ティク・ナット・ハン

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ティク・ナット・ハン
釈一行
1926年10月11日 -
ティク・ナット・ハン
生地 ベトナム
宗派 臨済宗
寺院 プラム・ヴィレッジ

ティク・ナット・ハン(Thich Nhat Hanh 釈一行、1926年10月11日 - )はベトナム出身の禅僧平和運動家詩人

ダライ・ラマ14世と並んで、20世紀から21世紀にかけて平和活動に従事する代表的な仏教者であり、行動する仏教または社会参画仏教(Engaged Buddhism)の命名者でもある。アメリカフランスを中心に仏教およびマインドフルネスの普及活動を行なっている。

略歴[編集]

1926年にフエに誕生。1942年に、同地の慈孝寺にて出家。

ベトナム戦争中は、戦禍をくぐりながら、どちらの側にも立たず、非暴力に徹した社会活動を推進し、「社会奉仕青年学校」などの学校や病院を設立し、孤児たちの社会的支援や、死体の回収などを行なった。

また1966年に渡米してベトナム戦争の終結を強く訴え、詩や著作を通してアメリカ社会に禅を根付かせるのに貢献した。その思想は、キング牧師に深い影響を与えた。キング牧師の推薦により、1967年度のノーベル平和賞の候補となる。1973年のパリ平和会議ではベトナム仏教徒主席代表を務めた。1982年に南フランスにプラム・ヴィレッジ(Plum Village Midnfulness Practice Center)を設立。社会的活動を継続するとともに、その教えにひかれて集まる多くの人々への瞑想指導を始める。彼の精神的指導のもと、プラム・ヴィレッジは小規模な地方の農場から、西洋で最も大きく活動的な仏教僧院へと成長した。2003年、2011年には、アメリカの連邦議会にて瞑想を指導。2006年にはパリのユネスコ本部で、暴力、戦争、地球温暖化の悪循環を解消するための具体的手段を要請する演説を行う。2007年、ハノイにてユネスコ主催の国際ウェーサカ祭に基調講演者として招かれる。2008年10月、インド国会にて開会の辞を述べる。2009年、メルボルンの万国宗教会議で講演。2012年、ウェストミンスターの英国議会及びストーモントの北アイルランド議会に招かれ、慈悲と非暴力のメッセージを伝えた。2011年、カリノフォルニアのGoogle本社で1日マインドフルネスによるリトリートの指導を行う。

著作[編集]

  • 『微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践』春秋社、1995年
    • (*Peace Is Every Step: The Path of Mindfulness in Everyday Life, Bantam reissue, 1992, ISBN 0-553-35139-7
  • 『マインドフルの奇跡―今ここにほほえむ (からだの冒険こころの冒険)』壮神社、1995年
  • 『ウォーキング・メディテーション―歩く瞑想の本』溪声社、1995年
  • 『ティク・ナット・ハンの般若心経』壮神社、1995年
  • 『生けるブッダ、生けるキリスト』1996年11月 春秋社、231頁, ISBN 978-4393332061
  • 『仏の教え ビーイング・ピース―ほほえみが人を生かす』中公文庫、1999年
  • 『禅への鍵』藤田一照訳、春秋社、2001年、2011年, ISBN 978-4393333075
  • 『あなたに平和が訪れる禅的生活のすすめ―心が安らかになる「気づき」の呼吸法・歩行法・瞑想法』アスペクト、2005年
  • 『小説ブッダ―いにしえの道、白い雲』春秋社、2008年
  • 『ブッダの幸せの瞑想』サンガ、2013年, ISBN 978-4-905425-44-1

参考[編集]