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一時期、CDMA2000、W-CDMAに関わらず、[[第三世代携帯電話|3G携帯電話]]およびCDMA通信[[モジュール]]には同社のベースバンドチップセットを搭載していない場合ですら、端末本体に「'''QUALCOMM 3G CDMA'''」と表記された[[刻印]]<ref>ちなみにcdmaOne時代は端末本体に「'''CDMA BY QUALCOMM'''」が表記された刻印が付けられていた。また同社製の3G(CDMA2000およびW-CDMA)/4G(LTE)対応チップセットが搭載された端末の場合、「'''QUALCOMM 3G/4G'''」、もしくは「'''QUALCOMM 4G'''」が表記された刻印が付けられる場合もある(例・前者が[[SHL21|AQUOS PHONE SERIE SHL21]]、[[SHT21|AQUOS PAD SHT21]]、[[KYL21|DIGNO S KYL21]]など、後者が[[PTL21|VEGA PTL21]]、[[SCL21|GALAXY S III Progre SCL21]]等。ただし例外的に3G(CDMA2000およびW-CDMA)/4G(LTE)対応チップセットが搭載された端末であっても[[CAL21|G'zOne TYPE-L CAL21]]や[[FJL21|ARROWS ef FJL21]]など、まれに「'''QUALCOMM 3G CDMA'''」と表記された刻印が付けられる場合もある)。</ref>、もしくはシールが付けられていたことがあった。これは、同社が、CDMA2000/W-CDMAの実現に必須の特許を保有しており、ライセンスの条件として、[[レリーフ]]添付およびプリント添付、シール添付などが要求されていたからである。現在は[[KDDI]]/[[沖縄セルラー電話]]の各[[au (携帯電話)|au]]の2.5G(cdmaOne)/3G([[CDMA 1X]])/3.5G([[CDMA 1X WIN]])/3.9G([[au 4G LTE]])音声通話用端末([[ソニーモバイルコミュニケーションズ|ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現・ソニーモバイルコミュニケーションズ)]]製、および[[大韓民国|韓]]・[[パンテック&キュリテル]]製および韓・[[サムスン電子]]製以外の海外ブランド製を除く<ref>ただしソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の[[A3014S]]および[[A5402S]]、[[W54S]]および[[台湾|台]]・[[HTC (企業)|HTC]]製の[[E30HT]]は例外。</ref>ほぼ全ての機種)および同2.5G(cdmaOne)/3G(CDMA 1X)/3.5G(CDMA 1X WIN)データ通信用端末(ほぼ全機種)、3.5G(CDMA 1X WIN)対応[[スマートフォン]](ごく一部<ref>例・[[INFOBAR A01]]、[[IS11S]]、[[ISW11HT]]、[[ISW12HT]]、[[ISW11M]]、[[INFOBAR C01]]等</ref>を除く)、3.5G(CDMA 1X WIN)対応[[スマートブック]](ほぼ全機種)<ref>例・[[IS01]]</ref>、[[ソフトバンクモバイル#ボーダフォン|旧・ボーダフォン(日本)]]時代を含む[[ソフトバンクモバイル]]のスマートフォンを含む[[東芝]]製および[[シャープ]]製3G([[SoftBank 3G]](旧・Vodafone 3Gを含む))音声通話用端末、[[NTTドコモ]]の一部の[[三洋電機]](大阪、現・[[京セラ]]SANYOブランド)製[[FOMA]]対応音声通話用端末<ref>例・[[SA700iS]]、[[SA800i]]、[[SA702i]]等</ref>および東芝製スマートフォン<ref>例・[[T-01A]]、[[T-01B]]等</ref>、[[イー・モバイル]]の東芝製3G音声通話用端末<ref>例・[[H11T]]</ref>の本体にロゴの刻印やシールの添付がされている。
一時期、CDMA2000、W-CDMAに関わらず、[[第三世代携帯電話|3G携帯電話]]およびCDMA通信[[モジュール]]には同社のベースバンドチップセットを搭載していない場合ですら、端末本体に「'''QUALCOMM 3G CDMA'''」と表記された[[刻印]]<ref>ちなみにcdmaOne時代は端末本体に「'''CDMA BY QUALCOMM'''」が表記された刻印が付けられていた。また同社製の3G(CDMA2000およびW-CDMA)/4G(LTE)対応チップセットが搭載された端末の場合、「'''QUALCOMM 3G/4G'''」、もしくは「'''QUALCOMM 4G'''」が表記された刻印が付けられる場合もある(例・前者が[[SHL21|AQUOS PHONE SERIE SHL21]]/[[SHL22|22]]、[[SHT21|AQUOS PAD SHT21]]、[[KYL21|DIGNO S KYL21]]、[[URBANO L01]](KYY21)など、後者が[[PTL21|VEGA PTL21]]、[[SCL21|GALAXY S III Progre SCL21]]等。ただし例外的に3G(CDMA2000およびW-CDMA)/4G(LTE)対応チップセットが搭載された端末であっても[[CAL21|G'zOne TYPE-L CAL21]]や[[FJL21|ARROWS ef FJL21]]など、まれに「'''QUALCOMM 3G CDMA'''」と表記された刻印が付けられる場合もある)。</ref>、もしくはシールが付けられていたことがあった。これは、同社が、CDMA2000/W-CDMAの実現に必須の特許を保有しており、ライセンスの条件として、[[レリーフ]]添付およびプリント添付、シール添付などが要求されていたからである。現在は[[KDDI]]/[[沖縄セルラー電話]]の各[[au (携帯電話)|au]]の2.5G(cdmaOne)/3G([[CDMA 1X]])/3.5G([[CDMA 1X WIN]])/3.9G([[au 4G LTE]])音声通話用端末([[ソニーモバイルコミュニケーションズ|ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現・ソニーモバイルコミュニケーションズ)]]製、および[[大韓民国|韓]]・[[パンテック&キュリテル]]製および韓・[[サムスン電子]]製以外の海外ブランド製を除く<ref>ただしソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の[[A3014S]]および[[A5402S]]、[[W54S]]および[[台湾|台]]・[[HTC (企業)|HTC]]製の[[E30HT]]は例外。</ref>ほぼ全ての機種)および同2.5G(cdmaOne)/3G(CDMA 1X)/3.5G(CDMA 1X WIN)データ通信用端末(ほぼ全機種)、3.5G(CDMA 1X WIN)対応[[スマートフォン]](ごく一部<ref>例・[[INFOBAR A01]]、[[IS11S]]、[[ISW11HT]]、[[ISW12HT]]、[[ISW11M]]、[[INFOBAR C01]]等</ref>を除く)、3.5G(CDMA 1X WIN)対応[[スマートブック]](ほぼ全機種)<ref>例・[[IS01]]</ref>、[[ソフトバンクモバイル#ボーダフォン|旧・ボーダフォン(日本)]]時代を含む[[ソフトバンクモバイル]]のスマートフォンを含む[[東芝]]製および[[シャープ]]製3G([[SoftBank 3G]](旧・Vodafone 3Gを含む))音声通話用端末、[[NTTドコモ]]の一部の[[三洋電機]](大阪、現・[[京セラ]]SANYOブランド)製[[FOMA]]対応音声通話用端末<ref>例・[[SA700iS]]、[[SA800i]]、[[SA702i]]等</ref>および東芝製スマートフォン<ref>例・[[T-01A]]、[[T-01B]]等</ref>、[[イー・モバイル]]の東芝製3G音声通話用端末<ref>例・[[H11T]]</ref>の本体にロゴの刻印やシールの添付がされている。


クアルコムはファブレスメーカーであり、半導体の製造は大手[[ファウンドリ]]である[[GLOBALFOUNDRIES]]、[[TSMC]]等へ委託し製造している。
クアルコムはファブレスメーカーであり、半導体の製造は大手[[ファウンドリ]]である[[GLOBALFOUNDRIES]]、[[TSMC]]等へ委託し製造している。

2013年7月27日 (土) 00:51時点における版

クアルコムQualcommNASDAQ: QCOM) は、アメリカの携帯電話関連の通信技術開発企業。1985年設立。日本法人はクアルコムジャパン株式会社東京都港区南青山1丁目1番1号)。

概要

クアルコムは1985年、アーウィン・ジェーコブズとアンドリュー・ビタビによって設立された。社名のQualcommは、QUALityとCOMMunicationsとを合わせた造語である。本社はカリフォルニア州サンディエゴにある。CDMA方式携帯電話の実用化に成功して成長を遂げた。

当初は携帯電話端末と通信設備の部門を併せ持っていたが、その後、携帯電話端末部門は京セラに、通信設備部門はエリクソンに売却された。

現在、CDMA携帯電話用チップでは、ほぼ独占に近いマーケットシェアを保持している。また、従来のcdmaOneシリーズのほか、1x EV-DOおよびCDMA2000 1xを含むCDMA2000携帯電話用チップ以外にもHSDPAを含むW-CDMA携帯電話用チップの供給も行っている。近年ではREX OSと呼ばれる携帯電話向けの組み込み用リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)BREWと呼ばれる携帯電話向けのアプリケーションプラットフォームの開発もしている。 それらの数多くの特許を保有しており、それにより他社から得られるライセンス料が大きな収益源となっている。 また、Snapdragonチップセット(および他のクアルコムのチップセット)のGPUテクノロジ「Adreno」は、2009年1月にAMDから買収したモバイルプラットフォーム部門、およびグラフィックスチップ技術をベースとして開発した独自技術である。


一時期、CDMA2000、W-CDMAに関わらず、3G携帯電話およびCDMA通信モジュールには同社のベースバンドチップセットを搭載していない場合ですら、端末本体に「QUALCOMM 3G CDMA」と表記された刻印[1]、もしくはシールが付けられていたことがあった。これは、同社が、CDMA2000/W-CDMAの実現に必須の特許を保有しており、ライセンスの条件として、レリーフ添付およびプリント添付、シール添付などが要求されていたからである。現在はKDDI/沖縄セルラー電話の各auの2.5G(cdmaOne)/3G(CDMA 1X)/3.5G(CDMA 1X WIN)/3.9G(au 4G LTE)音声通話用端末(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現・ソニーモバイルコミュニケーションズ)製、およびパンテック&キュリテル製および韓・サムスン電子製以外の海外ブランド製を除く[2]ほぼ全ての機種)および同2.5G(cdmaOne)/3G(CDMA 1X)/3.5G(CDMA 1X WIN)データ通信用端末(ほぼ全機種)、3.5G(CDMA 1X WIN)対応スマートフォン(ごく一部[3]を除く)、3.5G(CDMA 1X WIN)対応スマートブック(ほぼ全機種)[4]旧・ボーダフォン(日本)時代を含むソフトバンクモバイルのスマートフォンを含む東芝製およびシャープ製3G(SoftBank 3G(旧・Vodafone 3Gを含む))音声通話用端末、NTTドコモの一部の三洋電機(大阪、現・京セラSANYOブランド)製FOMA対応音声通話用端末[5]および東芝製スマートフォン[6]イー・モバイルの東芝製3G音声通話用端末[7]の本体にロゴの刻印やシールの添付がされている。

クアルコムはファブレスメーカーであり、半導体の製造は大手ファウンドリであるGLOBALFOUNDRIESTSMC等へ委託し製造している。

2011年、無線チップメーカーのアセロス・コミュニケーションズを買収。

紛争

2005年10月、第3世代通信方式のW-CDMA、CDMA2000などにおける高額ライセンスを課するライセンスプログラムが競争法に違反する(欧州共同体設立条約の82条違反)として、ノキアエリクソンテキサス・インスツルメンツブロードコムパナソニック モバイルコミュニケーションズNECの主要通信関連6社が欧州委員会に、クアルコムを提訴した。また、韓国でも韓国メーカーが同独占禁止法違反としてクアルコムを提訴している。ノキアとクアルコムがライセンス契約をした際に控訴したことが2008年7月25日に発表された。

2006年11月、日本の公正取引委員会が2006年11月10日独占禁止法47条命令を発令。日本国内の携帯端末メーカーが、クアルコム社とのライセンス契約において、優越的な地位の濫用により、不公正なライセンス条件がないか、独占禁止法違反がないかの調査に入った[8] 2009年9月に独占禁止法違反(不公正な取引方法)により排除措置命令を出した。[9]

韓国でも、韓国公正取引委員会(KFTC)が、クアルコム社への独占禁止法違反の疑いによる調査に入っている。

2007年6月アメリカ国際貿易委員会 (ITC) は、クアルコムがブロードコムの保有特許を侵害したとして、1xEV-DOとWCDMAのクアルコムチップ搭載携帯電話の輸入禁止を発令した[10]。クアルコムは一時優勢であったが、2007年8月8日証拠を隠蔽したとして、「H.264の規格策定で不正行為」として米地裁が逆転敗訴。 [11] またクアルコム弁護士団に制裁処置。ブロードコムは約16億円の損害賠償の判決を得た。[12] 控訴審でもブロードコムが勝利。[13] ブロードコム以外にも、クアルコムは移動体通信で最大シェアを有するNOKIAと2007年に世界各地で係争を行い、全面的な対決になったが、2008年7月に和解。ライセンス契約締結。[14]

関連項目

脚注

  1. ^ ちなみにcdmaOne時代は端末本体に「CDMA BY QUALCOMM」が表記された刻印が付けられていた。また同社製の3G(CDMA2000およびW-CDMA)/4G(LTE)対応チップセットが搭載された端末の場合、「QUALCOMM 3G/4G」、もしくは「QUALCOMM 4G」が表記された刻印が付けられる場合もある(例・前者がAQUOS PHONE SERIE SHL21/22AQUOS PAD SHT21DIGNO S KYL21URBANO L01(KYY21)など、後者がVEGA PTL21GALAXY S III Progre SCL21等。ただし例外的に3G(CDMA2000およびW-CDMA)/4G(LTE)対応チップセットが搭載された端末であってもG'zOne TYPE-L CAL21ARROWS ef FJL21など、まれに「QUALCOMM 3G CDMA」と表記された刻印が付けられる場合もある)。
  2. ^ ただしソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のA3014SおよびA5402SW54SおよびHTC製のE30HTは例外。
  3. ^ 例・INFOBAR A01IS11SISW11HTISW12HTISW11MINFOBAR C01
  4. ^ 例・IS01
  5. ^ 例・SA700iSSA800iSA702i
  6. ^ 例・T-01AT-01B
  7. ^ 例・H11T
  8. ^ http://japan.internet.com/allnet/20071002/12.html
  9. ^ (平成21年9月30日)クアルコム・インコーポレイテッドに対する排除措置命令について 公正取引委員会 2009年9月30日
  10. ^ CNET 2007年6月08日
  11. ^ http://www.nikkeibp.co.jp/news/manu07q3/542135/
  12. ^ http://www.nikkeibp.co.jp/news/manu07q4/553090/
  13. ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080925/315394/
  14. ^ http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/41088.html
  15. ^ Mobile World Congress 2010:BREW MP、MediaFLO、蝶の羽から発想したディスプレイ技術を披露――Qualcommブース - ITmedia・+D Mobile(2010年2月24日閲覧)

外部リンク