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== 概要 == |
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塩化水素は常温常圧下では気体であり、塩化水素の水溶液を[[塩酸]]と呼ぶ。気体の塩化水素は、塩化水素[[分子]]として存在し、水溶液である塩酸中では、塩化水素はほぼ完全に正負のイオンに電離している。 |
塩化水素は常温常圧下では気体であり、塩化水素の水溶液を[[塩酸]]と呼ぶ。気体の塩化水素は、塩化水素[[分子]]として存在し、水溶液である塩酸中では、塩化水素はほぼ完全に正負のイオンに電離している。 |
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: <chem>HCl + H2O -> H3O^+ + Cl^-</chem> |
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常温常圧下で、濃度がほぼ25%以上の塩酸には発煙性がある。 |
常温常圧下で、濃度がほぼ25%以上の塩酸には発煙性がある。 |
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== 発生方法 == |
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塩化水素は水素と塩素の反応で得る。 |
塩化水素は水素と塩素の反応で得る。 |
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: <chem>H2 + Cl2 -> 2HCl</chem> |
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もしくは[[塩化ナトリウム]]と[[硫酸|濃硫酸]]の反応によって得ることができる。この反応では、濃硫酸が塩化水素より強酸であり且つ、硫酸が不揮発性で塩化水素が揮発性であることが重要である。 |
もしくは[[塩化ナトリウム]]と[[硫酸|濃硫酸]]の反応によって得ることができる。この反応では、濃硫酸が塩化水素より強酸であり且つ、硫酸が不揮発性で塩化水素が揮発性であることが重要である。 |
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: <chem>NaCl + H2SO4 -> NaHSO4 + HCl</chem> |
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塩化ナトリウム + 濃硫酸 → [[硫酸水素ナトリウム]] + 塩化水素 |
塩化ナトリウム + 濃硫酸 → [[硫酸水素ナトリウム]] + 塩化水素 |
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工業的には[[塩化ナトリウム]]水溶液の[[電気分解]]によって[[水酸化ナトリウム]]とともに[[水素]]と[[塩素]]を生成し、その後水素と塩素を混合して作る([[イオン交換膜]]法)。近年では、以下の反応のように塩化ビニルや塩化ビニリデンなどの製造の副生成物として回収される塩化水素の生産量のほうが多い。 |
工業的には[[塩化ナトリウム]]水溶液の[[電気分解]]によって[[水酸化ナトリウム]]とともに[[水素]]と[[塩素]]を生成し、その後水素と塩素を混合して作る([[イオン交換膜]]法)。近年では、以下の反応のように塩化ビニルや塩化ビニリデンなどの製造の副生成物として回収される塩化水素の生産量のほうが多い。 |
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: <chem>RH + Cl2 -> RCl + 2HCl</chem> |
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(R:アルキル基、ビニル基など) |
(R:アルキル基、ビニル基など) |
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2018年11月23日 (金) 21:50時点における版
塩化水素 | |
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塩化水素 | |
別称 塩酸(水溶液) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7647-01-0 |
RTECS番号 | MW4025000 |
特性 | |
化学式 | HCl |
モル質量 | 36.46 g/mol |
外観 | 無色気体または液体 |
密度 | 1.00045 m g/cm3 |
融点 |
−114 °C, 159 K, -173 °F |
沸点 |
−85 °C, 188 K, -121 °F |
水への溶解度 | 67 g/100 mL (30 ℃) |
酸解離定数 pKa | −4 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | 厚生労働省モデルMSDS |
主な危険性 | T C |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R23, R35 |
Sフレーズ | (S1/2), S9, S26, S36/37/39, S45 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | フッ化水素 臭化水素 ヨウ化水素 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化水素(えんかすいそ、英: hydrogen chloride)は塩素と水素から成るハロゲン化水素。化学式 HCl。常温常圧で無色透明、刺激臭のある気体。有毒。塩酸ガスとも呼ばれる。
概要
塩化水素は常温常圧下では気体であり、塩化水素の水溶液を塩酸と呼ぶ。気体の塩化水素は、塩化水素分子として存在し、水溶液である塩酸中では、塩化水素はほぼ完全に正負のイオンに電離している。
常温常圧下で、濃度がほぼ25%以上の塩酸には発煙性がある。
日本では毒物及び劇物取締法により、原体および10%を超える製剤が劇物に指定されている。
発生方法
塩化水素は水素と塩素の反応で得る。
もしくは塩化ナトリウムと濃硫酸の反応によって得ることができる。この反応では、濃硫酸が塩化水素より強酸であり且つ、硫酸が不揮発性で塩化水素が揮発性であることが重要である。
塩化ナトリウム + 濃硫酸 → 硫酸水素ナトリウム + 塩化水素
工業的には塩化ナトリウム水溶液の電気分解によって水酸化ナトリウムとともに水素と塩素を生成し、その後水素と塩素を混合して作る(イオン交換膜法)。近年では、以下の反応のように塩化ビニルや塩化ビニリデンなどの製造の副生成物として回収される塩化水素の生産量のほうが多い。
(R:アルキル基、ビニル基など)
塩化水素ガス(塩酸分は除く)の2012年度日本国内生産量は 98,401 t、消費量は 92,939 t である[1]。
自然には火山活動などで発生する。ルブラン法が炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)生成の主な方法であった頃はこのガスが問題となっていた。
他の物質との反応
- 水によく溶け、水溶液は塩酸となる。塩酸は強酸で、水素よりもイオン化傾向の大きい金属と反応し水素を発する。
- アルコール(主に三級アルコール)と置換してアルキル塩素化物を与える。
- オレフィンなどに付加してアルキル塩素化物を与える。