ミシサガ (オンタリオ州)

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ミシサガ
都市
City of Mississauga
ミシサガの公式ロゴ
標語: 
Leading today for tomorrow.
ミシサガの位置(南オンタリオ内)
ミシサガ
ミシサガ
オンタリオ南部における位置
北緯43度36分 西経79度39分 / 北緯43.600度 西経79.650度 / 43.600; -79.650座標: 北緯43度36分 西経79度39分 / 北緯43.600度 西経79.650度 / 43.600; -79.650
カナダの旗 カナダ
 オンタリオ州
行政区 ピール
創設 1968年
市制 1974年
政府
 • 市長 ボニー・クロンビー英語版
 • 議会 ミシサガ市議会
面積
 • 合計 292.43 km2
標高
156 m
人口
(2016)
 • 合計 721,599人
 • 密度 2,467.60人/km2
等時帯 UTC−5 (EST)
 • 夏時間 UTC−4 (EDT)
市外局番 905, 289, and 365
住民の呼称
  • Mississaugan
  • Saugan
[1]
姉妹都市 刈谷市, Japan
ウェブサイト www.mississauga.ca


ミシサガ中心部全景

ミシサガ(英語:City of Mississauga、発音:[ˌmɪsɪˈsɒgə])はカナダオンタリオ州南部、トロント市の西隣のピール地域に属する。グレータートロント(GTA)の一部を構成しており、人口規模はカナダ国内第6位(2016年現在)。

(注釈:「"Mississauga"」の表記はミシサガのほかに、ミササガ、ミシサウガ、ミシソガなども見られるが、観光局、総領事館などの表記や発音記号にもとづくとミシサガが最も一般的。)

概要[編集]

カナダでもこの20年で最も急速に人口が増えている都市であり、トロント郊外にある大きな住宅団地や高層コンドミニアムが都会の人々を惹きつける結果となっている。また、法人税率が低く、交通の便(空輸、鉄道、道路)などが発達していることから、多くの企業がオフィスや工場を構えている。日系企業も多く進出していることで知られ在留邦人も多く住む。

トロントのベッドタウンとしての性格からオンタリオ州外ではほとんど知られていない街だが、近年、街の独自性を強くアピールする施策を出しており、スクエア・ワン・ショッピング・センターの周辺を中心に新しい高層コンドミニアムをさらに40棟建てる計画が承認されている。街のランドマークをつくるべく2006年に国際建築デザインコンテストが行われ、中国人建築家馬岩松(ヤンソン・マー、Yansong Ma)が受賞し、2011年から2012年にかけてツインタワーのアブソリュートワールドが完成した。このコンドミニアムは斬新でセクシーなイメージからマリリン・モンロー(Marilyn Monroe)と呼ばれている。

ミシサガという名称はカナダの先住民族の言語アニシナーベ語で「大きな河口(Misi-zaagiing)」、「大きな河口にいる者(Misi-zaagiing)」が由来となっている。

歴史[編集]

沿革[編集]

  • 1700年頃まで:バーリントン湾からエトビコ・クリークまでのオンタリオ湖岸の地域にミシサガ族とイロコワ族が居住していたが、ミシサガ族がイロコワ族を排除し「ミシサガ・トラクト(ミシサガ園地)」を形成。
  • 1805年:ヨーク(現トロント)からの政府の役人が「ミシサガ・トラクト」の約34ヘクタールの土地を1,000ポンド(2,000ドル)で購入。翌年からヨーロッパ系の入植開始。現在のミシサガ市の地域に小さなコミュニティーがたくさん出来た。
  • 1873年:この地域で自治体として運営されていない村を管轄するトロント・タウンシップ協議会(Toronto Township Council)設立。
  • 1968年:トロント・タウンシップに所属する村のうちポート・クレジット(Port Credit)とストリーツビル(Streetsville)を除く地区が統合しミシサガ町(Town of Mississauga)となる。
  • 1974年:ポート・クレジットとストリーツビルを併合し、ミシサガ市(City of Mississauga)として市制施行。同年、オンタリオ州最大の店舗数をもつショッピングモール、スクエア・ワンがオープン。
  • 1978年:前市長、ヘーゼル・マキャリオン(Hazel McCallion)がミシサガ市長に就任。以後2014年11月まで35年以上にわたり市長の職にあった。
  • 2014年:ボニー・クロンビー英語版(Bonnie Crombie)が新市長に就任、2018年10月再選。

地理[編集]

オンタリオ湖に面しておりその長さ13km。西はオークビルミルトン。北はブランプトン、東はトロント、そして南はオンタリオ湖に面している。また、ハルトンヒルズが北西に位置する。

地形[編集]

河川[編集]

主な川

市内を流れる主な川はクレジット川で、水量、長さにおいて最も大きい。

人口[編集]

年度 人口(人) 増加率(%)
2016年 721,599 1.1
2011年 713,443 6.7
2006年 668,549 9.1
2001年 612,925 12.6
1996年 544,382 17.5
1991年 463,388 23.9
1986年 374,005 -
  • 増加率は過去5年間の人口増加率を意味する。

人口増加率は1996-2001年の期間で12.6%、2001-2006年で9%となっており、この10年間で人口10万人以上増えている。2001年の人口規模7位から2006年までの間にウィニペグを抜いて国内第6位となった。2011年以降は人口増加率は鈍化している。

人種[編集]

人種・民族構成(ミシサガ) 2016年
白人
  
42.3%
南アジア
  
23.2%
中国
  
7.6%
黒人
  
6.6%
フィリピン
  
5.1%
アラブ
  
5.1%

2016年国勢調査による人種別構成は右記の通りで、有色人種が半数超を占める等多民族・多文化都市となっている。特にインドやパキスタン系移民が2割を占めている。また、人口の半数は英語以外の言語を日常的に用いており、ウルドゥー語パンジャーブ語等の南アジアの言語も多く使われている。

ミシサガ市民センター
アブソリュートワールドのツインビル

交通[編集]

MiWayの市内バス
GOトランジットのバス
ミシサガ・トランジットウェイ
ミシサガ・シティーセンターターミナル

市内には7つの主要幹線道路(ハイウェイ)が走っており、各都市へのアクセスは利便性に富んでいる。トロントとの間はGOトランジットが運行する鉄道とバス、バスでトロント地下鉄キップリング駅まで向かう方法が主な移動手段となっている。

将来的には2024年完成を目指すライトレール路線のヒューロンタリオLRTや、2021年に完成するトロント地下鉄エグリントン線の第二期区間がミシサガ市内までの延伸が計画されており、トロント・ピアソン国際空港までも結ぶ計画となっている等、トロントとの交通網整備が進められている。


空港[編集]

鉄道[編集]

トロント中心部へはGOトランジットが運営するGOトレインで結ばれており、市内には、レイクショア・ウェスト線ミルトン線キッチナー線の3路線が通り、9つの鉄道駅があるが、全路線がトロントユニオン駅へ向かっており市の中心となるような駅はない。また、終日運行はレイクショア・ウェスト線のみであり本数は限られる。おおよそ各鉄道駅から30分前後でユニオン駅に到着する。また、トロント・ピアソン国際空港からユニオン・ピアソン・エクスプレスが走っている。

市内交通[編集]

教育[編集]

シェリダンカレッジ

市内にはトロント大学の分校であるトロント大学ミシサガ校やトロント大学の医学部キャンパス、シェリダンカレッジがあり、市内の教育はピール地区教育委員会等4つの委員会によって管轄運営されており、フランス語でのイマージョン教育も行われている。

施設[編集]

対外関係[編集]

姉妹都市・提携都市[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Demonyms—From coast to coast to coast — Language articles — Language Portal of Canada”. www.noslangues-ourlanguages.gc.ca. 2014年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月24日閲覧。
  2. ^ Kariya Park”. City of Mississauga. 2006年4月24日閲覧。

外部リンク[編集]