ジャガー・Mk1/Mk2

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ジャガー・Mk2 3.4

ジャガー・Mk1/Mk2(マーク1/マーク2)はジャガー1955年から1967年まで生産していたスモールサルーンである。1967年から240/340というモデルに切り替っているが、これにも触れる。また、バッジエンジニアリング版として登場したデイムラー・2.5リッター V8サルーン及びV8 250にも言及する。


概要[編集]

それまで、スポーツカーGT及び大型サルーンのみのラインナップで生産を行ってきたジャガー社が、新たな市場の開発のために1955年に送り出したスモールサルーンが「2.4リッター」であった。エンジンは伝統のXKエンジン(3.4リッター)をショートストローク化したものを採用した。2年後にはXK140の3.4リッターエンジンを搭載した「3.4リッター」が登場、いずれも高い人気を博した。1959年にはモデルチェンジ版としてMk2が登場、そこからそれまでの2.4リッター/3.4リッターは便宜上Mk1と呼ばれる事になった。Mk2は上記2タイプのエンジンに加えEタイプ用の3.8リッターエンジンを搭載、高性能スポーツサルーンとしてこちらも高い人気を持って市場に迎えられた。1967年からは3.8リッターはラインナップから落ち、各部の装備が簡略化された240/340というモデルに切り替わり、最終的には1969年まで生産された。 なお、ジャガー社ではフルサイズのサルーンの名称はローマ数字で表し、スモールサイズサルーンの名称はアラビア数字で表すという区別をしていた。


各モデル概要[編集]

Mk1(1955-59)[編集]

ジャガー・2.4リッター(Mk1)

1955年に登場した2.4リッターは、ジャガー社として初めてモノコックボディを採用した自動車である。強度を保つためにウィンドウフレームは非常に太く、ここが後に登場するMk2との最も大きな識別点となっている。エンジンは、XKエンジンのストロークを切り詰め、排気量を2483ccとした物にソレックスのツインキャブレターを組み合わせ、5750rpmで112bhpを発揮した。ギアボックスはそれまで社内で用いられてきた4速MTを搭載していたが、オプションで機械式オーバードライブを付ける事もできた。サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン、リアはリーフスプリング。リアのトレッドの方が狭いという珍しい構造であった。 内装はそれまでのジャガー車に劣らぬ豪華な内容となっており、レザーシートとウッドパネルの空間が広がっている。

2.4リッターに遅れること2年、3.4リッターがデビューした。エンジンはXK140のものと同じ物(直列6気筒DOHC、3442cc)を採用。SUキャブレターを2基搭載し、5500rpmで210bhpを発揮した。このモデルから(後に2.4リッターも)トランスミッションに3速ATが選べるようになった。ダッシュボード上に設置された小さなシフトセレクターでギアを操作できるようになっていたため、ATモデルはMTモデルと違い、フロントシートがベンチシートになっていた。また、このモデルの登場とほぼ同時に、ブレーキは4輪ディスクとなり、その高い戦闘能力からラリーなどのレースでも使用されるようになっていった。

Mk2(1959-67)[編集]

1959年に登場したMk2はもちろんMk1の改良版であるが、ほとんど変わらない外見と異なり、メカニズム的には大きな進歩を遂げており、当時の世界のスモールサルーンに大きな衝撃を与えた。 外装では、クロームメッキを施した細いウィンドウサッシュおよびリアタイヤを覆うスパッツ、バンパーのオーバーライダーが最も変わった点である。ウインドウサッシュが細くなった事でサイドウインドウの面積が増えた事に加え、リアウインドウも拡大されたため、室内はより開放感が生まれ、実際に明るくなった。シート及びダッシュボードのデザインは見直され、メッキパーツの点数も増やされたため、より豪華に洗練されて生まれ変わっている。

メカニズムとしては、それまでのエンジンラインナップに加え、ジャガー・Mk IXに搭載されていた3.8リッターXKエンジンが新たに加わった点が大きい。SUツインキャブレターとの組み合わせから、5500rpmで220bhpを発揮した。ギアボックスは下位モデルと同様4速MT(オーバードライブあり/なし)及び3速ATが選べた。足廻りではリアトレッドが83mm広げられ、より安定性が増した。1965年には、旧式のギアボックスに代わり、Mk XとEタイプに先駆けてMTがフルシンクロの4速になった。また、1967年モデルではパワーステアリングも採用された。

1966年になると売り上げが落ち始めたことから、コストダウンして値段を下げるために、標準モデルにおいてレザーシートがビニール製になったり、フォグランプが廃止されたりという変更を受けた。ただし、いずれもオプションとして追加可能であった。

1967年にはジャガー社の経済的理由によりコストダウンを余儀なくされ、新たなモデルへと切り換えられる事になった。

240/340(1967-1969)[編集]

1967年までに、ジャガー社の経営は圧迫され始めていたため、ジャガー社は車種整理の必要に迫られていた。そこで登場したのがMk2の改良版である240/340である。

各部にコストダウンの跡が認められるものの、メカニズム的には進化している。エンジンは3.8リッターがラインナップから落とされたが、ヘッド形状の見直しによってパフォーマンスは向上した。特に2.4リッターモデルの240ではキャブレターもSU製のものに換えられたため、最高出力は5500rpmで133bhpと飛躍的に向上している。3.4リッターモデル(340)も、出力こそ変わらないものの、加速は0-50mph(0-80km/h)で9秒から6.9秒と、こちらも飛躍的に向上している。

外見上では、細くなったバンパーとホイールキャップのデザインが最も大きな変更点である。内装ではレザーの代わりにビニールが用いられるようになった。

デイムラー・2.5リッター V8サルーン (1962-1966)[編集]

デイムラー・2.5リッター V8サルーン

1962年、ジャガーのスモールサルーンのバッジエンジニアリング版であるデイムラー・2.5リッター V8サルーンが登場した。この自動車は全く同じボディにフローテッドグリルというデイムラー特有の波打ったグリルを装着し、内装などをより豪華に仕立てたモデルだった。

エンジンはデイムラー伝統の2.5リッターV8OHVを搭載。5800rpmで140bhpを発揮した。当初、ミッションはオートマチックのみが用意され、マニュアルミッションは選べなかったが、MT仕様も後にごく少数のみ生産された。

外観では、先に述べたフローテッドグリル、ボンネットのクロームライン、「D」のボンネットマスコット、ホイールキャプのデザインなどがジャガー版と異なる。

デイムラー・V8 250(1962-1966)[編集]

ジャガーのスモールサルーンがモデルチェンジしたのを受け、デイムラー版もモデルチェンジを行った。そのモデルがデイムラー・V8 250である。変更点はジャガー240/340に準ずるが、エンジン等主要メカニズムに大きな変更はなかった。また、内装は本革がおごられた。


関連項目[編集]