた。受賞したCMは工事服にヘルメットを被ったアニメの男女が肩を組んで肩を揺らすバージョンのもので、1995年頃から2016年末まで放送されていた。オリジナルのテレビコマーシャルの作詞は初代社長の平野正喜が行い、これにボッカ(牧歌)という名前のスナックのオーナーの畠山信也(のぶや)が簡単でインパクトが強く、且つ下品にならない事を意識してメロディーをつけた[1]。畠山は社長の友人で元社員でもあり、岩舘電気に勤務している際は資材部長を務めた。戦時中は日本陸軍の音楽隊に所属していてピアノとサックスができ、土日ジャンボ市の作曲もしている。畠山はボッカレコードというレーベルを作り、岩舘電気のレコードを出した。
CMソングの歌詞は3番まであり、会社紹介のパンフレットで確認できる。CMで歌われているのは1番だけだが、県内の認知度は高く、ご当地ソングとして来県したアーティストに歌われることがある。
2008年5月30日に森山直太朗が盛岡で行ったコンサートで岩舘電気のCMソングを歌った。
2013年6月7日に秦基博が岩手で行ったライブ(SignedPOP ツアーセミファイナル)で岩舘電気のCMソングを歌った。
2014年3月22日に宮城で放送された「第1回東北ご当地サミット」で岩舘電気の歌が紹介された。制作は仙台放送。番組内では岩手のローカルアイドル「ふじポン」が「何をやっているかよくわからない会社なのに(岩手県民の)全員歌が歌えるってすごくないですか?」とコメントした。なお、ふじポンは2017年1月1日から放送開始した新しいCMに出演している。
2014年11月26日に放送されたIBC岩手放送制作のローカル番組「共感バラエティあるある岩手」で、県民の投票で選ぶローカルCMとして第2位になった。なお1位は岩手川のCMだった。
2015年11月7日、WANTEDの盛岡公演の際に岩舘電気のCMソングが歌唱された。
2015年11月10日に平井堅が岩手県民会館で行ったライブでCMソングを歌った。
2016年の年明けに岩舘電気のCMソングの入ったタオルの配布希望者をtwitterで募ったところ、準備数以上に応募が集まった。なお、このタオルはもともと創立70周年を記念して取引先と社員に配布したものである。
2016年10月21日にBeat Buddy Boiの RYOが、Twitterアカウントで岩舘電気のCMソングのリミックスを公開した。
2017年1月1日にコマーシャルがリニューアルされ、ローカルアイドルのふじポンが出演したものになり、1年間放送された。これまでのアニメ版はアナログ放送時代に作られたもので画面の左右が黒く塗りつぶされて放送されていたが、リニューアルによりハイビジョンに対応したCMとなる。
2017年4月19日に、文化放送超A&G「鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイト」内の「深夜の三角コーナー」で岩舘電気のCMを作成した投稿音源が2曲連続で放送された(ただし、ニコニコ生放送会員向けのおまけ放送枠での放送だった)。
2018年6月15日に行われたナオト・インティライミの盛岡公演のオープニングで、本人が岩舘電気のCMソングを歌いながら登場した。
2019年5月5日に行われたナカムラエミのNou6ツアー盛岡公演で、岩舘電気のCMソングが歌われた。
2020年1月1日から放送されている日清食品の「地元から日本を沸かせ」で、岩手のCMの元ネタに岩舘電気のCMが使われている。ヘルメットのアニメの男女の代わりに錦織圭と大坂なおみが出演し、八村塁も一瞬出演する。長さは本家と違って15秒であるため、曲の後半のみが使われている。
2020年12月に、岩舘電気の公式LINEスタンプが販売になった。旧CMのアニメの男女らしき二人がCMソングを歌うなどの内容になっている。
2021年4月8日と15日に放送された乃木坂46のオールナイトニッポンで岩舘電気のCMソングが取り上げられた。佐藤璃果が岩手出身であることから、ご当地ソングとして2週連続で取り上げられた。
2022年頃から、岩手大学の学生によるオーケストラバージョンとジャズバージョンのCMの放送が開始される。
2023/5/20(土)に岩手県民会館 中ホールで行われたハラミちゃんの演奏会で岩舘電気のCMソングが演奏され、参加者が歌った。
清水ミチコが岩舘電気のCMソングを歌っている。
盛岡市立高等学校が応援歌のメロディーに岩舘電気のCMソングを使っている。
不来方高等学校がチャリティーコンサートで岩舘電気のCMソングを歌っている。
脚注[編集]
- ^ a b c “岩舘電気 CMソング(岩手の光)誕生秘話”. 岩手県盛岡市: エフエム岩手. (2009年6月19日). オリジナルの2014年4月17日時点におけるアーカイブ。
- ^ 大森不二夫 (2011年4月26日). “〈不屈の遺志〉岩舘電気・平野喜嗣社長に聞く 工事ストップ、給料どうする”. 盛岡タイムス (岩手県盛岡市: 盛岡タイムス社) 2013年10月19日閲覧。
- ^ 2006年度第21回大賞フジサンケイグループ広告大賞 2006年度第21回地方CM大賞
- ^ 『関根勤のおもしろ地方CM大賞 スゴイ編』(ライナーノーツ)(ブックレット)ポニーキャニオン、2010年(原著2006年)。
- ^ 関根勤のおもしろ地方CM大賞 スゴイ編 フジテレビ CD・DVD・本屋さん