ドラッグオンドラグーン3

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ドラッグオンドラグーン3
DRAG-ON DRAGOON 3
ジャンル アクションRPG
対応機種 プレイステーション3
開発元 アクセスゲームズ
発売元 スクウェア・エニックス
プロデューサー 柴貴正
ディレクター ヨコオタロウ(クリエイティブディレクター)
森圭介
シナリオ 名取佐和子
音楽 岡部啓一
美術 藤坂公彦(キャラクターデザイン)
人数 1人
メディア BD-ROM
発売日 日本の旗 2013年12月19日[1]
対象年齢 CEROD(17才以上対象)
テンプレートを表示

ドラッグオンドラグーン3』 (DRAG-ON DRAGOON 3) は、2013年12月19日スクウェア・エニックスから発売されたプレイステーション3用ゲームソフト。

概要[編集]

アクションRPGシリーズ『ドラッグオンドラグーン』の第3作。2005年にリリースされた前作『ドラッグオンドラグーン2 封印の紅、背徳の黒』から約8年半ぶりの新作であり、シリーズ10周年の記念作品にもなっている。開発担当は前作までのキャビアから本シリーズの開発スタッフが移籍したアクセスゲームズに変更されている。

陰鬱で凄惨なシナリオは受け継ぎながらも、これまでのシリーズとは違ってコミカルなギャグの要素が多いストーリー展開をする[2]

ゲームシステム[編集]

ブックセレクタ
ストーリーはブックセレクタという画面で章や節を選択する。アコールの依頼を受けるのもここで行う。各節ではチェックポイントが設けられ、ブックセレクタ上から任意のポイントで再開可能。
選択後は、武器の選択・強化・買い物・使徒の選択を行い、戦闘フィールドに移行する。武器は剣・槍・格闘装具・戦輪に、それぞれ1つずつセットして使用できる。
戦闘
主に、□ボタンで通常攻撃、△ボタンで強攻撃、×ボタンでジャンプ、○ボタンでガード、L1ボタンでロックオン/オフ、R1ボタンでステップ、L2・R2ボタンで武器選択、スタートボタンでコンボの確認とアイテムの使用を行う。なお、魔法は使用不可。ガードや強攻撃を行うとガードゲージが減少する(連打タイプの強攻撃の場合、ゲージが続く限り継続できる)。
□ボタンを連続で押すことで順次コンボが行われる。この間、△ボタンを押すと締めとも言える攻撃を行う。どのタイミングで押すかによって使用する強攻撃が変わる場合もある。また、□攻撃中にジャンプを行うと相手をかち上げて攻撃を行える。
ヒット数を稼ぐことで、ブラッドゲージ(後述)やHPを回復するアイテムが出現する。
武器はL2・R2ボタンを押して、使用したいカテゴリの武器に対応したボタンを押すことで切り替えられる。攻撃中に切り替えを行った場合、そのまま立て続けにコンボを継続することも可能。
ステージで所々に存在する魔法陣で○ボタンを押すとドラゴンがサポートしてくれる。ドラゴンに騎乗するのは地上決戦シーンに限られ、任意に切り替えることは不可能
オーソドックスな武器。リーチ・威力・小回り・ヒット数などいずれも飛び抜けているわけではないが、どれもそこそこなので扱いやすい。初期から使用可能。×ボタンに対応する。
リーチ・威力を重視した武器。小回りは最悪で空中戦を苦手とするがそれを補ってあまりある打撃力を有し、兵士の持つ盾を弾き飛ばすこともできる。ディトが加入することで使用可能。△ボタンに対応する。
格闘装具
威力と小回り・ヒット数を重視した武器。槍よりは威力は低いものの、高めの攻撃力と多大なヒット数による攻撃は強力。総じて機動力を必要とするボス戦では便利だが、リーチがないに等しいので集団戦などは苦手。デカートが加入することで使用可能。□ボタンに対応する。
戦輪
小回り・威力・ヒット数はどれもよろしくないが、比較的リーチの長い範囲攻撃が可能。また、△ボタン長押しでロックオンし、離れた敵にも攻撃できるというテクニカルな武器。オクタが加入することで使用可能。○ボタンに対応する。
地上決戦
ドラゴンに騎乗し、地上の敵と戦う。魔獣戦や城塞への侵攻などで発生し、その節を通して全てドラゴンに騎乗した状態となる。
ジャンプボタンを押すことで飛翔することができ、徐々に高度が低下していく。□ボタンでは火炎弾を吐き、空中で△ボタンで突進爪攻撃、地上で△ボタンで火炎ブレス攻撃を行う。△ボタンによる攻撃は発動してから継続する間ガードゲージが減少する。
ウタウタイモード
敵を倒したり攻撃を受けるなどして血を浴びてテンションが上がることでブラッドゲージというゲージが貯まり、ある程度貯まった状態でR3+L3ボタンを押すことでウタウタイモードが発動する。なお、体の血の付着量はブラッドゲージに比例する。
発動すると高速移動+無敵+強力な攻撃が可能、という状態になりブラッドゲージが尽きるか再びボタンを押すまで持続する。また、△ボタンを押すとロックオンしている対象のところまでワープして攻撃する。
強力ではあるが動きが激しくなるので足場の悪い場所ではやや使いづらい。
他ウタウタイとの直接対決時に使用すると、相手もウタウタイモードに突入する。
ブラッドゲージの上昇量は基本的に固定だが、現状唯一「血瞑刀」という武器を使用した場合のみ、上昇量が増す。
アコールの依頼
ブックセレクタ右端に配置されたサブクエスト。武器屋アコールからの依頼を受け、所望の物品を回収する。成功報酬の他、初回クリア時は回復アイテムの所持数増加や素材の入手など特別報酬が獲得できる。
内容は何回も攻撃しないと開かない宝箱3つを開ける、敵が所持しているアイテムを奪う、金稼ぎ用ボーナスステージ、HPを引き継いでの連戦サバイバルの4パターン(基本は前者2つ)。
前半受けられる依頼は多くが使用できる武器カテゴリに制限がある他、全体的に制限時間は厳しめのため慣れが必要。
最後の歌
完全覚醒した花と決着つける際のシナリオ名。「敵」がクロイウタ(後述)に合わせてリングを放ってくるのでタイミングを合わせてボタンを押すという、『DOD』のEエンド同様の音楽ゲーム
計7パートでパートごとにテンポが異なる(最終パートのみ、終盤テンポが一気に遅くなる)。八拍子で1セットであり、前半の四拍子でリングが放たれ、四拍子後にボタンを押すと言う流れになっている。
今回はリングが接触するタイミングでボタンを押す仕様となった(判定自体は割と甘い)。さらに、カメラワークがいやがらせレベルで動く[3]上にコンテニュー不可であり、かなり悪質なボタン要求も存在する。
データベース
タイトル画面から行ける、キャラクターおよび武器のデータベース。
ウェポンストーリーもここから閲覧可能。
DLCステージ
(現状判明している限り)4節からなる、他のウタウタイのストーリー。本編では語られなかった裏話を知ることが出来る。ムービーはほとんどなく、所々で絵本のような形でストーリーが語られる。
戦闘は各ウタウタイを操作することになり、使用できる武器は各キャラクターが本編で使っていたもので固定(武器レベルも固定)。レベルは10までしか存在せず、必要経験値も異なる。4節までクリアすると武器が解禁される(レベルアップも可能となり、ウェポンストーリーも展開される)。
レベルが2以上になるとその都度「ウタウタイの記憶」が解放され、様々な記録文章を見ることができる(目線は様々)。

ストーリー[編集]

これは西暦856年イベリア半島で発生した『大災厄』によってプレイヤーの世界とは違う歴史をたどった世界の話。

遠い昔、世界は暴虐な領主たちによって圧政が敷かれ、人々は領主に苦しめられていた。だがある時、『ウタウタイ』あるいは『ウタヒメ』と呼ばれる五人の女性達が現れる。彼女達は歌(ウタ)を歌うことで様々な魔力を行使できる特殊な力の持ち主だった。五人のウタヒメ達はその力で各地の領主を次々討伐し、やがて世界に平和をもたらした女神として崇められるようになった。

だがそれからしばらく経ったある日、ウタヒメ達の姉であるゼロが突如白いドラゴンと共に姿を現す。彼女は自分の妹達を全員抹殺しようと目論んでおり、そのために自身の妹でありウタヒメの筆頭であるワンが長を務める教会を襲撃する。しかし、ワンとその妹達のウタによってドラゴンの攻撃は防がれ、ワンが従える黒いドラゴン、ガブリエルによって白いドラゴンは致命傷を負い、ゼロは左腕を失う重傷を負って何処かへと姿を消した。

それから約一年後の西暦1000年。白いドラゴンの転生体・ミハイルと共に海の国に逃げ隠れたゼロは、右目に咲く『』に蝕まれながらも再び妹たちを殲滅すべく戦いに臨むのだった。

分岐[編集]

本作では、4つの分岐が存在し、全ステージをクリアすることで解放される。以下、各分岐の概要を記す。

A分岐[編集]

4人の妹を殺して使徒を奪いつつ、とうとう最後の一人「ワン」のいる教会都市に辿り着く。最後の決戦を前に、使徒達を「元の姿」に戻して解放するゼロ。たった一人と一匹になって、聖堂へと突入する。
強大な力を振るうワンとガブリエルの前に、ゼロは不利に追い込まれミハイルは致死レベルの重傷を負う。ゼロはミハイルに転生の手続きに入るよう命じるが、ミハイルは転生に使うはずの莫大なエネルギーを、ゼロを救うためガブリエル目掛けて放ち瀕死に追い込むことに使う。かくして、ゼロは悲しみに苛まれながらもガブリエルを、そしてワンを葬ることに成功する。
全てが終わり、背後で息絶えているミハイルのもとに近寄ろうとした時、背後から無傷のワンに突き刺される。それは、ワンがこの時のために用意した「弟」だった。ドラゴンの体組織から作られた剣で刺されたゼロは、再生することもできず瀕死に陥る。姉を殺された憎しみをぶつけられるも、ゼロは「花の殲滅」を目的としていた生きながらえるつもりなどないことを語り、ミハイルの下へと這いよりつつも死亡する。
一人残され生きる意味も希望も失った弟は、新たにワンを名乗り、姉を称える組織「天使の教会」の設立を呟きつつ、聖堂から去っていく。そして、一人の女性がそんな彼らの有様を見つめていた。
最終結果としては、姉妹は全滅したものの、微弱ながら花の力を宿したワン(弟)が生存してしまったことで、花の驚異を排除しきれずに終わった。

B分岐[編集]

時はオクタを仲間にした時点へと巻き戻り、ゼロは森の国でスリイの下へと向かっていた。しかし、二つかつてと違っていることがあった。
一つはセント。何故かトウの記憶を失った状態で、一行と行動を共にしていた。もう一つは森の国の雰囲気。生物の気配が消え、毒の瘴気に満ちていたのだ。異様な雰囲気と状況の中、スリイを探すゼロ。
とうとうスリイを発見すると、なんとすでに瀕死の状態。何を思ったのかワンを殺そうとした結果、何者かに襲われたとのこと。ゼロに警告を与えつつ死亡したスリイを置いて先に進むと、今度はワンが串刺しになって死亡していた。全ての凶行に及んだ張本人は、トウ。ディトが彼女に斬りかかろうとした瞬間、突如セントがディトを殺害してしまう。愛すべき主と対峙したことで記憶を取り戻しかけていたセントは、ゼロを裏切り、ともに襲いかかってくる。突然の裏切りに激昂したオクタ・デカートと共に争った結果、彼らを失いながらも、2人は撃退されるが、最後の力を使って永遠の絆を誓いつつ猛毒を撒き散らす魔獣「ラファエル」を召喚する。
何とかラファエルを撃退するが猛毒に蝕まれたミハイルはもはや転生すら行えないほど弱ってしまっており、あえなく死亡してしまう。ゼロはミハイルの喪失を拒み、花のリ・プログラミング機能を利用して「契約」という新たな概念を創造し、己の心臓たる花をミハイルに宿すことで復活させることに成功する。しかし、その代償としてゼロは幼い少女となってしまった模様。
結果として、ゼロは花を失いつつも生存し、ミハイルは駆逐対象たる花と共存するという異例の事態となった。観測者アコールは、この世界の動向を記録していく判断を下す。

C分岐[編集]

再び世界は巻き戻り、時はスリイ殺害後。再び何故か仲間にいるセント他使徒を伴っていた。この分岐はトウとミハイルが接触したことで発生しており、その影響かミハイルは第一形態にまで退化してしまう。
原因をトウに攫われた時にかけられた呪いと判断したゼロたちは、トウを探し出し打ち倒すことに成功する。しかし、その直後にトウの自爆に巻き込まれ、使徒達は全員跡形もなく消滅してしまう。
トウが死んでも呪いは解けず、そのままワンとの決戦へと突入するゼロ。しかし、激闘に勝利するも、ミハイルは転生することもできず完全に死亡。
花を駆逐する術であり心の支えだったミハイルを失い、ほぼ単騎でガブリエルとワンを撃退できるほど力が増大してしまった現状で新たにドラゴンを見つけ出すのは不可能という絶望の結果、ゼロは精神崩壊寸前の状態へと陥ってしまい嘔吐を繰り返しながらその場から去っていった。
その様子を見ていたアコールは、イレギュラーが多発した上にもはやこの分岐に未来がないことを悟り、分岐の閉鎖を決める。

D分岐[編集]

ファイブに加えなぜかトウが既に殺害された世界で、ループを繰り返すたびに花の力が強まっているのかゼロはもはや後がないことを警告される。
そんなゼロの前に立ちふさがるのは、驚愕するほど力が増大した花に精神を苛まれ振り回される妹たち。発狂状態で天使化した竜を操るフォウやスリイに加え、殺したはずのファイブが腐敗した状態で無理矢理蘇生されて襲いかかる。それに合わせて兵たちも発狂したり死んだことに気づかずに襲いかかるなど、異様な状況に突入していた。
ファイブ戦ではディトが裏切りセントと魔獣同士による応戦を行った結果、ウタの力抜きで召喚した代償で鳥に戻ってしまう。スリイ戦では強大な力を振るう魔獣化ドラゴンに難儀するゼロを救うため、デカートも召喚を行い消滅する。
最後の使徒となったオクタに真実を聞かれ、自分が死者であること、花に蘇生されたこと、花の危険性を知って駆除しようとしたこと、失敗し5人の妹を生み出してしまったことなどを語る。
いよいよワンとの決着へと挑むゼロ。ミハイルがガブリエルを降すことに成功するも、限界近くまで増大したワンにはオクタの犠牲を伴ってなお届かず、追い込まれてしまう。しかし、そこで観測者の役割を半ば放棄したアコールが割って入る。新たな未来へと到達するため、その権限ギリギリの干渉を行うことでワンを倒す糸口を示し、自ら諸共切り裂かせることでとうとう妹の抹殺に成功する。
そして、残すは最後の一人。ゼロはその抹殺をミハイルに託し、ミハイルはそれを静かに受諾する。教会都市に巨大な花が現れ、最後の歌が鳴り響く。ミハイルはたった一人、その歌を防ぎ切り、渾身の炎によって花の完全消滅を達成する。最後の最後、暗闇の中でゼロと「楽しかったよ」という会話を交わしながら。
この分岐をもって、花の完全消滅が他の「観測者」によって語られる。最後には、締めくくりの挨拶を残しつつプレイヤーが見ているカメラをストップさせる。

登場人物[編集]

主人公[編集]

ゼロ
- 内田真礼
本作の主人公。薄紅色の瞳に白髪に近い金髪の長髪を持つ女性。ウタウタイでありながら、同じくウタウタイである妹達を皆殺しにしようと試みる「裏切りのウタヒメ」。外見は普通の細身の女性だが、それからは想像できないほどの膂力と剣戟能力を持つ。なお、彼女の剣はドラゴンの体組織から作られており、不死身に近い生命力を持つウタウタイを殺すことができる。
物語の冒頭、妹達を殺そうと教会都市に攻め入った際にワンとの戦いで左腕を失い義手[4]をつけており、右目には花が成長し続けている(1年前の時点では表面上は咲いていない)。並の攻撃では死ぬことはなく、重傷を負っても花が大きく咲き誇ってその中から新しい体が再生する。ただし、花の力を無効化できるドラゴンによって切断されたため、左腕はどうあっても再生しない。
性格は乱暴で面倒臭がり屋だが使徒達と比べると常識的であり、ミハイルに対しては面倒見がいい、いわゆるヤンママ。ただし、仇成すものには容赦せず、ぶち切れるとその八つ当たりも加わり暴力に拍車が掛かる傾向がある。嫌味を言ったりする際など、時折敬語になる。
性に関しては開放的で、多数の男性と関係を持つことをなんとも思わない性分。彼女の手料理は喰えた物ではない[5]のだが、これは、腐った肉すら美味そうに食べるミハイルを見てやる気が失せたためであり、ミカエルといた時はミカエルが味にうるさかったためにそこそこのものを作っていたと本人は語る。
未熟なミハイルを「キミ」と呼んでいるが、いざという時は名前で呼んでしまう。また、彼女にとってミハイルは強い支えであり、失うと精神に多大なダメージをもたらすほど。
公式小説によると望まれて生まれたわけでもなく、他愛のない母親から虐待を受けさらに年頃になった頃に端金で売られる。また、同じ娼婦仲間にも裏切られ娼館を脱走したあとは皆殺しにしては物を盗むという恐ろしく荒んだ生活を送っていた。やがてあまりに顔が割れた結果捕縛され、死ぬ間際に世界の理不尽に憤った所で謎の花に接触した模様。この時点で名前を持っておらず、娼婦仲間からその瞳の色から薄紅と呼ばれていた。ゼロという名前も「自分には何もないから」ということで付けたらしい。
ミハイル
声 - 東山奈央
ゼロと行動を共にしている白いドラゴン。ワンとの戦いにより致命傷を負ったミカエルの転生体。ミカエルだった頃の記憶を引き継いでおらず、性格は無邪気な幼児その物でゼロの躾を守らないことが多い。また、言葉を繰り返す癖がある。それもあって体は汚物と獣のが混じった酷い悪臭を放つ[6]。平和主義者で楽観的であり、話し合えば誰でも分かり合えると思っている。ただし、ワイバーンに対する殺戮衝動は他のドラゴンと変わらない。また、実はウタウタイに対して強烈な食欲を持つ(欲求の強さはウタウタイの力に比例する)。ミカエル以前にも別の名前の前世があったらしい。
「記憶」にて、あるルート以降どのような生活をしていたのか日記という形で知ることができる。
ミカエル
声 - ピーター
かつてゼロと行動を共にしていた最強と謳われる白いドラゴン。ドラゴンらしく誇り高い性格をしているが、料理の味にうるさいなど人間味ある一面もあった。鯖が好物だった模様。
物語の冒頭でゼロとともに教会都市に攻め入った際に戦いで重傷を負い、ワンとの戦いの末に致命傷を負う。その後、ミハイルへと転生する。
DLCにおいて、ゼロとの出会いが描かれている。実は、最強というのは自称。4000年ほどサバを読んだり、無理に難しい言い回しをして言い間違えたり[7]、ミハエルを彷彿とさせる姿を見ることができる。竜種としては珍しく、人間に興味を持っており、他者と関わることを望んでいる。なお、ゼロに花の概要を教えたのもミカエルである。

ウタヒメ[編集]

「ウタウタイ」あるいは「ウタヒメ」と呼ばれる特殊能力者たち。全員姉妹で、かつて世界各地の国に圧政を敷いていた領主を討伐し平和をもたらした。しかし、詳細は不明だが、領主亡き後も敵対する者もいるなど、満場一致で認められているわけではない模様。
現在はそれぞれ海・山・森・砂漠の国と教会都市を治めている。ゼロ以外全員ウタウタイの力の代償として、体の一部が急激に発達している。また、ウタの力の増大に心身が耐えられなくなると、精神が崩壊してしまう。さらに、その能力の代償として強い性欲を有している。
各国において高い支持を得ており作中でもそれがうかがえるが、一部では兵士などはウタによって洗脳されている(具体的な規模・程度は不明)。そのため、ウタウタイが死亡すると精神が崩壊してしまう場合もある。また詳細は不明だが、ウタによる支配は死後であっても機能する模様。
その正体は、花の再生機構によって生み出されたゼロのコピーであり、かつて花の危険性に気付いたゼロによって彼女の体から引き抜かれそうになった際に誕生した。ちなみに、彼女たちの姿や記憶が何に由来するかは不明だが、ストーリーサイドではある程度の推測が立てられている。
ワン
声 - 田中理恵
ゼロよりは色が濃い淡い金髪のボブカットで、額にIの痣がある赤い瞳の少女。鎖がついた大きな戦輪を武器として使う。ウタウタイ姉妹の次女で、教会都市を治めている。姉のゼロとは正反対に真面目で正義感の強い性格。それ故に「絶大な力を持つ『ウタウタイ』が何故生まれたのか?」という疑念を持っている。各地の領主が圧政を敷き人々が苦しんでいることに耐えかねて、領主を討伐し新しい世界を作り上げた。ウタウタイの頂点に立つ存在。自身の欲求を解消するためだけの存在とすら言える「使徒」にはあまり肯定的ではなく、ウタウタイの中で唯一使徒を持たず後述の「ワン」を従える[8]。性欲は他のウタウタイ同様なのだが、いわく「いざとなればその辺の木の枝で済ます」とのこと[9]
五感が異常に発達しており、それは彼女の生活に様々な弊害を及ぼしている。歓声が騒音レベルに聞こえるなど、人前で生活するのも厳しいため静かな教会都市の図書室で過ごしたりしている。
基礎を身に付けることで応用も自由にこなす万能の天才。各姉妹の気質を踏まえた上で適切な国に割り振ったのも彼女である。しかし、見方を変えると妹たちや弟に対して杜撰な対応を取っており[10]、そもそも「妹」ではなく「弟」という性行為可能な存在を生んだりしていることからヨコオタロウいわく誰よりも歪んでいるという。
少なくともC・D分岐ではウタウタイの本質に気づいており、ゼロと同じ目的を持つ。しかし、ゼロが信用できないため、あくまで殺すという立場を取る。
従える魔獣は対ドラゴン用に魔獣化(強化)した黒いドラゴン「ガブリエル」。別のルートでは「歌え」の号令の下、ゴーレムに似た魔獣「アブディエル」を操る。
ワン(弟)
声 - 井口祐一
ある目的で生み出された、もう一人のワン。普段の一人称は「俺」だが、時折「僕」になる。イラストでは服装など全く違うがゲーム上ではほぼ同一の外見である。生みの親のワンのことは姉さんと呼ぶ(最初は母と呼ぼうとしたが、「そんな年ではない」と却下された)。
登場するのはA分岐のみだが、それ以外の分岐でも存在しているかは不明。姉から「キミ」と呼ばれるなど明確な呼称を持っておらず、エンディング後にワンを名乗るようになる。
ワンのDLCストーリーにおいて、誕生当時の話を知ることが出来る。その役割から存在を完全秘匿された結果、姉の性欲処理の役割に妙に食い付くなどシスコンの気配が見える。
『死ニ至ル赤』の主人公。実は『DOD』に登場した「天使の教会」の始祖。ただし、当時は別の目的で創設されており、『DOD』のようになったのは赤目の病が原因。なお、彼の血族は赤目の病に感染せず、逆に操ることができる。
ガブリエラ
声 - 北沢力
ワンに従うドラゴン。それなりにプライドは高いが気性は荒くなく、あからさまに人間を蔑視した様子は見せない。オネェ口調だが、性別は不明。ワンの指示で他の姉妹の仕事を手伝ったりしているが、性格上フォウとの折り合いはかなり悪い。
魔獣化以前のガブリエルであるが、どのような経緯で魔獣化したのかは不明。
トウ
声 - 斎藤千和
青い髪と瞳を持ち、額にIIの痣があり左頭部に青い花が咲いている女性。ウタウタイ姉妹の三女で砂の国を治めている。 明るく快活で誰ともすぐに打ち解けられる姉妹のムードメーカー。セントとは相思相愛で、見させられるほうが恥ずかしくなる程に時と周囲を考えずにその熱愛振りを振りまく。当時の様子は公式小説でも描かれている。また、姉妹の中では特に料理好きの模様(腕前は天才であるワンに次ぐ)。ファイブの影響でモンスターを食材とすることもできるため、食材の乏しい砂の国では役立っている。
ゲーム冒頭を除きほとんどのルートで、ゼロとの再戦の際にはウタウタイの力に耐えられず、すでに精神が崩壊してしまっている。その原因として、彼女とセントが不在の際に自国の兵士が自身のウタの力で暴走(彼女のウタの力を利用してセントが兵士の強化をしていた)、自身とセントが面倒を見ていた孤児たちの怪物化、それらの事態を引き起こし最終的に彼らを殺害することになってしまったことによる自責の念や恐怖が挙げられる。今作のバッドエンドの元凶の直接の原因は多くは彼女に起因する。D分岐では登場せず、フォウたち以前にすでに殺害されたことになっている。また、彼女のみ唯一DLCにおけるガブリエラ絡みのイベントが存在しない。
華奢な体系にも関わらず筋力が発達しており、何かに触れるとき彼女は細心の注意を払っている。なお、モンスターの肉の加工等にも役に立っている模様。
従える魔獣は「踊れ」の号令で召喚される青く輝く二体の巨人「エグリゴリ」。別のルートでは「祝福せよ」の号令の下、5分程度でドラゴンすら死に至らしめる毒を放つ蜘蛛型魔獣「ラファエル」を召喚する。
スリイ
声 - 能登麻美子
紫の瞳と髪を持ち、額にIIIの痣がある女性。ウタウタイ姉妹の四女で森の国を統治している。峰と刃が逆になったを持ち歩いている。また、太ももに二本の剣を差している(戦闘でも使わない)。根暗で気怠げで無気力な印象の風体で、一部の兵士からは人気があるらしい。興味の無いことにはとことん無関心だが、興味があることには異常な執着心を持つ粘着質な性分で語るときは饒舌かつ早口になる。ゼロに対しては無関心。それどころか森の国の統治すら無関心である模様。また、下ネタ好き。B分岐において、なぜかワンに反旗を翻す。
人を人形にして操る非人道的な実験を繰り返していた。目下、性欲も含めてこの人形にしか興味が向いていない。『ウタヒメファイブ』でも人間の皮と骨で作られた人形に興味を抱いており、公式小説でそこからどう変遷したのかがわかる。DLCにおいて、その最悪の所業が明らかとなり(この件でワンに反感を持っていた模様)、オクタが離反する致命的な理由となった。また、『DOD』のサイクロプスの製作者であることも判明した[11]
体毛の伸びが早いため頻繁に髪を切る必要がある。そのため持ち歩いている鋏で髪をどこでも切ってそのまま放置する。
従える魔獣は「侵せ」の号令で召喚される無数の球体関節人形の姿をした「アルミサエル」。別のルートでは「贖え」の号令の下、エンシェントドラゴン「イズライール」を召喚する。
フォウ
声 - 竹達彩奈
茶色の髪に碧の瞳を持ち、額にIVの痣がある女性。ウタウタイ姉妹の五女で山の国を治めている。飛空艇を持っている。武器は格闘装具。
優等生のような態度と口調で、表面的にはやや卑屈程度で人の話もきちんと聞ける真面目な性格だが、その性格の裏側には外見などを含めた歪んだ劣等感が隠されている。何でも自分の都合のいいように物事を解釈し、その為には嘘や捏造(自身の記憶込み)も平然とする性分。その上問題が発生すると自分の殻に閉じこもるか、逆上する性格でもある。実質、公式解説とは逆に姉妹の中で誰よりも話を聞かないが、後述の思考体系もあって彼女の希望に沿っていれば簡単に騙せる。
ストレスやハプニングなどの負荷耐性が低く、イライラすると暴言を吐いたりすることも。その性格上、「広大な土地を統治するには向かない」ということで山の国を任された(本人は知る由もないが)。
彼女の思考は「自分は悪くない」の一言に尽きる。そのため、自分に責任が降りかからないならどんな残虐行為も平気で行い、「ワンのため」などと語ることで他人に自分の責任を押し付け、自分がしてほしいことを他人が自発的にしてくれるように誘導しようとする真性の偽善者。また、自分を肯定することと他人を貶めることがワンセットとなっているなど、他人を基準にしないと何もままならない性格である。ワンやゼロを含めた姉妹たちや民さえも愛憎入り混じる鬱屈した目で見ており、何よりもそんな自分を嫌っていることが「記憶」で語られている。
他のウタウタイ同様に性欲は旺盛だが、抑圧された性格のせいで性行為に及ぶ事が出来ていない。そのため、姉妹の中で唯一処女である。使徒のデカートに対しては、その性癖を知ってからは目も合わさないという没交渉状態。さらに、それをデカートが喜んでいることにイライラもしている模様。DLCを見ると、嫌っているというわけではなくむしろ興味も好意もあった様子。性癖についても冷静に突っ込んでいる。
爪の伸びが異常に早く、それが彼女のコンプレックスの一つとなっている。『ウタヒメファイブ』では、頻繁に爪を噛んでいる。格闘装具を使うのも、爪を隠すためである。
従える魔獣は「防御(とじ)ろ」の号令で召喚される宙に浮かぶ巨大な城「アルマロス」。別のルートでは「おいで」の号令の下、魔獣化させたドラゴン「ゾフィエル」を召喚する。
ファイブ
声 - 伊藤静
金髪に金色の目と豊満な乳房を持ち、額にVの痣がある女性。ウタウタイ姉妹の六女で海の国を治めている。白い十字架のような外見の巨大な槍を持っている。
何でも欲しがるが手に入れた途端に興味をなくしてしまう[12]。自信家で強欲かつ、性欲もゼロが呆れるほど旺盛であり、とにかくふしだらな言葉をあえて連呼し、その性欲はゼロにも向けられる有様。「はぅん」が口癖。公式小説からすると猫のような気質の少年が好みのようで、ディトがそういうリアクションを取るようにウタの力で仕向けている模様。なお、性欲以外にも食欲も旺盛であり、仕事と称して珍味を探して回ったことも。
物事に貴賎なく取り組むという気質の持ち主であり、例え質が低いものでも手を加えればよくなるかもしれない、と考えている。そのためゲテモノ料理なども行ける(多少腐った物さえも喜々として喰らう)。飽きっぽい性格と合わせて、主に過程を楽しむタイプといえる。一方で自分を悪く評さないため、ディトからは「問題の理由を外に求めている」と評される。
DLCの「記憶」によれば、次第に豪華な肉体的満足を満たすものから書物などの精神的満足を満たすものにシフトしていっており、殺される少し前に貧しい子供たちに食糧配給を指示していた模様。ほとんどが初期から立ち位置が変化していない姉妹の中で、数少ない自己改変に成功した例といえる。彼女が贔屓にしていた商会は本編の半年後に潰れてしまった(本編中で既に経営状態が危なかったことが語られている)。
胸が一般女性より早く成熟し、それが続いているが、彼女にとってそれは自慢でもある。
D分岐では死後ウタの力によって腐ったまま復活するという悲惨な末路を辿る。さらに、後述のガルガリエルを獣のごとく喰らうことで傷を癒せるという、美しさとかけ離れた性質を持つ。
従える魔獣は「いでよ」の号令で召喚される巨大なカニの姿をした「ファヌエル」。別のルートでは「蠢け」の号令の下、無数のゾンビ型の魔獣「ガルガリエル」を召喚する。なお、ガルガリエルは非常に脆いがファイブが集中している限りダメージを与えられない。

使徒[編集]

ウタウタイに従う戦士たち。全員男性で、ウタウタイを護衛する役割以外にも彼女たちの欲望のはけ口となっている。自由意思はあるが、自分の主君たるウタウタイの意志に逆らうことができない。ただし、ゼロは例外であり、その気になれば簡単に離反できる。
実はウタの力で人の形を得た白い鳩。力を解除するか、ウタの力なしで天使(魔獣)を召喚すると元に戻ってしまう。彼らの記憶が何に由来するかは不明。
彼らの性格は、ウタウタイたちの願望を投射したものである。そのため、本来なら似たところを持った理想の相手であるが、同時に彼女らとは逆の性質が発生してしまっており、本当の意味でうまくいっているパートナーは誰一人としていない。
公式小説やDLCによると、使徒同士ある程度面識があるようである。
戦闘時二人まで連れて行けるが、程々に接近して攻撃を行うだけなのではっきり言ってしまえば戦力として期待できない。HPのようなものはない。
ディト
声 - 斎賀みつき
使徒の一人。幼さの残る少年。武器は槍。ファイブに仕えている。
洞察力が鋭く、他人の心理をいち早く察することができる聡明な少年だが、実は相手をいたぶりその際の苦痛や悲鳴に悦びを感じるサディスト。
ファイブに忠実に従っていたが、スレンダー好きなこともあって内心では殺意と吐き気を抱くほど彼女を嫌っていた。また、頻繁に嘘をつくセントとも折り合いが悪いが、彼の虚無的な内面を感じ取っており、ある種の親近感を抱いている。
実は自身を「望まれない存在」、ゾンビまみれの世界を「自分がいてもいい世界」と評するように歪な劣等感を抱えており、ゾンビなどの腐敗物やそれを無残に殺すことにこの上ない悦楽を感じるというある種の醜形愛好癖を持つ。そのため、ひたすら嫌っていたファイブが腐敗した姿で復活した時は「抱かれてもいい」とすら歓喜した。逆に、友情や愛などはあからさまに嫌悪を示す。
自分を愛し美を望み自己完結の快楽を求めたファイブに対し、自己嫌悪・醜形愛好・他者を踏みにじる快楽を覚えているという、反転した性質を持つ。
セント
声 - 置鮎龍太郎
使徒の一人。語尾を延ばすなど気だるげな青年。武器は双剣。トウに仕えている。
自分に絶対の自信を持っており、自分とバカと評しつつも「自分レベルの使徒なら〜」とスキあらば自分を上げるような発言を繰り返す(他人を下げるような発言はしない)。また、時折間違った知識を披露しては仲間を困らせている(途中から、デカートにすら諦められた)。むしろその情報がでたらめだと知っている場合もある。
虚言や間延びした語尾の他、いまいちゼロに同行する理由が判然としない[13][14]など常時胡散臭い雰囲気を放っているが、本気で語る際は間延びしない口調になるなど普段の姿は本質を隠すフェイクである模様。公式小説やDLCではトウとの生活が描かれているが、その時は常に間延びしない口調だった。彼の奇矯な言動は、全て壊れてしまったトゥに近づきたいが故である。
他の使徒と異なりウタヒメとの関係は良好で、トウとは相思相愛の仲だった。しかし、トウへの思いやりが最終的にトウを破滅に追いやる結果となってしまい、トウの死後はこの世に対して執着心を失ってしまった。
ロマンチストで絶対の愛を信じていたトウに対して、現実的という反転した性質を持つ。自ら愛の恒久化のために行動した結果、幻想の中にいたトウに「ウタウタイの力の恐ろしさ」という逃れられない絶望的な現実を突きつけて永久に逃避させてしまっている。更にはトウと同じ境地に行くことを望んで狂った言動を繰り返しながらも、「トウのいる現実」から逃げ出すことができていない。
オクタ
声 - 茶風林
使徒の一人。飄々とした老人で、額にアルファベットまたはローマ数字の「X」に見える模様がある。武器は戦輪。スリイに仕えている。どう見ても老人だが、本人いわく20代[15]。人一人を空高くまで蹴り飛ばせるほどの脚力を持つ。
使徒の中で一番の性豪であり、同時に使徒の中で最も巨根である。女性はおろか男性、果ては人間以外さえも性欲の対象とみなせる変態。フェアリーなど巨根でなくても可否の段階で疑問符が出る相手でもOKという見境なさを誇る。また、発言の大半は性欲絡み。ただし、テクニック自体は未熟らしくゼロにはその点が不評。一方で、性欲を除けば一行の中ではデカートに次いで良識派。
スリイの非道な行いを知っており、後に彼女を止めるために自らゼロの下へ投降した。が、実はスリイが自身の性欲を満たせなくなったことも理由である。作中のセリフから後者が大きいように見えるが、DLCを見る限り前者の理由も相応の割合を占めている。スリイの凶行が禁断の領域に突入するまで止められなかったことに責任を感じている。
非常識・快楽に無関心・興味が偏向的なスリイに対し、常識的・快楽主義・興味の向き方が全方位という、反転した性質を持つ。興味があることに対しては饒舌なところは同様。
デカート
声 - 井上和彦
使徒の一人。屈強な男性で、眼鏡をかけているのが特徴。武器は格闘装具。フォウに仕えている。
他の使徒と比べると常識的な性格の人物だが、実は自分に向けられる苦痛、逆境をすべて「ご褒美」として捉えるマゾヒスト。加えて妄想狂。ディトの暴言や身体切断レベルの苦痛の妄想でも興奮するという、オクタとは別ベクトルの変態[16]。逆に、ほめると怒る。夜は偏った嗜好に走るため、その都度ゼロを切れさせてしまうらしい。内容自体は紳士らしく丁寧。格闘装具を使う理由の一つも、「硬いものを殴った時に自分が痛くなれるから」である。HPを削るほどの高熱や低温もOKながら、無理なものもある模様[17]
拒絶的で己を晒す事を嫌うフォウに対し、懐が広く妄想していることを平然と口にする、という反転した性質を持つ。お互い待ち姿勢の性格であったため、他の使徒と異なり唯一ウタヒメと肉体関係を持っていなかった。

その他のキャラクター[編集]

アコール
 声 - 小清水亜美
丸眼鏡ツインテールの黒髪で、白地の巨大なトランクケースを持ち歩いている女性。今作の語り手であり、プレイヤーは彼女の報告書を見るという形になっている[18]。その所在は神出鬼没。サブクエストの依頼者であり、名前だけは序盤から判明するが姿を見せるのはA分岐の最後から。なお、あるシーンでは、両腕を左右に広げ膝を90度曲げつつ横に開いて前に出す、という特徴的な歩き方をする。
D分岐では記録者として禁忌を犯してゼロに協力して駆けつけ、ワンの動きを止めてゼロに致命傷を受け犠牲になる。
その正体はゼロが『旧世界』と呼ぶ古代文明の痕跡[19]の世界から派遣された記録者で、機械の体を持つアンドロイド。最後にゼロに断頭されて死亡するが、「花」の消滅後に語りかけてきてアコールが一体だけではなく、数多くのアコールが存在していることも明かされる(ゼロのDLCでも登場している)。
本来は傍観者でありゼロたちのいる世界に干渉はできないが、あまりにもバッドエンドを多く見すぎたため、ゼロに「少しはマシな終わり方をするように」と(自らの業務違反にならない程度にだが)あれこれ口出しをする。その言動は普段は人を小馬鹿にしたような物であり、ゼロとの掛け合いがコミカルなものになることもしばしば。作中のルートエンドを経る毎にゼロに対して奇妙な情を持つようになり、彼女との関係も深い物になっていく。作中世界各地に彼女が店長をしている武器屋があるが、本業で多忙なのと、商品は通信販売で取り寄せている(つまり、店番をする意味があまりない)ため、店は無人であることがほとんど。
(少なくとも本作において)明らかにこの時代のものではない武器を持ち込み、全てのウェポンストーリーを書いたのは彼女である。
パルティシオン[20]
 声 - 家弓家正
物語冒頭でゼロに殺された老人。額にオクタと似た紋様を持つ。
作中では『ウタヒメファイブ』に登場する同名の人物(後述)との関連性は不明だったが、設定資料集にて同一人物であることが明言された。
妖精
 声 - 水野マリコ
妖精王
 声 - 中村正

設定[編集]

ウタウタイ
『ウタ』を歌うことで魔力を行使できる存在。ウタヒメ女神とも呼ばれる。この世界にどこからとも無く現れ、その力で民に暴虐を働いていた各地の領主達を討伐、戦争を遠い過去の物にした、と語られている。現在はワンを筆頭とした5人が各地の領主をしている。また、ウタウタイは、特定のどこかが過剰に成長していくという特徴がある。この箇所はオシルシと呼ばれている模様。
魔法発動時は、『DOD』シリーズで登場する天使文字が出現する。
A分岐の100年後である『DOD1.3』では一転、魔女扱いされている。
大災厄
西暦856年イベリア半島を中心とした大地震の後、同時に巨大な都市が出現し一夜にして異形の者達が世界に溢れ出た災害。被害の大きさより世界の理を変えた大事件として『教会』の記録に残されている。
教会には出所不明な高等技術が残されている[21]他、教会都市はコンクリートジャングルが広がっているなど、大災厄で何が起きたのかを暗示する要素が散見される。
魔法
教会で発祥したとされる技術。詳細は不明だが、ウタの力とは異なる原理[22]で、技術なども明確に確立されてない模様。ウェポンストーリーによると、詠唱なども必要らしい。
なお、ウタの力は平行世界から力を引き込むというものであり、ニーアにおける魔法と同列であるが関連は不明。
魔素
大災厄によって出現した、謎の物質。魔法の媒介になる他、ウタウタイの力の根源となっている。
多元世界間の相関をエネルギーとして利用できる・人体を強化及び変容させる・精神干渉を行うといった特徴は、ニーアに出てくるそれとほぼ同等である。
ウタウタイの目に寄生する植物のような物質。成長と共に寄生された者の肉体と精神を蝕んでいく。そのため、制御できなくなると精神が崩壊してしまう。破壊するにはドラゴンの体で作られた武器が必要。なお、ゼロが作中で使用する剣はドラゴンの牙を素材としている(死んだドラゴンの体組織では無理な模様)。
その力が完全に覚醒すると人を滅ぼせるほどの力を発揮すると言われており、安易に破壊しようとしてもリ・プログラム機能と呼ばれる強力な再生機構によって復活はおろか下手をすれば分裂してしまう場合もある。
また赤目の病の患者を操る力を持つ模様。
魔獣
ウタウタイによって召喚される、異形のモンスター。D分岐及びデータベースにおいては天使と呼称されるが、その違いは不明。総じて堅固な防御力や特殊な能力を有し、撃破には手順が必要な場合が多い。
ドラゴンを魔獣化させるパターンもあるが、本来ウタウタイの力で魔獣化したドラゴンを呼ぶのは困難らしく、ゼロは力の増大によってフォウやスリイもそれが可能となった事に驚いていた。
当初は召喚に使徒の仲介が必要だったが、C分岐のワン戦以降はウタウタイあるいは使徒一人で召喚している。ただし、使徒が単独で召喚を行うとウタの力を失って元の姿に戻ってしまう。
ウェポンストーリーによれば、並行世界から「異世界の自分自身」を召喚している模様(細かい原理などは不明)。
ドラゴン
強靭な生命力を持つ超生物。何故花を殺す力やウタウタイへの食欲を持つのかは不明。また、少なくとも作中描写される限りは人間に対する蔑視はあまりない(『DOD1.3』が顕著)。
死に瀕した際、最後の強い願いを以て、記憶と力を代償に転生することができる[23]。ただし、これは必須ではなく、転生の可能性を放棄してその強大な力を他のことに費やすこともできる。
限定版の設定資料によると、ドラゴンは別世界から転移してきた模様。
分岐
特異点と呼ばれる存在によって発生する、別の可能性世界へのシフト。特定の条件を満たすことで発生するということだが、詳細は不明。
アコールの干渉によってゼロが異なる可能性へシフトすることで、作中のストーリーは分岐していくことになる。なお、本編で特異点として分岐を起こしたのはゼロとトウだが、資料集によるとウタウタイは全員特異点とのこと。

主題歌[編集]

オープニング曲
「This Silence Is Mine」
作詞・作曲・歌:鬼束ちひろ
エンディング曲
「クロイウタ」[24]
作詞:菊地はな
作曲:岡部啓一
歌:藍井エイル

スタッフ[編集]

派生作品[編集]

ドラッグオンドラグーン 死ニ至ル赤[編集]

ヤングガンガン』にて2013年6号から2014年16号まで連載された。全21話。本作の後日譚となる物語。第1作の物語よりも少し前の時代を舞台に、「元ウタヒメ」と呼ばれる謎の剣士・ワンと弓の名手であるエルフの青年・ネロが「天使の教会」を壊滅させることを目的として旅をする。本編に近いシリアスな作風。

単行本では、話の間にヨコオらスタッフによる対談が記載されており、そこで過去作の設定などが明かされている。時にはネタバレもしており、ひどい時は伏字で隠される場合も。

本作のみの登場人物[編集]

ネロ
ワンと行動を共にする弓の名手のエルフ。嗜虐的な性格の持ち主で、世界を滅茶苦茶にしたいと考えている。
シャーリ
フリアエに仕える侍女。カイムに思いを寄せている。
フェイ
天使の教会の宗主である女性。双子の兄・リュイの死によって宗主の座に就くことができた。ワン達を始末しようとしたが、返り討ちにされた。
クロエ
フェイの息子。ワンに殺害される。
カイム
口数が少なく、よく剣の素振りをしている。
『DOD3』のDLCで入手できる「カイムの剣」のウェポンストーリーには、不器用な彼は苦手な人付き合いや政治を忘れるために稽古に逃げ込んでしまっており、結果日に1万回もの素振りをするほどのめり込んでしまっていることが語られている。その結果、前述の対談にて戦闘能力はウタの力を使わない(それでも常人から見れば化物な)ウタウタイを凌駕するということが語られている。流石にウタによる身体強化をされれば負けるが、いずれにせよ常軌を逸した強さを有しているのは間違いない。
フリアエ
表立っては普通の少女であるが狂的な性的衝動を抱えており、夜毎兄を想って自慰に耽る他、気が狂いそうだと言ってワンに抱くように妖艶に願い出たりしている。曰く「(結ばれるのが不可能であろう)兄以外誰が相手だろうが一緒」。
ブラックドラゴン
ワンがウタの力を使うたびに現れる、凶悪なドラゴン。

どらっぐ おん どらぐーん ウタヒメファイブ[編集]

月刊ビッグガンガン』にて2013年Vol.05から連載中。本作の前日譚となる物語。ワンたちが世界各地の領主を討伐する旅をしていた頃の物語が描かれている。一見して萌えやコメディを前面に押し出しているが、その実本編を髣髴とさせる陰惨で過激な描写が見られる。

本作のみの登場人物[編集]

パルティシオン
ワン達の前に現れた魔術師の青年。
当初はベイスに仕えていたが、彼がワン達に倒されてからはある目的でワン達と行動を共にする。
バルタス
領主が差し向けた刺客である謎の男。フェアリーと共に行動している。片言で話し、ワンやガブリエラを圧倒するほどの強大な力を持つ。
ベイス
砂の国の領主である肥満体形の男性。さらった子供の骨と皮と髪からオブジェを作ることを趣味としている。搭乗型のゴーレムを操る。
ワン達をコレクションに加えようと自ら襲いかかったが、成敗された。
グレイ
山の国の領主である男性。44歳。英語と日本語が混ざった独特の口調で話す。槍を武器とする。
教会都市にてワン達と交戦し、圧倒的な力で追い詰めたが、メルクリウスの扉から溢れ出た謎の力の影響で暴走したワン達が召喚したアルミサエルの光線で上半身を消し飛ばされ死亡。
シャホル
森の国の領主である少年で、グレイの息子。9歳。無邪気な性格だが、本性は残忍。魔法の腕輪を武器とする。
教会都市にてワン達と交戦し、圧倒的な力で追い詰めたが、メルクリウスの扉から溢れ出た謎の力の影響で暴走したワン達の力の前に恐怖し、戦意喪失する。
カエルラ
海の国の領主である年齢不詳の美女。パルティシオンの師匠であるらしい。魔術に長けており、鞭を武器とする。
その正体は老婆であり、他者の生命力を奪うことて若さを保っている。
ゼロのDLCにおいて、名前だけ登場している。

ドラッグオンドラグーン1.3[編集]

公式設定資料集に載っている、「本作のA分岐から繋がった場合の『ドラッグオンドラグーン』」を描いた小説。

原作との最大の違いは「契約」の概念が存在しないこと。そのため、人類は人類以上の強さを手に入れる手段を一切持たず、総じて歪み方が原作より悪化している。

ドラッグオンドラグーン3 ストーリーサイド[編集]

GAME NOVELSより発売。 全ての分岐を再構成した新たな分岐での物語を描いた小説。

本編では描ききれなかった内容を補完するような描写が存在する。

脚注[編集]

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  1. ^ 当初は2013年10月31日に発売予定だった。
  2. ^ 放送事故テロップで陰惨な場面をごまかす」など、あからさまな自粛でもある。
  3. ^ 「敵」や自分のアップだったりして、接触する瞬間が見えない場合もある。この場合は目押しは不可能となり、完全にリズムでボタンを押さなければならない。テンポですらほぼ判断できない場合もある。
  4. ^ 本人の話によると、左腕の切断面に寄生させている虫を動力源に動かしている模様。
  5. ^ ミハイルの語る手料理の出来は、およそ気が合う可能性などありえない使徒4人が「結構です」とハモるほど危機感を覚えさせた。
  6. ^ このためゼロは、飛行船を入手してミハイルに乗らずに済んだ時はかなり喜び、早々に撃墜されたときはこの上なく憤慨した。
  7. ^ 「一興」を「いっこう」と言ったりした。
  8. ^ 自身から生まれた存在なら自分同然であり、許される必要がないと語っている。
  9. ^ 弟を生み出した際は性欲処理に弟を使う気はなかった(近親恋愛者を異常者と評している)ようだが、限定版付属の設定資料集によると結局弟がその役を務めている模様。
  10. ^ トウに対しては事件発生時に教会都市に誰もおらず悲劇を引き起こし、スリィは彼女の作品の材料を知っても作成を禁じず放置し、フォウはメンタリティの弱さを把握していながらもなにもフォローせず、ファイブに関しては完全にノータッチである。弟には結局性欲処理に使った上にゼロを殺す以外の目的を与えず暴走を引き起こさせた(漫画を見ると弟との関係はまんざらでもなさそうである)。また、1年前同様残った姉妹総出で迎撃すればゼロを倒せた可能性があるのに招集せず、各個撃破を許している。
  11. ^ 被験者がどういう心境だったかが「記憶」の形で語られており、そこで自身の名前および『DOD』の時代まで放置されていたことが語られている
  12. ^ 交易が盛んな海の国ではかえってそれが功を奏し、彼女が飽きたものを売って新しい物を買うという売買が成立している。
  13. ^ 当初はトウがいないなら別のウタウタイに仕えるだけと語っているが、別分岐や小説・DLCでその可能性はまずありえないことが分かる。他の使徒はそれなりに同行理由がはっきりしている。
  14. ^ ダウンロードコンテンツのウタヒメたちの記憶でトウの項目を読むと、セントが生きた理由が示唆されている。
  15. ^ 本人いわく、ヤりすぎた結果とのこと。
  16. ^ 「うぅ…」と言っているときは大抵色々な意味で盛り上がっている。
  17. ^ 彼の武器「自虐の悦極」のウェポンストーリー4節目の文章が、「あ、それは無理です。」となっている。
  18. ^ 各ボスの攻略情報なども報告書に近い形で表示される。
  19. ^ ドラッグオンドラグーン3 ストーリーサイドより
  20. ^ スタッフロールでは「Partition」と表記されている。
  21. ^ 公式小説によると、現実では18世紀に提唱されるはずのブラックホールに関する書物があった模様。
  22. ^ 設定資料集によると、魔素の特性である多元世界感の相関エネルギーを利用するのではなく、魔素そのものをエネルギーとして利用している。
  23. ^ 転生は自動で行われるわけではないため、手続きに入る前に死亡してしまうと転生不可
  24. ^ 藍井エイル、涙のコラボ!『ドラッグ オン ドラグーン3』テーマソングを担当!”. リスアニ!WEB. エムオン・エンタテインメント (2013年7月3日). 2013年10月24日閲覧。

外部リンク[編集]