イワナ
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| ?イワナ類 | ||||||||||||||||||||||||
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オショロコマ Salvelinus malma |
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Salvelinus Richardson, 1836 | ||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||
| Char Charr |
イワナ(岩魚)は、サケ目 サケ科 イワナ属の魚。分類上は、イワナ属のうちの1種にイワナという和名がつけられているが、近縁種のオショロコマも含めて広義のイワナとして扱われることが多い。本稿ではイワナ、オショロコマを含むイワナ属の魚を総称して、イワナ類と呼ぶ。
目次 |
[編集] 概要
[編集] 生態
肉食性で、動物性プランクトン、水棲昆虫、他の魚、河畔樹木から落下する虫、その他の水底の小動物などを食べる。産卵期は10月~1月頃で産卵床は本流に流入する支流が多い。2年魚以降で18cm~22cmを超えるとオス・メス共に性的に成熟し、数年にわたって繁殖行動を行なう。 受精卵は水温10℃で50日程度で孵化する。寿命は6年程度。
日本のイワナ類のほとんどが一生を淡水で過ごす魚で、河川の最上流の冷水域などに生息する場合が多い。多くの種類が食用とされ、渓流釣りの対象魚としても人気がある。イワナ属には、世界で30数種が知られているが、その多くがスポーツフィッシングの対象魚として人気がある。
現在の日本のイワナ類は、生息する地域、河川によって、形態が少しずつ異なる地域変異があり、大きくいくつかの亜種に分けられている。イワナの亜種には、アメマス(エゾイワナ)、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ(およびその地方変異であるキリクチ)、ゴギがあり、オショロコマの日本産亜種には、オショロコマとミヤベイワナがある。なお、これらの亜種、地域変異の個体群は、かつてはすべてが別種であるとして扱われたこともあるほど、その形態的な特徴には著しい相違がある。日本産のイワナ類がこのように大きな変異を持っている理由として、イワナ類の生息至適水温と過去の地球の気候の変化が挙げられる(後述)。
[編集] 混血・交雑イワナ
イワナ系、オショロコマ系以外にも、日本に人為的にカワマス、レイクトラウトなどが移入され、一部地域で外来種として定着している。また、イワナ類の種間、あるいはヤマメなどとは、自然状態で交雑が行われており、雑種が生息している地域もある。特に外来種のカワマスとは容易に交雑し、雑種一代目は成長はよいが繁殖力が落ちるため、純粋なイワナが滅びる可能性が懸念される。 ヤマメと同様現在一般に各地で見られるイワナは、その多くが遊漁(釣り)目的に養魚繁殖魚を放流したものであり、これがその地域に本来生息していた個体と混血し、純粋な地域型個体が残っている河川はかなり少ないと考えられている。
[編集] 料理
旬は5~6月から夏にかけて。塩焼きや唐揚げで食べることが多く、淡白な味の白身はヤマメと並び賞される。また焼いた岩魚に熱く燗をつけた日本酒を注いだものは骨酒と呼ばれ、野趣あふれる美味である。
[編集] 日本産イワナ類の特徴
世界的に見ると、イワナ類も他のサケ類と同様、成長過程で海に下り、成熟して川を遡上する降海型の生活史をもつ。しかし、イワナ類は、冷水環境を好む魚であり、日本産のイワナは、世界のイワナ類の中で最も緯度の低い、温暖な地方に生息する南限の種である。したがって、日本のイワナ類は、暖かい海には下らずに、冷水の流れる河川の源流付近に一生とどまる河川残留型(陸封型)の生活史をもつ場合が多い。日本のイワナ類で降海型の個体群は、北海道産のイワナ(アメマス亜種)だけで知られている。東京湾や秋田県ではニッコウイワナの降海型と考えられる個体が捕獲されている[1]。
過去の氷河期の寒冷気候の下では、日本のイワナ類も、海と河川を往復する降海型であったことが推測され、氷河期の終焉に伴う気候の温暖化で、河川の上流域に陸封されたとされる。その後の長い年月の間に、各地方、各河川のイワナが、遺伝的な交流のない状態で独自に変化していったと考えられている。
こうして形成された隔離された個体群は、20世紀後半以降、開発による生息環境の減少、他亜種や外来種の放流による競争、マニアによる乱獲などにより、その生存が脅かされている。特に、産地が限定される中部日本以西では深刻である。キリクチ個体群(紀伊半島)は、IUCNの絶滅危惧種、環境省の絶滅のおそれのある地域個体群に指定され、またゴギ亜種(西中国地方)は、環境省の絶滅のおそれのある地域個体群に指定されている。
[編集] イワナ属の種・亜種
[編集] イワナ
学名 Salvelinus leucomaenis、英名 Whitespotted char
体色は褐色から灰色。英名ホワイトスポット・チャーの名の通り、体には背部から側面にかけて、多数の白い斑点が散らばる。夏でも水温が摂氏15度以下の冷水を好む。
個体の特徴は地方によってさまざまに異なるが、亜種レベルではアメマス、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ、ゴギの4亜種とするのが一般的となっている。
- アメマス(エゾイワナ)
- 学名 Salvelinus leucomaenis leucomaenis
- 日本では北海道に生息するイワナの亜種。朝鮮半島東岸、樺太、千島列島、カムチャツカ半島までの河川とオホーツク海、ベーリング海に分布する。イワナでは唯一、降海型と河川残留型(陸封型)がおり、河川残留型はエゾイワナとも呼ばれる。アメマスは最大の全長 70~80 cm、7 kg まで。河川残留型では 35 cm 程度が一般的。体側の白点が最も目立つ亜種。
- 降海型のアメマスは、2年目に海に下り、2年以上海で過ごし、成熟すると産卵のために川を遡上する。
- ニッコウイワナ
- 学名 Salvelinus leucomaenis pluvius
- イワナの日本固有亜種で、東北地方、関東地方の山岳部から、滋賀県、鳥取県にかけて分布。全長 30~80 cm 程度まで。体側の白斑ははっきりしているが、側面から腹部にかけて、より大きな橙色~薄桃色の斑紋が散在する。
- 情報不足(DD)(環境省レッドリスト)
- ヤマトイワナ
- 学名 Salvelinus leucomaenis japonicus
- イワナの日本固有亜種で、本州中部地方の太平洋側、山岳地帯の河川に生息。体長 25 cm。他のイワナ亜種のような白い斑点が目立たず、側面により小型で紅色の小斑が散らばる。
- キリクチと呼ばれている個体群が、紀伊半島の十津川水系(奈良県)に分布しているが、ヤマトイワナの地域変異型として考える場合が一般的になっている。この個体群が、イワナ類の南限とされている。なお、IUCN レッドリストでは、キリクチを、英名 Kirikuchi char、学名 Salvelinus japonicus として、他のイワナとは別種として取り扱っており、単独で絶滅危惧種に指定している。
- ゴギ
- 学名 Salvelinus leucomaenis imbrius
- イワナの日本固有亜種で、中国地方の島根県、岡山県、広島県、山口県などの山岳地帯の源流域に生息。背部から体側の白斑が、頭部にも続いているのが目立つ[2]。体長は 20 cm 程度。日本での分布の西限(キリクチ個体群を除けば南限でもある)の亜種で、ゴギの分布の西南限は、日本海側では島根県の横田川(現:高津川)、瀬戸内海側では山口県の岩国川(現:錦川)であるとされる。
[編集] オショロコマ
学名 Salvelinus malma、英名 ドリーヴァーデン(Dolly varden)。
降海型では背部が暗青色、体側は灰色、腹面は白っぽい色をしているが、河川残留型(陸封型)では背面は暗褐色から褐色。イワナの白い斑点に対し、黄色、橙色、あるいは赤色の斑点が体側に散在する。繁殖期には、腹面、腹ビレ、尻ビレなど、鼻先などが橙色から赤く発色する。また、側面の小赤斑もより鮮やかになる。
イワナよりもさらに寒冷気候に適応した種類。オショロコマ(同名亜種)、ミヤベイワナ、サザンドリーヴァーデンの3亜種が知られ、日本では北海道だけにオショロコマとミヤベイワナが生息する。
- オショロコマ
- 学名 Salvelinus malma malma
- オショロコマの同名亜種。北極海と太平洋北部に広く分布。太平洋岸では、朝鮮半島、北海道からベーリング海、アラスカからアメリカワシントン州にかけて分布。日本より北方に生息する降海型の個体では、孵化後、3~4年を河川で過ごした後、海に下り、沿岸部で2~3年過ごした後、繁殖のために河川を遡上する。一方、北海道では、イワナよりもさらに上流の冷水域に生息し、基本的に海に下ることはない。降海型では全長 127 cm、18.3 kg の報告がある。北海道に生息する河川残留型(陸封型)は全長 20 cm 程度。
- 絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)
- ミヤベイワナ
- 学名 Salvelinus malma mitabei
- 北海道の然別湖とそこに流れ込む水系に生息する、オショロコマの日本固有亜種。最大で全長 50~70 cm 程度。ビワマスやヒメマス等と同じく、海の代わりに湖に下るタイプ(降湖型魚類)と考えてよく、生涯を河川に陸封された北海道産のオショロコマよりも大型になる。体色は、背側が暗色で腹側は淡黄紅色。ウロコが極めて小さい。
- 絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)
- サザンドリーヴァーデン
- 学名 Salvelinus malma krascheninnikova
[編集] その他のイワナ属
- カワマス(ブルックトラウト)
- 学名 Salvelinus fontinalis Mitchill、英名 brook trout
- 北アメリカ大陸(カナダ東岸、ニューファンドランド島からハドソン湾西岸にかけてと五大湖、ミネソタ州からジョージア州にかけてのミシシッピ川流域)に分布。河川残留型(陸封型)と降海型がおり、降海型では、全長 86 cm、9.4 kg の報告がある。河川残留型(陸封型)の個体は、背面と背ビレが暗緑色~緑がかった暗褐色で、小斑がつながった不規則な模様があり、側面に薄青色で囲まれた赤い斑点が散在する。降海型では、背面は暗緑色、体側が銀色で腹部は白くなり、赤い小斑の色が薄くなる。成熟したオスは体高が高くなり、背部が盛り上がったサケ型の体になり、腹部と腹ビレ、尻ビレなどが赤く発色する婚姻色を呈する。
- 世界中の温帯域の国に人為的に移入されており、場所によっては生態系に深刻な影響を与えている地域もあるという。
- レイクトラウト
- 学名 Salvelinus namaycush、英名 Lake trout
- 基本的に冷水性の湖沼に住む完全な湖沼残留型(陸封型)のイワナであり、北アメリカ大陸、カナダ北部からアメリカ、ニューイングランド地方にかけて、五大湖の流域が原産地だが、北アメリカ大陸の他の地域にも広く移入された。また、「スプレイク」(Splake) と呼ばれる雑種が、レイクトラウトの卵にカワマスの精子で授精させた人工交雑によって作出され、ゲームフィッシュとして各地に導入されている。
- イワナ属の中では最大級の大きさになる魚で、最大の全長は1.5m、30kg以上。50年の生存記録がある。体は暗緑色から灰色で、そこに白色~淡黄色の斑点が散在する。腹部は白い。現在、中善寺湖に移植されており、毎年80cm~100cm級のレイクトラウトが釣り人によって捕獲されている。同湖の漁業関係者からは、ヒメマスへの影響を危惧する声もあがっている。
- ジャガートラウト
- 学名'
- イワナとカワマスの交雑種。管理釣場などで放流されている。
- カワサバ
- 学名'
- イワナとヤマメの交雑種でヤマメの特徴であるパーマークがあるが、背中の斑点がイワナの特徴である流れる傾向がみられ斑紋が海の魚のサバのように見える事からカワサバと呼ばれるようになった。地方や魚によって体の模様はバラバラ。温度耐性試験の結果両親のイワナ・ヤマメよりも高温に強いという事が分かった。養殖場ではどうしてもヤマメとイワナの交雑種が生まれてしまい、カワサバをF1扱いしている管理釣り場も多い。多くの管理釣り場などではヤマメに混じって普通に生息している可能性が高いという。カワサバのことをイワメと呼ぶ釣り人が多いが正確にはイワメは無班型のアマゴの事である。釣り人の間ではヤマナとも呼ばれることもあり管理釣り場ではスネークトラウトとも呼ばれている。[3] [4]
[編集] 地方公共団体の魚
下記自治体ではイワナを自治体の魚として指定している。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 東京湾で捕れたイワナ神奈川県水産技術センター内水面試験場
- ^ 渓流魚希少魚保護増殖試験ゴギ生息状況調査PDF 島根県
- ^ この魚は何でしょう?宮城県内水面水産試験場
- ^ 札幌市内で見つかった「カワサバ」札幌市豊平川さけ科学館
[編集] 外部リンク
- Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2004. FishBase. World Wide Web electronic publication., version(06/2004). - 各分類群の記載情報
- ニッコウイワナ 東京都島しょ農林水産総合センター
- イワナ属魚類におけるタンパク質型の多型座位の検索東京農業大学農学集報 Journal of agricultural science, Tokyo Nogyo Daigaku 46(2) pp,114-123 20010929
- ミヤベイワナ(Salvelinus malma miyabei)とオショロコマ(Salvelinus malma malma)の遺伝的分化東京農業大学農学集報 Journal of agricultural science, Tokyo Nogyo Daigaku 47(1) pp,39-44 20020620

