コクチバス
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Micropterus dolomieu Lacépède, 1802 |
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| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Smallmouth bass |
コクチバス(小口バス : スモールマウスバスとも)、学名 Micropterus dolomieu は、スズキ目・サンフィッシュ科に分類される魚の一種。オオクチバス(ラージマウスバス) M. salmonides などと共に、通称「ブラックバス」と呼ばれることが多い。
目次 |
分布 [編集]
北アメリカ(カナダ南部、アメリカ中東部)を原産地とする [1]。
形態 [編集]
成魚は全長30-50cmほど[1]体長の44%から66%までの体長の小魚を捕食している[3]。全長69cmの記録がある(福島県で70cmの個体が確認されているようだが、定かではない)。オオクチバスと比較して口が小さく、上顎の後端は目より後ろには達しない[1]。またコクチバスの方が体高が高く鱗が細かい。側線上部鱗数(そくせんじょうぶりんすう)はオオクチバスが8なのに対し、コクチバスは11-13である。
外来種問題 [編集]
日本では1925年にオオクチバスとともに芦ノ湖に放流されたが、少なくともその時は定着しなかった[2]。しかし1990年代はじめに福島県檜原湖で発見された後、長野県野尻湖、木崎湖などでも生息が確認された[4][5]。また、2005年には長野県千曲川での繁殖が確認されている。分布が拡大した時期には、日本全国に移植放流されているアユやゲンゴロウブナの生産地からは発見されていなかったため、これらに混じった放流による拡散ではなく、コクチバスそのものの移植を目的とした密放流が強く疑われている[4]。
オオクチバスよりも低水温を好み、流れの速い河川でも生息できるという性質から、オオクチバスが侵入できないような渓流域や流水域にも侵入し、在来生物へ影響を与えることが危惧されている[1]。捕食が確認されている生物種は、アユ、イワナ、ウグイ、ヒメマス、ヤマメ、ヨシノボリ、ワカサギなど幅広い[5]。こうした悪影響を考慮して、日本生態学会では本種を日本の侵略的外来種ワースト100に選定している[4]。
外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)による特定外来生物に指定されており、無許可の生きたままの飼養・保管・運搬・輸入が一切禁止されている[1]。沖縄を除く都道府県の内水面漁業調整規則で移植が禁止されているほか、琵琶湖などでは再放流が規制されているので注意が必要である[1]。中禅寺湖や本栖湖では、延縄や刺網を用いて駆除が行われている[4]。
野尻湖や桧原湖は密放流が問題となっているが、コクチバスをバスフィッシングの対象魚として観光資源にもしている(詳細はブラックバスを参照)。
日本産コクチバスの遺伝的知見 [編集]
mtDNAハロタイプの分析によれば、原産国のアメリカ合衆国エリー湖の個体を対象とした調査では、112個体から8種類のハロタイプを確認しているが、日本国内における遺伝的多様性は低く 208個体から o, n, p の3種類のハロタイプであった。日本国内での分布には地域による偏りがあり、福島県檜原湖では n , p が確認され、長野県以西では、 p または n のどちらかが優占する傾向がある。従って、日本国内へは、遺伝的多様性の低い同一の原産地から1回或いは数回の移入で、2種類のハロタイプが維持できる十分な個体数が福島県及び長野県に最初に密放流された後、各地に組織的な放流で広まった事が遺伝的な解析からも示唆される[6]。
関連項目 [編集]
脚注 [編集]
- ^ a b c d e f 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著) 『決定版 日本の外来生物』 平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。
- ^ a b コクチバス 国立環境研究所 侵入生物DB
- ^ コクチバスによって捕食されるウグイの最大体長日本水産学会誌 Vol. 67 (2001) No. 5 P 866-873
- ^ a b c d 村上興正・鷲谷いづみ(監修) 日本生態学会(編著) 『外来種ハンドブック』 地人書館、2002年9月30日。ISBN 4-8052-0706-X。
- ^ a b 片野修「外来魚コクチバス問題の現状と対策」、『日本水産学会誌』第71巻第3号、公益社団法人日本水産学会、2005年5月15日、 399-401頁、 NAID 110003161620。
- ^ 佐藤千夏、向井貴彦、淀太我、佐久間徹、中井克樹:日本国内におけるコクチバスのmtDNAハプロタイプの分布 魚類学雑誌 Vol. 54 (2007) No. 2 P 225-230
参考文献 [編集]
- 中村 智幸, 片野 修, 山本 祥一郎; “コクチバスとオオクチバスの成長における流水と水温の影響”, 日本水産学会誌, Vol. 70, pp.745-749 (2004) Japan Science and Technology Information Aggregator,Electronic
- 川那部浩哉・水野信彦・細谷和海編『山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚』(コクチバス解説 : 細谷和海)ISBN 4-635-09021-3