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はるさめ (護衛艦・初代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
はるさめ
基本情報
建造所 浦賀船渠
運用者  海上自衛隊
艦種 甲型警備艦→護衛艦(DDA)
→ 特務艦(ASU)
級名 初代むらさめ型
艦歴
計画 昭和32年度計画
発注 1957年
起工 1958年6月17日
進水 1959年6月18日
就役 1959年12月15日
1985年3月5日(特務艦に種別変更)
除籍 1989年5月31日
要目
基準排水量 1,800トン
満載排水量 2,420トン
全長 108.0m
最大幅 11.0m
深さ 8.0m
吃水 3.7m
ボイラー 石川島式FW-D式2胴水管型缶×2基
主機 石川島艦本改良型衝動式蒸気タービン×2基
出力 30,000PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
速力 最大 30ノット
航続距離 5,500 (18ノット時)
乗員 250名
兵装 Mk.39 54口径5インチ単装砲 × 3基
Mk.33 3インチ連装速射砲 × 2基
Mk.15 ヘッジホッグ × 1基
Mk.2 短魚雷落射機 × 2基(1979年撤去)
68式3連装短魚雷発射管 × 2基(1979年装備)
55式爆雷投射機(Y砲) × 1基(1967年撤去)
54式爆雷投下軌条 × 2条(1967年撤去)
FCS Mk.57 (5インチ砲用) × 2基(1965年 1基撤去)
Mk.63 射撃指揮装置(3インチ砲用) × 1基(1965年撤去)
68式射撃指揮装置0型(1965年装備)
レーダー OPS-1B 対空
OPS-3A 水上
ソナー SQS-11A 捜索用
SQR-4 攻撃用
OQA-1A 可変深度ソナー (1967年3月装備)
電子戦
対抗手段
AN/BLR-1 ESM
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はるさめローマ字JDS Harusame, DD-109ASU-7008)は、海上自衛隊護衛艦むらさめ型護衛艦 (初代)の3番艦。艦名は「春に静かに降る雨」に由来し、この名を受け継ぐ日本の艦艇としては、旧海軍春雨型駆逐艦春雨」、白露型駆逐艦春雨」に続き3代目に当たる。

艦歴

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「はるさめ」は、昭和32度計画1,800トン型警備艦1609号艦として浦賀船渠で1958年6月17日に起工され、1959年6月18日に進水、1959年12月15日に就役し、舞鶴地方隊に編入された。

1960年1月16日第1護衛隊群隷下の第10護衛隊に編入された。

1961年2月1日、第10護衛隊が自衛艦隊隷下に再編された第2護衛隊群隷下に編成替え。

海上自衛隊は昭和34年度から国産の射撃指揮装置の研究に着手し、試作を行い「はるさめ」で実用実験を行うこととなった。1965年に艦橋上のMk.63及びMk.57射撃指揮装置を撤去し、試作射撃指揮装置と換装された。本艦での技術試験及び実用試験を経て、1968年に制式採用されたのが68式射撃指揮装置(GFCS-0型)である。

1967年3月、艦尾の爆雷投下軌条及び爆雷投射機が撤去され、VDS(可変深度ソナー)が装備された。

1968年遠洋練習航海に参加。

1969年3月15日、第10護衛隊が第3護衛隊群隷下に編成替え。

1979年8月1日から9月14日にかけて対潜兵装の換装が行われ、短魚雷落射機を撤去し、68式3連装短魚雷発射管を装備した。

1984年3月30日、第10護衛隊が廃止となり第3護衛隊群に直轄艦として編入。

1985年3月5日、特務艦に種別変更され、艦籍番号がASU-7008に変更。第1潜水隊群に直轄艦として編入され、定係港がに転籍。潜水艦の訓練支援を任務とし、艦尾のVDS(可変深度ソナー)が撤去され、魚雷揚収設備が追加された[1]

1989年5月31日、除籍。29年間の艦歴において地球約30周分にあたる約66万浬を航海している。

歴代艦長

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歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
1 小川左右民 1959.12.15 – 1960.12.23 海兵65期      
2 在原 浩 1960.1.24 – 1960.12.18      
3 山本勝知 1960.12.19 – 1962.12.20      
4 松元金一 1962.12.21 – 1964.12.18      
5 前川泰四郎 1964.12.19 – 1966.9.26      
6 小林浩之 1966.9.27 – 1967.9.17       
7 西出 嵒 1967.9.18 – 1968.11.11      
8 東 堂之 1968.11.12 – 1970.9.2      
9 石崎勝之助 1970.9.3 – 1971.11.30      
10 藤本正夫 1971.12.1 – 1974.6.20 海兵77期  
11 田辺元起 1974.6.21 – 1975.6.30 海兵76期    
12 田村 昭 1975.7.1 – 1976.8.19      
13 丸山敏視 1976.8.20 – 1977.4.9      
14 高野良三 1977.4.10 – 1978.8.9      
15 藤原弘文 1978.8.10 – 1979.8.20       3等海佐
16 中村英昭 1979.8.21 – 1980.12.4 防大5期    
17 寺西 弘 1980.12.5 – 1982.8.1      
18 野末博行 1982.8.2 – 1983.8.9 防大8期    
19 佐藤存史 1983.8.10 -        3等海佐

脚注

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  1. ^ 「海上自衛隊潜水艦部隊支援艦の全貌」『世界の艦船 1988年4月号(通巻第392集)』海人社、1988年4月1日、19頁。 

参考文献

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  • 丸スペシャル』第59号(潮書房、1982年)
  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
  • 『世界の艦船』第750号(海人社、2011年11月号)