「ヒジャブ」の版間の差分
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[[イスラーム]]では女子の服装に関して[[イスラーム法]]で規定される。その根拠となる[[法源]]には以下の様なものがある{{Sfn|藤本 |2012|pp=285-300}}。 |
[[イスラーム]]では女子の服装に関して[[シャリーア|イスラーム法]]で規定される。その根拠となる[[法源]]には以下の様なものがある{{Sfn|藤本 |2012|pp=285-300}}。 |
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*[[クルアーン]]の第24章30節には「また、女子の信者にはこう言え。目を伏せて隠し所を守り、露出している部分のほかは、わが身の飾りとなるところをあらわしてはならない」とある。他に33章でも女子の服装に言及している。 |
*[[クルアーン]]の第24章30節には「また、女子の信者にはこう言え。目を伏せて隠し所を守り、露出している部分のほかは、わが身の飾りとなるところをあらわしてはならない」とある。他に33章でも女子の服装に言及している。 |
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*[[ハディース]]([[預言者ムハンマド]]の言行録)では「成人に達した女性は、ここを除きどの部分も見られてはならない、と言って預言者は顔と手を示された」など、服装への言及がある。 |
*[[ハディース]]([[預言者]][[ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフ|ムハンマド]]の言行録)では「成人に達した女性は、ここを除きどの部分も見られてはならない、と言って預言者は顔と手を示された」など、服装への言及がある。 |
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[[イスラム法学]]では、法源をもとにイスラム法学者が解釈をおこなうが、ヒジャブが義務になるかどうかは時代や社会環境により一定ではない。最も一般的な解釈では、女性が婚姻関係にない男性からの陵辱から身を守るためにヒジャブは必要である、とされる{{Sfn|藤本 |2012|pp=285-300}}。 |
[[イスラム法学]]では、法源をもとにイスラム法学者が解釈をおこなうが、ヒジャブが義務になるかどうかは時代や社会環境により一定ではない。最も一般的な解釈では、女性が婚姻関係にない男性からの陵辱から身を守るためにヒジャブは必要である、とされる{{Sfn|藤本 |2012|pp=285-300}}。 |
2017年10月12日 (木) 13:46時点における版
ヒジャブ (英語: Hijab, ħijābアラビア語:حجاب)とは、アラビア語で「覆うもの(名詞)」を意味する言葉。ヒジャーブ、ペルシア語ではヘジャブとも。
概要
覆う・遮蔽する・保護するという意味の動詞「حجب」を語源とする。一般に欧米では女性の頭と体を覆う布を意味するが、アラビア語においては頭に被るベールといった意味の他に、貞淑・道徳といった意味も持つ。
形状は地域によってさまざまである。イランのヒジャブを例にすると、チャードルと呼ばれる大きな半円形の布で全身を覆うタイプと、ルーサリーと総称されるスカーフや頭巾型のメグナエなどの簡易なタイプの大きく分けて二つの種類が存在する。
イスラーム法とヒジャブ
イスラームでは女子の服装に関してイスラーム法で規定される。その根拠となる法源には以下の様なものがある[1]。
- クルアーンの第24章30節には「また、女子の信者にはこう言え。目を伏せて隠し所を守り、露出している部分のほかは、わが身の飾りとなるところをあらわしてはならない」とある。他に33章でも女子の服装に言及している。
- ハディース(預言者ムハンマドの言行録)では「成人に達した女性は、ここを除きどの部分も見られてはならない、と言って預言者は顔と手を示された」など、服装への言及がある。
イスラム法学では、法源をもとにイスラム法学者が解釈をおこなうが、ヒジャブが義務になるかどうかは時代や社会環境により一定ではない。最も一般的な解釈では、女性が婚姻関係にない男性からの陵辱から身を守るためにヒジャブは必要である、とされる[1]。
社会
ヒジャブに対する対応はイスラム教国間でも国によってさまざまである。イスラームの地方的慣習法(ウルフ)により、人目を引く派手な色や模様のヒジャブは同じ国の中でも地域によって非難の対象となる場合と、ならない場合がある[1]。
イスラーム教が主な宗教となっている中東を始めとする諸国では一般的な女性の服装だが、ムスリムが多数を占める国でも、トルコやチュニジアなど厳密な政教分離を掲げる国では、公の場所での着用が禁止されていたが、両国ともに近年規制が緩和されつつあり、ヒジャブを付ける女性も珍しくは無くなっている。
イランやサウジアラビアなど、婚姻、血縁関係のない男性がいる場での着用を法律で義務化している国もある。
フランスでは全ての宗教での宗教的シンボルは、公の場所での着用を禁止している。ヒジャブもその「宗教的シンボル」と認定されており、公立学校等の公共の場での着用が禁止されており、内外のムスリムから反発を受けている。
また、スポーツの試合中における着用についても、国際競技連盟によって認める場合と一切認めない場合に分かれる[2][3]。
脚注
- ^ a b c 藤本 2012, pp. 285–300.
- ^ 【アジア大会】髪覆うヒジャブ着用禁止、カタールが試合放棄 バスケット女子 The Huffington Post 2014年9月25日
- ^ サッカーのアフガン代表、「ヒジャブ」付きユニホームを発表 CNN.co.jp 2016-03-11 18:06(JST)
参考文献
- 藤本優子「イランのヒジャーブと女性:政治・法律・個人」『着衣する身体と女性の周縁化』、恩文閣出版、2012年、NAID 9784784216161識別子"9784784216161"は正しくありません。。